【やすらぎの郷】第22週 第106話・107話・108話・109話・110話 感想 

菊村(石坂浩二)と凉子(野際陽子)は、摂子(八千草薫)の病状を周囲に伏せることにする。だが、瞬く間に冴子(浅丘ルリ子)らの耳に入る。一方、菊村にアザミ(清野菜名)から手紙が届く。

菊村はその返事の中に、摂子のことをしたためる。
そんな中、菊村は凉子に呼び出され、凉子の小説が芥川賞の候補になっていることや、ある入居者の新しい恋の相手のことなどを話題に酒を飲む。

そこへ、芥川賞選考会の結果を知らせる電話が入る。

(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)

連続テレビ小説「やすらぎの郷」第22週 第106~第110話

   yasuragi

九条摂子こと「姫」は末期の癌だったと知り、菊村も郷の人たちも大きなショックを受ける。特に断捨離を姫に薦めた水谷マヤは、二度と帰らないように何もなくなった姫の部屋を見て後悔するのだった。

どうせ死ぬのなら賞など無用だと言いつつもやはり文学賞が欲しかった井深涼子。みんなが姫の安らかな最期を祈る。

簡単にあらすじおさらい

第106話(月曜日) : 姫の命が後ひと月だと知り、栄はショックを受ける。憔悴しきっている付き人の優子を慰めつつ、「この事が広まらないように」と言い含めるが、噂は伸子とマロ経由であっと言う間に広まった。

お嬢は姫に断捨離を薦めたマヤを非難する。

第107話(火曜日) : マヤは姫の病状を知って大きなショックを受ける。姫が捨ててしまったトロフィや賞状を拾って元通りに部屋に並べると言うマヤ。

みんなが姫の病状を心配する中、栄は井深涼子から「山屋」へ呼び出される。

第108話(水曜日) : 涼子に呼び出された栄は、涼子の作品が芥川賞の有力候補になっており、今まさに結果待ちしているところだと知る。

「自分たちの仕事は賞のためではない」と言いつつ、その日、芥川賞を逃した涼子は寂しそうだった。

第109話(木曜日) : 涼子から三井路子の新しい恋の話を聞いた栄は、ついつい大納言たちにその話をしてしまい、自分も口が軽くなったと反省する。

姫を見舞うと寝ているのか夢見ているのか、記憶は現在と過去を行き来しているようだった。

 

第110話(金曜日) : スタッフが正装し、やすらぎの郷にはにわかに緊張が走ったが、何が起きているのかは箝口令が敷かれ、住民は気づく事も無かった。

アザミや直美の夢を見て夜中に目覚めた栄は海岸を覗き、姫に寄り添う加納英吉の姿を見る。

 
 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

末期の癌で脳も冒されているという姫のために、安らかに逝けるよう心配する栄。
そして、同じことを理事長に頼んだという井深涼子…野際さん。

「少しでも苦しまずに逝けるように」「仕事は賞のためではない」言葉の数々。
痛みを堪えて周囲に心配を掛けないようにし、みんなのために仕事を続けた姫。

この辺りの構成も野際さんの生前にされていたのだろうから(現にまだご出演なさっているシーンだし)その符合が恐いほど。
 yasuragi22-涼子

以前も書いたけれども、緒形拳さんの遺作『風のガーデン』を思い出してしまう。
倉本先生には何か見えるのかしら…。

我々は心の洗濯屋なのだ。
戦前戦中戦後を通して姫の果たしてきたその役割はまさに全てがその仕事だった。

戦時中のあの暗黒の時代にあっても、戦後のあの絶望の時代にあっても、今のこの狂騒の時代にあっても、九条摂子という類いまれな天使はその美しさと清純さをもって人々の心を浄化してきた。

彼女こそ心の洗濯屋だった。
神がこの世に送り込んだ天使のような洗濯屋だった。

その姫が長い旅路を終えて今この世から去ろうとしている。

姫。あなたはその務めを立派に果たされた。
自分の中にあった苦痛や煩悩や一切の十字架を心にしまって見事にその役目を最期まで果たされた。

世の人に代わって、私は何とあなたにお礼を言えばいいのだろう。
 yasuragi22-八千草さん

と、栄ちゃんの姫に対する賛辞は凄い。

けれども、それがピッタリ納得できる八千草さんの存在感がまた凄いのね。

みんなが祈る気持ちが伝わり、理解できる。
このキャラ造詣がまた凄い…と思うのだった。

簡単な感想

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 yasuragi22-ジャマイカ

 yasuragi22-姫

つぶやきでもまとめたけれども、この「やすらぎの郷」その物が姫のための施設だとは初めの方に説明された記憶がある。

加納英吉は姫を心から愛してた。

それは純然たる片想いなのに、それでも加納氏は姫を世間の目から守りたくて、楽しく過ごしてもらうために質の良いお友達も配して、この郷を造った。

姫が亡くなってしまったら郷はどうなるのかしら。

かつては大スターでも金を失くした老人がここにはたくさん居る。
追い出すことは当然できない。

ただ、姫が居なくなる事で何か大きな変化は起こる気がするよね。
世界から神が消えるように。

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※キャスト

菊村栄 – 石坂浩二

白川冴子 – 浅丘ルリ子
及川しのぶ – 有馬稲子
水谷マヤ – 加賀まりこ
三井路子 – 五月みどり
井深凉子 – 野際陽子
高井秀次 – 藤竜也
真野六郎 – ミッキー・カーチス
九条摂子 – 八千草薫
岩倉正臣 – 山本圭
松岡伸子 – 常盤貴子
財前ゆかり – 松岡茉優
名倉みどり – 草刈民代
菊村律子 – 風吹ジュン
名倉修平 – 名高達男
貝田英信 – 藤木孝

三角寬次 – 山谷初男
堺田俵介 – 毒蝮三太夫
原田 – 伊吹吾郎
那須 – 倉田保昭
中井竜介 – 中村龍史
宮下一馬 – 平野勇樹
中里正 – 加藤久雅
進藤秀夫 – 山下澄人
橋本忠吉 – 納谷真大
野村伊三郎 – 芳野史明
菅野平助 – 西岡ゆん
村松豊 – 福崎峻介
千倉和夫 – 森谷勇太
冲正之 – 熊澤洋幸
荒木実 – 関健介
正岡治 – 池田絢亮
田辺三郎 – 湯川尚樹
茅野大三郎 – 伊藤初雄
茅野順子(カメコ) – 長内美那子
白鳥洋介 – 上條恒彦
車いすの老人 – 倉本聰
老人の介護人 – 中島みゆき

川添純一郎 – 品川徹
加納英吉 – 織本順吉

中山保久 – 近藤正臣
侘助 – 小松政夫
玉子 – 野村麻純
犬山小春 – 冨士眞奈美
石上五郎 – 津川雅彦
松岡信三 – 柴俊夫
四宮道弘 – 向井理
榊原アザミ – 清野菜名
菊村梢 – 山本舞香
菊村加奈子 – 森上千絵
菊村一郎 – 水津聡
住職 – 坂本長利
おかみ – 福井裕子

※スタッフ

脚本 – 倉本聰
演出 – 藤田明二、阿部雄一、池添博、唐木希浩
プロデューサー – 五十嵐文郎
音楽 – 島健

主題歌 – 中島みゆき「慕情」

公式サイト http://www.tv-asahi.co.jp/yasuraginosato/

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