競争力のある強い会社が生き残り、弱い会社が潰れる
この業界はそんな当たり前の事をこれまで避けてきた
落札を2度続けて失敗した一谷組は焦っていた。
次の入札は地下鉄15号線新設工事。
尾形は松田社長から次は必ず取るようにと叱咤される。
翌日、松田は吉川専務と共にメインバンクの白水銀行へ出向くが
頭取は留守だの一点張り。
融資の話は進まなかった。
帰りに松田が吉川から誘われるままに付いていった先は
真屋建設だった。
驚いた事に留守を決め込んでいた白水銀行の頭取は、
真屋の幹部と共にそこにいた。
そこで、されたのは業界再編の話。
一谷は真屋と合併しないかと言われたのだった。
それで、社長はどうお答えに?
ハナっから受けるつもりはない。
ウチが新興の真野建設なんかに飲み込まれるなんて、
許し難い。話にならん。
やはり、一谷は陥れられていたのだった。
尾形は和泉に電話を架ける。
ボスには長い事お世話になりましたが
今回限りでお付き合いを止めさせて頂こうかと。
次からは一谷組は単独でやらせていただきますよ。
焦った和泉は、伊豆に各社のメンバーを招集する。
我々は家族以上の付き合いをしてきたわけですから、
これからも結束してより強い絆を作っていきたい。
和泉の白々しい発言に、尾形は真屋との吸収合併話を暴露。
他の会社は皆、その事を知らなかった。
尾形はボスの交代を要求。
多数決によって、それは決定された。
新たなボスに、真屋の長岡が名乗りを上げた。
信じて貰えるかどうか解りませんが
私自身は不本意でした。
私は、おかしくなった今の形を元に戻したいだけです。
公共事業が減っているこういう時期だからこそ、
我々が今まで以上に強く結束していかなくてはならない。
結束を深めて手を携えて仕事を回し、共存していけるように
しなくてはならないと強く思う。
談合の結果、次の工事は一谷が取る事に決定。
全ては元の形に戻ったかのようだった。
尾形は三橋の元を訪ね、今回の件に城山代議士が関わっている事を確認。
一谷は、今までのやり方を貫く、と断言する。
あの合併話は一谷組のためだが貴方自身のためでもある。
私は自分の出世や成功のためよりも
自分が信じてきた者を大切にしたいんです。
私は変わりません。変わりたくない。
平太は、母から初めて、父が事故で亡くなってから今まで
三橋が自分のために毎月送金してくれていた事実を聞かされる。
僕が営業に異動になったのは、三橋さんの件があったからですか?
尾形に問う平太。
そうだ。
自分も三橋には世話になった。
でも、もう離別したのだと語る尾形。
平太に、この先は自由だと言う尾形に平太は叫ぶのだった。
僕はこのまま営業で、地下鉄落札まで見届けたいです。
一筋縄で行かないことには一筋縄で行かないやり方が必要だと思いました。
談合。。。って一体何なんだろう。
このドラマを見ていると、みんなで仕事を順番に分け合う。
美しい姿に見える。
一谷を干そうとする動きが暴露され、新たなボスが立てられて
また元通りに事が動き出す。
ああ、良かった。。。
と、思ってしまう。
でも。。。それは「談合」。犯罪なのだ。
何がいけないのか解らないって気もする。
みんなが潰れないように、みんなで分け合う事が犯罪ならば、
ああやって自分の利益のために影で一社潰そうと画策する政治家は。。。
罪じゃないの
このドラマを見ていると、正しい事とは何なのか解らなくなってくる。
誰だって生き残りたい。
生き残るために会社を強くすること。
そして他者を蹴落とせる力を持つ事。
それは確かに当たり前だ。
それが時代だと三橋は言う。
自分は変わりたくない、と言い張る尾形は保守派だと言う事になる。
みんなで生き残りたいと言う長岡も。
古い体制は改変されなければならない。
しかも、談合は犯罪なのだ。
しかし、このドラマを見ていると、談合があってこそ
救われる物もあるのではないか、と、つい思ってしまう。
誰もが強くなれるわけではない。
弱者は、ただ潰れればいいと言う考えが正しいのだとしたら。。。
それは強者の残酷な考えのように思えるのだ。
さて、三橋の平太との関わりが解りました。
もしかしたら母と愛人関係で。。。とか安っぽい展開になるのでは、と
恐れていたのだけれども。。。
そんな事にはならなかった。
このドラマは、本当に面白い。
キャスト
富島平太…小池徹平
遠藤安男…豊原功補
野村 萌…臼田あさ美
西田吾郎…カンニング竹山
松田 篤…笹野高史
城山和彦…北村総一朗
和泉営業部長…金田明夫
園田俊一…宅間孝行
富島八重子…松田美由紀
尾形総司…陣内孝則
三橋萬造…中村敦夫
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コメント
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>いつもパートさんは大変だからと、仕事を手伝ってくれた部長が、
>人員削減の話する時は、仲間じゃなかった。
あたしも去年、初めてシフト減らされた時にそれ思った(-_-;)
ウチが働いていた店は、社員も店長も半年や1年でコロコロ変わって、
ずっと変わらず店を守っていたのはバイトだったから、
すっかり自分たちの店のような気になってたけど。。。
何だ、自分たちってただの雇われ者だったんだ。って。
その時から、何かどんどんやる気も無くなっていったんだけどね(^^;ゞ
>うん。それと、切られても生きて行ける強さ。
その強さ。。。私には不足しているかも~。。。
