脱藩した罪で、高杉晋作(高良健吾)が野山獄に投獄される。
そこはかつて吉田松陰(伊勢谷友介)が在りし日を過ごした牢だった。
そして晋作の罪の余波で、小田村伊之助(大沢たかお)も長崎に左遷される。
その頃、伊之助と寿(優香)の次男・久米次郎を養子に迎え、母となった文(井上真央)は、
夫・久坂玄瑞(東出昌大)との親子三人での生活を思い描く。
だが、そこに吉田稔麿(瀬戸康史)が新選組に襲われたという知らせが来て…
(あらすじ「Yahoo!TV」より引用)
花燃ゆ 第二十五話「風になる友」
本日のメインは1864年7月8日に起きた「池田屋事件」である。
……だと思っていたのに、ドラマ的にはそこじゃなかったらしい…。
このドラマ的にはメインは久坂家の養子・久米次郎なのだった。
突然、重役に取り立てられたと思うたら今度は獄の罪人か。
まことに面白い!
と、野山獄の壁ドンをして(←ちょっと違う)牢名主・高須久子に注意される高杉。
そんな高杉に面会し、
何か私に力になれる事はございませんか?
と言う文さん…。
そして京の久坂に渡す文を託される。
もう何だか長州のくノ一にでもなっちゃったかのようなのだった。
京まで行っちゃうんだ…ふ~ん…と、思ったが、さすがにそこまでは無かったようで。
会津と薩摩の結束が崩れたということで、朝廷を味方につけるなら今、と、
藩を説得するために久坂の方が山口に来ることになったのだ。
山口で親子3人で会いたいという文を受け取る文さん。
ずいぶんホイホイ山口まで行っているよね…
で、親子の対面をするために久米次郎を迎えに行くと、この子がなかなか
実母である寿さんの側を離れたがらない。
もう母は自分なのだからと無理やり連れていくが、山口に着いてからも
「おいとまいただきます」と文を残して逃亡したりするのだった。
やるな、なかなか。
さて、池田屋事件。
結託して長州を追い出した京都守護職である会津藩と薩摩藩が分裂し、京が手薄になった…
という風にこのドラマでは解説されていたけれども…
実情は、横浜鎖港について幕府と島津久光@薩摩、松平春嶽@福井、伊達宗城@宇和島の
三候が対立し、薩摩藩が推していた公武合体運動が頓挫しちゃったって話。
久光は参預を辞任して地元に帰ってしまった。
そんな風にゴタゴタした隙を狙って「長州藩にはお上に逆らう意思なんて無かったんだ」って事を
訴えるために軍を率いて上京しようっていうのが今の長州の動きなのだった。
実は久坂らは武力で長州の無実を訴えようという来島又兵衛@ラグビー先生らの過激な
動きに反対し続けていたわけだが、この時、ふっと今なら軍を率いて行ってもいいかも知れない…
と考えてしまったわけである。
久坂にとっては別に戦争したいわけではなく、お上に覚悟を見せるためのパフォーマンス的
考えだったと思われる。
で、その許可を敬親@そうせい候から取るために久坂は山口へ戻って来たのだった。
この辺、割と緊張感があったのでこのまま一気に池田屋→蛤御門と行けばいいのに
(それじゃ早すぎだろ…)どうしてもホームドラマをやりたいのね。
杉家の皆さん1人1人からのお手紙に感激する久坂の図とか…
ほんと、あまりどうでもいいのだった。
「久坂様。どうかご無事で。どねな時も母は萩であなたを待っちょりますからね。
あっ、あまり文とケンカせんようにね」
「久坂様。近頃二階の押し入れの立てつけが悪うて男手が足りずに難儀しちょります。
旦那様もお父上もまるで頼りにならんけぇ、早よ帰ってきてつかぁさい」
現代の携帯メールじゃないんだからさ~~…
大事の前なのにこんなノンキな手紙を書く人っている!!?
主人公夫婦がすっかり浮気騒動何てなかったような顔をして養子を挟んで
ホンワカホームドラマをやっている間。
京では大変な事態になっていた。
その日、長州のために情報活動や武器調達を行っていた炭薪商の古高俊太郎が
新選組によって踏み込まれ捕えられた。
そして、土方ふくちょーーの痛ぁぁぁい拷問によって吐かれた話が
「我らが京の町を焼き混乱に乗じて天子様を長州にさらおうとしとると」…
なのだった。
長州の宮部鼎蔵らが京の町を焼き払い、お上を攫おうとしている。
そしてその計画のために京の何処かで会合を行っている。
で新選組局長近藤班が踏み込んだのが池田屋でビンゴだったという話…。
しかし、真にアッサリした池田屋事件であった…。
べ…別に映像作るのが面倒だったんなら『新選組!』を使いまわしてくれて
全然かまわなかったのよ~~!
