【3年B組 金八先生】を見て

今期はパソコンの調子が最悪なのでドラマ感想を捨ててしまったが

見応えのある物が多かった。

月曜の「ガリレオ」から始まって「医龍」「歌姫」「モップガール」「SP」

など楽しんでいたけれども、もし感想を書くならば

「金八」だっただろうな。。。と思う。

始まった時は「また金八か」と思ったけれども

見始めるとハマる世界である。

子供達の演技はたどたどしいけれども、脚本がしっかりしている。

受験期と言う揺れる時期にいながら、受験以外にも

様々な悩みを抱える子供たちと、それを出過ぎる事なく

静かに見守る坂本先生の眼差しに毎回泣かされる。

とりわけ、今期は「親子」が大きなテーマになっており、

毎回、見る度に私は私と私の父について考える。

父を「すごい親」とも「素晴らしい親」とも思った事はない。

子供の頃から、とにかく「恐い」としか思った事がなく、

早く家を出て父から離れる事が私の大望だった。

父は王様のような人であり

父の世界では父が「黒」と言えば現実が「白」でも

「黒」と言わなければならなかった。

偏屈

と言う言葉がピッタリな人間である。

結婚して離れて暮らしてみて、それは病的な物であった事に

改めて気付かされた。

今でも年に何回かある(しなければならない)実家での集まりは

私にとっては苦痛以外の何物でもない。

父が機嫌良く終わる時はホッとして帰途につき、

機嫌悪かった時はイヤな気持ちを抱えたまま何日も

過ごさなくてはならない。

言葉と態度に鋭い刃物を持った人である。

父は今年、ガンに冒され手術した。

聞かされた時、正直言って何の絶望感もなかった。

私は「それ」を望んでいたのかも知れない。

手術を無事に終え、命を取り留めた父は、病を抱え

ますます病的になっている。

先日は、電話で、ろくに音沙汰無い事を責められ

「お前など子供だと思っていない」と言われた。

片道2時間以上かかる距離を何度も顔を出してもらいたかったのだろうか。

昔、子供だった私たちを連れて実家に遊びに帰った母が

父に帰りが遅い事を罵られて泣いていた姿を思い出す。

自分の妻には実家に帰ったことを責めた父が

家庭を持つ私には実家に顔を出さない事を責める。

何だか笑うしかなかった。

帰って喜ばれるならば、何度でも帰って顔を見せるだろうけど

帰れば帰るで、ワケのわからない嫌味で突っつく人である。

悪いけれども行く気になれない。

刃物を持った人間に道で出会ったら、人は近づかないだろう。

傷つけられるのが恐いから。

この人は刃物の固まりであり、この人に近づいたら傷つけられる事は

明白であり、だから皆が離れていく事も理解できない可哀想な人。

今の私には離れて見ていること以外できない。臆病者なので。

昨日の「金八先生」

父に抑圧され、大切な物を捨てられた事が原因で

引きこもりになった少年は

父親の死を切っ掛けに、やっと父と対面する。

「育ててくれて、ありがとうございました」

棺に向かって頭を下げる。

父は少年が引きこもってから、自分の間違いを知り、

死のその日まで少年を思い、少年にメールし、

少年のクラスを訪ね

「私が消えれば彼が元に戻るのならば、私は消えてもいい。

消えてもいいと

そう思っています」

そして本当に突然いなくなった。

最後に少年は父の思いを知る。

現実から逃げ、甘えていた少年は、父の死を足元に踏みしめ、乗り越え、

そしてやっと再び校門の前に立つのである。

私は

いつか父と別れる時

ありがとうございました

と言えるだろうか。

そんな事を考えながら見てしまった。

かつての今日と言う日

私は父の長子として、この世に産まれた。

親孝行は何もしていない。

私も、少年のように父から逃げているのかも知れない。

生まれた日から、ずっと、今日に至るまで。

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キャスト

坂本金八 – 武田鉄矢

坂本乙女 – 星野真里
大森巡査 – 鈴木正幸

五十嵐雅迪 – 田辺修斗
岩崎浩一 – 真田佑馬
漆田駿 – 坂井太陽
森月美香 – 草刈麻有
北山大将 – 亀井拓
諏訪部裕美 – 山田麗
里中憲太郎 – 廣瀬真平
茅ヶ崎紋土 – カミュー・ケイド
漆田駿 – 坂井太陽
長谷川孝志 – 坂本優太
田口彩華 – 高畑充希
大西悠司 – 布川隼汰
金井亮子 – 忽那汐里

