【鉄の骨】第4話 感想

貴方、何のために談合をやってるんですか?

会社は社員を守ってなんてくれない。

いざとなったら簡単に切り捨てられる。


飲み屋で萌の会社の園田から言われた平太は、今の仕事は

会社から必要とされる自分しか出来ない仕事だと語った。

それが犯罪だとしてもか。

違う。知恵です。生き残るための知恵です。

真屋建設への東京地検の強制捜査を受けて、ゼネコン各社は、

談合は絶対にしないと会見発表する。

やっと地下鉄工事を貰った一谷の社長、松田は影で各社から

「今回は調整通り」の約束を取り付ける。

しかし、影で確実に事は動いていた。

平太は東京地検から「会社には内密で」、と呼び出しを受け、尋問される。

怪文書を前に差し出され、長岡と一緒にいる写真を見せられ、

知っている事を話せと言われる平太。

貴方の勇気ある発言が会社を業界を世の中を変える。

協力してくれれば、君にとって悪い事にはならない。



何とか黙秘を通した平太は、地下鉄工事の事なども含め、

相談するために長岡を呼び出した。

話し合うために長岡が選んだ場所は川縁の緑地で、

幅広い川には一本の橋が架かっていた。

これ、俺が調整の仲間に入って、最初に落札した時の橋。

長岡は、目を細めて自分の落札した工事で取った橋を眺める。

自分は作る事には関わっていないが、これを取ったのは自分だと言う誇りがある。

落札したのは全部俺の物だと思うようにしてる。



橋が出来た時は嬉しくて、毎晩夜中にこっそり橋を渡りに来た。

感触を確かめたくて、裸足になって何度も渡った。

そう語る長岡。

政治家が入ったら調整が汚されるのは 解ってた。

検察の事は心配するな。

自分が必ず責任を取る。

と長岡は約束してくれた。

しかし、検察の長岡への尋問は平太に対する物よりも、

ずっと厳しい物だった。

三橋と城山代議士の事を聞き出されてしまった長岡は、

その晩、尾形に電話をする。

自分をボスにしてくれて嬉しかった。

関わってしまった責任を取りたかった。

みんなの期待に応えたかった・・・

翌日、長岡は遺体となって尾形と平太の前にいた。

葬儀の帰り、平太は遠藤と一緒に、長岡の橋を渡った。

長岡のためにも地下鉄工事は調整通りに一谷がやらなければならない、

と決意を語る平太に遠藤の口から出た言葉は意外な物だった。

やめとけ。もう古い調整は通用しない。

夢だ幻想だよ。

長岡は死んだ。ボスも死んだ。

みんな一緒に死んだんだ。


でも、僕は一番電車に乗りたいんです!



それは、自力で取りに行け。と言う遠藤。

翌日、尾形は営業課のメンバーを集めた。

地下鉄工事はガチンコで行く。

正々堂々と価格勝負で取りに行く。


 

     