むしろ視聴者はその方がうれs……
桂小五郎と共にいた吉田稔麿くんは、事件を知って池田屋へ戻ってしまう。
町を焼き、民を巻き込むなんぞ、志ある長州男児はそねな卑怯なまねはせん!
瀬戸康史くん、「江」に続き大河での非業の最期…お疲れ様でした。・泣
あれだけ斬られたんだからさ…グダグダ臨終を引っ張らないでみじめに即死させて
無残に転がされた姿のみで悲壮感を感じるようにさせてあげて欲しかった…。
クールな演出、プリーズ。・泣
そう…
「組!」では散々言われていた「長州が京の町を焼いてお上を攫う」って話は実は
新選組のデッチ上げだとも言われている昨今。
長州目線から描かれる今作では当然そっちが採用されるのだった。
稔麿や宮部が討たれたってことで(宮部は自刃)復讐心に怒り狂う長州の面々を
押さえる久坂。
頭を冷やせ!
忘れたか!?
我らは戦をしに京に行くんではない!
いっ時の情につられては事を仕損じる。
稔麿の死も無駄になる。
…来島様を抑えねば。
山口に戻って来た時とは違う覚悟で京へ行かなければならなくなった久坂。
文はわが夢について夫に語る。
私には夢があるんです。
いつかあなたと久米次郎と構える久坂の家です。
こぢんまりとした家でええから離れには塾を。
塾?
ええ。
あなたが教えるんですよ。読み書きや学問を。
久米次郎や近所の子たちや学びたい人たちに。
人に教えるんは向いとらん。
寅兄も最初はそう言うとりました。
あなたはきっといい先生になります。
塾の話はどんどん大きく膨らみ、2人は笑顔で語りあった。
誰でも自由に志を立てられる。
絵描きになりたい者は絵描きに。武士になりたい者は武士に。
お前がばあさんになっても相変わらず握り飯握って人と笑うて暮らせるような…
そねな世の中が…そねな国がつくれたら…。
つくれます。あなたなら。
そこにあなたはおりますか?
ああ。
ああ、おる。
俺は死なん。
せわぁない。
俺はお前と共に生きる。
うん…ちょっとは悲壮感が出て来ただろうか。
でもやっぱり居なくなってしまったキャラにそれほど愛着持てなかったり、
これから居なくなってしまう予定のキャラにも思い入れなかったり…。
稔麿くんの死で……
もっと泣いたりする予定だったのに……
なかなか長州を愛おしく思えるようにならない。
これは、別に私が特に会津藩の末裔だとか幕府萌えとか昔から新選組命だったから…
というワケではないのである。
幕末の愛おしい人たちの存在はほぼ「新選組!」切っ掛けで読んだり調べたりして
心の中に住み始めた。会津戦争に関しても「八重」まではそこまで関心は無かった。
つまり『新選組!』と『八重の桜』は私の中では物すごく大きい存在だったんだ。
それだけストーリーが面白かったって事よね。
この人たちの事をもっと知りたいと思ったって事よね。
どうして『花燃ゆ』を見てもそうならないのか。
それなりに家族のドラマは描かれているというのに…
と、考えて気付いた。
逆に家族のドラマしか描かれていないからさ。
松下村塾からの松陰の教え子たち。長州のために尽くしてきた幕末の志士たちの
触れ合いやキャラクターがしっかり描かれていないからさ。
彼らの側に居るのが彼ら自身では無くて、いつも文さん含む家族なんだもの。
彼ら同士の関係に萌える事ができなければ思い入れが起きなくても当然だよね。
「あんたらの周りに色々と悲劇が起きているけれども、視聴者が泣いてあげなくても
家族が泣いたり心配したりしてあげてるみたいだから別にいいんじゃね……」
みたいに視聴者を傍観者にしてしまう作り。
あ~~幕末の志士を外から見る主人公のおかげで視聴者までが彼らをただ
ガッツリ眺めるだけの存在に落ちている。
それが入り込めない大きな原因の1つかもね、たぶん。
まぁ…何度も言うけれども、それは文さんが主役と知った時から予想は
出来ていたから仕方ないんだけど~。
それでも、キャラ作りが上手くないな~とは思う。
大河ドラマって、キャラが出来ていてナンボな所があるもんでしょ。
…さ…
長州の一番悪い時期が様々な事件と共にやってくる。
