疑問に思われるのも無理ありません。
日本ではアンナチュラル・デス、いわゆる不自然死の8割以上が解剖されないまま適当な死因をつけられて荼毘に付されています。
これは先進国の中で最低の水準です。
そんな状況を変えるためにつくられたのが、この「不自然死究明研究所」「通称・UDIラボ」。
国の認可を受けた全国初の死因究明に特化した研究所です。
法医解剖医2名を擁し、警察や自治体から依頼された年間約400体のご遺体を解剖調査しています。
所内には検査会社が常駐し、東京都の23区外・西武蔵野市を中心に、依頼があれば全国のご遺体を引き受けております。
ただし、一般からの依頼解剖ですと、現金の前払い制でして。
今回のケースですと……
こちらになります。
【アンナチュラル】第1話 「名前のない毒」感想
感想のみで。
その昔、フジテレビに『きらきらひかる』という、監察医を描く名作ドラマがあった。
遺体を解剖して真実を知るという設定をトレンディドラマとして描くのは、まぁ斬新で。
しかもこの手の現場で女性が活躍していくストーリーも斬新で。
キャラクターは美しく、可愛く、オシャレで、命に向き合う姿は真剣なのにセリフのやり取りは軽快な井上由美子脚本。
当時のフジテレビのヒットメーカー・山口雅俊監督のプロデュースで、多くの視聴者を魅了した。
あれから20年?
ドラマの世界ではご遺体を監察する仕事は美しい女性だらけになり、しかも物珍しくなくなった。
美人と遺体とサスペンス。
これをどう「有り触れていないように」描くのか……。
と、思っていたところ。
大変面白かった。
やっぱり才能のあるスタッフのお仕事は違うねぇ……。
法医学は未来のための医学
「きらきらひかる」には、「死者の最期の言葉を聞く」というヒロインの信念があり、「きらきらひかる」以降、それと類似したセリフがあちこちの法医学ドラマで流されるようになった。
何だか、もう、そろそろお腹いっぱいな感じになりつつあったのは確か。
だから今回は一度もその手のセリフが無かったのが嬉しかった。
「法医学は未来のための医学」というセリフ、いいよね。
この世で最も恐ろしい毒、何だか分かる?
分かりません。
名前のない毒。
毒物ってのはね、現存する毒の成分と比較するしか検出する方法がない。
つまり、全く未知の新しい成分の毒物は誰にも検出できない。
名前のない毒を作り出すことに成功すれば…
人知れず 殺し放題。
毒であれば毒を特定し、現存する毒でなければ、何が毒になるのか解明する。
新しく名前のなかった毒を見つけることが出来れば、それによって助かる人も出てくる。
まさに未来のための医学。
二転三転する人間物語
「誰が高野島さんを殺したのか?」というサスペンスは、「高野島さんとはどういう男だったのか」という人間物語になり、「えっ、高野島さんの自業自得で人を巻き込んだの?」という展開から、「高野島さんは誰も傷つけていなかった」という結末に落ちる。
ペタベタッとした刑事ドラマではなく、見飽きたお涙ちょうだいでもなく、テンポよく、しかも説明はサラッと解りやすく、クールな演出で。あっという間の1時間だった。
さすがの職人芸。
野木亜紀子氏は、原作物のエピの取り捨てが上手く、「原作ファンから文句の来ない脚本家」というイメージだったのだけれども、オリジナル作品もこんなに素晴らしい。
医療ドラマもサスペンスも下手な人がやったらいけないジャンルだと常々思っている身としては、感動ものの初回だった。
キャラクター
正直、石原さとみちゃんのキャピキャピキャラが苦手で(すいません)
今回のドラマは落ち着いた仕事のできる女役で助かった。(いや、もう年齢的にもそういうキャラで押していっていいと思うの)
荒っぽい新兄ぃ、クセが強い窪田(笑)、しっかり+ちゃっかりの市川実日子さん、食えない松重さん、怪しい竜星くん。
みんな初回でシッカリ印象付いた。
少年マンガみたい。
こういう所も上手い。
個人的には、ヒロインの複雑な家庭環境は要らない派なんだけれども、そこは面白ければ見たいので……期待はしている。
ドキュメンタリータッチな得田真裕さんの劇伴、EDの切り方入り方、カッコ良いOP……
何もかも好みだった。
期待して得したって気持ちにしかならない初回。
先が楽しみ。
解剖医の三澄ミコト(石原さとみ)が働く不自然死究明研究所(UDIラボ)は、異状死体や犯罪死体を引き受け解剖している。ある日、「心不全」で突然死した息子の死因に疑問をもった老夫婦がUDIを訪ねてくる。さっそくミコトたちが解剖に取り掛かると、薬毒物死の可能性が浮上。しかし、死因となった毒物が何かがどうしても特定できない。
そんな折、突然死した男性の同僚も原因不明の突然死を遂げていたことが判明する・・・。
死因を究明すべく、死亡した男性のアパートで調査を行うミコト。すると、遺体の第一発見者でもある婚約者・馬場路子(山口紗弥加)が現れる。
さらに馬場の仕事が劇薬毒物製品の開発だとが分かって…。
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
※キャスト
三澄ミコト … 石原さとみ
中堂 系 … 井浦新
久部六郎 … 窪田正孝
東海林 夕子 … 市川実日子
神倉保夫 … 松重豊
坂本 誠 … 飯尾和樹
末次康介 … 池田鉄洋
木林南雲 … 竜星涼
三澄夏代 … 薬師丸ひろ子
三澄秋彦 … 小笠原海
関谷聡史 … 福士誠治
宍戸理一 … 北村有起哉
毛利忠治 … 大倉孝二
向島 進 … 吉田ウーロン太
※スタッフ
脚本 … 野木亜紀子
演出 … 塚原あゆ子、竹村謙太郎、村尾嘉昭
プロデュース … 新井順子、植田博樹
主題歌 … 米津玄師「Lemon」
音楽 … 得田真裕
コメント
きこりしゃん
決して、さとみちゃんが悪いわけではないんだけどさ~~^^;
何だろうかね。
キャピキャピした役を充てられるようになっちゃったんだね。声が可愛いからかな。
シン・ゴジラのおかげでクールな役が増えてきたって感じかしら。このままこの線で行けるといいね。
>なんか海外ドラマみたいで展開早くていい意味で予想を裏切られる感じでおもしろかったわ~
そう、単純じゃないっていうのがいいよねぇ。
野木さんはオリジナルでこういうのも書けるんだなぁという感動があったわ。
「きらきらひかる」は大好きだったけれども、やっぱり今から見たらバブル期トレンディの香りが強いんだろうなって気がする。
このドラマには今の時代らしいクールさを期待するわーー^^
私も実は石原さとみさんの演技としゃべり方が苦手なんだ( ̄∇ ̄;)
でもこのドラマは大丈夫そう・・(笑)ゞ( ̄∇ ̄;)ヲイヲイ
なんか海外ドラマみたいで展開早くていい意味で予想を裏切られる感じでおもしろかったわ~
みんなそれぞれ事情と闇がありそうで今後が楽しみだね。
いいキャスティングだし脚本もさすがの野木さん。
「きらきらひかる」も名作だったよね。
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