ものつくりに関わる仕事をしている方にとっては何でも

出来た物を見る事は誇らしい事だろうけれども。。。

特に、建築物は残る。

物によっては何百年もその姿を残し、歴史の中で形になり、

人々の生活に役立ち、溶け込んでいく。

関わった人間はどんなに誇らしいだろう。

裸足で何度も自分が談合で取った橋を夜中に渡った、と語る長岡。

昼間、ではなく、夜中。

談合で取った仕事だとは、決して人には話せない事だから。

そうやって長岡は長い間ずっと「調整」と言う名の談合を繰り返してきた。

嬉しそうに幸せそうに橋を眺める長岡を見て。。。

もう、何か涙が出た。

そんな予感でいっぱいになったから。

長岡にとって談合とは美しい調整だった。

無くなってはならない物だった。

長岡が死に。。。

長岡が夢見ていた古き美しき時代も終わった。

長岡の葬儀で、山関の和泉は尾形に向かって

「よく顔が出せたな」と言う。

え~。。。あんたこそ。。。と思うけど。。。

元はと言えば、あんたらが仕組んだ怪文書から全てが

崩れていったのに。。。

そう思いながら、すっかり長岡と同じように談合を美しいシステムだと

感じてしまっている自分に気付く。

自分が談合で取った地下鉄の一番電車に乗りたいと語る平太も。。。

平太と視聴者は同じなのだ。

と、ここで気付くのだ。

長岡がドラマの中で撒いた美しい幻想を、平太はまだ信じている。

しかし、本当の意味で勝つには自分自身の力で取らなくてはならない、

その事に尾形は気付いたのである。

設計から営業に異動させられ、その幻想と現実を全て見てきた平太は、

最後に何を見るのか。

このドラマは私たちに何を見せてくれるのか。

来週、最終回。

キャスト

富島平太…小池徹平

遠藤安男…豊原功補

野村 萌…臼田あさ美

西田吾郎…カンニング竹山

松田 篤…笹野高史

城山和彦…北村総一朗

和泉勇人…金田明夫

園田俊一…宅間孝行

長岡昇…志賀廣太郎

富島八重子…松田美由紀

尾形総司…陣内孝則

三橋萬造…中村敦夫



   
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コメント

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4件のコメント

  • くう
    2010年7月27日 12:54 AM

    SECRET: 0
    PASS:
    >子供に自慢出来る親父の仕事。子供が誇れる親父の仕事。

    >平太は、そこから大分逸れてしまいましたよねーー;。

    考えてみれば気の毒な人ですよね。

    設計にいた方がナンボか誇れる仕事になったでしょうに。

    営業なんか来なければ、こんな事何も知らずにやっていけたんでしょうね。

    >回を重ね、談合に対して錯覚を起こし、

    >今回、目を覚まされた感じです。

    そうなの。。。すっごく良い事のように見えていた。

    それは長岡に見せられていた夢だったんだ、と気付いたの。

    彼が居なくなって、夢から覚めたように感じる視聴者は

    多いと思うんですよ。

    このドラマ、ホント上手いわ~。。。と思います。

    >最終回、たとえ落札出来ても出来なくても、

    >太陽の下で、自分達の成果を見届ける人生が歩める様になってて欲しいわ。

    私もそう願うわ~。。。

    平太には誇れる仕事をして欲しいよね。

    >萌ちゃんの上司が、

    >思ったより引っ掻き回して来なかったので安心しましたよ。

    でも、何なんでしょうね。。。あの人。

    ひょっとしたら萌から談合の事を聞き出して、どこかに

    リークしてるのかとも思ってたんだけど、ただ萌を

    狙ってただけなのか(-_-;)

    萌ちゃんには平太の支えになってあげて欲しいです(>_<)

  • 紫花浜匙
    2010年7月25日 9:52 AM

    SECRET: 0
    PASS:
    初回で、平太が嬉しそうに『父が関わった古い野球場』の事を話してましたよね。

    子供に自慢出来る親父の仕事。子供が誇れる親父の仕事。

    平太は、そこから大分逸れてしまいましたよねーー;。

    回を重ね、談合に対して錯覚を起こし、

    今回、目を覚まされた感じです。

    談合は他人に言える様な事じゃないんだって。

    長岡の死は、大手ゼネコンが昔の形で生き残る為の人柱に見えたけど、

    長岡の死を以て、目が覚めた一谷の人間達。

    泥沼にただただ嵌っていきそうで怖かったけど,

    最終回、たとえ落札出来ても出来なくても、

    太陽の下で、自分達の成果を見届ける人生が歩める様になってて欲しいわ。

    萌ちゃんの上司が、

    思ったより引っ掻き回して来なかったので安心しましたよ。

  • くう
    2010年7月25日 2:10 AM

    SECRET: 0
    PASS:
    >自分が入札に関わった橋だと話す相手が家族ではなく

    >同じ仲間である平太だけというのがたまりませんね。

    自分がやってきた仕事が常に後ろめたい物だから。。。

    昼間に橋を渡る事が出来ない。

    人が見ていない夜中にしか仕事の喜びを表せない。

    後ろめたい所にいる仲間にしか真実を語れない。

    会社のために家族のためにずっと働いてきたのに、

    その事を誇る事もできず、あんな最期。。。

    悲しすぎました。

    平太はまだ長岡の意志を継ぎたい気持ちはあるのでしょうね。

    地方に飛ばされた遠藤が、全く以前と違う考えになってしまっていたのに

    驚かされました。

    仕事を離れたら夢から覚めたと言ったところでしょうか。。。

    そして、尾形も何としても自力で勝たなくてはならないと思い知った。

    次回は地下鉄工事の入札がクライマックスになりそうですね。

    >次回はおそらく恩人でもある三橋を

    >平太が検察に話すのかどうか

    どうなるんでしょうね。。。

    でも、浄化するなら根を断たなくては駄目でしょうから。。。

    平太にその切っ掛けを作る事は出来るんでしょうか。

    本当に最終回が楽しみです。

    もう終わっちゃうんですねぇ。。。

    たぶん、今一番ハマってるドラマなんだけど。

  • ikasama4
    2010年7月25日 12:29 AM

    SECRET: 0
    PASS:
    誰にも言えない。

    これが今回重かったですねぇ。

    自分が入札に関わった橋だと話す相手が家族ではなく

    同じ仲間である平太だけというのがたまりませんね。

    自分の仕事に誇りをもてない

    それと共に

    談合=美しいシステム

    これは談合の長所ばかり見てきた人の側面なんでしょうね。

    でも、今回の事態を受けて

    その談合のシステムの醜さを目の当たりにして

    平太も気付かされたのでしょうねぇ。

    尾形の場合、平太との思惑はどうあれ

    談合と決別してのガチンコ勝負という事で

    その意志は同じものになったのが面白いとこですね。

    次回はおそらく恩人でもある三橋を

    平太が検察に話すのかどうか

    そこも気になるとこでもあり

    仰るように今後、建設業界はどうあるべきなのか

    そういうとこもこのドラマで見せてくれるような気がします。