【 家族狩り 】第3話 感想

いや…本来のアンタの言葉なんじゃないの？
やっぱさ、いつもの机バンバン叩いてる氷崎游子の方がいいよ。
現実に負けてるアンタは全然美しくない。キモい。

「現実が変えらんないなら自分が変わるしかない」

だよね？
俺は闘うぞ～！

 

家族狩り　第3話

　　　　　

 

体調も不良の折、簡単感想で～…スマソン。

先週分も下書きのままで終わった。
今週に繋がる部分としては…

ついに、父さんの介護に疲れ果てて、老人介護施設に入れる事にした母・民子。
それに、強く反対できない游子。

入れる事自体には反対はしないよ。
介護生活が大変な事は当事者じゃなければ解らない。
頼れる施設があって金があるなら入れればいいと思う。

けれども、その施設というのが北海道で、あまりにも怪しげで…。
どうして怪しいと思わないんだろ。
どうしてもう少し調べようと思わないんだろ。

 

施設は、もうちょっと慎重に探した方がいいと思うの。

と、民子に言う游子だけど…

慎重に探す前にまず、その施設を慎重に調べる方が先だと思うの。

もっとも…たぶん現実には多くの人が引っかかっちゃうんだろうけど。
焦れば焦るほど引っかかっちゃうものなんだろうけど。

 

私を捨てて好きに生きろ。

頭が正常に働いている時の父の言葉を思い出す。
立派な人格の人だったんだよね。これだけでよく解る。

 

駅前の「福一不動産」さんが老人ホームの入所金1000万を先払いしてくれたのだって、
このお父さんの人徳のおかげ。

 

けれども思った通り、この老人ホーム話は詐欺だった。

 

急ぎすぎよ！おかしいと思ったのに…何言っても遅いけど。

 

アンタは私が悪いっていうの？
何もかも！私が悪いっていうの！？

そうよ。お母さんが焦りすぎたからでしょ？

 

だったら言うけど、游ちゃんがちゃんとした老人ホーム探してくれたらこんなことには
ならなかったのよ。
昼間の電話のときだってそうよ。
「お金を振り込まないように」ってもっとピシッと注意してくれたらいいじゃない！

 

私は「そんなに焦らなくていい」って言ったわよ。はっきり言った！

 

一度よ！
何度も何度も言われなきゃ分かんないのよ！
私はもう年取ってんだから！

 

責任のなすり付け合い。

どっちもどっちだ。
私もね、見ていて思ったよ。
この母親がどうしようもないのは見ていれば解るけれども、游子もさ、何でもっとキッパリと
調べようとか振りこんじゃいけないとか言わないんだろうと。

結局、家も金も失くして介護生活だけが残る。

どうしようもない母子…と、思いつつも、現状を擦り付け合う姿が妙にリアルに感じられる。
詐欺に遭った家の多くがこんなやり取りをしているだろう。
結局は、みんなが人に依存しているんだよ。

 

でも…游子の場合はそれだけじゃない「何か」も感じるんだな…。

詐欺被害者の事情聴取を受けて、帰りに警察署の階段上から被害者家族を見下ろす游子。

もしかしたら、笑っている？

なんか、不自然。
ただの被害者ではない。

自分のような家族が他にいる事を楽しんでいる気がする。

 

大森と赤羽と世田谷の心中事件のアドレス帳に同じ番号が違う名前で登録されてます。
番号の持ち主は「氷崎游子」。

第2話で出てきた重要事項がこれ。

游子は各事件の現場に現れただけではなく、各家庭に深く関わってもいた。

 

世田谷区、大田区、北区の主催で何回か行われた心理カウンセラーによる不登校や
家庭内暴力の無料相談に例の無理心中の三家族相談に行ってます。
その時、ボランティアで参加した心理カウンセラーの一人が氷崎游子です。

しかし、その無料相談に氷崎游子が相談者に自分の携帯を教えたとしても、何で
偽名で教えたんでしょうね。

と、報告する椎村に、

 

