【カルテット】第1話 感想

私達、アリとキリギリスのキリギリスじゃないですか。
音楽で食べていきたいっていうけど、もう答え出てると思うんですよね。

私達、好きなことで生きていける人にはなれなかったんです。
仕事にできなかった人は決めなきゃいけないと思うんです。
趣味にするのかそれでも まだ夢にするのか。

趣味にできたアリは幸せだけど夢にしちゃったキリギリスは泥沼で、ベンジャミンさんは夢の沼に沈んだキリギリスだったから嘘つくしかなかった。

そしたら こっちだって奪い取るしかなかったんじゃないですか?


火曜ドラマ カルテット 第1話

 
     quartet-op.jpg

松たか子と満島ひかりは私にとって二大「死にたくなるほど聞いていたい声」の持ち主である。

歌声も語りも。
何だろう、刹那的。
魂を絞り出すような美しい声。

その2人が共演するというのだから

そして、何とそこに一生と龍平が加わって四重奏だというのだから

期待したよ。もう、とにかくキャストに。


正直、全国絶賛のこの脚本家さんの書くものに関しては、母性と女性への過剰な礼賛が見えて個人的には苦手。

『Woman』とかもう、「おおかみこどもの雨と雪」かと思うくらいゾッとする(どういう例え笑.gif)

若者言葉を一生懸命散りばめたような喋りにくそうな独特のセリフ回しも苦手だった。

『最高の離婚』で、これは素晴らしいラブストーリーだと思い、女だらけのレストランでまたゲンナリして、キャストが好きなだけに余計に不安だらけで迎えた初回である。


しかし、まぁ、なんという事でしょう

2017年のベストドラマはもう1月期で決定しちゃうのでは…
と思えるほどの素晴らしさだった。

なにが素晴らしいって…

お松さん@まきまき始め4人のキャラ造詣がミステリアスで深い。
後半からガラッと色が変わるストーリーを牽引するお松さんの演技の凄さ。
終盤から来週へと引っ張られるミステリーを手の平に掴む満島さんの可憐さ。
音楽の素晴らしさ。

そして、あのEDね…。
1時間たっぷり序奏を堪能してラストに私が大好きな2人の歌声に一生と龍平まで加わったED。
おまけに林檎の楽曲ときたもんだ。

何なの神なの
もう……みぞみぞします。

偶然の出会い



巻真紀は東京のカラオケボックスで偶然出会い、カルテットを組むべく別府くんの別荘がある軽井沢へ向かう。

カラオケボックスに楽器を持った人間がたまたま偶然居合わせるはずもなく。

少なくとも、満島@すずめちゃんは、

あなたにお願いしたいお仕事があるんです。
この女性と友達になる仕事です。


と、老婦人に頼まれて偶然を装っているだけなのだった。

そうなると、当然あとの2人も偶然じゃないでしょ、と思われる。
すずめちゃんがこんな依頼を引き受けた理由もまだ明かされない。

まきまきさんだけは「夫さん」がいる身であり、あとの3人は単身者である。

3人は軽井沢の別荘に住みこむつもりらしい。

最初に合わせたのは「ドラゴンクエスト序曲」。
そそられるわ。ピンクハート.gif

唐揚げにレモンかけるかなぜ聞かない



4人は唐揚げを食事にしようとテーブルを囲むが、別府とすずめちゃんが大皿の唐揚げにレモンをかけてしまう。

ねえねえねえ、君達、何してるのですか?

唐揚げ食べるのですが。

これ。

これレモン。

うん。 レモン。
今何で唐揚げにレモンしたの?

何で? 唐揚げはレモン

人それぞれ。

うん?

唐揚げにはレモンするよって人と、レモンするわけないでしょって人がいるじゃないか。

かけた方がおいしいですよ。

まずカリカリ度が減るよね。

かけた方が健康にいいですし。

唐揚げ食べる時点で健康は一旦脇に置いてある。

かけた方がおいしいじゃないか。

レモンぐらいで怒らないで。気をつけますから。

レモンぐらいで。

レモンぐらいってこと…

えっ?

