【鍵のかかった部屋SP】感想

鍵のかかった部屋SP

　　　　　
　　　　

 

え～…あらすじは、ザックリで簡単感想中心で～。
今回、それでも長いくらいになるので。

ネタバレするのでまだご覧になっていない方は読まない方がいいです。

 

いや～久々に面白かった。

柔らかい雰囲気の青砥、テンション高くてちょっとヘタレな鴨…じゃなくて芹沢。
そして、限りなくグレーで得体の知れない密室オタクな榎本さんが帰ってきた！

 

榎本さんが謎の失踪をしてから半年。
芹沢は法廷に立ったりして弁護士として普通に活躍している。
(芹沢が法廷に立つ姿って初めて見た)

ある日、クライアントである藤林から10億円の絵画コレクションを美術館に寄贈するための
仲介を請け負った芹沢は、藤林の家を訪れる。

チャイムを鳴らしても藤林は出て来ず、外に黒いフードを深く被った男が去るのを目撃した芹沢。

ちょうど藤林の姪の郁子がやって来たので合鍵でドアを開けてもらって中に入ると…

藤林は頭から血を流して床に倒れていた。

凶器は遺体の側に落ちていたゴルフクラブ。
玄関以外の鍵は閉められ、密室状態。

 

郁子が言うには、その前日、藤林から「絵画の寄贈を取りやめたい」と電話がかかってきたらしい。
しかし、弁護士である芹沢が間に入って契約をしている以上、すでに取り消しは難しい。

その事を伝えると、

どうして！？

 

この時の郁子@黒木さんの顔が恐いわけ…。
さすが、黒い１０人の黒木瞳。

芹沢は考える。

１０億の美術品を無料で寄贈しようという藤林を止めようとした郁子によって、
この事件は起こされたのではないかと…。

そして、その事を鴻野刑事に電話していたまさにその時、歩道橋の階段から何者かに
突き落とされる芹沢。

幸いケガは打撲程度で済んだよう。

郁子の仕業だと主張する芹沢の話を呆れ顔で聞く鴻野刑事。

 

郁子さんにはアリバイが ありますよ。
藤林さんの死亡推定時刻は午前９時から午後１時ごろ。
彼女は、その間ずっと自社ビルの中で会議に出席していました。

それに、そもそもあなたが目撃したのは男だったはずだ。

 

あれは彼女の共犯者だ。

ああ？

遺産の分け前を餌にして誰かに藤林さんを殺させたんですよ。
そして寄贈の件の証人であり殺人事件の実行犯の目撃者である俺を殺そうとしてるんです。

それはまたずいぶん飛躍した意見ですね。

そのことをあなたに伝えようとしてる時に俺は突き落とされたんだ。
これは脅しです。

ともかく一刻も早く、事件解決してください。
さもないと俺の命が危ないんだよ！

 

すっかり疑心暗鬼になって、怯える芹沢なのだった。

 

一方。
青砥は青砥で相変わらず弁護士では無くて探偵のような依頼を受けていた。

朝妻という老人がマンションの管理人・小檜山と訪ねてきて言う事には、自分が
心臓発作で倒れていた時に何者かが部屋に侵入してきて命を救ってくれたのだと。

窓は閉まり玄関も鍵がかかった状態。

つまりこれは密室殺人ではなく「密室活人」だと言うのだった。

朝妻さんは命の恩人が誰なのか突き止めてほしいと言っています。
どうしてもその人に遺産を贈る遺言状を作成したいそうです。

小檜山にそう言われて、依頼を引き受けた青砥。

 

何だ？ そりゃ。
そんな気の利いた小話みたいな心温まる事件はどうでもいいんだよ。
こっちは命狙われたんだ。それどころじゃないんだよ！

その事を話しても、自分の事で頭がいっぱいで聞こえないらしい今の芹沢である。

俺は確かに突き落とされたんだ。
でなきゃな、人がぶつかったぐらいであんな簡単に転げ落ちるわけがない。
階段までまだ１メートルも あったんだから。

分かんないですよ。
年を取ると足腰も弱くなるし…。

人を年寄り扱いするな！
この程度の打ち身と擦り傷で済んだのは俺の反射神経がまだまだ鈍ってない証拠だよ。
俺はまだまだ若い！そうだろ？

 