文さん…夢は他の人と叶えましょう。
【関連記事】
よろしければ→【2015年7月期・夏クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表
※キャスト
杉文 … 井上真央(子役期:山田萌々香)
吉田松陰 … 伊勢谷友介(子役期:板垣李光人)
小田村伊之助 … 大沢たかお
久坂玄瑞 … 東出昌大
杉百合之助 … 長塚京三
杉滝 … 檀ふみ
玉木文之進 … 奥田瑛二
杉梅太郎 … 原田泰造
杉寿 … 優香(子役期:香音)
杉敏三郎 … 森永悠希(子役期:山田瑛瑠→大橋律)
杉亀 … 久保田磨希
玉木彦助 … 冨田佳輔
毛利敬親 … 北大路欣也
毛利都美子 … 松坂慶子
桂小五郎 … 東山紀之
周布政之助 … 石丸幹二
椋梨藤太 … 内藤剛志
椋梨美鶴 … 若村麻由美
松島剛蔵 … 津田寛治
宮部鼎蔵 … ビビる大木
長井雅楽 … 羽場裕一
高杉晋作 … 高良健吾(子役期:山崎竜太郎)
吉田稔麿 … 瀬戸康史
伊藤博文 … 劇団ひとり
入江九一 … 要潤
野村靖 … 大野拓朗
前原一誠 … 佐藤隆太
寺島忠三郎 … 鈴木伸之
品川弥二郎 … 音尾琢真
赤禰武人 … 阿部亮平
松浦松洞 … 内野謙太
梅田雲浜 … きたろう
小野為八 … 星田英利
山根文季 … 平田満
内藤一馬 … 田中仁
井上雅 … 黒島結菜
小田村志乃 … かたせ梨乃
金子ツル … 麻生祐未
高須久子 … 井川遥
福川犀之助 … 田中要次
富永有隣 … 本田博太郎
大深虎之丞 … 品川徹
吉村善作 … 日野陽仁
高須 糸 … 川島海荷
入江すみ … 宮崎香蓮
吉田ふさ … 小島藤子
金子重輔 … 泉澤祐希
三条実美 … 上杉祥三
辰路 … 鈴木杏
井伊直弼 … 高橋英樹
語り … 池田秀一
※スタッフ
脚本 … 大島里美、宮村優子、金子ありさ
音楽 … 川井憲次
題字 … 國重友美
制作統括 … 土屋勝裕
プロデューサー … 堀之内礼二郎
演出 … 渡邊良雄 、末永創
公式サイト http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/
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何度か試して不可能な場合はあきらめています。無視ではありません。ご了承を~
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コメント
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>しかし、『八重の桜』や『新選組!』のような丁寧な描写とは対照的に、今年の大河は池田屋事件の事をさらりと流すだけで残念です。
ここ、大事ですよね!?
池田屋事件、長州藩めっさ関係あるじゃないですか。
だからこそ、ここは長州側からの描写は必要ですよね。
ここからの禁門の変なのに、何だろーーあのサラッとさは……。
>ちょっと展開がぬるいというか、テンポが遅いような気がしますが・・
ホームドラマばかりやっているからですよね~。
まぁ…主人公がその場にいないので仕方ないっちゃ仕方ないんですが…(´д`)
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>「新選組!」も「八重の桜」も、懸命に生きる人々が人間が歴史の流れに飲み込まれていく様子に涙しました。
この大河は、彼らを飲み込もうとする歴史が描かれていないので、悲壮感を持てないんですよ。
ちょっと描かれてきたぞーーと思うとすぐにホームドラマや昼メロになっちゃう^^;
一体何を主体にしたいのかよく解らないところが今の朝ドラと似ています~…いいのかNHK
>せっかくのキャスティングが生かされていないのが悲しいです。
私ゃ、真央ちゃんが視聴率に責任を感じているらしいのが気の毒でなりません(;_:)
役者さんのせいじゃないのにーー!