コメント

  1. くう より:

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    PASS:
    >結局なにも気付かず彼は死んでいくんだろう。

    最後まで、世の中を呪って死んでいくんだろうね。

    もう手に負えない人なんだな、ってこの前の電話で

    改めて思ったわ(-_-;)

    >私の病気も父のせいだと思うよ。だから、あの人が死んだとき初めて治ると思ってる。

    私も、自分は大人になりきってないな、と思うもん。

    いつまでも父を恐がる子どものままなんだよ。

    早くそんな自分から卒業したいと願ってるよ。

  2. くう より:

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    >私も父には、真面目に働いて育ててくれた事に感謝こそしているけれど、

    >それ以外の気持ちは、主人にも話した事はありません。

    私も働いてお金を出してもらった事に対しては感謝しています。

    でも、それ以上の苦痛も長く味合わされた、と思ってる。

    ウチの場合は、父の異常な攻撃性は誰にでも出るので

    主人も子供も何もかも承知で(-_-;)

    私が特に何も言わなくても、とにかく誰にでも恐い人ですから。

    主人も口にはあまり出しませんが、好んでウチの実家には

    行きたがりませんし、子供達も祖父を恐れてます。

    今回の「お前なんか子どもだと思っていない」発言は

    全て家族に話しました。

    正月に、どういう態度されるか分からないので

    心の準備として。。。

  3. くう より:

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    >実家によく帰る人はね

    >実家の居心地がいいからなのよね。

    >居心地がよければ帰りたくなるもの。

    そうなんだよね。

    ハッキリ言って、楽しくないどころか行くたびにイヤな

    思いをする所には寄りつきたくない物ね。

    でも、一応、孫の顔は見せるか、みたいな感じで

    年に何回かは帰るけど。すでに義務化だよ。

    あと、母が可哀想なので。。。帰る理由は母のためだけだよ。

    >まともに父の眼なんてどれくらい見ていないだろう。

    >きっと、『ありがとう』だなんてその時が来たらいえないと思う。

    >ほっと、安堵感は起こっても。。。。。

    私も安堵感でいっぱいになると思うよ。

    今は、母には父よりも1日でも長く生きていて欲しい、

    そんな思いでいっぱいだよ。

    もしも泣くとしたら、長く続いた戦いがやっと終わった、

    そんな気持ちで出る涙だと思う。

  4. くう より:

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    >実は金八先生をみるたび泣いています。あれは演技だと思っていても、子供の気持ち、50歳を過ぎた先生の想いを考えるたびに胸が詰まってしまうからです。

    良いドラマですよね~。。。

    私はね、これを見ていると親の立場よりも

    中学生の私が見ている気分になってきちゃうんですよね。。。

    ちょうど、大将みたいな私。

    「良い父親なんて、お父さんが好きだなんて、有り得ない」

    >私も父が大嫌いでした。

    >人付き合いもうまく出来ないし、イヤミが多いし、ああいえばこういうすごく後ろ向きな人間でなのです。

    ウチもそうです。。。

    基本「性悪説」な人です。あんたの周りは全部敵なのか。って感じです。

    >そんな父ですが、母が死んだ時、母の手をとって泣きながら母の名前を叫びました。

    ウチの父も、多分そうなると思います。

    父なりに、母の事はとても大切にしているつもりらしいので。

    母の気持ちの方が私たち兄弟にとっては謎です。

    今はブツブツ言っていますが、もしも父が亡くなったら、

    きっと泣くんだろうなぁ。。。と。

    >あれから父はひとりになって、ずいぶん変りました。今は一人しかいない孫に愛されて、自分も人に必要とされているんだということを知ったのでしょうか。その孫のために一日でも長生きしようと一生懸命な可愛いおじいさんになりました。

    okadaiさんや息子くんが愛情に溢れた人だから

    お父さんも変わられたのでしょう。

    良いなぁ。。。と思います。

    我が家の場合は、子供達も小さい頃から恐い目にあって

    ウチの実家は大嫌い(>_<)

    父の頑なさは死ぬまで変わらない気がします。

  5. くう より:

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    >私の場合は母に対してですね。

    >なので、きっとくうさんのお父さんが

    >うちのお母さんなんだろうなって

    >思います。

    お母さんがそれだと娘にとっては辛いですね。。。

    ウチは母は前向きな明るい人で、それだけは救いでした。

    >私もあまり実家に行かないです。

    >珍しいね。とよく言われるけど、

    >行けば嫌味を言われたりするから・・・

    行けば傷つく結果になると分かっている場所には

    近づきたくないですよね。

    分かります!

