【ガリレオ】第2シーズン 第1話 「幻惑す(まどわす)」 感想

僕に言わせれば、現象には必ず理由がある。

再現性が高い現象は必ず科学的に実証できるはずだ。

つまり?

実に面白い。

 

ガリレオ 第1話 「幻惑す(まどわす)」

     

新興宗教団体『クアイの会』の信者が、ビルの5階から転落死するという事件が起きた。

内海薫が捜査のために現場を訪れると、その信者は最近、教団へ裏切り行為を行っており、
教祖・連崎至光が浄化のために念を送ったところ自ら飛び降りたという話だった。

現場には、ちょうど雑誌の取材が入っており、被害者が自ら飛び降りる所が
カメラにしっかり納められていた。

自殺?

と、内海が言うと、

違います。

と否定する連崎。

中上君を殺したのは私です。

 

というのが、事件の発端で…。

あらすじ絡めつつのなるべく簡単感想で。
(でも、長くなりそうな予感がひしひしとする…)

さて、内海はこの度、異動が決まり、草薙は貝塚北署に替わりの刑事を紹介しにやって来た。
本庁の新人で帝都大学卒の刑事だと言う草薙。

まあ、優秀は優秀なんですが…まだ実績は何もなくて。

新人なら仕方ないだろ。

ただ、あの…性格に少々問題が。
帝都大学の卒業生にありがちな…まあ、相当な自信家で。

実績もないのに?

そして、実績もないのに、妙に自信家で、新人のくせに遅刻する女・岸谷美砂が、ハイヒールの
音を響かせて貝塚北署に現れたのだった。

何の実績もないのに優秀って……そもそも変。

 

内海による『クアイの会』教祖・連崎至光の取り調べを見つめる岸谷。

信者の方の証言では、中上さんは教団のお金を使い込んでいたと?
そのことで中上さんを責めたんですか?

私は彼の心の汚れを送念で浄化しようとしたんです。

「そうねん」?

念を送ると書きます。
送念は本来は穏やかなものです。送念を受けた者は幸福感に満たされ心が浄化される。

しかし、あの時、私はつい感情的になってしまった。
念に力を込め過ぎたんです。
彼は私のパワーに耐え切れず、窓から身を投げてしまった。

内海は連崎に自分に念を送ってみて欲しいと言うが、なにも起こらなかった。
連崎が言うには、それは内海が救いを求めていないからなんだと。

とても、アリがちでうさんくさい。

同じく、こんな事はうさんくさいと思った岸谷は、ウソだと決めつけるが、
目撃者が多数いて証拠写真も揃った中での事故。

警察は連崎を釈放するしかなかった。

 

一方、外へ出た連先は自分の行いを後悔していた。…ように見えた。
自分の怒りが強くて中上を殺してしまったと。

あれは中上の魂があまりにも汚れてた故に起こってしまった悲劇です。
と、連崎を慰める教徒たち。

 

内海は岸谷を連れて監察に行き、被害者の遺体に不審な点が無かったか確かめる。

死因や傷痕は、普通の転落事故である事を示していた。
しかし、たった1つ、不思議な事があった。

それは、遺体の眼球が白濁していたこと。

 

その足で、内海は岸谷を連れて「捜査アドバイザー」の所に行くのだった。

帝都大学理工学部物理学科准教授・湯川学。

我らがガリレオ先生です。

 

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岸谷という新人女刑事

とりあえず、初回の印象は最悪でした。

何の根拠もなく自信たっぷり。
先輩刑事にタメ口どころか上からの物言い。
栗林さんに向かって「助手は黙ってて」「助手はあっち行って」
湯川先生に向かっても「待ちなさいよ」とか命令口調な始末…。

設定は「どS」なんだそうだけど、どSと失礼を間違えてないか
吉高由里子ちゃんは好きだけど、このキャラ設定には閉口します。

 

