【走馬灯株式会社】第3話「Disc3 多岐川理央 22歳」岩佐真悠子ゲスト回

もし予言が外れることがあれば、
村に災いが起きる…。

 

「走馬灯株式会社」第3話:Disc3 多岐川理央 22歳

 

　　　　　　　　

 

※以下の感想はネタバレしています。ネタバレはしないで見た方が面白い内容なので、
知りたくない方は視聴後の閲覧をお薦めいたします。

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理央は親友のしのぶの企画で今まで来た事のない古びた温泉を訪れた。
彼氏の隼人も一緒。

1年前、理央の父が事故死した。
それからずっと元気が出なかった理央のためにしのぶが考えてくれた旅行。
楽しもうと思った。

辿り着いたのは二笑村という小さな村の旅館。
女将は品の良い笑顔の素敵な女性だった。

旅館の中で「一番いい部屋」は広くて眺めの良い部屋。

 

こういうとこ、お父さんも連れてきてあげたかったなって。

もう1年だっけ？

うん。いきなりの事故だったから気持ちの整理つかなかったけど、
そろそろ立ち直らなくっちゃね。

大丈夫だよ。ほら、俺がいんじゃん。
俺が理央を支えてあげるよ。

ありがとう。

ちょっとぉ、せっかくの旅行なんだし、しんみりはなしだよ。
お風呂行こうよし！

 

理央としのぶは早速、露天風呂に入った。

でもさ、隼人ってホントに理央のこと好きだよね。
卒業前にできちゃった結婚とかしないでよ。

そんな、大丈夫だって。何言ってるの！

あ～あ、何か温泉と理央達のアツアツっぷりにのぼせてきちゃった。
先に出てるね。

うん。

 

笑いながらしのぶがお湯を上がってすぐ…

理央はいきなり頭の上を何者かに押さえつけられた気がした。
頭を押さえつけられ、足を引かれて…

理央は、助けも呼べないまま、深いお湯の中に呑みこまれていった。

 

気づくと理央は何処かホテルのような部屋のドアの前にいた。
髪の長い人形のような女が立っている。

 

ようこそお越しくださいました。
私、走馬灯株式会社の神沼と申します。

会社？ 警察呼んでください！
さっき、お風呂で襲われたんです。

ここは人生をかえりみていただく場所でございます。

あなたがこの村に来られたのは偶然か運命か。
こちらのディスクでその答えが見つかるかもしれません。

どういうこと？

それでは多岐川理央様。
あなたの22年の人生を心ゆくまでかえりみてください。

 

女はさっさと部屋を出て行ってしまった。

ちょっと…。

追おうとした時、大きなテレビ画面の中に理央は父の声を聞いた。

そこには、若い頃の父が映し出されていた。

 

立派なおうちだね。お父さん？ここ、なあに？

幼い女の子の声。
たぶん、自分自身…。

この村に生まれた者は、みんな必ずここに来るんだよ。

私はここで生まれたの？

父は大きな部屋の隅に座っていた。

この村じゃ婆様の予言は絶対だからな。
予言が外れると大変なことが起こるんだ。

予言ってなあに？

お前にもすぐ分かるときが来る。

 

画面には老婆…どこかで見た。
あ、旅館にいた人だ…。

婆様、娘の理央です。
しきたりどおり、この子の最期を予言してください。

最期？予言？

「お前は、２２歳の７月３０日。
この村の「神不帰の滝」で、溺れ死ぬ。」

 

22歳の7月30日…
それは、今日だった。

画面の中で父が泣いている。

それから、たくさんの村人に取り囲まれた見知らぬ男性も出てきた。

助けてくれ！死にたくないんだよ！
俺は死にたくないんだ！

あなたは今日、この村で首をつって死ぬの。
でないと村に災いが起こるのよ。

嫌だ、死にたくない！

自分だって今までさんざん死なしてきたくせに。
竜兵の奥さんだってあなたがやったんでしょ。

村人たちは笑いながら男に近づき…
「予言」通り、男は首を……

まさか！！

気づくと理央はお湯の中にいた。

旅館に戻って、しのぶと隼人に今見た事を話す。

予言？何、どういうこと？

だから！予言のとおりに人を殺してんだって！
私も今日死ぬって予言されてて…。

本気で言ってるの？

実際に殺されかけたの！

でも、理央って東京で育ったんだろ？

５歳のとき、お父さんが逃がしてくれてて…。

 

