菊村(石坂浩二)は40年以上前に仕事を共にした美術担当の茅野(伊藤初雄)と再会する。
彼はタイムキーパーだった‘カメコ’こと順子(長内美那子)と結婚し、夫婦で「やすらぎの郷」に入居していた。
菊村と茅野は昔話に花を咲かせ、茅野は夫と妻のどちらが先に死ぬべきか、思いを語る。
菊村は病院棟に入る順子を見舞う。
病気で死期が迫る順子のため、昔の仕事仲間が集まり、彼女が好きだったドラマのセットを再現する。
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
連続テレビ小説「やすらぎの郷」第15週 第71~第75話
『流されて』の話から少し逸れ、郷の中で出会ったかつての仕事仲間、美術担当の茅野と彼の妻の終末が描かれた週。
裏方仕事の達人であった男は最期まで自分の妻の裏方演出を続けた。
それを見守り見送る、栄と郷のスターたち。
簡単にあらすじおさらい
第71話(月曜日) : 濃野佐志美「流されて」騒動の余韻も冷めやらぬある日、栄は郷内で50年ぶりに昔の仕事仲間と再会する。
茅野大三郎・通称、ちのやんは美術担当の裏方スタッフだった。
雪と言えば発泡スチロールか紙吹雪だった時代に、降っては溶ける雪を初めて開発した凄腕の職人である ちのやん。
昔のドラマ現場の話で盛り上がる内、ちのやんの妻は元現場のタイムキーパーだったカメコこと亀山順子であることを知る栄。
しかも、順子は末期のガンで郷の医療センターに入っており、数日の命だという。
第72話(火曜日) : ちのやんに「会ってやって」と言われるまま病室へ足を運んだ栄であったが、カメコに意識はなかった。
意識はないが、夫婦の共通の応援歌だったという中島みゆきの『ファイト!』を時々朦朧と口ずさむカメコ。
カメコの枕元には舞台装置界の大御所・柿原一平など裏方の戦友たちが駆けつけてくる。
第73話(水曜日) : 「先に行く方と残される方、どっちがつらいだろうって想像するとさ残されるほうが絶対つらいよね。じゃあ俺つらい方を引き受けてやろうって。」と語った ちのやんの言葉が栄の頭に張りついていた。
律子の介護をし、臨終を看取った栄もいつも同じことを考えていたのだ。
カメコの病室へ行くと、ちのやんや裏方の戦友たちによって病室は星空のように飾りつけされていた。
アナログの時代に作ったセットの星空。それはカメコが好きだった当時のドラマのセットだった。
星空の中でカメコは息を引き取った。
第74話(木曜日) : 通夜の支度は居住者である姫たちも手伝い、棺や祭壇などの装飾は友達が皆で行った。
スターたちも世話になったテレビ界の裏方職人の死。みなが彼女を温かく見送った。
しかし、通夜が終わった日の翌朝、郷に新たな衝撃が走る。
ちのやんが亡くなったのだ。
癌の妻を見送り、1日だけ長生きして共に逝く。栄は彼を心の中で褒め称える。
第75話(金曜日) : マヤはお嬢がカメコの通夜を欠席したことに腹を立てていた。
お嬢は『流されて』の話を受けるために東京へ行っていたのだ。
しかし、カサブランカで栄と会ったお嬢は舞台の話を断ったと言う。
3世代を1人で演じるつもりでいたのに、自分に与えられたシーンは3世代目の枯れた女の役だけだったと。
怒りが収まると、お嬢は携帯で1枚の写真を見せる。
そこに写っていたのは、かつて栄と噂になり世間を騒がせた女優・安西直美と瓜二つの、直美の孫であった。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
一昨年、癌で父親を見送った身としては、最期にこんなセットを作って妻の手を握って歌っていられるのもやはり「やすらぎの郷」特権だよなぁ…とか、ウルウルしながらも思ってしまった。
家で看取ったら意識が無くなっても痛みで叫ぶ要介護者のために痛みどめの座薬を入れて、意識が無くなっても出てくる排泄物の処理をして…と、介護は本当に家族を消耗させる。
あの頃は、このままこの日々が続いたら母が過労で死んでしまうのではないかと本当に恐ろしかった。
一般人の介護現場はまさに修羅場である。
その苦労はたぶん栄ちゃんは味わっているのよね。
見送るか見送られるか問題は、そういう点でも後になりたくない。ドラマはあくまでもドラマだ。
けれども、とても考えてしまったのは確か。
1日でも長く生きて見送ってやりたいと言い、実行した ちのやんの人生。凄い。
仕事も素晴らしい技術の裏方だったと紹介されていたが、人生も同じ幕引きだったんだね。
最期まで職人芸。
神様はこういう人をちゃんと見ているんだなぁと…
もちろん、あくまでもドラマはドラマですけど。
簡単な感想
日々の感想はツイッターを拾います。
「私は今すこし反省している」身の回りの高名な芸能人に話が偏りすぎたとか言い出した栄ちゃんww #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月10日
思い出すのに時間がかかる人から声を掛けられる栄ちゃん。これはつらい……思い出せて良かったね。 #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月10日
ちのやん。美術演出。雪と言えば発泡スチロールか紙吹雪だった時代に、降っては溶ける雪を初めて開発した。当時は画期的な開発。それは凄い人だよ!!! #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月10日
「4人の男が4面壁に囲まれた室内で深刻な会議を行っている」男たちを1人ずつ正面からアップで撮ろうとすると4台のカメラが必要となり。互いのカメラが映ってしまう。 大変な時代だなぁ #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月10日
タイムキーパーだったカメコという女性と結婚したという ちのやん。一緒に入居し、ガンであと何日かの命… #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月10日