レモンぐらいってことはないと思うんですが。

するしないというより、ごめんなさい、今大事なのはそこじゃないと思うんですけど。

どうしてかける前に聞かなかったんですか?



かけるかかけないか、という、「月曜からよふかし」や「ホンマでっかTV」で出て来そうな問題。

…ということではなく。
レモンをかけた唐揚げはもう元に戻らないのに、なぜかける事が当たり前だと思えたのか。
なぜひと言聞かなかったのか。
聞かずにレモンをかける道を突き進んだのか……。という問題。

5年前から余命9ヶ月のピアニスト



わちゃわちゃとそれなりに楽しく暮らしていた4人だったが、国道沿いのライブレストランで演奏が出来ないかと考える。

話を聞きに行くが、土日は専属のピアニストが入っているから演奏は出来ないと断られる。

ベンジャミン瀧田という老人。

まきまきさんは彼に見覚えがあった。

あの人、5年前に東京のライブハウスで見た時も余命9+ヵ月でした。
たぶん、そうやって名前も変えて日本中回ってるんだと思います。

えっ、じゃあ……。

ベンジャミンさんは「ニセ余命9ヵ月のピアニスト」です。

どうします?

どうしますって?

お店の方に言えば代わりに私達が…。



そして、まきまきさんは、他のメンバーに話さずそれを実行するのだった。

その結果、4人はこの店で土日の演奏が出来ることになるのだった。
演奏できることはありがたいが、後味は悪い。


店をクビになったベンジャミンさんが風に吹き飛ばされる帽子を追う姿が惨めで…。

3人は帽子を拾ってあげるが、しゃーしゃーと店の後釜に収めたまきまきさんは車から降りても来ない。

この時のお松さんの演技が、凄いのね。
楽しそうに店の人と喋り、帽子を追う老人を冷たく無視する。その横顔。

もちろん…

良心の呵責がないはずもなく。

強さを装っているんだよ。
平気そうに、しゃーしゃーとしているように見せているんだよ。


しょうがないじゃないですか。
ベンジャミンさんは 嘘ついてたんです。


まあ後味悪いっていえば悪いけどね。

あの人は 好きな音楽続けたかっただけなんです。
ついていい嘘だってあると思うんですよね。

余命何ヵ月ってついていい嘘なんですか?

あの人の部屋、ポスターはってあったじゃん。 テープで。
躊躇なく 壁に画びょう刺したりできないんだよね。
いや、僕は別府君とはまた立場違ってさ。
あっち側だから分かるんだよ、僕も。
画びょうも刺せない人間が。
音楽続けていくためには嘘ぐらいつくだろうなって。


もっと他にやり方があったんじゃないですか?

やり方?

もっと思いやりがある…

思いやり?同情ってことですか?


自分たちは音楽を仕事にすることが出来なかった。
好きな事を仕事にするためにベンジャミンさんは夢の沼に沈んで嘘を吐いた。
好きな事をするためには自分たちも奪うしかないという まきまきさん。

