本サイトにはプロモーションが含まれています

【足尾から来た女】後編 感想

NHK土曜ドラマ 足尾から来た女 後編
     
     『足尾から来た女』感想

 

谷中村が荒らされ、自分の生家が目の前で壊されていくのを見たサチは絶望する。
しかし、それでもサチは田中に殴られる兄を庇った。

サッちゃん。
よく見ておけ。

これが今の日本だ。
家というものは人間がつくった文明そのものだ。
村もそうだ。
それを自分たちの手で壊してる。
銅を手に入れるために。

川を汚し村を潰し、そこに住む者たちを殺してんだ!
サッちゃん。

わしは、あいつらと16年闘ってきてまだ勝てない。

悔しいなあ!

 

怒りと悔しさで震える田中の声をサチは去っていく兄の背中を見送りながら
ぼんやりと聞いた。

田中でさえ勝てない16年の戦い。

 

破壊は1週間続きました。
村に残っていた人たちは皆、家を失いました。
それでも、誰ひとりここから出ていこうとはしませんでした。

明治40年6月末の事です。

 

壊された母屋の軒下で寝ていたサチを福田英子が迎えに来た。

谷中村の現状を直接目にし、怒りで叫ぶ英子。

英子はサチに東京に戻ってほしいと言う。
サチが出て行った後、母の楳子がリューマチで入院して大変だったらしい。

こんな時にこういう話をするのはよくないと思うんだけど、私も火の車なの。
雑誌が大赤字で人も雇えなくて、とても母の面倒にまで手が回らないの。
今すぐにとは言わないけど、また戻ってきてくれると助かるわ。
ここの整理、みんなで手伝うし、助け合ってやっていけばなんとかなるでしょう?

 

英子は人懐こく笑う。

自分が東京で英子と仲間たちに何をしていたか英子は知らない。
サチはそれを考えると気が引けた。

しかし、今は行くあてもない。
サチは英子の好意に甘えることにした。

 

病院を訪ねると、楳子は庭で患者たちを相手に詩を朗読していた。

 

「磯ゆけば 浪きてわれの靴跡を 消せりわれはた 君忘れ行く」

浜辺を歩くと波が寄せてきて自分の歩いた足跡を次々に消していく。
ああそうか。君と過ごした日々もこうやって時とともに忘れ去る事もあるかも
しれない。
波を見ながらその事に思わず気付いてしまう自分がいる。
それが悲しい。

そんな意味の詩ね…。

 

教師をしていたという楳子らしい。サチは微笑んだ。

この詩は「明星」に詩を載せている石川啄木という人の物だと説明してくれる楳子。

そんな話をしている所に、耳を落としたと庭を探している患者が現れ、
看護婦に連れて行かれた。

 

あの人はね、日露戦争で頭を撃たれてずっとああなんですって。
いつも自分の体を拾って歩いてるの。

ここはああいう人がたくさんいるのよ。
世の中から放り出されて居場所がなくなった人たちが…。

 

サチは日下部に会い、福田家の内通をする事をキッパリ断った。
日下部も特にサチを引き留めなかった。
主だった社会主義者は牢に放りこみ、内通の必要も無くなったからである。

そうやって、英子の家の手伝いをしながら暮らしている内に、石川三四郎が出獄して来た。

英子は三四郎を自分の家に同居させ、そのせいで家計はますます苦しくなった。

サチは度々、英子の着物などを質に持って行かされた。
また、三四郎が家にいるせいで、サチは何となく家に居づらくなった。

 

ある日、サチは電車に飛び込もうとしていた青年を止める。

蕎麦屋に一緒に入ると、彼は、自分は飛びこもうとしていなかったと笑う。
詩を書きはじめた男に、サチは詩が好きだと言って紙に書いた詩を見せた。

あの日、病院で楳子が諳んじていた物に平仮名をふってもらったのだ。

 

「いしかわたくぼく」って人の詩です。
この詩しか知らないけど、何だか切なくて好きになって…。

ほら、波が来て足跡消すように全部消えてしまうってつらいでしょ。
私、自分の村も家も全部消えてしまって帰る所がなくなって…。
同じ事でしょ。つらいのは。

 

黙ってサチの顔を見る男。

村が…なくなったの?
何ていう村?

