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【 流星ワゴン 】第6話 感想

のう、健太。

何?

 

死ぬっちゅうのは、どういう感じじゃった?
やっぱり、痛いんか?
恐ろしいんか?

 

そんなの思い出したくない!
死んじゃったらいいことなんて一つもないよ。

 

流星ワゴン 第6話

    流星ワゴン

 

簡単感想で~~…。

 

先週の健太の件は、やはり一旦置いておくことになっているらしい…。
ま、あくまでも一旦です。

ここが橋本親子の今後の運命に関わってくるみたいだからな。

とにかく…

これからママがずーっと独りぼっちで生きていくより、新しい家族と一緒に
幸せになってくれた方がいいに決まってる。

と、橋本さんが言った事から大ゲンカになり、またも一雄と一緒にワゴンを下りてしまう
健太である。

 

73歳で自分が死ぬと聞かされてショックを受けた忠さんは考える。

 

つまり わしは、そのとてつもなく大きい後悔をやり直すために、この生き霊になったんか?

そして、後悔を消せないまま死んだら亡霊になって永遠に彷徨うと聞かされ、激しく
動揺するのだった。

 

おれたちも……いやだよ……
こんな騒がしい亡霊が現れたら恐いよりもむしろウザい。

 

そして「わしが今、病院行きゃいいんじゃね?」と思った忠さんは消えてしまい、
一雄はもしかしたら…と、思いつく。

 

ちょうど今頃、親父が倒れたことがあって、母達は病院で検査を受けるように
何度も説得したんですが、親父はただの貧血だと言い張って結局手遅れに…。

あの時、病院に行ってれば親父は助かったかもしれない。
だからきっと親父はこの時代の親父に会って病院に行かせるつもりなんです。

 

それを聞いて驚く橋本さん。

 

ああ~。そういうのダメなんです。
忠さんがこの時代の自分に会うなんて実際には起こりえないことですし。
そんなことしたら時間の流れにゆがみが生じて全部元に戻されてしまうんです。

どういうことですか?

 

あなたのやり直しの旅も全部なかったことに。

 

そういうルールが一応あるんだ……。

そもそも、行ったり来たりしているのが同じ時間軸ならば自分は1人しかおらず、会う事も
ないような気がする。

そもそも、こうして過去に修正を加えている事で充分にゆがみが生じる要素はあると思う。

つまり、そもそも「やり直し」自体が有りえないことなのであって、これは「親殺しのパラドックス」
にも通じるものがあるのではないかと……。

過去を変えたら…未来はないだろ…。

そもそも今まで遡った事が全部無いことになると言うが…
すでに時間軸が変わる度に無かった事になっちゃってるやん…。

 

うーーーん…まぁいいや。
とにかく、ここではそういうルールーらしい。
つまり過去は変えてもいいけれども自分には会っちゃいけないのである。

橋本さんのワゴンは賃走タクシーとしての使用不可ってことで、健太と共に自力で
実家に行き、今にも踏み込もうとしている忠さんを止めるカズ。

そして、仕方なく忠さんの代わりに自分が忠雄に会う決心をするのだった。

しかし、一雄を目にした途端に忠雄は怒鳴り出す。

 

一雄なんちゅう息子はおらん!
とうに死んだわ!

そんな自分を見て、

 

何ちゅう頑固ジジイじゃ!……あっ、わしか。

と、ぼやく忠さん。

 

ありゃ相当手ごわいのう。
お前もお前じゃ。あんなふうに言われて悔しくないんか?
何も言い返さんと、あれじゃ…。

 

無理なんだよ。
親父とはもう何年もまともに口利いてないんだ。

何でじゃ!怖いんか?

 

ああ、怖いよ!
小さい頃からずっと怒鳴られて顔色ばかりうかがってきたからね。
今でも半分はビビってる。
後の半分は諦めてる。

 

諦めとる?