「でもどっちかが先に逝くんだよね。」「俺さここ2年ほどずっと考えているんだよね。夫婦どっちが先に逝くべきかって…。」
まさに本当にその事ばかり考えてた時期があった栄ちゃん。介護の時期ね。 #やすらぎの郷— くう (@kukucoo) 2017年7月10日
「先に行くほうと残されるほう。どっちがつらいだろうって想像するとさ残されるほうが絶対つらいよね。じゃあ俺つらいほうを引き受けてやろうって。」 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月10日
「会ってやってくれる?」あと何日かって告知されている患者さんはもうほとんど眠ったきりよね… #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月10日
ダンナより後で死ぬとか絶対にいやだ!!!……めんどうくさい…いろいろ…(ノД`) #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月10日
「ほとんど50年ぶりに見るカメコがそこに眠っていた」「当時ピチピチと元気にあふれ若さと明るさでわれわれを和ませたタイムキーパー亀山順子が変わり果てた姿でそこに眠っていた」
それは…50年ぶりなんだから…栄ちゃんにとっては続いていないよね #やすらぎの郷— くう (@kukucoo) 2017年7月11日
「中島みゆきの『ファイト!』ですよ」主題歌の人の歌を臨終に推す… #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月11日
せん妄状態で歌う人もいるのかな。これは羨ましいかもな。 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月11日
舞台装置界の大御所・柿原一平。カメコの臨終を囲むのはテレビ業界の裏方さんたち。戦友。 #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月11日
病室に、昔の仲間が作ってくれた大好きだったドラマの光のセット。「星の世界のカメコだぜ」 #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月11日
人間関係が続いていていい仲間を保ってきた人はみんなが駆けつける臨終。1人で死んでいった犬山春子の最期を考えると辛い #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月11日
「その晩、日付が変わって間もなく、カメコは息を引き取った。ちのやんは病室の星空に流れ星を一つ流したそうだ。」
#やすらぎの郷 #録画だよ— くう (@kukucoo) 2017年7月11日
名も無いタイムキーパーの死。どんな現場でも「名も無い」人たちはたくさんいるよね。そして多くの役者や作品を支え続けてきた実績が温かく見送られる最期に繋がっている #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月12日
「やすらぎの郷で死者が出た場合、大きな葬儀は町の斎場で行う」「マスコミが注目する大スターの場合たまに東京で大々的に行う事も」「多くの場合は施設の中のゲストハウスで通夜をやり、食堂で告別式を行うのが通例」他の入居者が入っている事がバレちゃうもんね #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月12日
やっぱりスタッフが少ないから、こういう時はみんな手伝うんだね #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月12日
「ちのやんの作るセットってさ普通と違うじゃない?星の瞬き方や光り方が後ろにある宇宙を感じさせる」「今、ああいう星空作れる人、テレビの世界にいるのかしらね」 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月12日
呪い揚げ騒動の時もケラケラ笑って小春の悪口いっていたマヤのキャラがやけに涙もろくて優しげなのは、最後の手紙を貰ったからかしら #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月12日
お経もなにもない通夜。いいよね。無宗教なのにどこの坊さんを呼ぶのかで揉めまくった実家のこと思い出すとホント……ああいうの要らない #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月12日
死んでしまったカメコ。残されたちのやん。そして初めて見る老いたる弔問客。
しみじみと裏方の存在の大きさを悟る栄ちゃん #やすらぎの郷— くう (@kukucoo) 2017年7月12日
「スターだけでなく、そういう人々を丹念に拾い上げここに迎え入れたやすらぎの郷の創設者・加納英吉という男の深さ」 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月12日
「たった1人の奥様のためにいく晩徹夜なさったんですかね。これが本当の芸術というもんですかね」 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月12日
ええっっ!!!ちのやん……… #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月12日
犯人………(サスペンスでは無い) #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月12日
寝てる間だったのか…殺人でも自殺でもなかった…… #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月12日