今だに仕事探し真面目にやってないし。。。(; ;
で、全然関係ないけど、談合と言うシステムが無くなったら、
平太がもぬけの殻みたいになっちゃうんじゃないかと。。。
それが心配だったりする。。。
>このドラマ、ホント、えぐり所が違うよね・・・・・(涙)。
ホント、色々考えさせてくれるよね。
この時期、このドラマに巡り会えた事は、何か神様の啓示みたいな気がするわ。
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>これを見ながら、そんなドラマと全く無関係な事を時々考えてしまいます(^^;ゞ
いや,図式的には、同じだよ。
愛あるプランは、業界の為であり、個々の為じゃないんだよね。
いつもパートさんは大変だからと、仕事を手伝ってくれた部長が、
人員削減の話する時は、仲間じゃなかった。
企業の一部だったもん。って、ちょっと違うか。
>切られないためには。。。
>切られない覚悟と強さが必要だよね。
うん。それと、切られても生きて行ける強さ。
>実は、さっきBSでこれの次の回をもう見てしまったんだけどね^^;
>泣いてしまいましたわ(;>_<;)
いや~~~ん。マジ辛いわ~。想像出来るわ~。
想像以上かも・・・・・。
このドラマ、ホント、えぐり所が違うよね・・・・・(涙)。
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>私も、ずっと談合は犯罪だと思っていたけど、
>こんな切り口で見させられたら、
>合理的な話し合いの様に感じてしまう。
合理的。。。どころか大きな愛があるプランのように見えますよね。。。
みんなで助け合い救い合う。
あたしね~、このドラマを見ていると自分の事も考えるんだ。
みんなで相談して平等に仕事が行くようにし続けると言うのは
ワーキングシェアと同じでしょう。
でもシェアし続けていたら、みんなが弱くなっていってしまう。
だから、何処かを切らなければ合理的に会社は運営出来ない。
で、まぁ、ウチの場合は会社の都合の良い時間帯に
出勤できない人間を切る。。。
切られても仕方ないとは思うけれども、切られた者はどうすればいいんだ。
。。。とか、これを見ながら、そんなドラマと全く無関係な事を時々考えてしまいます(^^;ゞ
切られないためには。。。
切られない覚悟と強さが必要だよね。
一谷は、平太はどうなるんだろう。
実は、さっきBSでこれの次の回をもう見てしまったんだけどね^^;
(レビューは明日かなぁ。。。)
泣いてしまいましたわ(;>_<;)
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私も、ずっと談合は犯罪だと思っていたけど、
こんな切り口で見させられたら、
合理的な話し合いの様に感じてしまう。
でも、大手がこれを続けて来たら、
小さい企業が入る隙がないままかも。
平太の立場が心配で心配なりません。
凄く骨太な男になって来たけれど・・・・・。
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>各会社の上層部が何代にも渡って継承された
>システムのような感じになってきてるだけに
>そもそも罪の意識を感じることもなかったんでしょうね。
ドラマを見ていると、そういう印象ですね~。
それで上手く回ってる。そこから抜け出したくない人もいるんですよね。
>立場が変わるとこっこまで醜くなるのかなと
>思ったりもするんですが、現実的に考えると
>こういう事になってしまうんでしょうね。
ボスを決める場と談合の場はすごい迫力がありましたね~。。。
みんな蹴落とされたくない。
手を携えて生き残りたいと言う気持ち、でも、自分の会社に利を取りたいと言う気持ち、
物凄く良く表現されていたと思いました。
私も、三橋はただ私利私欲のためだけに動いているとは思えません。
(平太の事は視聴者にそれを解らせるためのエピだろうし)
でも、結局、政治家との間に金は動いているんですよね。
何だかなぁ。。。ですわ。。。
本当に何かが正しくて何が良い事なのか解らなくなります。
一筋縄ではいかない。。。本当にそうですね。
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そもそもこの談合組織は
地域によっても違うんでしょうけど
1960年代に発足されたものもあり
各会社の上層部が何代にも渡って継承された
システムのような感じになってきてるだけに
そもそも罪の意識を感じることもなかったんでしょうね。
それはそれとして
その組織を守るためにこれまで仲間だった
ゼネコン会社を弱体化させて合併しようと画策したり
また、それによって脱談合会社と手を組んだり
立場が変わるとこっこまで醜くなるのかなと
思ったりもするんですが、現実的に考えると
こういう事になってしまうんでしょうね。
かつて自分の仕事のミスでなくした部下を思い
その遺族にお金を送り続けてきた三橋を見てると
ただ単に保身のために組織を守ろうとしてたんでは
ないのかなって気がします。
理想と現実。色々とあれど
談合のいい面を見るとこれは自由競争資本主義ではなく
平等に分配する社会主義のようなものであり
これまで長年続けられてきたのもこのシステムが
上手く機能してきたからなんでしょう。
そこに政治家さんの利権とか官僚の天下りとかが絡んで
ややこしくなってきてるんでしょうね。
それだけにこれは「一筋縄ではいかない」問題です。