 

何を言っても自分の意見を曲げない親父に、いつの頃からか逆らうのも
面倒になって……。

 

あ……
これ、すごい解る。
このドラマ始まって以来の共感かも。
ウチの親子関係がまさにこれだからな……。

何を言っても無駄だと…思ってしまっている部分がね、あるよね。
子どもにとって親は絶対的な権力者で、抑圧されて育てば何も言えなくなるんだよね。
私は今だに親世代の人全てが苦手だよ。

 

母親の澄江は一雄が出て行くと隠れている所をちゃんと覚えており、一雄と
健太を家に連れて行ってご飯を食べさせてくれる。

 

実は、親父によく似た症状の人がいて、その人は後から病気だと分かって
結局手遅れに…。
だから早めに検査だけでも受けた方がいいって、親父を真剣に説得した方が…。

 

澄江は忠雄は病院嫌いだから何を言っても無駄だと言うばかり。
もちろん、一雄の言葉に父が耳を傾けるはずもない。

そこで、忠雄のライバルがマラソン大会に出場すると言って闘争心を燃え立たせ、
大会出場のために健康診断を受けなくてはならないという大芝居を打つ。

…が、病院でライバル本人にバッタリ出くわして計画はおじゃん。

嘘をつくなら周りは固めておかないとね…。

 

計画が上手く行かず忠雄が…ぃゃ、自分がちっとも病院へ行ってくれないので、
ついに涙ながらにキレ始める忠さん。

 

親子の絆だけは絶対ちぎれんと信じとった。
じゃけどのう、絆はちぎれとる
お前のせいと違うんか、カズ!
お前に捨てられたけえ、わしはあんなふうになってしもうたんじゃないんか!

 

都合のいいこと言うな!
アンタが昔から好き放題してきたツケが今になって回ってきたんだ!
自業自得だ!

 

じゃったら言わしてもらうがのう!
嫁さんと広樹が離れていったんも、誰のせいでもないど。
全部お前の自業自得じゃ!

お前もわしと同じ穴のムジナじゃ!

 

これだよね……。
やっと気づいたか。

一雄の家族が上手く行かなくなったのは、一雄自身のせいだ。

そして、一雄のベースを作ったのは、こういう風に育てた忠雄のせいだ。

こんな親父にでも反抗していく気力と気骨のある人間……
は、こういう親父の元で育っていないんだよ。
多くの物語がここを間違っているとよく思う。

本当に抑圧されて育った人間は反抗なんかできないの。
戦時中に軍隊から洗脳されて小さくなっていた国民と同じ。
逆らったら殺されるからと大量殺人に手を貸してしまった狂った宗教の教徒と同じ。

一雄はそういう親父からそう育てられて反抗できなかった。

そんな中で、母親だけは自分と同類で苦しんでいるのだと信じて思い込んでしまう。
それもよくある事。

しかし、母は違っていた。

やっぱり俺が間違ってた。
あんなやつ、救おうとした俺がバカだったよ。
どうせもう親父は長くない。
今までずっと母さんに苦労かけて不幸にしてきた報いだ。

そう言う一雄を母は平手打ちする。

 

一雄、アンタ何様のつもりなの?
私は不幸だなんて思ったこと一度もない!
アンタにはそういうこと、分からないと思うけど。

 

母には母の、父に対する思いが色々とあるんだよね。
長く連れ添って、たぶん弱いところもたくさん見て来て、そして晩年に近くなって
人生の相棒を失くすことを恐れている。

暴力夫と連れ添う妻の行く末は熟年離婚だけではない。
良い所も苦労もたくさん解っているから一緒にいる。

夫婦の不思議は子どもには理解できないものがある。
現代で言えばDV依存夫婦のフシもあるけれども…離れられないのなら、それもまた
夫婦の形なのである。

一雄は母の気持ちを汲み、翌朝やっと父と向かい合う決心をするのだった。

 

あと半年もしたら、親父は入院してどんどん弱っていくんだ。
そうしたら!もうどうすることもできない!

なのに俺は…
それから頻繁に親父の見舞いに来るようになるんだ。
これまで全然 帰ってこなかったくせに週に1、2度…東京から何時間もかけて。

驚くだろ?
でも、それは本当は親父を心配して見舞いに来るわけじゃない。

俺は…
会社をリストラされて…女房、子供を養えなくなって、アンタから貰うお車代を
目当てに来るんだ。

親父の言うとおりだよ。
俺は東京で負け犬になって、美代子や広樹のこと何一つ幸せにできなくて、

俺は…俺は…
俺だってな…
アンタとはもう関わりたくなかったよ!