仕方なく１人でマンションの聞き込みを始めた青砥は、このマンションに「密室活人」以外にも
事件が起きている事を知る。

「連続掃除魔事件」

何でも、鍵がかかった部屋に何者かが侵入して家中磨いてくれているんだそうで。
いいマンションだよね…ウチにも来てもらいたいわ。

ひと月の間に掃除魔事件や活人事件が連発しているらしいマンション。

立ち会っていた管理人の小檜山が、防犯カメラの取りつけの業者が来るからとソワソワしながら
座を外すのが、とっても怪しいわけだが…。

その業者を見て、驚くことになる青砥であった。

 

こんにちは。
「Ｆ＆Ｆセキュリティショップ」の榎本です。

素直に満面の笑みで喜ぶ青砥…ちょっとナオちゃんっぽい。
宝石が行方不明になって榎本も消えた…という前回の事件には拘りがないらしい。

 

ここで、榎本さんは、このマンションで起きている「密室事件」の謎をまず簡単に解いてしまう。

まず、窓からの侵入は不可能なので、犯人は玄関から入ったのだろう、と。

 

おそらく前もって部屋に入ることのできた人間が、後から簡単に侵入できるように
何らかの仕掛けを施しておいたんだと思います。

細工ができたのはストライクしかないでしょう。

　　　

 

かんぬきの役割を果たすものをデッドボルト。
それを受ける穴のことをストライクといいます。
補助錠のストライクはネジで取り付けてあるだけですから、取り外すのは簡単です。

でも取り外しちゃったらさすがに気付くんじゃないですか？

はい。だからストライクを両面テープでドア枠にくっつけておいたんです。

主錠が掛かっていれば力が分散されるので、ドアがガタつくぐらいの衝撃には充分
持ちこたえられます。

しかし、主錠をピッキングで開錠し、渾身の力でゆっくりとドアを 引き開ければ
ストライクは剥がれ落ちます。
そして、犯人は侵入後、電動ドライバーでストライクを元通りねじ留めしたんでしょう。

 

ストライクのネジの締め方が緩んでいた事とデッドボルトにかすかな傷が残っていた事で
それに違いないと解ったらしい榎本さん。

 

密室活人は連続掃除魔事件の延長で起きたんです。

つまり…犯人は普段から部屋に出入りし、空き巣を行っていた。
そして、指紋を消すためにお掃除していたと言うのである。

そして、たまたま忍び込んだ朝妻さんの部屋で倒れている朝妻さんを発見して
救命しちゃったという…。親切すぎる。

 

朝妻さんの命を救った犯人は小檜山さん。あなたです。

命を救ったのは英雄伝だけれども、それ以前に各部屋で空き巣を行っていたのもバレちゃって…。
さぞかしバツが悪いだろうと思ったら、小檜山の反応はまるで違った。

すごい…！

と、榎本さんの推理に感動して、いきなり土下座する小檜山。

 

実は私は殺人犯として警察から追われてるんです。
折り入ってあなたに話があります。
どうか私を助けてください。お願いします！

 

ここで突然、芹沢の密室殺人事件と、こっちの活人事件が繋がるのだった。

小檜山が指紋を消すために連続お掃除魔をしていたのには理由があった。

彼は藤林の家に空き巣に入り、藤林の遺体を発見してしまっていたのだ。
つまり、たまたまあの日に空き巣に入ったのである。
なんて、間の悪い人なんだ。

しかも、本来、空き巣に入って人命を救っちゃうほどお人よしな人だから、ついつい
藤林の首筋に触って生きているかどうか確かめちゃったんだね。

おまけに、側に落ちていた凶器のゴルフクラブにまで触ってしまった。
それは慌てて拭きとったものの、動揺して遺体の首筋に触れた時の指紋はそのままに
してきちゃったのだ。

かくして、榎本さんは藤林亭の密室殺人事件まで解くことになるのである。

 

ここで、青砥に連れられて、久々に芹沢に会う榎本さん。

芹沢の方は青砥と違って宝石と同時に榎本さんが消えたことを問い詰める。

 

