NHK朝ドラ【ちりとてちん】(2013年・再放送) 第78・79回 感想

大みそかの夜、互いの愛を確かめ合った喜代美(貫地谷しほり)と草々(青木崇高)。
草々はその場でプロポーズをし、喜代美は結婚を決意する。
翌日、2人は草若(渡瀬恒彦)に婚約を報告。さらに小浜の和田家にもあいさつに行き、晴れて
結婚を認めてもらう。
あまりにとんとん拍子に進む話に「なにか悪いことが起きるのではないか」と思い始める喜代美。
そして迎えた挙式当日。喜代美は朝から草々の姿が見えないことに気づく…。(78話)

喜代美(貫地谷しほり)と草々(青木崇高)の結婚式は、小浜から駆けつけた和田家の面々や師匠の
草若(渡瀬恒彦)、さらに兄弟子たちや「寝床」の常連客らに祝福されつつ、おごそかに始まった。
花嫁として白むくの衣装に身を包んだ喜代美は、式の主役として幸せに包まれていた。
だが、小浜から幸助(久ヶ沢徹)たちが焼きサバを持って現れ、さらにスペインから小梅(江波杏子)
が駆けつけたあたりから、しだいに事情が変わり…。(79話)

(上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

連続テレビ小説「ちりとてちん」第78話・79話「瀬戸際の花嫁」
　　　　　

　　　　　　

 

※「ちりとてちん」は、2007年10月期のNHK連続テレビ小説です。
当方は当時の放送をオンタイムで見ているので感想は恐らく回顧目線になりがちです。
ご了承のうえ、ご覧くださいませ。

※レビューでは先のネタバレは控えるよう努力します。
※レビューの更新はイレギュラーで…。書けたり書けなかったりしています。

※再放送時間は月～土・午前7時15分からNHKBSプレミアムにて。

 

今日からお前が俺の故郷や。

壁キターーーーー!!!!!

…から1週明けて年も明けて第14週でございます。

久々のレビューで申し訳ございません…。・泣
ちょっと私生活が色々色々と変化いたしまして～…感想を書くどころか毎朝見ることすら
困難な状況になったのでございます。

いや、まとめて見ては泣いたり笑ったりして、ああ、書きたいっっという気持ちはあったのですが、
簡単感想に堕ちたくなかったので…簡単感想なら毎日書けたんだろうけど。

 

そんなこんなで…もう、このために見ていたような再放送。「壁」…

を超えてのプロポーズ。

この第14週「瀬戸際の花嫁」は年明けの２話だけだったらしく(←記憶にない)
結婚式と言う名のお祭りのような回でございました。

 

壁の向こうが見えんのです、と泣いていた喜代美のために壁をぶっ壊して抱きしめた
草々兄さん…。

良かったね…喜代美…・泣と、感動に浸る間もなく～。

 

本日はお日柄もよろしゅう。まことにおめでたい事で…。

ありがとうございます。

と、挨拶を交わす正装の草若師匠と和田夫妻。

 

…と、私が言うてもええんですかいな？
まっ、一応、草々の父親で２人の師匠いう立場なんですけども…。

ええんとちゃいますか。今更細かい事は…。

と、変な感じになってるのでございました。

奥には糸子さんから譲り受けた白無垢を着込んだ若狭…こと喜代美。

 

うわ…ほんまやったんや！

と、笑う順ちゃん。

嫌な予感がすんねんわ。

は？

すごい悪い事が起きる気がすんねん。

白無垢の花嫁は全く幸せいっぱいの笑顔ではないのでした。

 

あの壁破りの大晦日から実はまだ３日。

どうしてこんな事になったのかと言うと…。

 

あの抱き合って喜代美が幸せに涙してすぐに…

いつにする？

 

と、訊ねる草々兄さん。

何がですか？

きょとん…の喜代美。

結婚や。

えっ？

…せえへんのか？

いや。…します。

 

しかし、そんなにすぐにそうなるとは思ってもみなかった喜代美。
まぁ…当たり前ですがな。

 

翌日。
元旦の挨拶をしてすぐに、２人は師匠に頭を下げたのでした。

 

結婚する事にしました。

そうか…。そらおめでとうさん。

ありがとうございます。

 

あたふたしながら、ただ草々兄さんの隣で頭を下げる喜代美でした。

 

で、いつ一緒になんねん？

半年後とか１年後とか………
できるだけ早うしたいと思てます。え！？

実は…部屋の間の壁壊してしもて。

え！？

畳みかける「え！？」　

そりゃ、師匠は「え？」言いますわ。器物破損やで草々さん…。　

 

…で、同じ部屋に住むんやったら結婚せなあかんと思いまして。

お前らしいな。

いや！ちょっと待って下さい！
私は年季が明けたとこなんやでぇ、いっぺんは師匠のもとから離れんとあかんのでは…？

いや。かまへんかまへん。
結婚するっちゅうのは１人暮らしするより独り立ちするこっちゃで。

いえ…ほんでもぉ…お父ちゃんらのお許しをもらわんとできませんし…。

ああ。そらそやな。

 