頼むよ、親父!医者に行ってくれ!
今ならまだ間に合うかもしれない。
運命は変えられるってことを証明してくれ。
頼む。
生きてくれ…。

 

涙ながらに訴える一雄の話をじっと聞いて……

忠雄は、自分の腕を掴んでいた一雄の腕をソッと離す。

 

で、微笑みながら言うのだった。

 

お前のめめしい話なんぞ、聞く耳持たんわ。
二度と親父と呼ぶなと言ったはずじゃ!

 

うん……そう来たか。
一筋縄でいくわけないか。

この脚本ならばもっと簡単に折れるかと思っていたけれども、なかなかどうして、
珍しく納得いく回だった。

 

でもさ~~この後、たぶん忠雄は一雄に言われたことが気になって病院へ
検査に行くと思うんだよな…
(ウチの親ならたぶんそうなる。子供本人の前では弱いところなんて見せないが、
実はこういう態度には愛を感じるらしい天邪鬼体質~~)

 

バスの中で忠さんに礼を言う一雄。

忠さんのせいでこんな所まで来たけど、おかげで何年かぶりに親父と
面と向かって口が利けた。
本気でぶつかれた。
ありがとう。忠さん。

 

しかし忠さんはバスの中で具合が悪そう……。
そして、言うのだった。

 

もうええ。
わしがやり直さないけんのは、そんなことじゃなかった。
わしがここにおる理由がやっと分かったんじゃ。

 

ええっ……一体どういうことなんだろう。
一雄との仲を修復するためにここに来たんだと気付いたと…
そういう事ではないんだろうか。

今回の件はまた置き去りになって次回は橋本親子の話にまた戻るらしい。

ちょ…ちょっと~行ったり来たりしすぎじゃね

ここが何年なのかという事を今日やっと把握したのに、それ以上にエピソードも
ごちゃ混ぜすぎじゃね……。

 

ちなみに『流星ワゴン』の時間軸

第1話 2015年→2014年(上野)
第2話 2014年1月9日(「タカラベ電機」会長葬儀会場)
第3話 2014年1月24日(近所の公園)
第4話 2014年1月から動かず
第5話 寄り道で時間軸解らず蓼科峠
第6話 たぶん5話と同じ時間軸

橋本義明・健太が死亡したのは2010年。

 

こんな感じ
まとめてみると、1年くらいしか移動してないっぽい……。

 


チュウさんは現在の忠さん(忠雄・73歳)の死期が近いことを知らされ、早く病院に
行って早く治療すれば、もっと長く生きられることを伝えに行く!
しかし、自分どうしが会ってしまうと「やり直しの旅」は消滅する!
一雄はチュウさんの代わりに6年ぶりに現在の忠雄に会って、大嫌いだった父に
病院に行ってほしいと伝えるが・・・。
運命を変えようとする朋輩からの想いはどうなるのか?
一方、健太は、母の愛を知り決意した!

(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)

 

よろしければ→【2015年1月期・冬クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表

 

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※キャスト

永田一雄 … 西島秀俊(子役時代 : 佐藤詩音)
永田忠雄 … 香川照之

永田美代子 … 井川 遥
永田智子 … 市川実和子(子役時代 : 梅垣日向子)
永田伸之 … 高橋 洋
千賀和哉 … 入江甚儀
古閑 … 町田啓太
橋本健太 … 高木星来
永田広樹 … 横山幸汰
若き澄江 … 渡辺真起子

橋本義明…吉岡秀隆

永田澄江 … 倍賞美津子

※スタッフ

脚本 … 八津弘幸
演出 … 福澤克雄、棚澤孝義、田中健太
プロデュース … 伊與田英徳、川嶋龍太郎
音楽 … 千住明

原作 … 重松清「流星ワゴン」

主題歌 … サザンオールスターズ「イヤな事だらけの世の中で」
  
公式サイト http://www.tbs.co.jp/ryusei_wagon/

 

 

 

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【流星ワゴン】 第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話


コメント

  1. 紫花浜匙 より:

    SECRET: 0
    PASS: 1629aed9eccdb4eefc53248c32c6d425
    なかなか難しくて釈然としない。
    一体何が目的のワゴンなんだろう。

    息子は相変わらずいじめを受けてるみたいだし、
    嫁は行動を改めないし。

    橋本親子の為の旅?

