この小さな王国に住んでいる お姫様がこのお話の主人公だ。
この小さなお城で大事に大事に育てられたお姫様は、小さい頃から女王様に何でも頼りっきりで、
自分一人では何ひとつ決められず……
過保護のカホコ 第2話
苦手な脚本家さんなんですよ…
とは、常々言っているけれども、困った事に結構面白い、これ(別に困らない(笑))
束縛レベルの過保護な子育てに21年間も勤しんできた母と、過剰に干渉されていることにすら気づかないほど洗脳された娘と、自分だけがこの家の中で正常だと思い込んでいる哀れな父…の3人家族構成・根本家。
1人で起きれず自分が来ていく服さえ決められず、飲み物まで口に入れてもらう21歳…就職など決まるはずがない。
前々クールの斉藤由貴・波瑠母子もお洋服を親が決めるシーンが多々出て来たけれども、あっちはまだママの機嫌を損ねたくないとか言う通りで間違いないとか、そういう意思はあった。
カホコの場合は完全に、意志 なし。。
もう、1人じゃ息の仕方すら解らない感じなのね。
空気が読めず、他人との距離が測れず、口にすることはとんちんかんで痛々しいお花畑だけれども、それは全て手も足も自分では動かせないように育てられているからなのだった。
そんなカホコに初めてちょっとだけ「意志」が出来る。
麦野くんの絵を見たら幸せな気持ちになれたから。
自分も人を幸せにしたいと思った。
しかし、仕事はどう見つけるか今いち解らない。
21歳にしてパパの会社見学。しかもママ付き。。
ピンと来ないカホコである。
そんな中、従姉妹の糸ちゃんのチェロのコンクールが行われることになり、親戚一同応援に行くことに。
カホコはコンクール前に、糸ちゃんが手を痛めていることを知ってしまう。
こんなのチェロやってる人間なら誰でもある。職業病みたいなもんだし。
ホントに大丈夫だから誰にも言わないでもらえる?
お母さん達に心配掛けたくないの。
娘はお母さんに心配かけるために生き、娘を心配するために生きている母親、という依存成分満載のカホコの口からは絶対出ない言葉……。
だが、優しくされて育ったから、基本カホコは優しいイイ子である。
「秘密にして」と言われたからママに言えず、かと言って糸ちゃんの手は心配で仕方なく、コンクール中も挙動不審になるカホコ。
糸ちゃんは、結局コンクール中に弓を落とし失格の上、病院に運ばれてしまう。
両親および親戚中の期待を受けたチェリストだったのに、二度とチェロを持てないかも知れない障害を抱えてしまった糸ちゃん。
ここぞとばかり、妹や父母に「糸ちゃんのために」指令を与えるママ・泉である。
「いいけどさ 。何か張り切ってないか? お前……」
そう、張り切ってるのよね…。
いるのよ、ここぞとばかり、他人の不幸に張り切る人がいるのよ。
自分の可愛いカホコよりも、父母にとって自慢で天才の孫だった糸ちゃんの失脚が、無意識に嬉しいんだよね。
ああ、無意識って厄介。
無意識の悪意で出来ている母に引き換え、カホコには丸っきり悪意がない。
しかし、傷ついた人にとって、無意識の悪意も無意識の天然も同じくらい厳しいものなのだ。
全く悪意なく徹夜で千羽鶴を作って花束と一緒に病室に持っていくカホコ。
加穂子、ちょっといろいろ調べてみたんだけどね、あの、片手で弾ける楽器もあるらしいよ。ほら、こうやって、 こう片手でピアノ弾く人もいるし。
あ、あ、もしそれが嫌だったら歌を歌うこともできるし。
ほら、誰か偉い人がいってた「声は最高の楽器」だって。
他にもね、こう ちょっと元気の出るような言葉も探してみたんだ。
加穂子が好きなのは…このジャッキー・ロビンソンっていう人の言葉。
「不可能の反対は可能ではない。挑戦だ」
だから糸ちゃんも諦めないでよ。
じぃじやばぁばや環ちゃんや衛おじさんやあと うちのパパやママ、もう家族みんな糸ちゃんの演奏、また聴けるのをすっごく楽しみにしてるからね。
糸ちゃんだったら、もう、絶対大丈夫だから。
糸ちゃんはもうすっばらしく頭が良くて大人だし強いしもう絶対奇跡起こせるから!
加穂子、応援するからさ。
これからも音楽続けてよ。
もう、毎日糸ちゃんのためにさ、一生懸命節約して朝から晩まで働いてたせっちゃんや厚司おじさんのためにも…。
本当に悪意は……ないんだよね……。
でも…やめろぉぉぉぉぉぉぉ…。。
そんなこと言われなくても分かってんだよ。分かってっから必死で平気なフリしてんだろうが!こっちは。それなのに、何、上から目線で説教たれてんの?
この際だから言っておくけど私はうちの親戚のヤツらみんな大っ嫌いだから!
誕生日だ卒業式だゴールデンウィークだお盆だって何かあるたびにいちいち集まって気持ち悪いっつうの!