湯川持論

いつものように実験中で内海の話を突っぱねようとする湯川先生ですが「眼球が白濁」に
突然惹かれてスイッチ入っちゃいます。

いわゆる超能力を持つと自称する人間は数多く存在する。
だが、そのほとんど全てはトリック。つまりいかさまだ。

しかし、ごくまれにどんな科学的アプローチを試みても解明できない奇跡を
起こす者もいる。

バチカンの奇跡調査委員会には累計2200を超える奇跡的事象。
例えば聖母マリアが現れたりとか、それによって治るはずのない病気が治ったりとかの
報告もあり、過去20年余りで約400件にそれが事実であるという認定が下されたそうだ。
しかし、僕に言わせれば、現象には必ず理由がある。

ですよね。

その教祖は今までも送念なる行為を行ってきたのか?

何度も。

何度も?
それをわれわれ科学者の言葉では何と言いますか? 栗林さん。

再現性が高い。

再現性が高い現象は必ず科学的に実証できるはずだ。

つまり?

実に面白い。

内海はやはり湯川先生をその気にさせるのが上手く、合いの手も上手いです。

 

湯川と教祖

岸谷と共に「クアイの里」を訪れた湯川先生は、連崎と話をします。

自給自足で生活し、テレビなども見ず電気は風力や太陽による自家発電で足りるという連崎。

科学の進化こそが人類を破滅させるかもしれない。
そう考えてる人はたくさんいるでしょう。
コインに裏表があるように、科学にも功罪両面があるんじゃないでしょうか?

湯川先生はそれに反論します。

だが、その考えは19世紀の人文系の人たちの科学に対する反感から一歩も外に出ていない。
おっしゃる通り、もちろん科学には功罪両面があります。
だがそれはコインの表と裏のように50%50%ではありません。

実際の功績は50%どころか、もはや人間生活自体が科学と言ってもいいでしょう。
少々乱暴に言えば、今すぐ科学を捨て、日本でいう江戸時代ぐらいの科学技術水準に戻すならば
世界人口の9割は死ななくてはなりません。
そして生き残った1割の人間の平均寿命は40歳ほどです。

なるほど。
人生そのものが科学の贈り物だとおっしゃるわけですね?
しかし世界の人口は今や70億を超えてしまった。
そしてこの国の平均寿命はどんどん伸びて、今や超高齢社会になろうとしてる。
この大問題を引き起こしたのは誰ですか?

あなた方から見れば、われわれは頭のおかしな集団かもしれない。
でもそれはあなた方の価値観です。
俗世間から離れ、金や出世に執着せず、自分の信じる人生を送る。

それは不幸なことですか?

 

内海論

「現象には必ず理由がある」

湯川先生に事件当日雷が落ちた場所を調べろと言われた岸谷は、
事件と無関係だと内海にグチをこぼします。

ホント、典型的な理系君ですよね。あの人は。
自分の知りたいことにしか興味がない。

自分勝手でわがまま。社会人失格。

そう。

でも…。

私もそうだっておっしゃりたいんでしょ?

分かってたの?

私は有言実行なんです。
ビッグマウスで顰蹙買おうが、言っただけのことはやる。

まだ何もやってないけど。

これからやるんです。

じゃあ、まずは湯川先生に言われたことをやって。

えっ?

変人ガリレオの思考回路は私にも永遠に分からない。
でも、あの先生が興味を持ったところには必ず何かがある。

湯川先生と長年付き合って来たからこその信頼感…安心感。

まぁ…新人も次第にこうなっていくんでしょうが、内海がすごく大人に見える~。
この内海さえも溜め息をつく新人は、いつになったらこうなってくれるんでしょうか。

 