あの女の目的は完全犯罪だ。
こういうイベントに来る家族なら、いつ一家心中や家庭内殺人が起きてもおかしくない。
誰も疑わない。
それどころか、バカなマスコミは家庭内暴力による殺人とか一家心中と決めてかかりたがる。
そんな問題だらけの家族をこの無料相談イベントで探していたんだ。
まさに「狩り」の下見だよ。

 

と、決めてかかる馬見原。

 

ドラマを見ている限りでは、馬見原の考えの方向にこっちもミスリードされそうになる。

もっとも…それがミスなのかどうかはまだ解らない。

 

馬見原の方は馬見原の方で、問題のある家庭を抱えている。
過去に関わった組関係の事件の妻子を囲う形になっている様子…。

そして、その組の人間から復讐されそうな予兆？

 

巣藤浚介は、相変わらず美保から

責任取って下さい。

攻撃を受けている。

「責任とって」…で、生まれる子供も可哀想だな…。

かと言って、

 

堕ろすっていうか…そういう手もないのかなって…。

って言うのも最低だよな～～…と、思っていたら、美保が両親をいきなり部屋に連れてくるという
強硬手段に及んだ。

この人もちょっとおかしすぎるよねぇ…
ここまで来たら、もう笑えない。

 

結婚式のときに、この子のおなかが目立つようでは主人の立場上困るんですのよ。
ですから、お式は一刻を争いますの。

 

式の話をする前に、まずは私と家内に謝ってもらおう。
それから娘を嫁にほしいと正式に申し入れてもらいたい。
それが人としての筋だろう。

 

この子にしてこの親あり……。
エッチはね…無理やりじゃなくて合意の上での事でしょ。
子どもが出来た責任は双方にあり、「謝る」は変でしょ…。

と、ムカムカしていたら、ここは浚介、なかなか痛快だった。

 

僕は挨拶にいくと言った覚えはないし、ドタキャンした覚えもないですよ。
お嬢さんを嫁にほしいと思ったことも一度もないですし、「ください」と申し上げるつもりも
一切…一切 ありません！
ここは僕の家です。お帰りください！

 

おなかの子の責任はどうするつもりだ！

 

子供についての責任は取ります。
だけど…あなたの娘についての責任は取りません！

こんな騙し討ちは最低だよ！
君と子供のことは俺なりに考えていたし、もっと話し合わないといけないと思ってた。
それなのに…何だよ、これ。
みんな出てってくれ！
アンタ達が出ていかないなら俺が出ていきます！

 

いいよ…この言ってやった感。

この状況でこんな女と結婚したら一生後悔するで。
こういう女は子育ても家の事も全部依存して押し付けて来るから。

 

部屋を飛び出して海辺の公園へ出た所で、同じく夜景をボンヤリ見つめる游子と鉢合わせる。

 

どう踏ん張っても現実は変えらんないのよ。
私だって…他人様のため家族のためって尽くしても尽くしてもなぜか憎まれて、
私のせいで傷ついたって言われて、その繰り返し…。
こんな苦しみがずっと続くんだったら、いっそ家族ごとピリオド打った方がいい。
だって現実は変えらんないんだから。

 

投げやりな游子の言葉を「キモっ！」で片付ける浚介。

 

な…何よ！

だって、キャラがいつもと違うもん。
「現実なんて私が変えてやる！」「バンバン！」でしょ？

 

バカにしてんの？

 

「現実は変えられないって諦めんの？」「ふざけないでよ！」
「現実が変わらなければ今の自分を」「まず変えなさいっつ～の」
「今の自分が変わったら現実なんて」「ガンガン変えられるんだから！」

…って感じでしょ？

あれ？
俺、今いいこと言ったぞ！
今おれ結構いいこと言ったよね？

 

私のマネしただけでしょ？

 

マネ？ …かな？
いや、本来のアンタの言葉なんじゃないの？
やっぱさ、いつもの机バンバン叩いてる氷崎游子の方がいいよ。
現実に負けてるアンタは全然美しくない。キモい。

 

現実が変えられないなら自分が変わるしかない。

 

そう結論を出して、游子はまず不動産屋へ行く。

 