今までどこ行ってたんだよ？おい。

世界一周旅行です。古い鍵を集めていました。

世界一周？そりゃまた優雅だねぇ。
そんな金どこにあったんだ？

貯金です。

まあいいか。
で、その世界一周とやらからいつ戻ってきたんだよ？

半年前です。

何だよ。それならお前、連絡ぐらいくれても良かったじゃないか。
…で、今、何やってんだよ？前の警備会社、戻ったの？

いえ。防犯ショップを経営しています。

防犯ショップ？そんな金、どこにあったんだよ？

貯金です。

貯金ってどうやって貯めたの？

一生懸命貯めました。

ああ。
まあ、こういう言い方しちゃうと何なんだけどさ。
前の会社の給料だけで何カ月もかけて世界一周旅行をして店を開くってのは
ちょっと無理があるんじゃないのかな？

そうですか？

そうだよ。
お前ホントはその金さ…。

貯金です。

だからどうやって貯めたんだよ？

一生懸命貯めました。

世界ぐるっと回ってさ…。

貯金です。

ショップってのは、まさかオーナー社長じゃないよね？

一生懸命貯めました。

だからどうやって貯めたんだよ？

貯金…。

 

ループなやり取りがおかしすぎる。

 

さて。ここまでで1/3程度。

この面子だとどう考えても黒い黒木瞳@郁子が犯人だとしか思えないが、
それをキッパリと否定する榎本さん。

藤林家の合鍵は３本しかなく、その内２本は家から見つかり、１本は郁子が持っていた。

 

その人が犯人だとは考えにくいです。

どうして？

彼女には現場を密室にするメリットがないからです。
そんなことをしたら、まるで自分が犯人だと名乗ってるようなものです。

じゃあ犯人は？

あの密室は、おそらく郁子さんに罪を着せるために作られたものです。
その密室を作った他の誰かが犯人です。

 

まぁ…芹沢が郁子を犯人だと言う時点で、もう間違ってるんだけどね。
芹沢のカンほど頼りにならない物はないのだった。

 

さて…藤林亭での事件は密室活人事件と同じく、玄関から入ったとしか思えない状況。
窓は全て施錠されて外からの開け閉めは無理。
唯一２階の換気用の小窓だけは外から閉めることができるが、人間がそこから出入りするのが無理。

今だに謎は解けない。

そんな中、郁子は藤林が突然絵画の寄贈を取りやめたいと言い出した事を気にしていた。

 

そして、そちらから謎の鍵が解けるのではないかと、榎本さんと青砥、そして芹沢は、寄贈する
契約を交わしていた「新世紀アートミュージアム」へ足を運ぶのだった。

 

ここで、館長である平松@佐野史郎と企画展制作中のアーティスト・稲葉透@藤木直人が、
やっと登場～～！

予告で佐野さんとフジッキーが出ることを知っていたのに、出て来るまでスッカリ忘れてた。

こうして、視聴者(←オラ)的に黒い黒木瞳が犯人候補からやっと外れたのであった。

 

芹沢が藤林さんが寄贈を取りやめたいといっていたらしい話を出すと、平松館長はおかんむりな様子…。
もう展示の準備は始めてしまっているし、何としても貰い受けたいとガツガツしているのだった。

一方、榎本さんと青砥は制作中の稲葉の元へ。
平松と藤林さんの間にトラブルが無かったかを訊ねに行ったのだが、榎本さんは稲葉と会って
別の予感が走った模様。

 

稲葉が制作していたのは、瞑想的な現代アート。
光と影で作られたモニュメントの数々が見事。

これ、このSP１話きりしか使わないのがもったいないなぁ。
もの凄く凝ったセットだと思った。
相変わらず、すばらしい、このドラマの演出と小道具…。

　　

 

特に榎本さんの目を引いたのが、ハンプティ・ダンプティの顔を入り口にした「不思議の国のアリス」
モチーフの迷路だった。

中には「錯覚」を利用したトリックがいっぱい。

 

そう…今回のこのドラマ、「錯覚」がテーマなのであった。

 

右回りのアリスの影なんてさ～～私はずっと右回りしているようにしか見えなかったのだが、
ツイッター実況している人の中には左回りにしか見えないという人も多くて…。ビックリだ。

青砥は、稲葉から途中で回転方向が変わると言われて「変わった」と言っていたよね。
目の錯覚ってホント面白い…。

 

