ダメダメ。
せっかく決意して家を出たんでしょ。
だったらもう、ママの事は気にしないの。
それと…
毒りんごには気を付けて。
毒りんご?
白雪姫。知ってるでしょ?
あの「まま母」ってね、本当は実の母だったらしいの。
白雪姫は王子様が迎えに来るまで眠ってるけど、美月ちゃんは眠ってちゃダメよ。
あなたのうちのおきさき様は優しそうに見えて…
手ごわいわよ。
NHKドラマ10 お母さん、娘をやめていいですか? 第6話「毒りんご」
『白雪姫』は、ドイツの民話をグリム兄弟が編纂したものの中の一作である。
いわゆる「グリム童話」として世界中に広く読まれている。
私が子供の頃に読んだ年少用の童話では、白雪姫は「ままはは」によって毒リンゴを食べさせられ、王子さまに救われる事になっていた。幼少期にしかグリム童話に触れていない人はみんな同じような物を読んでいるだろう。
王子さまに救われた姫はお城のお妃になって幸せに暮らすのだ。
しかし、もう少し大人になってから岩波などの完訳を読んだ方は、この童話のラストに継母が赤く焼けた鉄の靴を履かされて、白雪姫と王子の前で踊るように飛び跳ねながら死んでいくという結末をご存じのはず。
そして、この童話の初稿では、母は継母ではなくて実母だったという話。
「白雪姫」は実母が娘を殺そうとする子殺しの話であり、また、最終的には親殺しの話でもあるのだった。
王子は本当は白雪姫の遺体を欲して小人たちに頼みこんだ遺体愛好家であり、父王は生きているはずなのに妻と娘の殺し合いに何の干渉もしない空気。
登場人物オール変態だらけの「白雪姫」。
そして、こうやって考えると、このドラマの関係性とよく似た部分もある。
美月が松島の家に行ってしまい、初めは途方に暮れていた顕子は行動に出る。
美月や松島を尾行して家を知るわけではなく、何と、オアシスハウジングの立原真紀の心のスイッチを押しはじめるのだった。
松島さんのためにも教えてほしいの。
実は娘はとても心が弱くて、男の人に寄りかかりすぎてしまうところがあるんです。
多分、松島さんを追い詰めてしまうんじゃないのかしら。
それで心配で心配で…。
そう言われましても…。
松島さんには…
あなたみたいにしっかりした人の方がお似合いなんじゃないのかしら。
しかし、いくら脅されたり持ち上げられたりしたからってねぇ…。
こんな事で個人情報教えられたらたまったもんじゃない。
だから、私は立原は余計な登場人物だとずっと思っているのだった。
親子だけでも充分に面倒くさい話なのに、これ以上の面倒くささは必要ないでしょ。。
顕子は松島の住所を手に入れ、お寿司を持って訪ね、隙を見て鍵を手に入れてしまう。
鍵を手に入れたら、こっちのもの。
いつの間にか家の中に入り込んで、家事三昧……。
竜宮小僧だ!わぁぁぃ!!
って、ならねーっすよ…お母さん。。
毒りんごには気を付けて。
白雪姫は王子様が迎えに来るまで眠ってるけど、美月ちゃんは眠ってちゃダメよ。
あなたのうちのおきさき様は優しそうに見えて手ごわいわよ。
文恵さんの言う通り。
鍵を手に入れたママは、声を聞くだけで死にそうな顔になる美月に毒を届け続ける。
もうやめて…もう帰って!
二度と来ないで!
嫌悪感丸出しで顕子を怒鳴る美月。
自分の何がいけないのか解らないような顔つきの顕子。
「これが私がしたかったこと」
顕子は、本当にただただ美月とずっとずっと一緒に居たいんだね。
一緒に居たい…というよりも、同化したいんだね。
こんなに自由に美月につきまとっている顕子を「まとも」だと思っていた夫は、文恵さんに助言されて自分が何とかしなければならないと気付くわけだが…。
会社の中で自分の部署の立場を改善させようと社長に直訴したりして、何だか方向が違う。
美月はママから独立しようと頑張っているし、それだからこそ教師として礼美を助けようともしているけれども、それも何だか方向が違う気がする。
会社の中で地位を取り戻せれば家庭も上手く行くような気になっている浩司。
礼美が母と上手く行けば自分も上手く独立できるような気になっている美月。
どちらも自分自身の問題ときちんと向き合っているわけではないよなぁ、と思うのだ。
そう考えると、この2人も親子だな。
美月の事で頭がいっぱいな顕子には会社の話はただ意外でしかなかったようで。
辞める事になるかもしれない。
な、な…な…何言ってるの?
