【リーガルハイ】(2期) 第6話 感想

先生が、ご指示をなされる前なんです。
養子縁組をするよう指示なされる前に先回りをして作業なされていたんです。

古美門 研介のやり方がいつの間にか身に染み込んでいる。
そう気付いたときに思わず溢れた涙。

私にはそのように思われましたが。

 

リーガルハイ　第6話

　　　　　

 

羽生くんが突然古美門事務所に駆け込んでくる。

 

君をさらいに来た。さあ行こう！

ちょっと待ってよ。
私はここを出る気はないって言ったじゃない。

もう自分に嘘をつくのは止めろ。
僕の所へ来るんだ。

 

いつになく強引な羽生くん。
そこに現れる古美門先生。

何をしてる？ミスター・ウィンウィン。

真知子さんは僕がもらう！

 

黛くんが止めるのも聞かず、フェンシング対決を始める2人。

いつしか髭まで生やした古美門先生。
まるでジャック・スパロウとウィル・ターナーのように戦い続ける2人。
いつしかパイレーツ・オブ・カリビアンのBGMまで流れ始める。

やめて。私のために争わないで！

とても棒読みな黛くんのバックに流れるBGMは、あのアイドル名曲「けんかをやめて」。

服部さん、2人を止めて！

男と男の決闘は誰にも止めることができないのであります！

そんな…。

これはたぶん夢だけど、2人が私を取り合って争うことなんてないのよ！
たぶん、夢だけど。

やがて完全に優勢になった羽生くんが古美門先生に剣先を突きつけた時。

だから君は負けるんだ。

古美門先生は、いきなり銃を出して羽生くんを撃ちぬくのだった。

 

羽生君！しっかりして！

ピストル…。
ずっ…ずるくない？

羽生君！死なないで！…もう絶対夢だけど…。死んじゃ駄目～！

お前は誰にも渡さない。
永遠に俺だけのものだ。

先生…夢の中でも卑怯なんですね。

そんな俺が好きなんだろ？

黛くんを抱き寄せて、顔を近づける古美門先生…。

もう、絶対に夢だけど…。

～♪ けんかをやめて～～♪～…

 

そんな脳天気な夢を黛くんが見ていたその日。

古美門事務所に初老の品のいいご婦人が現れた。

 

もう一度、最初から説明してもらえますか？

 

最初からですか？

すいませんが。

息子が去年再婚したんです。

嶋 澄江と名乗るそのご婦人の一人息子は離婚して、小学校の教師をしながら5歳の子どもを
男手ひとつで育ててきた。
その息子の所へ、霞ヶ浦の役所に勤める美人で優秀で明るく気立ての良い相手が現れた。

孫とも打ち解け、澄江は心から安心していたのだと言う。

ところが、そのお嫁さんが別の男性と腕を組んで歩いているのを見掛けたって、親戚の者が
言うんです。
確かに留守がちなんですよ。
仕事が忙しいからそうだろうと思ってたんですが、息子に内緒で私立探偵に頼んで調べて
もらったんです。
そしたら、世にも恐ろしい事実が…。

 

嫁は、出掛けた後で他の男の家へ入って行ったのだった。
そして、別の日にはまた違う家へと…。

どうやら息子以外にも2人の方と結婚してて、家庭があるらしいんです。
私、迷った揚げ句息子に全部打ち明けたんです。
「あんた以外にも夫がいるよ」って。

そしたら…。

「知ってるよ」

 

息子は事もなげにそう答えたと言う。

「画家の滝口さんと、とびの宇田川さんだろ？」
「僕たちは一妻多夫制をとってるんだ。」

そこで話を止めて頭を抱える黛くん。

 

…もう一度説明してもらえますか？

これで3回目ですよ！

どうも私の常識では理解しきれないことが起こっているようで…。

ねえ、こういうの法律でありなんですか？

なしです！なしのはずです。

 

混乱する黛くんであった。

どういうことなんでしょう？服部さん。

さて…。
ウチの先生が面白がりそうな案件ではございますが。

 