パートナーを見送って1日だけ長く生きる。なんかもう……神のようだ #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月12日
えっ、告別式前だったのか。これはもう夫婦の合同葬儀… #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月13日
ドラマ自体が中島みゆきのPVみたいになってきた… #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月13日
「先に逝く方と残された方とどっちが辛いかって。残された方が絶対に辛いよね」
「ちのやん、良かったな。上手くやったな。女房を見送って、その後眠っている間にあっという間に逝くなんて」
#やすらぎの郷— くう (@kukucoo) 2017年7月13日
及川しのぶが葬儀にきたわ。何かと思ったら「ファイト」の歌詞朗読…
「あたし中卒やからね 仕事をもらわれへんのやと書いた女の子の手紙の文字はとがりながら ふるえている…」 #やすらぎの郷— くう (@kukucoo) 2017年7月13日
闘う君の歌を 戦わないやつ等が笑うだろ ファイト #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月13日
マヤもお嬢も情緒不安定かってくらい嘆くなぁ…もちろん彼女たちにとっても古い戦友なんだろうが…
— くう (@kukucoo) 2017年7月13日
「海が変わらないのは当たり前だろ」って合成の海の前で言われると説得力が…… #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月14日
お嬢とマヤが大ゲンカして「こいのせんせー」に止められたらしい。「涼子もついに濃野先生になっちまったな」あんたらが暴露したんですけどね #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月14日
「元々お嬢に来た話は濃野先生の『流されて』。でもそれは三井さんが作った「女の3つのターニングポイント」マヤもそれを狙ってた。それがお嬢のところへ来ちゃってその打ち合わせがカメコの通夜にぶつかっちゃった」それでマヤは怒っているのか。ただの嫉妬やん #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月14日
「カメコさんが亡くなった事。そのお通夜に私が出なかった事。ちのやんが翌朝死んでた事。それを何も知らないで芝居の打ち合わせに舞い上がって一人で東京に行った」それはたまたまだから仕方ないよね。でも仕事は断ったとお嬢は言う。 #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月14日
第一幕と第二幕は若手の女優に決まっている。お嬢がやるのはお金で男を買う第三幕だけ。しかもスッピンでやれと。「ファンが見たいのはきれいにメイクした、いつもの白川冴子じゃないの?メイクを落とした小ジワだらけの80女のババアの素顔なの?」 #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月14日
「お嬢の気持ちは痛いほどわかった。だが韮川の気持ちもよくわかった。韮川はお嬢を役者として見ており、お嬢は自分の事をあくまでスターとして考えていた。お嬢。これはお前にとってスターを脱皮する絶好のチャンスじゃないか。しかし私はそれを言えなかった」 #やすらぎの郷
— くう (@kukucoo) 2017年7月14日
この人ってこんな年になるまでスターやアイドルから役者への転換期を迎えなかったの?誰だって80まで美貌だけで売れるわけないじゃん…。マヤも以前自分なら三世代できるようなこと言っていてビックリしたけど、なるほど思い出の断捨離できてない。 #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月14日
しかし、濃野佐志美の話が全然違う所でオチつくとは…。女の3つのターニングポイント、パクリ疑惑エピソードはこれで終りなのか?来週は元愛人(?)の娘話に移行するみたいだし。 #やすらぎの郷 #録画だよ
— くう (@kukucoo) 2017年7月14日
お嬢の頭のお花畑っぷりには驚いてしまった。
マヤの怒りも「ただの嫉妬でしょ」と思っていたけれども、「見ているとイライラして頭に来る。」と言うのもちょっと解る気がする(笑)
老いの仕事しか来なくてスッピンで老体を曝せと言われて、私はスターじゃなくてただの役者なの?って……
むしろスターじゃなくなっても「役者」の仕事で買われることを誇りに思わないのかなぁ。
女が容姿という女の武器でスターにのし上がった時代。
この人には技術で食っていく誇りがなかったんだね。
もちろん、中の人・浅丘ルリ子さんは素晴らしい女優さん。
『おんな城主 直虎』では、寿桂尼さまの最期を楽しみにしております。
再放送
通常再放送は BS朝日 毎週月曜~金曜日 朝7時40分~8時。
前週分の無料配信は「TVer」で。
※キャスト
菊村栄 – 石坂浩二
白川冴子 – 浅丘ルリ子
及川しのぶ – 有馬稲子
水谷マヤ – 加賀まりこ
三井路子 – 五月みどり
井深凉子 – 野際陽子
高井秀次 – 藤竜也
真野六郎 – ミッキー・カーチス
九条節子 – 八千草薫
岩倉正臣 – 山本圭
松岡伸子 – 常盤貴子
財前ゆかり – 松岡茉優
名倉みどり – 草刈民代
菊村律子 – 風吹ジュン
名倉修平 – 名高達男
貝田英信 – 藤木孝
中山保久 – 近藤正臣
侘助 – 小松政夫
玉子 – 野村麻純
犬山小春 – 冨士眞奈美
石上五郎 – 津川雅彦
菊村梢 – 山本舞香
菊村加奈子 – 森上千絵
菊村一郎 – 水津聡
住職 – 坂本長利
おかみ – 福井裕子
※スタッフ
脚本 – 倉本聰
演出 – 藤田明二、阿部雄一、池添博、唐木希浩
プロデューサー – 五十嵐文郎
音楽 – 島健
主題歌 – 中島みゆき「慕情」