    何が変わるんだろう。
    何処を変えたいんだろう。
    Back to the Futureみたいにはいかない所が、
    もどかしくて先が気になってしまう。

    倍賞さん相手に、ボロボロじゃぁ発言にヒヤヒヤしました^^;。

  2. 昼寝の時間 より:

    流星ワゴン #06 簡単感想

    公式サイト 忠雄(香川照之)が現実世界で今にも死にそうな状態にあることを、とうと

  3. tomohiro より:

    SECRET: 0
    PASS: ec6a6536ca304edf844d1d248a4f08dc
    私も感じているのですが、子供に頭ごなしに自分のモノサシを
    押し付ける親って多いですね。私は母親がそう。
    私は年寄りがアメリカの豊かさ憧れとかいうのって何にも感じない
    体質なんですね。逆にお年寄りがそれを連発するといらっとする
    母親は韓流・アジア路線が苦手な人で
    「残酷だからチャンネル変えて」
    とか、
    「ハングルなんてカルチャースクールでできるでしょう。」
    とか自分にいうくせに
    アメリカの豊かさ憧れの世界にしがみついて
    24やlostとかビバヒルは好きなんですよね。
    だから、母親の好きなものが嫌いだったりします。
    頭ごなしの親とどう向き合うか、最近感じています。

  4. 流星ワゴン 第6話

    「チュウさんvs忠さん頑固オヤジを倒せ!!」

    内容
    健太(高木星来)のことをきっかけに、
    その忠雄(香川照之)の態度に怒った一雄(西島秀俊)は、ついに告げてしまう。
    「あんたは、もう、死ぬんだよ!」
    そして橋本(吉岡秀隆)から聞いた話を伝える。
    死のふちで大…

  5. 流星ワゴン 第6話

    #6「チュウさんVS忠さん頑固オヤジを倒せ!!」 2015.2.22 onair  忠雄(香川照之)が現実世界で今にも死にそうな状態にあることを、とうとう本人に明かした一雄(西島秀俊)。死の淵でなにか大きな後悔を抱いた忠雄の、やりなおしたいという強い思いが生み出した生霊…そ…

  6. 流星ワゴン 第6話

    一雄(西島秀俊)はついに、忠雄(香川照之)が現実世界で今にも死にそうな状態であることを明かしてしまいます。

    後悔を消せないまま現実の忠雄が死亡すると、生霊の忠雄は永遠にこの世を彷徨うことになってしまうらしい。

    それを知った忠雄は、この時代の自分と接触しようと広島・鞆の浦の家に向かいます。

    しかし、老いた忠雄と若い忠雄が出会えば、時間の流れに歪みが生じて、すべてが元に戻される…

  7. 流星ワゴン #06

    『チュウさんvs忠さん 頑固オヤジを倒せ!!』

  8. 流星ワゴン「チュウさんVS忠さん頑固オヤジを倒せ!!」

    ワゴンに乗ってる坊や、橋本健太(高木星来)の親が再婚して次の家庭を気づいてることを知りながら会わせた、「真実を知ることが肝心なんじゃ」なチュウさん(香川照之)に、一雄(西島秀俊)がキレて、ついに、本物のリアル・忠雄(香川照之)は、がんの発見が手遅れで、今や瀕死な状態なのを告げてしまいます。福山に向かう、チュウさん(二役)。それを追って、一雄と健太も、故郷へと急ぎます。一雄と健太を歓迎してもて…

  9. 流星ワゴン (第6話・2/22) 感想

    TBS系『流星ワゴン』(公式)
    第6話『チュウさんVS忠さん頑固オヤジを倒せ!!』の感想。
    なお、原作小説:重松清『流星ワゴン』は未読。

    ‘現実’の世界で自分が余命わずかだと知った忠雄(香川照之)は運命を変えようと帰郷する。橋本(吉岡秀隆)から若い忠雄が現在の忠雄(香川=2役)に会えば、時間の流れにゆがみが生じ、やり直しの旅もなかったことになってしまうと忠告された一雄(…

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