栃木の谷中村です。

家もなくなったの?

サチはうなづいた。

 

谷中村には雷電神社という小さな神社があったでしょ。延命院という寺も。

渡良瀬川と思川に囲まれた広い麦畑があってきれいな村だった。
中学生の時、新聞記事で鉱毒事件の事を読んで腹が立って同級生と義援金を集めて
あの辺りを歩いて見て回ったんだ。
日本は愚かな国だと思った。
心の底から愚かだと…。

…しかし今では自分が愚かだと思う。
そういう現実を見なくなった。

夢ばかり見てる。

 

男は、石川啄木だった。

 

翌日、サチは「明星」を出版している与謝野晶子の家に英子のお供について行った。

英子はますます暮らしに窮していた。
晶子の家に来たのも着物を買ってもらう事が目的だった。

サチは、そこで啄木と再会する。

「明星」の7月号を買った話をするサチ。

石川さんの詩が114も載っていて。
昨日茶店で会った人だと思うと信じられない気持ちで、とても嬉しかったです。

114?数、数えたの?

はい!

昨日の内に全部英子に振りがなを付けてもらったとサチは言った。

 

私、思ったんです。
ここにある全部の詩の漢字を覚えたら少し字が読めるようになるんじゃないかって。
私、これで字を勉強してみようって。

それはいい。字が読めなきゃ、世の中つまらない。

そうなんです。
つまらないんです!

 

啄木は自分は逃げていると言う。
嘘をついて逃げて生きていると。

詩を書いても金にならないから知人に金を借りまくっている。
借りる時にはいつも嘘の言いわけをする。
夏目漱石のように月200円稼ぐ作家になるために何もかも捨てて上京して来たのに
最近は小説を書くこともできなくなった。

啄木のそんな話を聞いて、サチも自分が英子を裏切って警察に内通していた話をする。
誰にも話せなくて辛かった事を初めて人に話せた。

啄木の詩を読めば、彼が辛い思いで生きている事が解る。
サチは共感した。
初めて解りあえる人に出会ったと思っていた。
自分を救ってくれる人だと思った。

恋をしたのである。

 

石川三四郎が英子の留守に突然襲ってきた。
最初は抵抗していたサチは、途中であきらめた。

自分のせいで石川が牢に入れられたという負い目が常にあったから。
それは罪滅ぼしのように思えた。

しかし、英子が帰ってきて石川の思惑は頓挫した。
怒りに任せて石川とサチに水を被せる英子。

 

サチは再び福田の家を出た。

啄木に会いたかった。

訪ねた下宿に啄木はおらず、人の言うままに浅草まで行ってみた。
飲み屋を訪ね歩き、やっと聞いた長屋に行ってみると、そこには赤い着物の女がいた。

雑然とした不潔っぽい部屋の奥にサチは啄木の姿を見つける。
それは、サチが知っている啄木ではないように見えた。

 

僕の本名は石川一(はじめ)っていうんだ。

石川一は自分を支えるのに目いっぱいなんだ。
啄木が花火を見、楽しそうに詩をうたっている間、一は北海道に残してきた妻や子どもや
母親の事を考えてる。
どうすれば皆幸せに暮らせるかって。

ごめんね。
僕の中で「啄木」は夢なんだ。
本当の僕は石川一で、あなたの神様になれない。

 

荷物を背負ってサチはフラフラと歩いた。
帰る所がない。目的もない。やることがない。神さまもいない…。

病院によって、楳子に別れの挨拶をした。

楳子は、いつでも来てくれと言ってくれる。

来られるようになったら…来ます。
その時、字を教えて下さい。
私、字を勉強したい。
本を読みたい。
教えて下さい。字を…。

 