小遣いもらえるから渋々行ってたけどさ、何であんたらみたいな素人の前でチェロ弾かなきゃいけないわけ?
そん中でもあんたが一番嫌いだった!
何の取りえもないくせに、かわいいかわいいってちやほやされて!
何でも買ってもらえて!
あんたみたいな水槽の中でぬくぬく泳いでる金魚に荒波の中で必死に泳いで来たこっちのつらさが分かるわけねえだろうが!!
糸ちゃんも、やめろぉぉ……と言いたいけれども気持ち解っちゃってもう…。…
頑張って上を目指してきた人の敗北や挫折は辛い。
なのにカホコは能天気なお節介をした。
こういう時に掛けたらダメなセリフベスト10みたいなのを全部言った。
悪意がないだけに、もうどうしたらいいか……。
初めて自分に向けられた悪意だらけの厳しい言葉にテンパリすぎて気を失いそうなカホコ。
だって、仕方ない。
この子、他人の気持ちも空気も読めないんだもの。
これ、糸ちゃんだって長年隠してきて言いたくなかった気持ちを剥きだしにさせられてしまったと思うの。
最後の号泣は悲しみと悔しさだけじゃなくて、カホコに向かって放ってしまった言葉への自己嫌悪もあるんだろうな。可哀想に。
カホコの行いはカホコのせいではないし、手足もぎ取って育てた泉のせいなんだが…。
この母親もダメだねーー馬鹿だねーークズだねーーー…と言いきれないのがまた辛い。
だって、私も母親なので、ドラマのように大袈裟じゃなくてもこういう子育てをしてきているかも知れないわけですよ。
上から目線で他人様の子育てを批判できるような立派な親ではなく。
自分のテリトリーを出ると声が小さくなっちゃうようなところも結構理解できたりする。。
(ダンナの実家とか行ったらほぼほぼ喋れない(爆))
カホコの全てを、過保護過干渉な母とそれを見て見ぬふりの父が作り上げてきたわけで。
意外と笑えない家庭だと思うんだよね。
遊川脚本らしい眉をひそめる厭らしさがある。
あんたん家、こんなでしょ、と言われている気がして。
それが時任パパのコミカルなナレーションで語られていくから、まだホワッと見る気になれるんだよね。
やっぱり遊川作品は日テレが上手いなと思うのだった。
言っとくが、お前がやったことは確かに幼稚で愚かな行為だよ。
でも、お前は何ひとつ悪いことはしてないだろ。
糸ちゃんのことをママに秘密にしようとするのも決して間違ったことじゃ ない。
それはお前の優しさだよ。
お前の愛だ!
だからもうこれ以上自分を責めるな。
麦野 初のこのセリフ。
的確な指摘。正しい声掛け。思いやり響く言葉。
なんて出来る男なんだろう…。
人にバイトやらせて自分は休んでたり、適度にクズだけど優しい!!
個人的には、朝ドラの島谷さんよりも、麦野くんのキャラの方が好きだったりする。
あ~もういいや!
もう好きにして! ほら。
好きにして! はい。
もうこれからママに言えないことがあったら取りあえず俺が聞いてやるから!
なっ?
ビューネくんではないか…これじゃ…。
まぁ…
この脚本なので。
完全な善もなければ完全な悪もなく、幸せも不幸もきっと表裏にあるわけだが。
とりあえずは竹内涼真のために見続けようと思えるくらいに面白いのだった。
(つまりは、そこ。)
自分は「人を幸せにするための仕事」がしたいのだと気づいたカホコ(高畑充希)に、母・泉(いずみ)(黒木瞳)は専業主婦になって家族を幸せにすればいいと勧め、父・正高(まさたか)(時任三郎)は娘の成長の兆しを感じていた。カホコが大学の同級生・初(はじめ)(竹内涼真)から「社会に出て働くのが怖いのではないか」と指摘されたことを知った泉は、まるで自分が言われたかのように憤るが、父親や親戚の職場見学をして理想の仕事を見つけたいと言うカホコに同行することに。
正高は会社に見学に来たカホコに自分の仕事を説明するが、なぜ今の会社に就職したのかという質問にうまく答えられず、警官の叔父・衛(まもる)(佐藤二朗)と看護師の叔父・厚司(あつし)(夙川アトム)は自分たちの仕事のキツい面やマイナス面がカホコには合わないのではないかと答える。
なかなかピンとくる仕事が見つからず悩むカホコは、初から勧められた色々な職業が紹介してある本を読み漁る。
しかし、どの仕事もカホコには向いていない理由が見つかるばかり。
泉は結局就職より花嫁修業をするのが一番の得策なのだと主張する。そんな中、カホコはプロのチェリストを目指す従姉妹のイト(久保田紗友)にチェロを始めた理由を尋ねに行くが、ウィーン留学のかかったコンクールを目前にイトが手首の痛みを隠して練習を続けていることを知ってしまう。
周りに心配をかけないために黙っていてほしいと頼まれるカホコだったが、イトの両親を始め親戚一同が寄せるイトへの過剰な期待とプレッシャーの前にカホコはママに初めて秘密をつくる。