この時、黛くんの脳裏に嫌な予感が走った。

 

ここに相談に行かれることをお勧めします。

澄江に名刺を渡す黛くん。

 

優秀な弁護士が良心的価格で最善を尽くしてくれます。ウチでは駄目です。

…これ、何てお読みしたらいいんですか？

「ＮＥＸＵＳ」ネクサスです。急いで。
ほら、やつが起きてくる前に！

急き立てるように澄江を追い出す黛くんだった。

 

さて…。

黛くんの不安は逆の方向で古美門事務所に舞い込むことになる。

 

嶋と申します。
ムッシュ滝口です。
宇田川っす。

妻の愛子です。

嶋と滝口と宇田川の妻の愛子です。

 

先日やって来た嶋澄江の嫁側の方が現れたのである。

一妻多夫制ですか。面白いですね～！

何が面白いんですか？
あの～愛子さんは3人全員とご結婚されてるんですか？

ええ。式も挙げました。

 

美しく聡明そうな女性が連れているのは、生真面目坊ちゃん風の男、芸術家風の男、
ガテン系の男……3人と結婚しているという。

えっと…皆さん日本の法律はご存じですか？
重婚は認められていませんよ。

ですから婚姻届は出してません。3人とも。

つまり3人とも内縁関係。
事実婚状態というわけですね。ならば何の問題もない。

ないんでしょうか？

ないだろう。

ホントは3人とも婚姻届を出したいんですけど。

まったくこの国の法律は理不尽ですね。
一夫一妻でなければならないと決めてる方がおかしい。
私も複数の妻が認められるならすぐにでも身を固めるのに。

あなたは1人の相手とも上手くやれなかったんでしょうが。

あれは相手に問題があったんだ。

 

愛子は3人とも平等に愛していると言う。
3人の夫たちも納得している。
それぞれの子どもも懐いている。

みんな幸せそうである。

ホント…何の問題もないだろう。
この人たちとお友達になりたいかどうかはともかく、勝手に幸せでいればいい。

古美門先生もニコニコ。黛くんだけが納得できない。

 

何も不思議なことではない。
一夫多妻、一妻多夫、多夫多妻の国は世界中にいくらでもある。ねえ？服部さん。

以前、私が密教の修行をしていたチベット遊牧生活をしたモンゴル、あるいは王家の料理人を
仰せ付かっていたブータンなどでは一夫多妻、一妻多夫が多かったです。

服部さん…またすごいスキルを披露。

 

そのとおり。

ここは日本です。

日本でもついこの間までは認められていた。
光源氏が何人妻を持っていたと思う？

光源氏はついこの間ではありませんし物語です。

人間本来の愛の形に近いということだよ。

それをお母さまにも分かっていただきたかったんだけど…。

おふくろは頭が固いから。
とうとう弁護士を立ててきましてね。

法的手段がどうとかってな。

私、この家族を守るためならいくらでもお支払いします。

 

相手が「ＮＥＸＵＳ」だと聞いて反応する古美門先生。

よし！お引き受けしましょう。
黛君、君にも担当させる。

私は弁護士職務基本規程に抵触する恐れが…。

知ったこっちゃない！
ミスター・ウィンウィンに一撃かましてこよう。
愛子さん、敵の事務所は入場料無料の遊び場のような所ですので、子供たちも
連れていきましょう！

みんな喜ぶわ！

 

こうして話し合いのために「ＮＥＸＵＳ」へ行く一同。

「ＮＥＸＵＳ」の3人の写真に落書きする子供たちをいつものように崩れない笑顔で
見守る羽生くん。

 

そもそも今回の案件は法律上の重婚ではないので、これを裁く手段は何もない。
嶋澄江の息子・悟自身が結婚詐欺を訴えるならまだしも、悟自身は納得し、幸せだと言っている。

 

だが、法的に問題がないとしても…法的…。

おい！火星、希星、姫冠！静かにしねえか！

あ～うんち出ちゃった。替えましょう。

倫理的には問題があるんじゃないかな。

と、磯貝。

 