とりあえず、谷中村へ向かおうと思った。
帰る所はそこしかないのだから。

市電に乗ると、英子が追ってきた。

英子は水を掛けた事を明るく謝ってくれた。

 

私、前から英子さんに言おう言おうと思っていた事があるんです。
その事があるから私は英子さんの所に帰りたくても帰れないんです。
私、とてもヒドイ女なんです。

サチは自分が警察に頼まれて密偵していた事を話したが、英子は怒らなかった。

 

私はね、ずっと官憲の目にさらされて生きてきたの。21の時から。
そういう事の勘はいいつもりよ。
そうかもしれない。そう思った事もある。

でも、たとえそうだとしても、サチさんという人以上に子どもたちの面倒を見てくれる人、
母の相手をしてくれる人、私の雑用をきちんきちんとこなしてくれる人をどこで
探してくればいいの?

サチさんは我が家の密偵である以上に我が家のすばらしい仲間だって…必要な人だって…
そう思ってた。

それでいいじゃない。

 

嬉しかった。
けれども、サチはまだ自分が許せない気がしていた。

その事を伝えようとしていた時、電車が急停車する。

線路の上で車が立ち往生していたのである。

しかも、乗っていたのは元内務大臣の原敬だった。

 

7月まで内務大臣だった男で足尾銅山の副社長よ。
去年の銅山の争議を軍隊使って潰したのもあいつよ。

銅山の副社長?

若い頃に会った事がある。
新聞に藩閥政府打倒の記事を書いたりしていいやつだったんだけど、偉くなって
すっかり変わってしまった。

 

あの銅山の副社長…。

サチは電車を降りて、いつの間にか原に近づいていた。
手には谷中村で田中正造から貰った石を持っていた。

この石にずっと祈って生きてきた。
村に帰れるように。
村を取り戻せるように。

 

お話があります!

私は栃木の谷中村の新田サチと申します。

私の村は今、池の中に沈められようとしています。
どうか助けて下さい。
私の母は鉱毒の井戸水を飲んで亡くなりました。42歳でした。

どうか銅山から鉱毒を流さないで下さい。
私は家も壊されました。畑も駄目になりました。兄も父もいなくなりました。

もう帰る所がありません。行く所もありません。
先生が鉱毒を止めて下さったら、皆戻ってきます。
昔のように村で暮らせます。

お願いします。

村を返して下さい。私を助けて下さい!

 

祈るように振り絞って叫ぶ……。

 

原はサチをジッと見つめていたが、すぐに背を向けた。

残念ながら私はもう大臣ではないし、銅山の役職も離れた。
そういう話は県知事にでもしてみたらどうかね?

 

サチは原の背中に思い切り石を投げた。

祈りは通じない。
訴えは届かない。

誰も助けてなんかくれない

 

囲んでいた野次馬が、はらはらと輪を崩してそれぞれの行きたい方向に散っていく。
ある者は何も見なかったように、ある者はコソコソと…。

みんな、サチにとっての他人だった。
村にとっての他人だった。

 

谷中村にはまだ田中正造がいた。

村は祭りの準備をしていた。
何もかも失くしても、みんな強かった。

 

先生、私もここで一緒に村のために働かせて頂けないでしょうか。

行く所が他にないから…ではなく、それは今のサチの切実な願いだった。
自分の足で立ちたい。
自分の力で戦いたい。

 

しかし、田中は言うのだ。

うむ。それもよい。
それもよいが、サッちゃん。
裁判の闘いは法律の闘いだぞ。オメは法律の書き物が読めっかい?
字が読めっかい?

オメはこの2年間、東京で何を見た?
何を学んだ?

わしはそう先のない人間だ。
この村に骨を埋めるつもりでやっている。
ふんだけど、オメは違うぞ。まだまだ先が長い。

もし、この村が消え去ったとしてもず~っと生き続けなきゃならん。
東京でやり残した事はねえか?気にかかる事はねえか?