コンクール当日。勝手にイトの優勝を確信する親戚たちの中、カホコは自分しか知らないイトの手首の痛みに気が気でない。そして、とうとうイトが演奏する順番が回ってくるのだが…。
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
※キャスト
根本加穂子(カエル) … 高畑充希
麦野 初(オオカミ) … 竹内涼真
根本 泉(ミーアキャット) … 黒木 瞳
根本正高(ライオン) … 時任三郎
国村 衛(オシドリ) … 佐藤二朗
国村 環(オシドリ) … 中島ひろ子
根本多枝(コアラ) … 梅沢昌代
根本教子(鮭) … 濱田マリ
富田厚司(ハムスター) … 夙川アトム
富田 節(トンビ) … 西尾まり
富田 糸(鷹) … 久保田紗友
並木初代(ゾウ) … 三田佳子
並木福士(ウサギ) … 西岡徳馬
根本正興(ナマケモノ) … 平泉 成
矢部 … 飯田基祐
※スタッフ
脚本 … 遊川和彦
演出 … 南雲聖一、日暮謙
プロデュース … 西憲彦、大平太、田上リサ
音楽 … 平井真美子
主題歌 … 星野源「Family Song」
コメント
スギヤマさん
>斉藤由貴・波瑠親子を思い出しますが、比べてみると、たしかにカホコに意志はなし。
あの時の波瑠さんにはママに気を使って自分の意志を隠している雰囲気が初めからありましたが、カホコは幼児程度っぽいですよね。
言われる通りが楽で、ママが大好きで、安心しきっているという(笑)
>私は今回のこのドラマ、カホコちゃん意外と好きです。
結局、この子、何も悪いことしてませんもんね。
周りにいたらイライラしそうですが見ている分には小動物っぽい可愛らしさ。
>今のところ面白い感じなのでこのまま視聴しようと思っています
私もです。
本気で見たくないと思うほどにならなければ、見続けたいと思っています^^
巨炎さん
>毒成分を可愛らしいオブラートで包んでいて、まだ観易いでしょうか
パパが間が抜けた感じですもんね(笑)
動物の例えもまだ笑えますが、この家、結局パパが一番ヤバい気がするので、それが表に出て来ると全体的にまたドロドロになっていくかも(笑)
>濱田マリが「糸ちゃん」と対面する局面はあるでしょうか
それは無さそうな気がします。
両家が顔を合わせるのは結婚式か葬式かなぁ…あるかな。
母と娘って、本当に一筋縄ではいかないテーマですよね。
そこに家族が当然のように絡むから、まあ現実でも何かとデリケートですよね。
くうさんの仰るように、斉藤由貴・波瑠親子を思い出しますが、
比べてみると、たしかにカホコに意志はなし。
全く人形のようです。
極端な不思議設定はいつものことですけど
私は今回のこのドラマ、カホコちゃん意外と好きです。
ピュアな子って大抵無神経もしくは自分ファーストの神経質、独りよがりでポンコツですが
今のところカホコは愛らしいポンコツさで良い感じです。
麦野くんもストレートな偏屈、と言ったらおかしな感じですが良い奴で
やっぱし今のところ愛すべきキャラでいい感じ。
あのお母さんのあちこちでヘンゲしまくるキャラもどのように崩壊するか…
今のところ面白い感じなのでこのまま視聴しようと思っています。
過保護のカホコ 第2話
過保護のカホコの第2話を見ました。 初とやったティッシュ配りやピザの配達のおかげで自分は人を幸せにするための仕事がしたいのだと気づいたカホコに泉は専業主婦になって家族を幸せにすればいいと勧め、正高は娘の成長の兆しを感じていた。 カホコが初から社会に出て働くのが怖いのではないかと指摘されたことを知った泉はまるで自分が言われたかのように憤るが、父親や親戚の職場見学をして理想の仕事を見つけ…
過保護のカホコ 第2話
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遊川脚本の中では毒成分を可愛らしいオブラートで包んでいて、まだ観易いでしょうか。
「ミタ」とか「純と愛」とか理性や建前のリミッターなんて最初から取っ払っていた。
テンポよくツッコミを入れる茶化し役だけど何もしていない、お父さんと
適切な助言と行動力の麦野君がいい感じ。画家になれる才能があるかは微妙ですが。
濱田マリが「糸ちゃん」と対面する局面はあるでしょうか。
過保護のカホコ 「初めての悪意と涙」
超過保護で、外界に染まることなく成長したカホコ(高畑充希)にとって、大学の同級生・初(竹内涼真)は初めての、外からの刺激。父・正高(時任三郎)は、初めて「カエルの尻尾が短くなったように感じた」と成長を頼もしく思いますが、そんなカホコがとったのは、母・泉(黒木瞳)同伴での、父親の職場見学。それにしても、カホコ。自分で起きられず、飲み物まで飲ませてもらい、着る服まで自分で選べずって、ママ女王の支配と洗脳が半端ないですよね。のちに回った、警官の叔父・衛(佐藤二朗)と看護師の叔父・厚司(夙川アトム)は自分た…