父はたくさんの村人の追っ手を逃れて理央を連れて走っていた。
後ろから村人が追ってくる。

なのに、どうして自分はここに戻ってきてしまったんだろう。
…せっかく逃れたのに。よりにもよって、予言のこの日に！

 

隼人としのぶと3人で旅館を出て車に乗り込んだ…が、鍵がない。
携帯も電波が無くて繋がらない。

鍵のために慌てて宿に戻ろうとすると、目の前に女の遺体……。
宿の仲居だった。

 

お騒がせして申し訳ありません。

と、女将が現れた。

その仲居は前からノイローゼ気味でして、自分で胸を突いて自殺したんでしょうね。
…また、お墓が増えてしまいます…。

女将は笑っていた。嬉しそうに…。

そう、女将も確かに、あの画面の中にいた！

理央は逃げた。
後ろで女将が止める声が聞こえたが、もう車にも乗らずにとにかく走った。

隼人の声が後ろで聞こえる…。

隼人は？隼人はどこ？

あっちに逃げたみたいだけど…。
行こう。

 

しのぶに促されて進むと、大きな滝に突き当たる。

神不帰の滝…

「神不帰の滝で溺れ死ぬ」

 

頭に衝撃を受けて振り向くと、しのぶが笑っていた。

 

…たく…。手間かけさせないでよね。
お風呂でおとなしくしてくれれば楽だったのに。

お風呂？

ちょっと眠っててね。

 

あの時、お湯に自分を沈めたのは……。

なおも襲い掛かってくるしのぶを跳ね除け、理央は走った。

小さな祠を見つけて駆け込もうとすると「走馬灯株式会社」の看板。
あの場所だ！

 

理央が駆け込むと、あの女が立っていた。

しのぶの…沼田しのぶって子の人生を見せて！

 

最近のディスクをセットする。

画面の中に、あのお婆さんがいた。

そして、しのぶの声。

側に映っているのはいるのは…あの女将だった。

婆様。それでは行ってまいります。

皆様、ご安心ください。うちのしのぶが東京の大学に行くことになりました。
必ずあの子を村へ連れ戻します。

おお～！
よかったな！
頑張って。

 

しのぶは…この村の娘だったのだ。
自分をこの村に連れ戻すために東京にやってきたのだ。

 

もっと子供の頃のディスクを入れる。

 

無邪気に鬼ごっこして遊ぶ子ども達の声が聞こえてくる。

そこへ、女性が迎えに来た。
カメラ…つまり、しのぶに向かって優しく語りかける女性…。
あの女将だ！

あの子と遊んじゃダメだって言ったでしょ。
あの子はどうせ大人になったら死んじゃうんだから。

ホントに死ななかったら？

もしものときはあなたが死なせてあげて。

恋人も同じ所でね。

それが婆様の予言だから。

 

理央は祠を出て滝に向かって走った。
あそこに戻れば殺される。

でも、たぶん、隼人も捕まってる。助けなきゃ！

 

つっかまえた！

押さえられて振り向くと…しのぶが笑っていた。

 

滝の周りは村人でいっぱいだった。

隼人が村人に押さえつけられていた。

隼人！大丈夫？
ごめん…隼人は関係ないのに…。

うん…
大丈夫だよ。

俺も一緒に死ぬんだから。

隼人の顔にはすでに生気は無かった。
変な笑いを顔に張り付けた隼人。

さっきの子供時代の画面の片隅に…

同い年くらいの少年も一緒に映っていた…。

 

知ってる？
理央のお父さんも私達が死なせてあげたんだよ。

ああ。予言どおりに殺すの大変だったよな。

 

あはは…あはは…ふふふ…

滝の音にかき消されながら響く笑い声…

 

お父さんも殺された！予言のために。掟のために！

 

理央は、その場に落ちていたビンを割った。

近づいたら

自分で死んでやるから！

 

こうなったら…溺れる予言を無くしてやる！

予言通りに死ななければ、こいつらは困る。
せめてそうしてやろうと思った。

 

おい、やめろ！待て！
予言が外れたら村に災いが来るの！
お願いだから考え直して。
やめろ！俺達 恋人だろ！
やめて。やめろ。
頼むからやめて…。

そのまま時間が過ぎ…

気づくと隼人の腕時計のアラームが鳴りだした。

日付が変わった！！

30日に理央が死ぬ予言は、もはや成就しない。

お婆さまの予言が外れた…！

 

