【 MOZU Season1 ～百舌の叫ぶ夜～ 】第4話 感想

私は倉木警部に新谷和彦が殺し屋だと伝えました。
ですが、新谷は仕事を請け負うだけで殺人の実行者は別の人間なんです。

殺人の実行犯は「新谷宏美」
和彦の妹です。

 

MOZU Season1 ～百舌の叫ぶ夜～　第4話

　　　　　

 

大杉は、署の前で娘のめぐみと揉めている時に明星から倉木の状態を聞かされる。
取り急ぎ、明星の伝言通り、倉木が入院している病院に「見舞い」に向かった。

 

あの女が警察庁のキャリアの男とつながってる？

倉木が示したのは、警察庁特別監察官・津城俊輔。

 

俺達は捜査の駒として使われてた可能性がある。

駒だと？

ああ。
彼女に情報を小出しにさせて彼が俺達の動きをコントロールしていたのかもしれない。

津城の仕事は警察内部を調査することだと倉木は言う。
つまり、

爆弾事件に警察の誰かが関わってるってことか。
公安らしいきなくせえ話だな。

倉木は、爆破事件には大きな陰謀が隠されてるかもしれないと言うのだった。

 

で、俺を呼んだ目的は何だ？

このとおり俺は動けない。
あんたに彼女と津城警視正の関係を当たってほしいんだ。

嫌だ！以上。

大杉は公安が嫌いだ。
関わりたくなかった。

 

もう一つある。あんたを呼んだ理由が。

何だよ。

家族は？

何だよ…いきなり。

家族はいる。
しかし、良好な状態ではない。

妻と娘とは別居中。
娘は反抗期で言う事を全く聞かず、今も揉めて来たばかりだ。

 

大杉警部補。
これ以上この事件の捜査を続ければ周りを巻き込むことになるかもしれない。

予言のような倉木の言葉に大杉は嫌な気持になる。

 

家族が犠牲者になる可能性もある。
家族を失うつらさは分かってるつもりなんでね。

手を引くなら今のうちだ。

 

手を引かなくても次の捜査会議で大杉は公安の若松課長に文句を言って捜査から外された。

怒り任せに女子トイレで明星を捕まえて尋問する。

 

新谷和彦のアパートで見つけた証拠品を上に渡したとたん、捜査から外された！
どうだ。明らかにおかしいだろ。

私が関係してるとお思いですか？

ああ。
お前、津城ってやつとコンタクトがあるそうだな。

大杉は津城が自分に圧力をかけてきたと思い込んでいた。

明星は馬鹿にしたように笑う。

正直にお答えします。
津城警視正は大杉警部補を相手にはしません。

なッ…！

残念ながら見当違いです。

 

嫌な事は続くもので、仕事中に呼び出され、めぐみが万引きしたと言う。
謝りに店に行くと、自分はやっていないの一点張り。

妻にも不快そうな顔をされて、喧嘩別れしたところに雑誌記者から声を掛けられる。

娘さんが万引きされたそうで。
このネタを売りに出していいですかね？

 

何が狙いだ。

さすが話が早い。
実はね、代わりのネタがほしいんですよ。

代わりのネタなんてないよ。

例えば公安の刑事が爆弾事件で行き過ぎた捜査をしてるでしょ。

お前…誰からそのネタを仕入れたんだよ？
警察関係者か？

その公安の倉木警部の行き過ぎた捜査についてのコメントをね、これで
録ってきてほしいんですよ。

記者は笑いながらレコーダーを渡してきた。
娘の事で脅され、仕方なく一応受け取る。

 

翌日、あまりにも早すぎる退院をする倉木を見つけた大杉は、彼を車に乗せた。

 

あんたは何でそこまでしてムチャな捜査をするんだ。
そのケガだろ。

妻がなぜ爆弾事件に巻き込まれたのか知るためなら何だってするよ、俺は。

…そうか。

あんたはどうしてそこまで公安を嫌ってる？

 

大杉には苦い過去があった。

２年前、銀行員の妻が幼い娘を餓死させた事件があった。
鬼のような母親としてマスコミを始め世間は騒ぎ立てた。

しかし、実はその母親は拒食症の娘を献身的に看病していたのだった。

マスコミが騒ぎ立てた原因は捜査本部の最初の発表資料だ。
捜査員が現場と遺体の状況から母親の犯行という先入観で談話を発表した。
それに記者連中が飛びついたんだよ。

その事件に噛んでたんだな、あんたは。

ああ。本庁からの応援でな。
そして間の悪いことに、その死んだ女の子の姉妹が当時中学１年生だった俺の娘の
仲のいい友達だったんだよ。
つまり俺は、娘の親友の母親を取り調べるハメになったってわけさ。

めぐみは友達の母親を庇ったが大杉は取りあわなかった。

 