この村へ戻ってくるのはいつでもできる。
わしが死んだあと、この村の事を世の中に訴えていく事ができるのはオメや
この村の若い者たちだ。

ふんだけども、今はもっと世の中を知る事だ。勉強する事だ。

違うかい?
サッちゃん、よ~く考えろ。

 

サチは思い出す。

自分の意見をいつもとうとうと述べていた英子を。
病院に入ってもみんなに学ぶことを教えていた楳子を。

 

長く長く続く枯れた麦畑の道を、サチは歩いて行った。
先が見えない地平線。

その先に何かを見るために。

 

次の日、私は東京に向かいました。

とりあえずあの病院へ行ってみようと思ったのです。
あそこで働いてみるのは悪くないと思ったからです。

先の事はそれから考えればいいのです。

 

  ※※※

 

前編のずっと続く緊張感や盛り上がりに比べると、恋バナなど入って若干間延びした後編。

 

しかし決して不要な部分と言うわけでは無く…。

サチという人にとって、恋も祈りだったから。

自分と同じように足跡を消された人間だと、サチは詩を読んでそう思った。
啄木を理解しあえる人間だと思った。
崇拝し、自分の心を救ってくれる神さまだと思った。

けれども、恋は救いにならなかった。
「神さま」は居なかった。

サチは神さまなんかいない事を悟った。

先生に貰った石はお守りになんかならなかった。

ただ、握りしめ、怒りと共に敵にぶつける。

けれども、それでは何も解決しなかった。

 

神さまはおらず、助けてくれる人は居ない。
お守りなんかなく、この世は傍観者という他人ばかり。

夢を見ていても何も動かない。

だから、サチは「学ぶ」ことを選ぶ。

自分の言葉で語る事。
自分の頭で考えること。
自分自身の足で立つ事。

 

これは、学ぶことに意義など見出さず、とくに世の中に思いをぶつける必要もなかった
1人の平凡な明治の女が、

誰かに頼るのではなく自分の足で歩み始める一歩を語る物語。

 

この人は架空の人物ではあるけれども、明治のどこかに居たかも知れない
こんな女たちが報われる生涯であったことを願ってやまない。

たぶん、お金持ちじゃなくても芽が出なくても、自分自身の足で歩んだという
充実感のある人生を歩めただろう…そう思う。

 

ある時は弱々しく、ある時は力強く、時代の中を生き生きと動き回る尾野真千子さんの
演技を思い切り堪能できた秀作だった。

 

※後編の再放送は、本日1月26日 24時10分から。

 

【 足尾から来た女 】前編  後編

 


谷中村に戻ったサチ(尾野真千子)の目の前で、国の強制執行によって実家が破壊される。
しかも、陣頭で指揮を執っていたのは兄・信吉(岡田義徳)だった。
故郷を失ったサチは、英子(鈴木保奈美)に請われて東京に戻る。
明治41年。三四郎がようやく出獄してくるが、福田家は三四郎や病身の楳子を抱え、次第に
困窮の度合いを増していた。
気づまりになるサチだが、ある日、街なかで石川啄木(渡辺大)と運命的な出会いを果たす。 

(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)

よろしければ→【2014年1月期・冬クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表

にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ
にほんブログ村  

 


※キャスト

新田サチ … 尾野真千子

福田英子 … 鈴木保奈美
石川三四郎 … 北村有起哉
新田信吉 … 岡田義徳
新田良助 … 綾田俊樹
日下部錠太郎 … 松重豊
日下部の部下 … 尾上寛之 
幸徳秋水 … 河原健二
大杉栄 … 玉置玲央

石川啄木 … 渡辺大
与謝野晶子 … 原沙知絵

原敬 … 國村隼

影山楳子 … 藤村志保

田中正造 … 柄本明

 

※スタッフ

脚本 … 池端俊策
制作統括 … 高橋練
演出 … 田中正

音楽 … 千住明

足尾銅山-【電子書籍】

足尾銅山-【電子書籍】
価格:500円(税込、送料込)

《送料無料》足尾銅山史

《送料無料》足尾銅山史
価格:8,400円(税込、送料込)

コメント

  1. くう より:

    SECRET: 0
    PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
    >迫力ありましたね。ひきつけられました。
    表情とか見てたら、「明日~」の芦田愛菜ちゃんに似てるのでは?と思いましたが、どうでしょうね。(^^;

    私は「明日」の愛菜ちゃんはどうも力入りすぎてる気がするんですよね~^^;
    オノマチさんは…まぁ子役さんじゃないので比較できませんが、
    ご自分の本質と違うキャラでもどんな役柄でも成りきる素晴らしさ。
    愛菜ちゃんも成長と共にそういう女優さんになっていくといいですね。

    >銅は、青々してたし、音楽も、いろんな場面で効果的だったし、ラストシーンは、サチが進む道、枯れ草?に挟まれた、まっすぐ続く道~、を表してるようでした。映画っぽかったですね。

    うん。映画にすればよかったのに、と思いました。
    何かもったいないな~。
    映像、凄かったですよね。NHKの本気を見ましたわ。

    >そういえば、柄本明さんって、土9の裏番組にも出てました。。。

    そうですそうですw
    あっちでね今回は良い人の方なのかな…。
    悪い役から良い人まで色々と出演されてますな~。
    この時代の人にも本当にピッタリ合った雰囲気。
    若い頃よりも今の方が好き。
    深みのある素晴らしい俳優さんだと思います~^^

  2. テロリストのすゝめ~足尾から来た女(尾野真千子)

    おそろしいドラマである。 国家の無慈悲な政策の結果、家も仕事も家族も失った女が・・・国家を指導する立場にあった人間に訴えかけ、聞きいられずば石を投げるのである。 石を投げられるのが原敬なのである。 大正10年(1921年)原敬は高等小学校中退の転轍手・中岡艮一に刺殺される男だ。 ドラマでは・・・足尾

  3. LB55 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    おつかれさまです。

    >ある時は弱々しく、ある時は力強く、時代の中を生き生きと動き回る尾野真千子さんの演技を思い切り堪能できた秀作だった。

    迫力ありましたね。ひきつけられました。
    表情とか見てたら、「明日~」の芦田愛菜ちゃんに似てるのでは?と思いましたが、どうでしょうね。(^^;

    銅は、青々してたし、音楽も、いろんな場面で効果的だったし、ラストシーンは、サチが進む道、枯れ草?に挟まれた、まっすぐ続く道~、を表してるようでした。映画っぽかったですね。

    そういえば、柄本明さんって、土9の裏番組にも出てました。。。
    「足尾~」はキーマンだったので、しっかり見せて頂きました。(^^)

  4. くう より:

    SECRET: 0
    PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
    >その石を副社長だったひと、今は関係ないとうそぶくひとの背中に投げつける。

    そう。それで投げつけてもどうにもならないと悟ったのですね。
    投げつけても美しい村は戻らないし、この人も何もしてくれないし、周りで見ている人も
    誰も助けてくれない、と。
    とりあえず…逮捕されなくて良かったと思いました^^;
    あそこで捕まっちゃうかと思った。

    >後編でスイーツに傾いてしまったかのように見えた恋バナですが
    原敬に訴えた場面とともに、誰かに頼ったり誰かが救ってくれるのを待つのではなくて
    自分の足で生きることを選択させるエピだったと思います。

    そうですね。恋愛も自分を救ってはくれないと悟るためのエピソードでした。

    >柄本さんもオノマチさんもすごいなあ。

    本当に。
    どちらの役もこの役者さんしか考えられないです。

    >カーネーションつながりで勘助と昌ちゃんが出ていたのも嬉しかったです。

    この勘助は憎らしかったですね(爆
    糸子だったら怒ついてるところ…。

  5. くう より:

    SECRET: 0
    PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
    >教育を受けていない、立場の弱い、一人では何もできなかった彼女が、自分の気持ちで受け止め、自分の頭で考え、何が正しいのか、何が必要なのかを悟り、自分の足で歩いて生きてゆく。ラストシーンはそれをよく表現していました。