って話は、また別で…。

平松が藤林さん殺害の犯人だと確信した被害妄想でちょっとおかしくなっている芹沢に
せっつかれて、榎本さんはついに藤林亭の密室の謎を解き明かす。

…で、例によって

それは明日、お話します。

に、芹沢がイライラする下りを通り、「明日」新世紀アートミュージアムへ行ってみると、
まあ…大方の視聴者の予想通り、平松は死んでいたのだった。

しかも、ここも監視カメラが作り出した密室！

 

平松の机には遺書が残されており警察は自殺と断定しかけたが、榎本さんはこれを否定。

正確には半分本物で半分偽物と言った方がいいでしょう。

 

まず、遺書の上半分に書かれていた「自分が藤林さんを殺害した」という部分については
真実だと榎本さんは言う。

ここで、藤林亭の密室トリックが暴かれるわけだが…。
相変わらず無理無理で凄すぎる。

 

まず、凶器のゴルフクラブには郁子の指紋が残されていたはずだと。
それは、平松が郁子が練習場に行く日を調べてわざわざ一緒になり、計画的に
付けた指紋だった。

しかし、その郁子の指紋を空き巣に入った小檜山が自分の指紋と一緒に拭き取ってしまった
というわけ……。小檜山、どこまでも凄いタイミングの人。

 

現場を密室にし、指紋を細工し、郁子さんに罪を着せるという平松さんの計画は、小檜山さんの
侵入によって水の泡になったというわけです。

じゃあ、肝心の密室どうやって作ったんだ？

遺書に書かれてる通り、ひもを使ったんでしょう。

 

もちろん…２階の換気用の小窓からヒモで玄関を引っ張るのは距離的にムリな話で。

でも、ドアの近くに穴なんてありませんでしたよね？

そのとおりです。
なぜなら穴が徐々に移動し、ドアから遠ざかっていったからです。

穴が？移動した？

言ってる意味が全然分からない。

犯行時、ドアから一番近い窓はまだ開いていました。
平松さんはその窓からサムターンに巻きつけたひもを引っ張ってドアに施錠したんです。

あれ？そうすると今度はその窓の鍵を閉めなきゃなんないですよね？

ええ。
それは近くの別の窓からひもを引けば簡単に施錠できます。

じゃあ、その窓は？

さらに近くの別の窓からひもを引いて施錠します。

じゃあ、その窓は？

さらにその近くの………。

 

こうして、徐々に玄関から穴は２階の換気窓に移動していったのさ…あり得ね～～！
一体、どんだけ時間がかかるん……。

 

郁子さんから鍵をお借りして試したところ、３時間ほどかかりました。

 

３時間…だと！！

この時、人を殺すのって面倒くせ～～…私には出来ない……と、連ドラ本編の時も毎週思っていた事を
思い出したくうなのだった…。

 

ここで、遺書に書かれていた「咄嗟に」殴ってしまったと言うのが嘘であり、計画殺人で
ある事を指摘。

よって、自殺と言うのは嘘だろう。平松は殺されたのだと結論付ける榎本さんであった。

そこで、今度は自殺では無く殺されたことを実証するためにこっちの密室を解く必要が出てくる。

 

藤林亭の窓が玄関ドアから２階の小窓へ移動したように、密室トリックの謎も移動して移動して
本質に迫って行くのである。

 

榎本さんが目を付けたのが館長室へ繋がる稲葉制作アートの迷路。

 

藤林家の方は殺害後に散々苦労して隠蔽工作を行う単純で稚拙な密室。
それに対して美術館の方は前もって綿密な計画を立て、用意周到に全ての準備を
整えた後で殺害を行う緻密な密室。

同一人物が作ったものとはとても考えられない。
従って連続性はないと断言できます。

しかも、今回の密室は監視カメラの目を欺いて殺害現場に出入りするという観客の目を意識した
劇場型のトリックといえるでしょう。
これを作った人間がいるとすれば、自己顕示欲の非常に強い芸術家タイプだと思います。

つまり…あんたが犯人だろ、的に、シラーっと稲葉を見つめる榎本さんであった。

 