公安からの資料を見たからだ。
実は、その母親はある宗教団体に一時期入信してた。
公安の連中は俺にその宗教は危険な思想があるとか自然死を望むとか、
オカルトみたいな話をすりこんだ。
俺はそれを鵜呑みにして母親を取り調べたってわけさ。

しかも、最悪な事にその母親は取調べ期間中に自殺してしまった。

めぐみの態度が反抗的になり、警察を嫌い始めたのはそれからだった。

 

それで公安を嫌いになったわけか。

いや…。
一番の理由は事件の後で俺に情報提供をした公安警察官を捜したが、公安はそれを
組織ぐるみで隠したんだよ。
そのやり方が気に入らなかったんだよ。俺は…。

 

あんたが公安を嫌いになった訳がよく分かったよ。

 

それでも、倉木は言うのだった。

あんたが羨ましい。
奥さんも娘さんもこの世にいるんだからな。

 

……そうだな。

 

倉木の今の身の上を思うと、家族の愚痴も憚られる。

大杉は倉木から話を聞き出すのを止めた。
ただ妻のために事件の真相を知りたい。

恐らく、それは紛れもない真実なのだろう。

 

明星から料亭に呼び出されて、大杉と倉木は同席した。

夕方から酒か。どういうつもりだ。

接待です。

話があるならさっさと話せ。

分かりました。

 

今までとは変わった柔らかい雰囲気で明星は２人に酒を勧める。

 

実は、私は倉木警部に一つだけ嘘をついていました。
それも重大な嘘を。

重大な嘘？

私は倉木警部に新谷和彦が殺し屋だと伝えました。
ですが、新谷は仕事を請け負うだけで殺人の実行者は別の人間なんです。

何！？

あっけに取られる倉木と大杉。

 

殺人の実行犯は「新谷宏美」。
和彦の妹です。

妹だと？

私達は新谷を監視し始めてすぐに妹の存在に気づきました。
和彦は仕事を請け負うだけで殺しは妹にやらせるんです。

ですが、雇い主であるアテナセキュリティの東達は和彦自身が手を下していると
思っています。

 

新谷が動かないので明星は監視対象を宏美に変えたのだと言う。
すると、尾行中に宏美は２件の殺人を実行した。

つまり、今回の事件も筧を付け狙っていたのは妹のほうなんだな？

はい。
私はあの日、新谷宏美をつけていました。

 

事件の日以来、妹も姿を消していると明星は言うが、信じがたい話であった。

 

なぜ新谷のことを捜査本部の人間に黙っておいて倉木警部にだけ話した？
何か特別な狙いがあるとしか考えられないな。

それで君と津城警視正はつながってるんだな。

津城ってやつは警察内部の不祥事をうま～く始末する、言ってみれば便所掃除みてえな
仕事をしてる男だろ？

それはお言葉が過ぎます。

お前達は今回の事件の裏でひそかに何かを探ってる。
つまり、お前は津城が送り込んだスパイだよ。
そして俺達を利用してる。駒として。
その可能性が非常に高いな。
どうだ。今回図星だろ。

 

すると、突然、２人の前に思わぬ男が現れた。

まさに図星です。

まさに今、話していたばかりの噂の主…津城。

 

事前にお話ししなかったことはお詫びします。
ただ、問題が問題ですから。
私としては２人の腹を承知しておきたかったんです。

屈託なさげに酒を勧める津城。

 

数ヵ月前、これと目をつけて明星君に事情を話し私の手先になってもらいました。
言葉は悪いが、彼女は私のスパイであり手先です。

何をたくらんでるんです。

色々と。
まあ、おのおの考えは抜きにして今は爆弾事件を解決しませんか。

いや…仲間になる気ありませんよ。

まさか。私もありません。
我々も誰が爆弾を筧に仕掛けたのか謎の女が誰なのか分かっていないんです。
力を合わせた方が色々と優位にものが運びます。
大杉警部補は捜査本部からはじき出され、倉木警部はこれ以上１人で捜査しても
答えは見つからないでしょう。

私が提案しているのは同盟です。

だったらまず確かめたいことがあります。

何ですか？

東達のバックには何かがいるはずです。
恐らく権力と影響力を持った組織でしょう。
あなたはそれを知っているはずだ。
それに答えてくれるなら提案に乗ります。

そうですか。
だったらお答えしましょう。
東達のバックにいるのは…警察です。

正確には公安警察です。

 

予想はついていたが、津城の口からそれが出るとは思わなかった。
２人の口から思わず驚きの声が漏れる。

 

犯罪者集団のバックに公安警察が絡んでるんですか？

そうです。
あなた達がお察しのように、今回私が掃除しようとしているのは公安の便所なんです。
これで分かっていただけましたね？
我々は力を合わせるしかない。
何といっても相手は公安なんですからね。

 

　　　※※※

 