トリック

事故死した中上は『クアイの会』を脱退してライバル教団に行こうとしていたらしい。
それで殺されたんですね。

『クアイの会』には教祖の下に最高幹部がいます。
連崎の妻・佐代子。ナンバー2の真島、ナンバー3の守屋。

この人たちは教徒に質素な生活をさせて自分たちは教団の金で贅沢三昧なのだとか。
教団の会計をやっていた中上はそれに耐えられなくなったらしい。

事件の日、落雷は無かったと知った湯川先生は、クアイの里の周辺を調べて、すでに
「送念」の謎が解けたようです。

もう一度、「送念」を送ってほしいと連崎に頼む湯川先生。

何せ「送念」を1度体験した岸谷は、その時すっかり「浄化」を信じてしまったし、
あの事故の日に取材に来ていた記者なんか入信しちゃった始末…。

湯川先生たちを追い出すために、教団はこの日、湯川先生に「強い送念」をやろうと
計画していたのでした。

果たして、その日、湯川先生に送られた「念」のパワーは凄かった…。
けれども同時に種明かしが行われます。

「送念」の正体はマイクロ波だったのです。

事故の日の写真、中上が飛びこむ前から窓ガラスにひびが入っていた事を湯川先生は
見逃さなかった。

おそらく、どこかに放射装置があるはずだ。
そこから周波数300メガヘルツ以上の電磁波を浴びせれば、人の体に含まれる水分が刺激され、
体は熱く感じる。
中上さんにはそのマイクロ波を高出力で浴びせたんです。
きっと炎が襲ってくるような熱さだったんでしょう。
それに耐え切れず、窓からダイブした。

中上さんの眼球が白濁していたのもマイクロ波の熱によるものです。
つまり、電子レンジで温泉卵を作るようなものだ。

じりじりとマイクロ波を感じながら、湯川先生は、手に持っている物を連崎に見せます。
それは電車の切符でした。

この切符には感熱紙が使用されています。
熱が加わることで文字が黒く印字される。

ほら。もう黒くなってきた。
感熱紙が反応するということは、この熱は物理的なものだということです。

つまり、送念など存在しないという証明だ。

自ら湯川の側に駆け寄り、マイクロ波を浴びる教祖・連崎。
苦しそうにうめく姿…さすが大沢たかおさん、渾身の演技です。

やがて強いマイクロ波に耐えきれず、窓ガラスが音を立てて割れてしまいました。

 

教団の最後

意外だったのは、連崎自身は「送念」を自分の力だと信じていた事です。

外に走り出して地下室で放射装置を見つけた連崎。
操っていたのは妻・佐代子でした。

何でよ?!何もかも台無しじゃない!
責任取んなさいよ!

稼げなくなった夫に向かって凄味のある顔で叫ぶ妻……。

奥貫薫さん、こわいっ!!
ユキ姉……殺すしかないねっっ!!ってか・・・。

 

さよなら、内海

内海薫は、オクラホマの田舎警察に研修に行くのだそうで…。

そこはポルターガイストだの、空からカエルが降ってくるだの、
訳の分からない事件が頻発するところ…

らしい。
湯川先生と組んでそんな仕事ばかり担当していたので、そういう事になったそうです。

別れ際に指輪ケース……にしては大きすぎる物を渡す湯川先生。

内海がウキウキしながら開けると、中には大きくて黒い岩石の塊が…。

何ですか? …これ。

ゲルマニウム。
炭素族の元素の一つだよ。
ケイ素より狭いバンドギャップを持つ半導体で、いわゆる半金属だ。

何でゲルマニウム?

草薙から君の誕生日は3月2日だと聞いた。
ゲルマニウムの元素番号は32番だ。

これをどうしろって?

その結晶構造はダイヤモンド構造だぞ。

…だったらダイヤにしてよ。

ゲルマニウムは健康にいいという説もある。疲れが取れるとか新陳代謝が活発になるとか…。

 

長々とゲルマニウムを解説し始める湯川先生を慌てて止め、礼とお別れを言う
内海なのでした。

最後の最後までさっぱり分からない。

いやいやいや…。
あの湯川先生が、他人の誕生日を聞き、何をプレゼントするか考え、これを選んだのかと
思うとビックリじゃありませんか。

内海が喜んでいると思っているのか、ニコニコしながら去っていく姿が可愛すぎる…。

 

ってか、内海~~
行かないでおくれよ~

あたしゃ、あんたのいないシーズン2が不安でたまらないよ~

 

実に面白い!