倫理的な問題って、例えばどのようなことでしょう？

倫理などという曖昧なもので、この愛に満ちた家族を引き裂いていいわけがない。
そもそも倫理違反だのインモラルだのと喚くのは1人のいい女に3人もいい男を取られたんでは
自分に回ってこなくなる不細工どもがブウたれているにすぎません。
そこにいるジェーン本田先生の出身であるヒッピー村でも多夫多妻の試みは行われていたはずです。

まさにラブ＆ピースだ。

うちのコミューンではやってなかったし、それに現代日本で一妻多夫家庭を
維持するのは大変なことよ。

お子さんたちの血縁関係はどうなってるんですか？

火星は宇田川の連れ子で、希星と姫冠は宇田川と私の間の子。
マリアは滝口と私の子で、宗太は嶋の連れ子です。

どの子も分け隔てなく愛してくれてます。

 

LOVEだね～…。

君の理想であるみんながウィンウィンを実現してるファミリーだと思わないか？
ゆとりの国の王子。

この状態が本当にみんなにとって幸せなのかどうか僕は懐疑的です。
少なくとも澄江さんは幸せではない。

お母さん。物は考えようです。
息子が3人に増え、孫が5人になったんです。
何と喜ばしいことでしょう。

おぞましい！

 

この訴えは悟の母親である澄江の嫌悪感からのみ発している物のように見える。
その訴えに対して、ゆとり王子羽生くんは対応しようとしているのだった。

君に打てる手などない。

そうでしょうか。

法を犯してるわけでもないし、お母さんに損害が発生してるわけでもない。

サウジアラビアの ことわざにこんなのがあります。
「石油が出るか出ないかは掘ってみなければ分からない」

では、石油が出たら呼んでくれ。

そうします。

にこやかに答える羽生くんであった。

 

さて…。
今回、裁判内容はかなり端折らせていただきます。

私的には先ほども書いたように本人たちが勝手にやればいいことを引っ掻き回す、
実に馬鹿馬鹿しい裁判だからである。
(レビューも遅れまくって焦ってるし)

 

ただ、法的に夫婦でない物をどうやって法律で裁くのか、には興味があった。

法的に裁く事は出来ないので、羽生くんは違う所から崩し始めた。

嶋悟の元妻・根本尚美に、息子・宗太の親権変更の訴えを起こさせたのだ。

 

やつにしては面白い弾を仕込んできたじゃないか。

と、古美門先生。

根本尚美は元々、家庭よりも仕事を取って悟と別れ、宗太の親権も悟に譲ったのだ。
それを羽生くんは「淫乱女」に子どもを渡さないように引っ張り出してきたのだった。

法廷で口げんかになる根本尚美と愛子。

 

皆さん、冷静に話し合いましょう。
今のお母さんと産んでくれたお母さん、2人のこんな争いを宗太君が見たらどう思うでしょう？

争わせてるのは君だろう。

僕だって平和的に解決したいです。
でも相手が古美門先生では戦いを挑むしかない。

挑んだって無理だよ。君は私に負けっぱなしなのだから。

ええ。いつだって先生がウィナー。僕はルーザーです。

何だその顔は！
ルーザーならルーザーっぽい顔をしたまえ！
ウィナーの顔なんだ、お前のは！

落ち着いてください！
ケンカは駄目です。

ソーリー。
勝ってるのは間違いなく先生ですよ。自信を持って！

自信は持ってる！お前がもっとヘコめ！

へこんでます！だから今度こそ勝ちたいなと…！

薄ら笑いもできなくしてやる。
泣きじゃくって、ひきつけ起こして、呼吸困難で救急搬送されるまで徹底的に潰してやる！

 

ケンカは駄目！
2人を止めて！武器になるもの隠して！

 

はい～…ＢＧМ入りま～す…。

～♪ けんかをやめて～～♪～ふたりをとめて～…～♪～

いやいやいや…黛くんのためにケンカしてるわけじゃないから～。

 