あ～…筋からめぐみ関係をバッサリ削って申し訳ありません……。
だって…どうでもいい。大杉の娘、どうでもいい。・泣

いや、でもこれは、この先に大杉の妻子にも何か起きるよというフラグなのかも知れぬ。

それにしたってさ～～…と、ついつい思ってしまうのだった。

あんな万引きなんて、最初からやっていないと言うんだから防犯カメラ見ればいいじゃん。

記者が出てくるタイミングだって狙ってたとしか思えないし、どうせ未成年者だから
娘の名前も親の名前も出せないし～勝手に書けばいいと突っぱねて当然な気が…。

人殺しだのお父さん嫌いだの、そのお給料で食ってるんですよ、家族は。
…と、『夜行観覧車』と同じくらいこの子にイラッとする。　
口に唐揚げ詰め込んでもいいですか？
『夜行観覧車』かよっ……いや…どうでもいい…。

 

大杉の気持ちも解るが、餓死した幼子の話もちょっとピンとこなかった。
それほど重症の拒食症なら餓死する前に入院させなきゃいかんだろう…
やっぱりその親はちょっとおかしい気がする。
思春期からの拒食症とはワケが違うじゃん…３歳だよね。

それに家族だって親がどんな事件に関わっているかなどは知らないはずだと思うんだな。
守秘義務とは一体……。

 

ま、いいや…とにかく…ハセヒロ不足なんだよ…

いや、違った…本筋が進まないんだよ…。

 

今回、解った事は、

殺人を実行していたのは新谷ではなく妹の宏美だったという事。

新谷は請け負う。
実行するのは妹。

そうか…だから百舌鳥の早贄……！

新谷は妹のために獲物を提供するだけなんだ。

部屋に串刺しされた変な蛙みたいなものがあったもんね。
そう考えると、もの凄く猟奇的な女の影が見えてくる。

 

…と、言っちゃっていいのかがまた迷いどころ。
だって、津城と明星の言う事は信用ならないもん。

倉木も以前、見たままの事を信じてはいけない的な事を言っていましたしね。

見せられているものが真実じゃないのかもと考えたら、視聴者としても疑わざるを得ない。

 

やはり、新谷は二重人格か何かで…「妹」は女装…。
という自説を曲げられない私なのでありました。　

 

先ほども書きましたが、大杉の娘は今後、何か危ない目に遭うんでしょうね。
だからこその、このほぼ丸々１話も割いた大杉家族ゲームなんだろう。

丁寧と言っちゃ丁寧なんだが…
全５話くらいで進めていただきたかった気もするのであった。　

 

ハセヒロどころか、肝心の新谷も今回ほとんど出番なし。

来週は葵美も出て来るみたいだけれども、架純ちゃんファンには申し訳ないが、
このキャラは必要なのだろうか。　

 

まさか、架純ちゃんが妹とか……それだったら凄い展開でちょっとワクワクすっぞ。
仕事人ばりに鋭利な簪で生贄の首筋を刺す架純ちゃんを見てみたい。

…ないわ。

 

おっと…なんか、ツッコミレビューになっちまった気が…気のせいですね。うん。

 

※コメントレスが滞っておりますが申し訳ありません～！
たのしく読ませていただいております。ありがとうございます！

 

眠らない街の喧騒が集まる、夜の六本木警察署。
その一角で待たされている少女の前に、険しい表情の大杉（香川照之）が現れる。
少女…めぐみ（杉咲花）は、大杉の一人娘だ。
今は別居中の妻・恵子（堀内敬子）のもとで暮らしている。
夜遊びを大声で叱りつけてくる大杉に、嫌悪感露わに反発するめぐみ。
親子関係も決して良くはなかった。
言い合いながら警察署から出る2人の前に、美希（真木よう子）が現れる。

(上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

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※キャスト

倉木尚武 … 西島秀俊
大杉良太 … 香川照之
明星美希 … 真木よう子

津城俊輔 … 小日向文世
室井 玄 … 生瀬勝久
鳴宮啓介 … 伊藤淳史

村西 悟 … 阿部力
若松忠久 … 戸田昌宏
村瀬龍臣 … 鶴見辰吾

新谷和彦 … 池松壮亮

東 和夫 … 長谷川博己
中神 甚 … 吉田鋼太郎

中島葵美 … 有村架純
倉木千尋 … 石田ゆり子

来栖利理 … 奥貫薫
南 貴之 … 染谷将太

赤井信輝 … 田口浩正
筧 俊三 … 田中要次
大杉恵子 … 堀内敬子
大杉めぐみ … 杉咲 花
森原健吾 … 瑳川哲朗
寺門 守 … 品川 徹
明星香織 … 音月桂
倉木雫 …

 

※スタッフ

脚本 … 仁志光佑
監督 … 羽住英一郎
プロデューサー … 渡辺信也、井上衛、森井輝
音楽 … 菅野祐悟

原作 … 逢坂剛「百舌の叫ぶ夜」
　　　　　　

公式サイト　http://www.tbs.co.jp/mozu_tbs/

 

 

 

 

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