見えない天井があるんだよ。
頑張って頑張って階段上がっても、そこから上に行けないんだ。
そこから上にもっと素敵な人生があるって分かってんのにさ。
それ見えてんのにさ、そこには行けないんだよ。
そして俺がその見えない天井の下でジタバタしてる間に、みんな どんどん俺を追い越していくんだ。
どこか別の入り口があるんだよ。
それは人生のもっと早い時期に選ばなきゃいけないんだ。
金曜ドラマ 下剋上受験 第1話
誰でもそれは無いものねだりなんだけれどもね。
「学歴なんて持っていたって今の時代どうしようもないじゃん」「人間は学歴じゃないよ」
そう言い切れるのは大卒だからであって、大卒じゃない人にとっては、何か見えない天井があるというのは理解できる。
大卒だってそうだ。
いわゆるFラン大学と東大卒では見える天井が違う。
東大出だからって頭がいいわけじゃないし、今は何処卒でも苦労する時代だから…
と言えるのは東大出だからであって、それ以外の人間にとっては、何だかとてつもなく素晴らしいものが天井の上にあるような気がする。
第一、サラリーマンにせよ公務員にせよ、何にせよ「学歴なんて関係ないですよ」というのは建前で。
求人だって、そう出来ている。
大卒と高卒と中卒のエントリーの枠。
「学歴は関係ない」くはない。
世の中に学歴の枠が存在するのは確か。
つまり、天井がなければないほど人生の可能性は広がる。
そういう風に出来ている。
始めに「ないものねだり」と書いたけれども、実際には大卒だからって大した人生送っていない私がここにいるわけで。大卒だから素晴らしい人生が待っているわけではない。多くの人がそう感じていると思う。
けれども、「そんなにイイ物じゃない世界」も見えなければねだるしかない。
見えているほどねだりたい物も減っていくわけである。
だったら…見せてあげたいよね。
自分の子供には。
それが、とてもとてもよく解るように描かれた初回だった。
中卒でも、サラリーマンで営業職に就き、話術でバリバリ仕事しているらしい主人公は凄いと思う。
けれども、サラリーマンだからこそ職人さんなど専門職とは違って余計に天井を感じるでしょうね。
同じ職場に高卒と大卒が居れば、まず月給の違いにガックリ来るだろうし。
後から入ってきた大卒の後輩はいずれ自分の上司になるだろう。
学卒の後輩・楢崎を迎え、客にまで中卒を馬鹿にされて、信一はしみじみ考えるようになるのだった。
切っ掛けは佳織の全国統一テストだっただろうが、それを受けさせた時点で「勉強させること」には関心があるわけだもん。
「誤認逮捕」を「五人逮捕」だと信じて疑わない嫁と父を悲しく見る信一。
違うんだよ、佳織は悪くないんだ。
誤認逮捕だ!
ハハハ…
俺はこれで6人目だ~!
夢まで(爆)
夢に見たのは佳織、お前の将来の姿だ。
お前が安い給料の旦那さんと毎日ケンカしてる姿だ。
スーパーで どうやって節約しようか悩みながら買い物してる姿だ。
つまり今のお母さんと同じような姿だ。
私は別に不満なんか…。
お母さんはそう言ってくれる。私は不満なんかない、それで幸せだって。
でも、お父さんは嫌だ。
天井が見えてしまったら、破りたいよね。
どこか別の入り口があるんだよ。
それは人生のもっと早い時期に選ばなきゃいけないんだ。
俺はそれ、通りすぎちまったんだ。
今さら後には戻れねえんだよ。
でも佳織はまだ間に合う。
今から頑張ればまだ間に合うから。
まだ佳織を塾に行かせたいの?
いや。塾には行かさねえ。
「めざせ偏差値72!」
「桜葉学園 合格!!」
佳織、お父さんと一緒に勉強しよう!
一緒に中学受験しよう!
偏差値41の娘を72にするのは大変なことだと思うが……。
とりあえずは、そこにどう向かって行くのか楽しみだよ。
キャラがみんな可笑しみがあって、笑いながら前向きな気持ちで見られる作りがいいね。
ポジティブだし基本は明るいけれども根っこに抱える学歴コンプレックス。
サダヲのおかげで、ワチャワチャしたキャラが愛おしい。
勉強にも学歴にも興味がなく、現状満足型の気が強くて可愛い妻。
深キョンのこういうキャラが好き。
もしかしたら宮藤さんに脚本頼むつもりだったのに大河が入って無理ですって感じになっちゃいましたか……と聞きたくなるほどクドカン組なキャスト(爆)。
人情を前に出しすぎず、お涙ちょうだいにせず、笑わせながらホロっとさせる。上手い。
佳織は解っているんだよね。
学歴うんぬんよりも、親が気にしていないように笑ってきた人生にコンプレックスを抱えている事。
学歴を馬鹿にされてグレるのではなく、立ち向かおう、下剋上しようという意気込みが清々しい。
結果がどうあれ。
この親子、一緒に上を目指した思い出は学歴よりも素晴らしい人生の履歴になるよ。
応援したいなと思えるドラマに出会えて良かった。
この人生は買いだわ。
親子の愛が生んだ奇跡の実話をドラマ化!!