ここからは、さらにザックリ書いちゃいますが…。

目撃した犯人に殺されるという被害妄想で変装用のサングラスをしていた芹沢が、
偏光レンズをかけると液晶テレビがまっ黒に見える事を発見したのがヒント。

(で、店のテレビに注目してたら刺されちゃったりして、実は犯人は冒頭の裁判で負かした
被疑者だったというオチだったりして…そこは割愛無事だったしね～)

その偏光フィルターを監視カメラのレンズに掛けたのだろうと榎本さんは言うのだった。

 

光は波ですから上下左右斜め様々な方向にカーブを描いて振動しています。
その一つ一つの波のことを「偏光」といいます。
横長のスリットの偏光フィルターの場合、横方向の偏光は通しますが縦に振動している偏光は
通り抜けることができません。
逆に縦長のスリットの場合縦方向の偏光のみを通します。
つまり、偏光フィルターにもそれぞれ向きがあるんです。

例えば横方向の偏光フィルターを使用したサングラスで縦方向のフィルターを使用したテレビを
見た場合どうなるか分かりますか？

テレビとサングラス？
……真っ暗になる！

そのとおりです。
この原理を応用して密室は作られたんです。

 

稲葉さんは監視カメラ、迷路の透明な仕切り、鏡などに偏光フィルムを貼っておき、暗闇を作り出して
姿を消したのだと言う榎本さん…これまた面倒くさっ…。

　　

 

しかし、館長室へと続くハンプティ・ダンプティの扉の迷路はずっと監視カメラに映されており、
死角となる隙間からは人間は通れない。

これに関する「錯覚」の話がまた面白かった。

 

監視カメラがずっと映していたのはハンプティ・ダンプティの「顔の裏」だったという話。
ちなみに、そうすれば人が入れる隙間は出来るのだった。
　　　　　

 

顔の部分を外して裏返す榎本さん。

 

えっ？ 嘘！？出っ張ってるように見える。

でしょう？

えっ？
どうしてですか？

「ホロウマスク錯視」と呼ばれている脳の錯覚現象です。

ホロウマスク錯視？

はい。
ホロウマスクというのは「へこんだ顔」という意味で、この錯覚は顔以外の図形では
発生しないらしいです。

どうして顔だけなんですか？

人間にとって他人の顔を見極めることは重要なので、脳の中には顔を認識するための
特別な部位があるそうです。
顔だけは他の形と違って瞬時に判断できるように。

ですが、そのために裏返しになってる顔は知覚が困難なんです。
そんな顔は現実には存在しませんからね。
それで脳が無意識に修正を加え、出っ張っているように認識してしまうんです。

肉眼でもだまされるくらいですから奥行きの分からない監視カメラの映像ならなおさらです。

　　　

ううっ…本当だーーー！

回る人形の回転方向は変わらなかった私だが、これは裏になっても明らかに出っ張って見える。
脳は正常だった！！！

 

結局、稲葉は全てを白状した。

平松は、稲葉の作品を隠れみのにして暴力団のマネーロンダリングを行っていたのだった。
それに気づいた稲葉は平松に契約の解除を申し出た。
その時に言われたのである。

 

お前、何様のつもりだ？
いいか？教えてやるからよく聞け。

お前の作品にここまでの高値が付くようになったのは、この俺が裏でオークションの価格操作を
行ってきたからなんだよ。
それも一度や二度のことじゃないぞ。
お前がデビューしてからずっとずーっと続けてきたことなんだ。

何だ？その顔は。
まさかお前、俺が本気でお前の才能にほれてるとでも思ってたのか？

お前にはないんだよ。才能なんか。
お前は俺から離れたら終わりだ。

 

ずっと信用して二人三脚でやってきたと思っていたパートナーの裏切りと、自分の才能への絶望感。

やっぱりね……。

ここまで凝った美しい計画的殺人の理由は、欲や金目的の物では無かった。
人を殺そうとする理由はいつだって人の心を深く抉った事による報復。

美と綿密さに拘る殺人者にフジッキーがピッタリだったな。

 

３つの事件、３つの密室が上手く折り合ったスペシャルドラマだった。

ストーリーも複雑に絡み合って面白く、相変わらずテンポも良く、小気味いいセリフの掛け合いも
楽しくて満足～～。

連ドラの時も凝っていたけれども、より凝っていたセット、小道具、CGやイラスト多様の
綺麗で解りやすい解説映像…。ホント、好きだわ、これ。
　　　

 