「ＮＥＸＵＳ」側は、子どもの教育上、倫理観が歪んだ環境は良くないと主張。
古美門側は、愛子は宗太を充分に愛しており教育も行き届いて何の問題もない事を主張。

そもそも、愛子自身が非の打ちどころのない女だった。

3人と結婚しているのは、誰か1人と婚姻関係を結んで後の2人とは不倫をするなどの方が
倫理観に反した行いだと思うから。

毎日3つの家庭に愛情と栄養バランスの溢れた弁当を作っている。
自身の年収1000万は3つの家庭に等しく入れている。
子どもたちには何不自由のない生活をさせている。

 

そもそもわが国の一夫一妻制とは身分制度が崩壊した時代において1人の男に1人の女を
あてがうことで治安の安定を図るという政治的思惑と西洋のキリスト教的倫理観の模倣の下に
成立した極めて形式的なものであり、男女関係の真理でもなければ家庭の理想でもありません。

むしろ1人でなければならないとするからこそ、様々な不幸な事件が起きるのです。
1人にこだわらなければ少子化問題も解消しますよ。

数十年後には一夫一妻制こそ原始的な制度だと笑われているかもしれないのです。
その原始的制度によって愛子さんは法律的な結婚を阻まれています。

しかたがありません。
ならば、せめて法律を犯さない形で愛する家庭を築き上げた彼女をどうか邪魔しないで
あげてほしい！
愛する子供を奪わないであげてほしい！
そう願うばかりです。

以上です。

 

これに対して羽生くんの尋問は、

宗太君にとって貴女は法的には他人ということになります。
他人に質問することはありません。もう結構です。

という冷たい言葉で終わった。

 

羽生君、ぐっと貫禄が出てきましたね。

恐るるに足らないね。
私がやつならあの家族をばらばらにして不幸に叩き落とす。
だが、やつにそれはできない。

人と人との繋がりが大切だとほざいているゆとりの国の王子さまの限界だ。
しょせん、やつは勝ちきれない。

 

ここから、羽生くんの裏工作が始まる。

本当に3人の夫が1人の女を独占できなくても満足できるか…の実験のような物である。

最初に愛子と暮らし始めたという宇田川には、宇田川を思っていたらしい同僚の女性を。
滝口には憧れだった初恋の美大の先生を。
嶋には元妻を。

それぞれ上手く説得して組み合わせたのだ。

その結果、夫たちは愛子よりもそれぞれの女性に目が向くようになってしまった。

 

みんな、それぞれの女性とお付き合いしてるみたいです。
…あっ、別に いいんです。
夫たちや子供たちが幸せになってくれるのが一番だと思ってるんで。

と、寂しそうな愛子。

しんみりと愛子を見る黛くん。

そんな古美門事務所に羽生くんから和解の申し出があった。

 

お分かりでしょうけど、この裁判はこちらの勝ちです。
でも、尚美さんも澄江さんも嶋さんから親権を取り上げるのは本意ではありません。
ラブ＆ピースでいきましょう。
申し立てを取り下げます。
条件はたった1つ。
愛子さんとの内縁関係の解消です。

いかがですか？嶋さん、愛子さん。

受け入れます。
嶋とも滝口とも宇田川とも内縁関係を解消します。

 

愛子は即座に素直に和解を受け入れた。

こうして、古美門事務所は「ＮＥＸＵＳ」に敗北したのである。

この時の羽生くんの勝ち誇った顔。
ちょっと……黒くなってきてる…。

 

話って？

いつか言ったよね？
僕が古美門先生に勝ったら僕に食らいついてくれるって。
今回は名実共に僕の勝利だよ。
僕と一緒に世界を変えよう。

まだ勝負はついてないんじゃないかな。

…ピストルを隠し持ってるかも。

 

羽生くんが勝利に酔いしれている頃。

古美門先生は敗北に打ちひしがれている…わけではない。当然。

 

「ＮＥＸＵＳ」に駆け込んできた澄江の訴えを聞いて、古美門事務所に駆けつける羽生くん。

いったい、どういうことなんですか？

 