１千万円はお返しできません。
ですので、あの家は福一商事にお売りします。
お売りした上で改めて、あの家を うちに借家として貸してください。
取り返しのつかない家族ですけど、でもまだ私は家族を諦めきれないんです。
お願いします！お願いします！

 

福一さんは申し出をすぐに承諾してくれた。
理由は「お父さんにはお世話になったから」。

 

お父さんがどんなに周りの人たちに尽くし感謝され尊敬されてきたか。
今はボケてしまっている老人の過去の人徳が家族を救っている。

感謝しなくちゃね。

 

浚介の方は美保に2人で話したいと連絡した直後にホームレス狩りの不良たちに引っかかる
ことになる…。

 

で、そのまま来週へ。

 

浚介に向かって火が放たれた映像と、馬見原の家族が「狩り」に遭うかという
映像と…ええ～ここで終わるのかよって…。

 

誰一人として人格者だと思える登場人物は居なくて。
ハッキリ言っちゃうと「変な人たち」と「変な家族」の集合で。

それでも、その中に自分自身の姿も家族も見えたりする…。

 

問題家庭を惨殺して回っている「犯人」を非人道的で酷いヤツだと思いつつも、
ホームレスに火を点けたりして遊んでいるバカを見たら「こいつら〇ねばいいのに」
と、思ってしまう…。

自分の中にも「犯人」と似た感情はあるのかも知れない。

誰でも「犯人」になり得るのかも知れない。

 

今回は「心中家族」は出ず、そっちの問題はちょっと遠くなった。

 

原作既読の方、結末は原作者と相談の上で作りかえているという事なので…
まだ誰が犯人なのかどういう事件なのかは解らないですよん。　

個人的には、游子が多重人格？とかちょっと考えたけれども、
それじゃ単純すぎるかな。

浚介は行動も感情も解りやすく見えるので、ここが犯人という可能性はないとして…。

游子の父・清太郎が実はボケていなくて問題家族を斧で殺して回ってるとか～～
そうだったらホンマもののホラーやね…。　ないか。

 

ゆう子（松雪泰子）の父、清太郎が「わしを捨てて自由に生きろ」と宣言したため母の民子
（浅田美代子）は自宅を売却し、清太郎を要介護者用の施設に入れることを決断するが・・
しゅん介（伊藤淳史）は結婚を迫られている美保（山口紗弥加）の両親が突然自宅に
押しかけてきて美保と大喧嘩になり家出するが・・
馬見原（遠藤憲一）の妻佐和子（秋山菜津子）は油井のわなにかかり綾女（水野美紀）の
元をたずねる。
怒涛の三話放送

(上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

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※キャスト

氷崎游子 … 松雪泰子
巣藤浚介 … 伊藤淳史

氷崎民子 … 浅田美代子
氷崎 清太郎 … 井上真樹夫
清岡美歩 … 山口紗弥加
鈴木渓徳 … 北山宏光
冬島綾女 … 水野美紀
石倉真弓 … 篠田麻里子

山賀葉子 … 財前直見

椎村栄作 … 平岡祐太
馬見原佐和子 … 秋山菜津子

馬見原 光毅 … 遠藤憲一

駒田幸一 … 岡田浩暉
駒田玲子 – 信太真妃
大熊 … 宮地雅子
大野 甲太郎 … 藤本隆宏
岡村 仁 … 市川知宏
芳沢亜衣 … 中村ゆりか
芳沢孝郎 … 二階堂智
芳沢希久子 … 相築あきこ
鈴木佳苗 … 松浦雅
石倉鉄哉 … 佐野和真
油井善博 … 谷田歩
長峰 … 菅原卓磨
藤崎 … 飯田基祐
馬見原 勲男 … 岡山智樹
冬島研司 … 須田瑛斗
石倉碧子 …

 

※スタッフ

脚本 … 大石静 、泉澤陽子
演出 … 坪井敏雄、山本剛義、伊藤雄介
プロデューサー … 植田博樹、長谷川晴彦
音楽 … 林ゆうき、橘麻美

主題歌 … androp「Shout」

原作 … 天童荒太「家族狩り 第一部～第五部」
　　　　　　
公式サイト　http://www.tbs.co.jp/kazokugari/

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