    >でも今は姑さんもそうだから、もうどっちへいっても

    >同じなんですよ~。私はどうすりゃいいの?

    >って感じです!。

    同居でしたっけ(~o~)

    そりゃ辛いです~。。。

    でも、きっとダンナさんが支えて下さる良い方なんでしょうね(^.^)

    でなければ保ちませんもん。頑張って~。

  6. くう より:

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    >幸いなのか・・・離婚しておりますので

    >私は父親の行方も分からずに暮らしておりますが

    >本当くうふうさんのお父さんの様な 父親でしたね

    良いな。。。と言って良いのかどうかですが(^^;)

    幼い頃からずっと、母は何で父と離婚してくれないんだろう?

    と言う気持ちがありました。

    >私は言わないでしょう。やっと呪縛から解放された

    >そう思うような気がする。

    私の場合は、育ててくれた。。。と言うか働いてお金を

    出してもらっていた事に対する恩は充分感じています。

    だから、ありがとう。それだけの繋がりかなぁ。。

  7. ちさちろ より:

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    「お父さん、お願いだから死んでくれ」といつも思ってるよ。結局なにも気付かず彼は死んでいくんだろう。私の病気も父のせいだと思うよ。だから、あの人が死んだとき初めて治ると思ってる。

  8. えしゃ母 より:

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    私も父には、真面目に働いて育ててくれた事に感謝こそしているけれど、

    それ以外の気持ちは、主人にも話した事はありません。

  9. SECRET: 0
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    私も『それ』を望んでいる一人だわ・・・・・

    ずっと、ずっと以前から・・・・・

    実家によく帰る人はね

    実家の居心地がいいからなのよね。

    居心地がよければ帰りたくなるもの。

    去年は母の事があったので帰ったけれど、

    今は落ち着いているので、又元に戻って私もトンと帰らなくなりました。

    顔を見るのもいやなんですもの。

    まともに父の眼なんてどれくらい見ていないだろう。

    きっと、『ありがとう』だなんてその時が来たらいえないと思う。

    ほっと、安堵感は起こっても。。。。。

  10. okadai君 より:

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    実は金八先生をみるたび泣いています。あれは演技だと思っていても、子供の気持ち、50歳を過ぎた先生の想いを考えるたびに胸が詰まってしまうからです。

    親子関係は難しいですね。

    私も父が大嫌いでした。

    人付き合いもうまく出来ないし、イヤミが多いし、ああいえばこういうすごく後ろ向きな人間でなのです。

    でも一番許せなかったのは、病気の母にはつらく当たっていたこと。母は介護をしてもらう身でいつも気を遣って小さくなっていました。

    それでも夫婦ですからちょっと口げんかする時もあるけど、そんなときなど、お風呂にも入れないし、四肢の利かない母に食事も与えないことも。。。

    そんな父ですが、母が死んだ時、母の手をとって泣きながら母の名前を叫びました。正直、そんな父の姿は生まれて初めて見ました。そのとき、子供にはわからない夫婦の絆を感じたし、私も父を少し許せたような気持ちになりました。

    あれから父はひとりになって、ずいぶん変りました。今は一人しかいない孫に愛されて、自分も人に必要とされているんだということを知ったのでしょうか。その孫のために一日でも長生きしようと一生懸命な可愛いおじいさんになりました。

  11. みのむし より:

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    私の場合は母に対してですね。

    なので、きっとくうさんのお父さんが

    うちのお母さんなんだろうなって

    思います。私もあまり実家に行かないです。

    珍しいね。とよく言われるけど、

    行けば嫌味を言われたりするから・・・

    早く実家から離れたいと思ったのもすごくわかります。

    でも今は姑さんもそうだから、もうどっちへいっても

    同じなんですよ~。私はどうすりゃいいの?

    って感じです!。

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    私も父に対して くうふうさんと同様な気持ちで

    幸いなのか・・・離婚しておりますので

    私は父親の行方も分からずに暮らしておりますが

    本当くうふうさんのお父さんの様な 父親でしたね

    私も金八はずっと見ていて 彼のように最後の最後

    有難うございましたと いえるんだろうか

    私は言わないでしょう。やっと呪縛から解放された

    そう思うような気がする。

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