古美門事務所に3家族と愛子が以前のように仲睦まじく集まっている。

何か書類を書いている愛子。

 

これはこれは、羽生先生。何かご用ですか？

皆さん、元の生活に戻ってるって聞きましたが、何かの間違いですよね？

いや 間違いではないよ。
ご覧のとおりだ。
元通りの家族に戻れました。

目が覚めたんです。やっぱり愛子しかいないって。
僕ら、もう他の女性じゃ駄目になってるって気付いたんだもん。
まったく最高の女だぜ。

私も愛してるわ。最高の夫よ。3人とも。

 

何をしたんですか！？古美門先生！

さあね。

 

もう羽生くんの顔からはいつもの笑顔が消えていた。
必死の形相…。

当然、今回は蘭丸くんの出番がないなんて事は無いのだった。
3人の夫の元を周り、それぞれの新しい相手に関する不利な情報を耳打ちしていく。

結果、彼らは愛子の元へ戻ってきたのだった。

 

ごめんなさいね。
やっぱり私にはこの生活が合ってるみたい。

ごめんなさいでは済みません。
これは申し立てを取り下げたときに約束した内容に違反しています。

それが違反ではないのだよ。

違反でしょう。内縁関係は解消すると約束したのに。

内縁関係はきっちり解消したもん。

彼らは 新たな形態の家族に生まれ変わるのだよ。

 

彼らは全員入籍した。
もちろん、婚姻届は1人としか出せない。
彼らは、みんな愛子の養子として籍を入れたのである。

 

法律でガッチリと守られた正真正銘の家族だ。
今度こそ誰も引き離すことはできない！

 

羽生くんは、もう顔面蒼白…。

 

バカげてる。

バカげててもこれが法だ。
素晴らしいじゃないか。

こんなの認められるわけがない！

 

ようやく薄ら笑いが消えたな。ミスター・ルーザー。
裁判で情け容赦なく親権を奪い取っていれば、君は勝っていたんだ。
だが、君はそうしない。
必ずどこかで和解に持ち込んでくる。

だから適当に泳がせていたんだよ。
法廷でずいぶん調子に乗っていたじゃないか。ゆとり王子。
裏で着々と養子縁組が進行してるとも知らずに。
おめでたいったらありゃしない。

 

何も言い返せない羽生くんの前で、愛子たちは、

古美門先生、黛先生、このたびはホントにありがとうございました。
おかげでホントの家族になれました。

と言って帰って行った。

4人目の座を希望する古美門先生の訴えは却下され…。
その座は服部さんが候補になっているらしい…。

 

澄江さんは、孫の宗太君だけじゃなく息子までも愛子さんに
奪われてしまったんだね。

白い顔をした羽生くん。
もう、ゆとり王子の顔付きではない…。

怒りを覚えるよ。

古美門に？
…それとも私に？

自分に。

 

全て終わってから、嶋澄江と公園で話す黛くん。

 

お母さんを孤独にしてしまいました。
…でも、愛子さんは悪い人じゃありません。
彼らの家族の形も認めてあげて、これまで通り会いに行ったらいかがですか？
嶋さんと宗太君はお母さんの 息子と孫であることに変わりないんですから。

 

　　　※※※

 

ほんと、そうなんだよね～。

別に息子が誰を選ぼうが、どんな結婚をしようが、息子は息子、孫は孫だ。
たぶん、愛子さんは今後もこの義母を受け入れて明るく生きていくだろうけれども、
わだかまりは出来ちゃったよね。

まぁ…でも、この母の気持ちが解らないわけでは無い。

誰だって息子には最高に幸せになってもらいたい。
息子1人を愛してくれるお嫁さんの方がいいに決まってる。

けれども、子どもは親の思うようにはならないもの。

親が思う幸せと子どもが思う幸せが一致しない時、わだかまりが出来る。
これは永遠のテーマなのだった。

 

まぁ…最終的にはその澄江さんもゲートボールの老人たちに誘われて、どっちにも
入るという選択をしてるんだから…。

人間は求められる幸せから逃れられないという事らしい。

 