私も見ますよーーー年末までブツブツ言い続けます(爆)
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わたしは、『新選組!』が放送される前からの新選組ファンなので、池田屋事件を今年の大河でどう描いてくれるのかが楽しみでした。
しかし、『八重の桜』や『新選組!』のような丁寧な描写とは対照的に、今年の大河は池田屋事件の事をさらりと流すだけで残念です。
これから戊辰戦争をどう描くのか、気になります。
ちょっと展開がぬるいというか、テンポが遅いような気がしますが・・
「花燃ゆ」感想 第二十五回「風になる友」
「案の定、池田屋事件は雑だった」
ここまで予想通りの展開になるとはw
今までの展開から見て池田屋事件も最後の三分くらいの軽い扱い、回想シーンに次ぐ回想シーンなんだろうと思っていましたが、その通りでした。
ある意味、清々しいです。
歴史嫌いの脚本家が描くと池田屋事件が、かくもどうでもいいつまらないイベントと化すのか。
大河ドラマ「花燃ゆ」吉田松陰の妹25池田屋事件で多くの同志を失った玄瑞らは敵討ちを果たす為京へ出陣した
大河ドラマ「花燃ゆ」第25話は晋作が脱藩の罪で投獄された。その責任として伊之助が長崎に左遷されたが、そこで伊之助はグラバーと武器の交渉をしていた。そんな中京では薩摩藩 …
「花燃ゆ」 第25回、風になる友
大河ドラマ「花燃ゆ」。第25回、風になる友。
高杉投獄。
池田屋事件。
京へ出兵。
花燃ゆ 第二十五回
『風になる友
「風になる友〜池田屋事件で新選組と死闘!」
内容
京から長州へと戻ってきた高杉(高良健吾)は、脱藩の罪で野山獄へ投獄される。
そこは、松陰が過ごした牢だった。
その影響を受け伊之助(大沢たかお)は、長崎へと。。。
そのころ伊之助の次男・久米…
むすびてもまたむすびてもくろかみのみだれそめにしよをいかにせむ(小島藤子)
いよいよ・・・「池田屋事件」である。 ここから、幕末は怒涛の流れとなる。 そうなると・・・物凄く事件が連続して発生し、物語作者は取捨選択を迫られる。 吉田松陰の妹・杉文(井上真央)という歴史的にはほぼ無名の実在の主人公をめぐる物語である。 その存在を語ろうとしてお茶の間のいろいろな機微に抵触しまくる
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>逆に家族のドラマしか描かれていないからさ。
そうですよね。
「新選組!」も「八重の桜」も、懸命に生きる人々が人間が歴史の流れに飲み込まれていく様子に涙しました。
この大河は、彼らを飲み込もうとする歴史が描かれていないので、悲壮感を持てないんですよ。
久坂たちがやっていることが内輪もめにしか見えません。なら、勝手にやれば、っていう(汗
大河って単なる時代劇じゃないとも思っているので、この歴史の描き方には、いくらホームドラマを目指しているとはいえ、納得できないんです。だって・・・面白くないですもん(汗
>それでも、キャラ作りが上手くないな~とは思う。
ですよね。面白いドラマには、魅力あるサブキャラがいるものなのですが、この大河には・・・ない(汗
せっかくのキャスティングが生かされていないのが悲しいです。
でも、半年見ちゃったし。最後まで頑張ります(^^;;
花燃ゆ #25「風になる友」
公式サイト 脱藩した罪で、高杉晋作(高良健吾)が野山獄に投獄される。そこはかつて
大河ドラマ「花燃ゆ」 #24 風になる友
高杉は野山獄へ。
その高杉を訪ねた文。
久坂と稔麿の様子を聞きます。
花燃ゆ 第25回「風になる友」〜川の字、夢、笑顔……夫婦や家族の描写が定番過ぎないか?
稔麿(瀬戸康史)の死。
激昂し、いくさによる仇討ちを叫ぶ仲間たち。
そんな中、久坂(東出昌大)は、怒りにまかせて突き進むことを諫めた。
どうやら久坂の志は、冷静でタフなものになったようである。
それは守るべき家族が出来たから。
前回の伊之助(大…
NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第25回「風になる友」
先週互いのキャッチコピーをつけ合った松下村塾四天王。暴れ牛・高杉晋作、俺は木刀・入江九一、風になる・吉田稔麿、武士の中の武士・久坂玄瑞の面々・・高杉様はともかく、他のお三方の、それぞれがどうしてそう呼ばれるのかって経緯をもうちょおおっと尺を割いて描いといて欲しかったかなああ・・・
って、それはそれとして、本日のタイトルを見たらもう一目瞭然!稔麿様が風前の灯じゃないですかあああっ!