いや、ストーリーとセリフ回し掛け合い……そういう所は、さすがの東野圭吾原作、福田靖脚本。
もう安定感と安心感でいっぱいです。

やっぱり「ガリレオ」は面白い

ただ、どーにも新キャラの性格が……。

シーズン1の初めは内海もウザかった記憶はあります。
(書いた記憶はあるのに、なぜかレビューが見つからず確認できない~)

どうか、この新人が早く勘違いに気付いてくれますように。

でも、湯川先生が最後にサラ~~ッっと言ってくれたので、ちょっと気が晴れた。

 

すし屋に入って野菜がない果物がない肉がない、世の中の役に立ってないなどと騒ぎ立てる
客がいたら、それは実にたちの悪いクレーマー。それが君だ。

僕は僕の興味を引くものに対してのみ興味を持つのであって、事件捜査、つまり刑事の仕事。
つまり刑事。つまり君、にはまったく興味がない。

 

素敵よ、湯川先生っっ。実に素晴らしい

 

そして、澤部の存在感のなさはキャスティングの意味がないような。
これならウルサイ先輩だった品川の方がマシだった気がする。
彼も異動したってことなのかな。

 

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


湯川学(福山雅治)は、帝都大学理工学部物理学科の准教授。
容姿端麗、頭脳明晰(めいせき)、スポーツ万能な湯川は、女子学生からは圧倒的な人気を得て
いるが、学問以外のことにほとんど興味を示さないため、“変人ガリレオ”とも呼ばれていた。

そんな湯川のもとを訪れた貝塚北署の刑事・内海薫(柴咲コウ)は、帝都大の出身で、昨年
入庁したばかりの新人刑事・岸谷美砂(吉高由里子)を紹介する。
湯川とは大学の同期でもある警視庁の刑事・草薙俊平(北村一輝)の指示だった。

続けて薫は、蒲田の雑居ビルで起きたある事件のことを話し始めた。
それは、5年ほど前にできた新興宗教団体『クアイの会』の信者が、教団の支部になっていた
雑居ビルの5階から転落死した事件だったが、転落死の原因は、クアイの会の教祖・連崎至光
(大沢たかお)がその信者に念を送ったせいだというのだ。
薫は、事件当夜、取材に訪れていた雑誌社のカメラマンが撮影した転落までの連写写真を湯川に
見せながら、連崎が信者に指一本触れていないこと、亡くなった信者の眼球が白濁していたことを
告げる。
連崎がこれまでも送念と呼ばれる行為を行っていたと知った湯川は、再現性の高い現象は必ず
科学的に実証できる、と強い興味を示す。

プライドが高く自信家の美砂は、事件の背景などには一切興味を示さない湯川に戸惑いながらも、
彼とともにクアイの会の本拠地に訪れるが・・・。

(あらすじは「Yahoo!TV」より引用)

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【キャスト】

湯川 学 … 福山雅治
岸谷美砂 … 吉高由里子

栗林宏美 … 渡辺いっけい
太田川稔 … 澤部佑

折川 圭 … 今井隆文
宇野原達也 … タモト清風
田窪壮一郎 … 小野塚勇人
遠野みさき … 逢沢りな
上杉萌子 … 吉倉あおい

草薙俊平 … 北村一輝
内海 薫 … 柴咲コウ

※各話ゲスト

第1話

連崎至光 … 大沢たかお
連崎佐代子 … 奥貫薫

【スタッフ】

プロデュース … 牧野正
演出 … 西坂瑞城、澤田鎌作
脚本 … 福田靖
原作 … 東野圭吾

公式サイト http://www.fujitv.co.jp/galileo/index.html

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