    そうですね。まさにタイトル通り「足尾から来た女」が色々な環境に触れて
    自立する必要に目覚め、自分の頭で考えて行動する女として生きていく姿を描いた物語でした。

    >しかし柄本さんはいつの間にか御大の貫録ですね。もうあの役は柄本さんしかできない。正月の新参者と言い、存在自体に説得力がある。今回も堪能しました。素晴らしかったです。

    もう何だかあちこちで見過ぎていて~^^;
    しかし、どんなドラマ、映画に出ていてもハマる方ですな。
    「悔しいなぁ」の本当に悔しそうな演技に見入ってしまいました。

    >残念なのは、渡辺大を使ってしまったことでしょうか?苦悩してるように・・・、まったく見えなかったですねぇ。

    う~ん…それ、書かなかったのですが、私もちょっと…苦悩する文学者としては薄いなぁと^^;
    「臨場」のイチは好きでした。
    あの時は、いわゆる弟分だったので、それなりに新鮮でしたね。
    もう役者として弟分でいられる年齢ではないので~ここからは勝負どころですね。

  6. ゆう より:

    SECRET: 0
    PASS: 67828959122547a7fddaab97d5e99e3c
    先生からいただいた「きれいな石」とは鉱毒に犯されていない石。
    昔の美しかった村の象徴だったんですね。
    その石を副社長だったひと、今は関係ないとうそぶくひとの背中に投げつける。
    後編でスイーツに傾いてしまったかのように見えた恋バナですが
    原敬に訴えた場面とともに、誰かに頼ったり誰かが救ってくれるのを待つのではなくて
    自分の足で生きることを選択させるエピだったと思います。

    柄本さんもオノマチさんもすごいなあ。
    演じていると言うよりは魂が入ってる。そのひとそのものとして存在していました。
    カーネーションつながりで勘助と昌ちゃんが出ていたのも嬉しかったです。

  7. 足尾から来た女 後編〜君はこの二年間、東京で何を見た? 何を学んだ?

     主人公サチ(尾野真千子)にあるのは、足尾銅山によって故郷を奪われた<怒り>。
     そして、自分の気持ちを素直に表現できる<強さ>。
     サチは協力を求める刑事に叫ぶ。「嫌なものは嫌なんです!」
     石川啄木(渡辺大)に対しては「この詩が好きです」「花火を見た…

  8. NHK土曜ドラマ『足尾から来た女』(後編)

    「私の村を返してください!!サチは遂に黒幕に迫る」

    内容
    谷中村へと戻ったサチ(尾野真千子)
    目の前で、実家が壊されるのを見てしまう。村をダムの底へ。。。
    それを指揮していた県の役人は兄・信吉(岡田義徳)だった。
    帰る家、故郷を無くしたサチ。
    呆然としてい…

  9. 隠れ常連 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    こんにちは
    一女性の成長の過程を丹念に、丁寧に描いている秀作でした。
    教育を受けていない、立場の弱い、一人では何もできなかった彼女が、自分の気持ちで受け止め、自分の頭で考え、何が正しいのか、何が必要なのかを悟り、自分の足で歩いて生きてゆく。ラストシーンはそれをよく表現していました。
    個人的には、前・中・後篇の三部構成で、じっくり見せてほしかったドラマです。
    しかし柄本さんはいつの間にか御大の貫録ですね。もうあの役は柄本さんしかできない。正月の新参者と言い、存在自体に説得力がある。今回も堪能しました。素晴らしかったです。
    残念なのは、渡辺大を使ってしまったことでしょうか?苦悩してるように・・・、まったく見えなかったですねぇ。
    臨場の時もそうでしたけど、表面だけなんですよね。それが透けて見えてしまう、厚みがなく残念でした。

  10. くう より:

    SECRET: 0
    PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
    コメントありがとうございます。

    主人公サチは実在の人物ではありませんが、登場人物のほとんどは実在の人物です。
    史実を学びながら見るのも一興ですね^^

  11. まるーべり より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    私は、歴史上の実話を調べながら、このドラマを見ました。

タイトルとURLをコピーしました