ほな今から挨拶行ってきます。

そして、次の瞬間にはすでに小浜へワープ。　

 

喜代美さんと結婚さして下さい！

 

お姉ちゃんと草々さんとつきおうとったん？

4人揃って唖然と２人を見る和田家…。

…しかし、ここは糸子さんです。
いつまでも驚いたりしてはいません。

 

喜代美。
お母ちゃんは反対せんでぇ。

この３年、草々さんは喜代美の兄弟子としてあれこれ面倒見てくれなったんや。
ほらもう全部分かっとるはずや！
どんだけ喜代美が不器用か。どんだけ根性なしか。

その上で「喜代美と一緒になりたい」言うてくれとってんやで。結構やな！

腑に落ちない顔で、反対する理由がないとしか言えない正典さん。

 

よっしゃ！ほんならいつにする？
正平、ちょっとカレンダー持ってこい。

喜代美はいつしたいのや？

え？え～とやっぱりぃ～６月かな？ジューンブライド。

嫌やわ。梅雨どきの湿気の多い時に…。

え？

それと、お母ちゃん４月から町内会の委員になるさけな、３月までに
済ましてもろた方がええわ。
は？町内会？
３月はお水送りがあるでぇ。
あの、２月は徒然亭恒例の豆まき大会がありまして。
え？
ほしたら今月中に済ました方がええね。
え？
今月の大安はいつや？
３日、９日、１５日、２５と３１やな。
２５と３１は僕あかんで。家庭教師で行っとる子の試験が近いでぇ。
１５の成人の日は魚屋食堂の出店で忙しいねや。
９日は塗箸屋の寄り合いがあるでぇ。
ほんなら明後日の３日しかないでぇ。

こうして、まるで家族の誕生会でもやるかのように簡単に日取りは決まり…。

草若師匠も、

おもろいがな！さすがあんたの家族や。
いや、考えてみたら結婚式みたいなもん「おめでとうおめでとう」って
酒飲んでるだけや。
正月と一緒や。まとめてやってしもたらええのや。な？

 

と軽ぅく後押しして…

今日に至ったわけでございます。

もう～「え？」しか言えない喜代美でございます。　

 

確かに…結婚式なんて、特に式場取らず衣装も借りず家族だけでやるのならば、明日やる事も
今日やる事も出来るんですよね。　

それにしても～…草々兄さん……。

確かにな。草々さんの頭は最初から恋人＝嫁＝家族。
家族が居なかった草々さんにとって、求め続けた故郷は大きかった。

離れていく者は草々さんにとっては悲しいだけの者。
だからエーコとの仲も終わってしまった。

だから「私がずっと居ます」と宣言し、あの座布団を繕ってくれた喜代美を
故郷だと認識する気持ちは解る。

 

でもさ～あの続きでいきなり「で、(結婚)いつにする？」は…恐いで…。　

もうここからずっと、喜代美の妄想劇場のようだ。
…ただし…喜代美が微笑んでいないドタバタ妄想劇場。

 

私の身に起きる事がこんなスムーズに運ぶやなんておかしいやな！
何かある。きっとある。落とし穴が待っとるに違いない！

確かに落とし穴はあったのでございます。

すっかり花嫁の支度が出来たのに、肝心の花婿が居らん…という騒ぎ。

逃げられたんや！私は逃げられた花嫁なんや！

しかし、当然、そんな事はありません。
独身最後の飲み会言うて、どやどやと帰ってくる徒然亭一門。

 

あんたみたいなええ加減な男に喜代美はやれん！
この間は正月のめでたさでつい「ええ」言うてしもたんや。

それはそれでええ加減な話やでぇ。

 

娘の結婚相手を一回否定して殴ってみたりしたかったという正典さんの父としての
願いも思わぬ事で叶い…。　

 

何のことはなく、結婚式は決行されたのでした。

 

師匠の

「かまへん、かまへんて。」

で、適当な三々九度が行われ、熊はんが料理を出そうとすれば駆けつけた魚屋食堂の夫婦が
サバを持って現れ、寝床常連と徒然亭一門と小浜の家族…。

小梅おばあちゃんまでが現れ…。

料理も勝手に増え、客も勝手に集まって、気取らない式になったのでした。

奈津子さんいわく、

もったいないなあ！

え？

１日もまともにつきあわんと結婚でしょう？
初めての抱擁、初めてのチュー。
そういうもんをね、一つ一つ積み重ねていく過程を楽しむもんやよ。
男と女いうもんは。

緑さんいわく、

芸人の妻はな、ちょっとでも早う一緒になって３歩下がって夫を立てて支えてあげるのが一番や。
どんだけ草々君の帰りが遅うても温かい肉じゃが作って待っててあげや。

肉じゃが女を憎む奈津子さんと緑ねえさんとの間にしょーもない火花が散ったりして…。

どさくさに紛れて友春まで出現。
順ちゃんにプロポーズし始める始末。

 