中卒の父・桜井信一(阿部サダヲ)は落ちこぼれの娘の将来に不安を募らせ、妻・香夏子(深田恭子)に娘・佳織(山田美紅羽)を進学塾に入塾させようと提案する。
しかし、香夏子は猛反対。しかも、塾では衝撃の発言をされ、大激怒する。
愛する娘の幸せをひたすら願う信一は、大きな決意をする。
しかし、その無謀すぎる決断には多くの試練が待ち受けていた……!
(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)
※キャスト
桜井信一 … 阿部サダヲ
桜井香夏子 … 深田恭子
桜井佳織 … 山田美紅羽
桜井一夫 … 小林薫
楢崎哲也 … 風間俊介
長谷川部長 … 手塚とおる
徳川直康 … 要潤
徳川麻里亜 … 篠川桃音
小山みどり … 小芝風花
松尾 … 若旦那
竹井 … 皆川猿時
梅本 … 岡田浩暉
杉山 … 川村陽介
※スタッフ
脚本 … 両沢和幸
演出 … 福田亮介、吉田秋生
プロデューサー … 渡辺良介、八木亜未
原作 … 桜井信一「下剋上受験」
音楽 … 出羽良彰
主題歌 … 斉藤和義「遺伝」
公式サイト http://www.tbs.co.jp/gekokujo_juken/
コメント
金曜ドラマ『下剋上受験』 第1話
「親子の愛と努力の感動500日人生大逆転を賭けた夢への挑戦」 内容2017年2月2日、桜葉学園の合格発表の日。桜井信一(阿部サダヲ)は、娘・佳織(山田美紅羽)と見に来ていた。 さかのぼること、1年半前。2015年9月5日。信一が待ちに待った“全日本小学生テスト…
下剋上受験 第1話
第1話 JUGEMテーマ:エンターテイメント
下剋上受験 第1話
第1話「中卒家族が最難関中学に挑む!」2017年1月13日放送 下町の古い集合住宅に暮らす桜井家は、大黒柱の信一(阿部サダヲ)、妻の香夏子(深田恭子)、小学5年生の一人娘・佳織(山田美紅羽)の三人家族。桜井家は代々中卒で、信一も同じ道を辿った。そして、同じく中…
下剋上受験 #01
『親子の愛と努力の感動500日 人生大逆転を賭けた夢への挑戦』
下剋上受験 (第1話/初回15分拡大・2017/1/13) 感想
TBSテレビ系・金曜ドラマ『下剋上受験』(公式) 第1話/初回15分拡大『中卒家族が最難関中学に挑む!』の感想。 なお、原作:桜井信一氏のノンフィクション本『下剋上受験』は未読。 下町の古い団地で暮らす不動産会社の営業マン・信一(阿部サダヲ)は、妻・香夏子(深田恭子)、小学5年生の娘・佳織(山田美紅羽)と3人暮らし。家族は仲良しだが、信一夫婦は揃って中…
下剋上受験(深田恭子)先生は格差を認めません(小芝風花)お母さん、娘をやめていいですか?(波瑠)できるものならば~(石井杏奈)
激戦の金曜日である。 もうなんだか殺意に満ちているわけだが・・・思わず「なんどめだナウシカ」に逃避しそうになったよ。 「連続ドラマ」で見たいよね。 毎週、巨神兵をナウシカが撃破するバトルアクションファンタジーで・・・。 予算がいくらあっても足りんわっ。 はまるとこわいベテラン作家の激突である。 「お
下剋上受験 「中卒家族が最難関中学に挑む!」
原作は、同名のノンフィクション書籍の実話をドラマ化。オーディションで約250人の中から選ばれたという、娘の佳織役の山田美紅羽が、とても可愛かったです。深キョンのママ役も、これまた可愛くて、阿部サダヲの愛嬌と演技力といい… それだけで、もうOKな感じ。シリアスな部分も、ユーモラスさと可愛さで、充分、ドラマでした。個人的には、同じく義務教育しか受けてない両親が、学歴で苦労したので教育パパママになり、中学受験した経験があるだけに、塾にも行かずに… と、大いに驚嘆、および尊敬のマナザシ…(私は、初めての模試…