そして、ラストの榎本さんの下り……。

 

ピンシリンダー錠でもピッキング対策としてデッドロック機構が採用されているものだと、工具を
シリンダーから 抜くことができなくなる可能性もあるので注意が必要です。

値段は？

税込み５万円です。

相場より高いな。

市販のものとは性能が違います。
私の経験上、この商品が一番ピッキングの形跡を残さないのは確かです。

 

おい……。

クチコミ客だけだって言ってたけど、これって「防犯ショップ」じゃなくて…
泥棒ショップじゃん……。

買い物来てた客、元・セキュリティ会社の同僚・夙川アトムだし…
お前も同業かっっ！

 

最後のお札を手にしたニヤリ顔が何とも言えん…。

一生懸命、貯金しました。

だもんね…また貯金が増えて良かったね。

 

またぜひ、スペシャルでも連ドラでもいいから続きを見せていただきたいです。
榎本さんの貯金の貯まり具合も知りたいし。

 

ところで……

ドラマ自体は大絶賛したい素晴らしさなんだけど～……。
フジテレビの編集はちょっとヒドイよね～。

なに、あのちょこちょこちょこちょこ入るＣМの入れ方…。

乗って来ては叩き切られるから、せっかくのドラマのテンポの良さが台無しだよ。

しかも、ＣМ明けにＣМ前のシーンの振り返り繰り返し。多すぎ、酷すぎ。

ＣМカットして、振り返り部分を編集してディスクに移したら１時間５０分に納まったからね。

ラストの謎解き部分にＣМを入れたくない気持ちは解るけど、ちょっとやりすぎだよね～。

それだけが残念だった。

 

【関連記事】
・【鍵のかかった部屋】第11話　最終回と統括感想

 

榎本径(大野智)が姿を消してから半年、芹沢豪(佐藤浩市)と青砥純子(戸田恵梨香)は、
通常の弁護士業務をこなしていた。 　

そんな折、芹沢が相談依頼を受けていた証券会社会長の藤林(黒部進)が撲殺される。
しかも、藤林の姪の郁子(黒木瞳)とともに遺体を発見したのは芹沢だった。 　
刑事の鴻野(宇梶剛士)から藤林との関係を聞かれた芹沢は、藤林の亡くなった妻の10億円相当の
絵画コレクションを美術館に寄贈する話を仲介していた、と明かす。 　

別の日、純子はとあるマンションで別の事件の聞き込みをしていた。
そんなところへ、管理人の小檜山(岡田義徳)に連れられて男がやって来るーー榎本だった。
純子は、新しい防犯カメラを設置するために呼ばれたという榎本をマンションの住人の朝妻
(ト字たかお)の部屋に連れて行く。 　

その後、芹沢は郁子を寄贈先の美術館館長の平松(佐野史郎)と面会させる。
寄贈中止、との言葉を聞いた瞬間、平松の表情が鋭くなった。その頃、館内にいた榎本と純子は、
企画展のために作品を制作中だという有名アーティストの稲葉透(藤木直人)に会う。
稲葉が制作した遊園地のミラーハウスを模した迷路と、そこにはめ込まれた巨大なオブジェ。
その前に立った榎本は…。

(上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

よろしければ→【2014年1月期・冬クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表

　　
にほんブログ村

　　　

 

※キャスト

榎本径 … 大野智　
青砥純子 … 戸田恵梨香　

芹沢豪 … 佐藤浩市

稲葉透 … 藤木直人　
岡村郁子 … 黒木瞳　
平松哲治 … 佐野史郎　
小檜山進 … 岡田義徳　
藤林昌三 … 黒部進　
佐々木専務 … 伊藤正之　

鴻野刑事 … 宇梶剛士　

 

※スタッフ

脚本 … 相沢友子
プロデューサー … 小原一隆
演出 … 松山博昭

音楽 … Ken　Arai

原作 … 防犯探偵・榎本シリーズ/ 貴志祐介
バレエ監修 … K-BALLET COMPANY

主題歌 … 「Face　Down」 嵐
　　　　　　

公式サイト　http://www.fujitv.co.jp/kagi/index.html

 

※「Twitter」やってますです。