しかし、今回の話はおかしい。ホントにおかしい。

まるっきり、今までと逆さまだもの。

黛くんが最初にそうしちゃったのがいけないワケだが、本来ならば古美門先生が
澄江さんの方について法に乗っ取った結婚を勧めるべく、とことん相手をやり込め、
羽生くんの方が一妻多夫制夫婦に付いてLOVE & PEACEを語る。

その方がしっくり来る。

こんな脚本になっているのには…理由があるのだった。たぶん。

 

どう思います？

と、服部さんに訊ねる古美門先生。

 

養子縁組の書類作りをなさりながら、お一人で泣いてらっしゃいました。
そのときはなぜ 泣いているのか私には分かりませんでしたが。

年老いた母親を1人にするのが嫌で泣いていたんでしょう。
私を恨みながら。
相変わらず甘っちょろいやつです。

いえ。
先生がご指示をなされる前なんです。
養子縁組をするよう指示なされる前に先回りをして作業なされていたんです。
古美門 研介のやり方がいつの間にか身に染み込んでいる。
そう気付いたときに思わず溢れた涙。
…私にはそのように思われましたが。

 

服部さんのこの言葉を聞き、月を見ながら古美門先生は決意する。

 

君はクビだ。

はいはい。私、何かやらかしました？

君はよくやっている。
さなぎから出て外へ飛び立つときだ。

何ですか…それ。
だいたい、私は先生に借金があるんですから。

外でやった方が君は稼げるよ。

私は、先生に認めてもらうまで食らいつくって決めてるんです。

だから認めると言ってるんだ。

君の目標は私を倒すことだろう？
いつまでもここにいたんでは達成できない。

本気で言ってるんですか？

羽生に誘われてるんだろ？
君の目指す理想には彼の所の方が近い。
自分の目でしっかりと見てきたまえ。

そして思う存分力を振るってみるがいい。
少しはましになったと気付くだろう。

私は君をこき使うことはない。
だが、もう守ってやることもできない。
ここからは自分一人の戦いだ。

君には迷惑を掛けられっぱなしだったが、おかげで退屈せずに済んだ。
礼を言うよ。

からの…悪口でしょ！

ありがとう。からの！

頑張りたまえ。
以上だ。

 

潤んだ目で服部さんを見る黛くん。

ここには…もう、私の居場所はないんですか？

黛先生先生。
ご自身がそう感じ始めていたはずです。
間もなくこのような日が来ることを。

 

こちらこそありがとうございました！

 

黛真知子は、こうして古美門事務所を巣立って行った。

 

さみしくなりますな。

 

ようやく、静かになります。

 

月夜の暗闇の中、憂いを含んだ古美門先生の横顔……。

 

えーーーーーーっ!!!!!!!

いやだよぉぉぉ黛くんがいなくなるなんて！
黛くんが羽生くんの方に行っちゃうなんて、絶対ダメ～！

何で、そんな話にしちゃうの！？

何なの、古美門先生のあの真剣な顔は……。キャラ変！？

 

…と、終わった後は思ったんだけどね～。

 

やっぱりこれはおかしすぎる。
こんな古美門先生はイヤだ。

 

で、時間が経ってから思ったの。

これは…古美門先生の策略。

 

思えば今期はやけに黛くんが古美門チルドレンになっちゃって、すっかり成長して、
葛藤しつつも古美門先生の意に沿った裁判をしてきたのだった。

この成長ぶりだって納得いかなかったけれども…
古美門先生は、きっとこの日を待っていたんだ。

 

すっかり古美門チルドレンになりきり、同化して、涙しながら書類を作っていた
という黛くん。

古美門先生は…これを刺客として送り込むんだね…たぶん！

もう、ラブ＆ピースでは甘い事を知っている黛くんは、これから「ＮＥＸＵＳ」を
引っ掻き回すに違いない。

だって…。

古美門先生、ここを離れて独立しなさいとは言わなかったもんね。
わざわざ羽生の所へ行けと言う司令つき。

 