その態度はとても冷たくて冷たくて、見ていて素直におめでとうとはとても言えなくて。

けれども、この人が精一杯強がっているのも解る気がした。
きっと、芯から強い人ではない。

ただ、何を考えているかは解らない。

「もっと他のやり方」は、「レモンをかけないやり方」に通じる。
みんなが同じ道を望んで進めるわけではない…。


ざわざわ、みぞみぞしつつも、初めて迎えた演奏は素晴らしくて。

ライトアップの電飾が星のように見えて美しくて。

ああ、何て贅沢なドラマなんだろう。と思った。
これを毎週毎週聞く事ができるのか…。
 

「夫さん」はいない



原因は解らないが、夫さんは1年前に蒸発したらしい。


この間、駅で別府さん聞きましたよね?
夫婦って何ですかって。

はい。

夫婦って…
「別れられる家族」
なんだと思います。


情報提供



さて…

すずめちゃんは、何とこのやりとりを録音して、依頼主へ渡していたのだった。

息子は失踪なんかしていません。
この女に殺されたんです。
必ずどこかで本性が出ます。
それまで友達のふりを続けてください。



あらら…
まきまきさんのお母さんなのかと思っていたら「夫さん」のお母さんだったらしい。汗2.gif

「友達になってください」という依頼は、変わり者だからお友達になってあげてね、とかそんな甘い話では無くて、息子の復讐のための偵察だった。


みぞみぞしてきました。


セクシーでミステリアスで心かき乱されるEDを見ながら、私たちもみぞみぞしてきました。

凄いドラマが始まった。


巻真紀(松たか子)は別府司(松田龍平)の運転で軽井沢の別荘へとやって来た。
待っていたのは世吹すずめ(満島ひかり)と家森諭高(高橋一生)。
東京のカラオケボックスで出会った4人は奏者で、弦楽四重奏をやることになった。
ライブレストランで演奏しようという話になるが、その店では“余命9ヶ月”のピアニスト ベンジャミン瀧田(イッセー尾形)がレギュラー演奏していた。
そこで真紀は、突拍子もないことを言い出す。

(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)




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※キャスト

巻 真紀(第1ヴァイオリン) … 松たか子
世吹すずめ(チェロ) … 満島ひかり
家森諭高(ヴィオラ) … 高橋一生
別府 司(第2ヴァイオリン) … 松田龍平

来杉有朱 … 吉岡里帆
谷村大二郎 … 富澤たけし
谷村多可美 … 八木亜希子
半田温志 … Mummy-D

巻 鏡子 … もたいまさこ

ベンジャミン瀧田 … イッセー尾形
九條結衣 … 菊池亜希子

※スタッフ

脚本 … 坂元裕二
演出 … 土井裕泰
プロデュース … 佐野亜裕美

フードスタイリスト … 飯島奈美、板井うみ、岡本柚紀
音楽 … fox capture plan
主題歌 … Doughnuts Hole(松たか子・満島ひかり・高橋一生・松田龍平)「おとなの掟」(作:椎名林檎)


公式サイト http://www.tbs.co.jp/quartet2017/







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コメント

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4件のコメント

  • 紫花浜匙
    2017年1月23日 1:09 PM

    キャスティングにもあらすじにも興味津々。
    出会いはベタだけどね^^。
    この役は松さんじゃないと、嫌味があって好きになれなかったかも。
    松さんだから、深い所を探りたくなる。
    もたいさんの冷たさがかっこいいね。
    八木さんがドラマに出ると、どうしてもそこだけ浮いて見えちゃう。八木さん嫌いじゃないんだけど。
    エンディングも素敵で、今後が楽しみ。

    • くう
      2017年1月28日 4:08 PM

      紫花浜匙さん

      >出会いはベタだけどね^^。
      ベタだけどこの出会いから仕組まれているんだよね~。
      そこも含めてミステリーとしての興味も惹かれるね。

      ホント、松さんだから、もたいさんだから、ひかりちゃんだから……
      という、このキャストだからって意味でも素晴らしく深いキャスティング。
      今年1番かも!!って1月からもう言っちゃう!!

  • kyom
    2017年1月23日 1:01 PM

    四重奏の「モルダウ」素敵でしたね!!
    4人の役者さんだけでも贅沢な顔合わせなのに、音楽までついてなんという贅沢なドラマ♪
    高橋一生さんの「あっち側」が、セロテープで貼る人を言うのなら私もだわ、とか思ったり・・
    台詞もいいし、ミステリアスな感じもいいですね。
    「のだめ」みたいに色々な音楽を聴かせてくれると、毎週楽しみが倍になります。
    予想以上によかったです(^^)

    • くう
      2017年1月28日 4:04 PM

      kyomさん
      ホント、期待はしていましたが期待以上の素晴らしさでした!
      音楽も、音楽を奏でる風景も素敵。
      毎週ミゾミゾしそうです^^

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