じゃ…じゃ、せ…生活 どうなるの?
面白い…。
夫の仕事が無くなるかも知れないと聞いて、初めてちょっと現実を見る顕子。
この人は、お金が無くなるとか夫の愛が無くなるとか、そういう前提では生きてないんだよね。
みっちゃんストーカーを心置きなくやっていられるのも、お金と時間と家があるから。
パパが離婚届1つ差し出すだけでも、だいぶ事態は変わると思うんだけど。
もっとも。
そういう事をすると完全に心が壊れてしまう可能性もある。
焼けた鉄の靴を履かせなくても、顕子を救える方法はあるはずだし、それは本来は夫であるパパのお仕事だと思うんだけどね。
退職金もある。 なんとかするよ。
第二の人生、胸を張ってお前と生きていきたいと思っている。
勝手なこと言わないでよ…。
何? じゃ、仕事がダメだから
今度は家族?
第二の人生って何?
そんなもの私にはないわ!
私の…私の人生はね、一回きりなの!!
全くその通りで。
その1回きりの人生を思いっきり娘と同化して生きていきたいんだよね。。
夫の仕事の事など聞かされれば聞かされるほど、ストレスは溜まり、みっちゃんの姿を見についつい文化祭に行ってしまう。
種類の違う毒親バトルには笑った。
自分の娘がバカにされて黙っていられると思う?
へぇ、 とんだ親バカね。
自分の娘を褒められない母親よりマシですよ。
あんたに関係ないでしょ。
関係ありますよ!
母親なんですから!
美月は一生懸命、本当に真剣に教師を務めているんです。
そんな美月を守るのが私の仕事なんです!
あなたみたいなひどい母親から!!
つかみあい、カオス(爆)。
しかし、教師の親が生徒の親に掴みかかるって、やっぱり問題だよね。。
美月には何かしらの処分が下るみたいで、もう踏んだり蹴ったり。
ママ、やっぱり毒を振りまいてる。
※第5話の再放送は2/21(火)15:10~16:00 NHK総合です。
今週、レビュー遅れまして、再放送も終了しております、すいません。見逃しはオンデマンドで。
ようやく家を出た美月(波瑠)は松島(柳楽優弥)の部屋に引っ越しをした。
しかし、顕子(斉藤由貴)は松島の部屋の住所をつきとめ突然、部屋にやってくる。
そして、いつのまにか顕子は合い鍵を作り、勝手に部屋に入るようになる。
きれいに掃除をして美月の洋服を着るなどして、顕子はまるで自分が恋人の部屋にいるような気分に浸る。
それを知った美月は混乱するが、一方で学校の文化祭の準備が進んでいた。
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
※キャスト
早瀬美月 … 波瑠
早瀬顕子 … 斉藤由貴
早瀬浩司 … 寺脇康文
川端玲子 … 大空眞弓
松島太一 … 柳楽優弥
後藤礼美 … 石井杏奈
後藤佳代子 … 池津祥子
立原真紀 … 壇蜜
太田和幸 … 眞島秀和
雪村勝治 … 棚橋真典
御手洗孝史 … みのすけ
村主栄三 … 佃典彦
川端貴之 … 中村靖日
川端和子 … 太田彩乃
牧村文恵 … 麻生祐未
※スタッフ
脚本 … 井上由美子
演出 … 笠浦友愛、佐藤譲、大橋守
制作統括 … 櫻井壮一
音楽 … 富貴晴美
主題歌 … サラ・オレイン「Little Doll」
コメント
「お母さん、娘をやめていいですか」 第6回 毒りんご
「やめてっ!ママ!もうやめてっ!!」 ひーーーーー!!(゚ロ゚;) 最悪だよ・・・ 生徒の親ならまだしも(いや、そっちもどうかと思うが)教師の親が学校で悶着起こすってあり …
お母さん、娘をやめていいですか? TOP
『お母さん、娘をやめていいですか?』は、2017年1月13日から、NHK総合・ドラマ10枠(毎週金曜 22:00~22:50)にて放送中。全8話。 概要 波瑠と斉藤由貴の共演で、複雑に絡む娘と母の関係を描くモンスターホームドラマ。一番の親友であり、まるで恋人のようでもあっ…