こうして黛くんは、たぶん、知らず知らず「ＮＥＸＵＳ」の古美門爆弾になるのだ…。

 

古美門先生の、ラストのあんな優しそうな憂い顔は、1期の時にも見た事あるぞ。

例えば…
黛くんをガン患者に仕立て上げて、同情してるような顔して動かした回とか…。

 

※レビュー遅れまくりですいませんっ。
水曜10時はやっぱりダメだわ～…。木曜金曜に用事があると、こんな事に
なってしまうのだった。

 

古美門研介(堺雅人)が、まだ眠りから覚めやらぬ朝、古美門法律事務所を嶋澄江(高林由紀子)
という婦人が訪ねてきた。
応対する黛真知子(新垣結衣)に、澄江は嫁の愛子(鈴木保奈美)についての相談をする。 　

澄江によると、愛子は息子の悟(林泰文)のほかに複数の夫を持つ“一妻多夫”を営んでいるらしい。
しかも、その事実は悟も了承済み。
だが、澄江には理解できないため相談に来たのだ。 　

話を聞いていた服部(里見浩太朗)は、古美門が面白がりそうな案件とうなずく。
しかし、黛は古美門が面白がる案件は危険と判断。
しかも、年金暮しの澄江に古美門への高額な弁護費用の出費は無理と、黛は羽生晴樹
(岡田将生)を紹介する。 　

ようやく起きてきた古美門を置いて、黛は安藤貴和(小雪)の接見に向かい上告への決断を迫る。
しかし、逆に貴和から決めかねているのは黛ではないかと、はぐらかされてしまった。
確かに黛は、古美門のもとで働き続けたいのだが、羽生からも事務所に誘われて迷っている。
貴和から揺れる心を見事に言い当てられたのだ。 　

黛が事務所に戻ると相談者が来る。
朝方、相談に来た澄江が問題にする嫁の愛子だった。
愛子は悟を含めた3人の男性と一緒で、澄江が弁護士に相談したことを知って来たのだ。
愛子は誰とも婚姻関係を結ばずに、内縁関係のまま幸せに暮らしていると言う。
話を聞いた古美門は黛の不安通りに興味を持ち愛子たちの弁護人を引き受けた。

(上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

よろしければ→【2013年10月期・秋クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表

　　
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※キャスト

古美門研介 … 堺雅人
黛真知子 … 新垣結衣

服部 … 里見浩太朗

加賀蘭丸 … 田口淳之介
羽生晴樹 … 岡田将生
安藤貴和 … 小雪
本田ジェーン … 黒木華
磯貝邦光 … 古舘寛治

三木長一郎 … 生瀬勝久
沢地君江 … 小池栄子
井出孝雄 … 矢野聖人

醍醐実 … 松平健

鮎川光 … 佐藤隆太
玉川たま … 谷村美月
イノセントボーイ猪野 … 三宅弘城

熊井健悟 … 塚地武雅
熊井ほのか … 美波

西平なつ … 佐藤仁美
東山冬海 … 猫背椿
西平紀夫 … 山本修
西平紀明 … 橋本智哉
東山 弘 … 千葉ペイトン
東山弘夢 … 佐藤瑠生亮
チャンプ … ティム

黛 素夫 … 國村隼　
田向 学 … 野村将希
田向美絵 … 佐藤直子
田向百合子 … 大村美樹
宮内 … 冨家規政
水野 … 越村公一
笠井 … 梅沢昌代

愛子 … 鈴木保奈美
嶋澄江 … 高林由紀子
嶋 悟 … 林泰文

 

※スタッフ

脚本 … 古沢良太
企画・プロデュース … 成河広明
プロデュース … 稲田秀樹、山崎淳子
監督 … 石川淳一、城宝秀則、西坂瑞城
音楽 … 林ゆうき

主題歌 … 「SLY」RIP　SLYM
オープニングテーマ … 「Re:」9nine
　　　　　　

公式サイト(終了)　https://dramablog.cinemarev.net

 

 

※「Twitter」やってますです。

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