一体、何の宴会だか解らなくなる状況に泣きだす喜代美。

主役なんかやありません！

自分の結婚式でまで花嫁の自分は主役じゃないような気分になっているらしい。　

まぁ…気持ちは解らんでもないが…
「らしい」って大切な事やで～。

 

喜代美。
ここにおる人らの顔、見てみ。
こんだけの人らが正月早々あんたらの結婚式に駆けつけてくれたんやで。

皆さんに感謝しい。
ほして誇りに思い。

こんなにええ人らに囲まれて草々さんみたいなええ人と人生の新しい門出を迎えられる。
それはあんたが一生懸命生きてきた証しなんやで！

 

全くその通りで。

会った事もないような遠くの親戚や何年も顔を合わせていない友達を数合わせで
集めるような式ではなく、ここにいるのは本当に２人のために来てくれた人たちで。

そして、２人の人生を彩ってきた人たちで。

この人たちがいるから喜代美の人生が輝き、またこの人たちの人生の一部が喜代美でもある。
みんな主人公であり、もちろん喜代美も主人公。

この温かくておかしい人たちが、まさに落語の中の人たちのようにワサワサ生きている…
その集大成のようなお式でした。

 

いいお式ですわ。本当に感謝すべきお式ですわ。

ずっと見守って来てくれた糸子さんに抱かれて、幸せの涙を流す喜代美でありました。

 

おめでとう、喜代美。

式が終わって落ち着いて部屋で寝転ぶ草々さんの隣に微笑んで寄り添う…
ラストのカットが微笑ましいです。

 

…さて…

結婚とは決して人生のゴールではなく、むしろ人生の第二期の始まりであるわけで。

 

こんな形でスピード結婚した喜代美に、落語家として、妻として…の
様々な試練はまだまだやってくる…。

「ちりとてちん」後半の始まりです。

 

レビューは出来る限り書きたいと思っとります。

 

よろしければ→【2014年1月期・冬クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表

 

　　
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※キャスト

和田喜代美→青木喜代美/徒然亭若狭 … 貫地谷しほり(少女時代:桑島真里乃)

徒然亭草若（三代目） … 渡瀬恒彦
徒然亭草々 … 青木崇高（少年時代:森田直幸）
徒然亭草原 … 桂吉弥
徒然亭小草若 … 茂山宗彦（少年時代:榎田貴斗・森川翔太）
徒然亭四草 … 加藤虎ノ介
木曽山勇助/徒然亭小草々 … 辻本祐樹
吉田志保 … 藤吉久美子

和田糸子 … 和久井映見
和田正典 … 松重豊
和田小梅 … 江波杏子
和田小次郎 … 京本政樹
和田正平 … 橋本淳（少年時代:星野亜門）

和田正太郎 … 米倉斉加年

和田清海 … 佐藤めぐみ（少女時代:佐藤初）
和田友春 … 友井雄亮（少年時代:小阪風真）
和田秀臣 … 川平慈英
和田静 … 生稲晃子
野口順子 … 宮嶋麻衣（少女時代:伊藤千由李）
野口幸助 … 久ヶ沢徹
野口松江 … 松永玲子
野口春平 … 斉藤勇人/新岡澪
野口順平 … 斉藤隼人/新岡塁

熊五郎 … 木村祐一
咲 … 田実陽子
磯七 … 松尾貴史
菊江 … キムラ緑子
徳さん … 鍋島浩
お花 … 新海なつ
緒方奈津子 … 原沙知絵
原田緑 … 押元奈緒子

鞍馬太郎 … 竜雷太
万葉亭柳眉 … 桂よね吉
土佐屋尊建 … 波岡一喜
万葉亭柳宝 … 林家染丸
土佐屋尊徳 … 芝本正
柳宝の弟子 … 林家染左、林家染吉
烏山 … チョップリン西野
原田颯太 … 中村大輝（少年時代:河合紫雲）

音大の教授 … キダ・タロー
あわれの田中 … 徳井優
横山たかし・ひろし … 本人
五木ひろし … 本人
ニュースキャスター … 浅越ゴエ

竹谷修 … 渡辺正行
堀田由美子 … 和田はるか
高島恵 … 中井飛香
北川沙織 … 村上佳子

 

語り – 上沼恵美子

 

※スタッフ

脚本 … 藤本有紀
演出 … 伊勢田雅也、勝田夏子、井上剛、菓子浩、三鬼一希、吉田努、櫻井壮一
制作統括 … 遠藤理史
音楽 … 佐橋俊彦

テーマ曲・ピアノ演奏 … 松下奈緒

 

 

　【ちりとてちん】第1週～第3週、
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