落胆する村人たち。

滝に村人たちの泣き声が響き渡り吸い込まれ…

 

理央は、命からがら村を抜け出して東京に戻ったのだった。

 

しばらく、どう逃げてきたのか解らなかった。
バイト先の電話を携帯で受けながら、理央は東京を歩いていた。

 

街頭スクリーンが緊急ニュースを映しだしているのを理央はボーっと見た。

 

「緊急速報です。台風６号の大雨の影響により…
二笑村全体が土砂にのみ込まれ…二笑村に壊滅的な被害を与えています」
「懸命な救助活動が続いてますが…現時点での生存者は確認されていません」

「繰り返します…台風６号の大雨の影響により…」

 

予言が外れたら村に災いが来るの。
予言が外れると大変な…。
婆様の予言は絶対なんだ…。

 

もし予言が外れることがあれば

村に災いが起きる。

 

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待ち望んだホラーだ…。
この手がもっといっぱいあると面白いんだけど。

村人の映像が「TRICK」っぽくて滑稽な不気味面白さ。

お話としては、ちょっと捻りが無かったような…。
ここですかね…このドラマの一番の課題は。

今までの3話、全て面白くはあるのですが、何処かで見た話の焼き直しのように
なっちゃってるのが、ちょっと残念です。

 

後は…
ラストのオチはエンディングを挟まない方が良かった気がします。

だって…EDテーマに全く不気味さがないんですもの。

1話目と2話目の時には全く気にならなかったのですが、
何でこんな曲を選んだんだろう。　

結局…せっかくのホラーっぽい出来なのに、やけに明るいEDを挟んで
オチを持ってきたせいでバリバリに合わなさが目立っちゃったと言う…

むしろ、EDいらないんじゃない？

不気味なオチでバシッとラストを切る勇気…この枠には無理なのか。

 

この手の話自体は、もっと見たいです。

 

「走馬灯株式会社」は、放送地域によって放映日時が違うのでチェックを。

TBSテレビ（TBS）・静岡放送（SBS）…月曜 24:20 – 24:59
中部日本放送（CBC）…(7日遅れ)月曜 24:50 – 25:30
毎日放送（MBS）…(8日遅れ)火曜 26:40 – 27:20
山陽放送（RSK）…(14日遅れ)月曜 23:50 – 24:30
南日本放送（MBC）…(14日遅れ)月曜 24:10 – 24:50
北陸放送（MRO）…(14日遅れ)月曜 24:25 – 25:10

 

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ある日、大学生の多岐川理央（岩佐真悠子）は、恋人の隼人（石田卓也）と親友のしのぶ
（藤井美菜）の三人で二笑村（にしょうむら）温泉にある古びた旅館を訪れる。
理央の父が事故死してから１年。落ち込む理央を励まそうと、しのぶが提案した旅行だった。

宿自慢の天然温泉の掛け流し露天風呂にゆったりとつかる理央だったが、突然何者かに
湯の中に沈められる。
必死に抵抗し、どうにか水から顔を出し事なきを得、廊下に飛び出す理央。
するとそこに「走馬灯株式会社」が現れる。

目の前に立つ神沼（香椎由宇）は、戸惑う理央をＤＶＤルームに促し、「あなたがこの村に
来られたのは、偶然か運命か…」と言うとＤＶＤをセットして部屋を出てしまう。
ワケが分からぬままの理央だったが、画面には死んだ父親の若かりし姿が映し出される。
そして理央は自分がこの二笑村の出身であることを知るのだった。

さらに、村には「錦戸の婆」なる予言者がおり、彼女の予言は絶対であることを知る。
幼い頃、自分の最期を予言された事を知った理央は、慌てて村を出ようとするのだが・・・。

(上記あらすじはYahoo！TVより引用)

 

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【キャスト】

神沼…香椎由宇

・Disc3ゲスト

多岐川 理央 – 岩佐真悠子（幼少期：石井心愛）
小泉 隼人（理央の彼氏） – 石田卓也（幼少期：山田日向）
沼田 しのぶ（理央の友達） – 藤井美菜（幼少期：菊地麻衣）
多岐川 竜兵（理央の父親） – 音尾琢真
女将（二笑村温泉旅館） – りりィ

 
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