【龍馬伝】第四十六回

大殿さま。

 

土佐はもう時代の流れに逆らうことはできんがです。

今のこの世の中の流れを作ったがは坂本龍馬でございます!

 

龍馬は容堂に大政奉還の建白書を貰うために土佐に入ったが、

 

後藤が何度説得しても容堂は応じなかった。

薩長を取り持ち、今の流れを作ったのは龍馬だと後藤は容堂に打ち明けた。

おんし、何でそれを今まで黙っとった。

妬ましかったがです!

下士でありながら叔父の東洋に認められ、次々と大事を成し遂げていく

 

あの男が妬ましかったがです!

上士だから下士よりも優れているはず。

 

下士ごときに世の中を動かすことなど出来ないはず。

そんな自分の常識を覆し、いつも自分の前にいた坂本龍馬と言う男。

今、後藤は、自分には何も成し遂げられなかった悔しさと、

 

それを認めざるを得ない状況を思い切り容堂にぶつけていた。

容堂の目に哀れみを感じる。

 

しかし、後藤は続けた。

坂本龍馬に会うて下さりませ。

 

お願い申し上げます。

龍馬は久しぶりに実家に帰る。

 

継母は亡くなっていたが、坂本家は相変わらず居心地良く温かだった。

後数年で父が亡くなった年になる、と言う兄は、坂本家の跡継ぎを心配し、

 

龍馬に継いで欲しいと言う。

あと、少しでわしの大仕事が終わるがです。

 

ちっくと待ってつかあさい。

必ず戻ってきます。

龍馬の言葉に皆が喜んだが乙女だけは不安を感じていた。

弟は本当に戻ってこられるのだろうか。

翌朝、ついに龍馬は容堂と対面が叶う。

おんしは、わしが憎くはないのか。

と容堂は龍馬に問う。

勤王党を弾圧したのも武市を殺したのも自分。

 

そんな自分を龍馬は許せるのか、と容堂は龍馬の顔を見ている。

憎いがです。

 

下士が上士に虐げられちょるこの土佐の有様が憎いがです。

しかし、憎しみを募らせても何ちゃあ変わらない。

 

憎むべきは260年続いてきたこの国の古い仕組みですき。

この国は新しゅう生まれ変わらなきゃいかんがです。

 

それが大政奉還です。

それが叶ったら、自分たちはどうなる。と聞く容堂に龍馬は

 

武士と言う身分は無くなると答える。

おんし、自分が恐ろしいことを言っているのが解っちゅうがか。

武士も大名ものうなってしもうた世の中に何が残る。

 

何が残るがじゃ!

日本人です。

異国と堂々と渡り合う日本人が残るがです。

 

容堂は背中を向けて、その場から去っていった。

言うべき事は言ったのだ。

龍馬の頬を静かに涙が伝う。

容堂は縁側に座り込み、時代の流れを感じていた。

 

何もかも、終わる時が来ている気がした。

わしが大政奉還の建白書を出して慶喜さまの怒りを買ってしまったら、

 

山内家はお取り潰しになってしまう。

後藤は答えた。

大殿様がご覚悟を持って建白されるなら、それに異を唱える家臣は

 

土佐には一人もおりません。

武士の世が終わる・・・

龍馬は再び呼び出され登城した。

容堂は龍馬に建白書を差し出した。

おんし、わしがこれを書くと信じちょったろう。

 

どうしてじゃ。

大殿様が武市半平太の牢に来られたと聞きました。

同じ地べたに座られ、おまんはええ家来じゃったと言われたと。

 

武市さんは涙を流して喜んじょりました。

武市と同じ地べたに座ったと言う容堂は、今、龍馬と同じ高さの床に座っている。

去っていく容堂の後姿に頭を下げる龍馬と後藤。

後藤は龍馬に手を差し出した。

それをしっかり掴む龍馬。

夢見ていた上士も下士も無くなる時代は、今、目の前にあった。

   line.gif

 

 

 

良い話だったなぁ。。。

 

と思います。

何だかんだ言っても、このドラマの映像と音楽の演出の素晴らしさは、

 

様々なシーンで涙を誘わせるものがあります。

久しぶりの坂本家の温かい様子。

山内容堂の心の動きと決断。

後藤象二郎の人間としての闇、妬みを経ての成長。

武市の思い、容堂の思い。

やっと得た建白書を押し抱く龍馬。

龍馬と後藤の友情。

 

 

史実はどうとかは、ともかく。。。。。

ドラマとして見応えのある大河だったと私は思っております。

 

(いや、まだ最終回でもないのに統括気味だけど
)

 

 

だから、こっから下はおまけだと言う事で。。。

結構、今回もツッコミはあったわけです。

あまりにも後藤象二郎と山内容堂が良い人なので

 

容堂って人は「日本のために」決断するような、しゅてきな人ではない、と個人的には思っとります。

 

何せ政局が動きそうな方に、あっちフラフラこっちフラフラした人ですから。

維新後も新政府の椅子に座ったものの、身分違いの人たちと馴染めなかったと

 

言う話があるくらいなので、決して武市や龍馬と同じ地べたに座るような

 

人間平等主義な人ではありません。

だから建白書だって別に日本のためになるように書いたわけではなく、

 

何かしら自分に有利なことがあるから書いたわけで。。。

後藤も建白書を容堂に書かせる際、「船中八策」を自分が作った物として

 

容堂に見せたらしいし。。。

そう考えると今回のお話は、あまりにも美しく作られていたわけで、

 

私ゃウルウルしつつ、随分と突っ込んでしまいましたわ!

ま、ドラマだからね。

こうすれば大殿様にとって、ちょ~お得でっせ!

みたいなシーンばかり見せたら夢も希望もなくなるわけで。。。

ドラマとしては良かった。。。とは思ってます。

全く関係のない話ですが。。。。。。

再来年の大河の主役が松山ケンイチさんに決まったそうで

 

ファンとしては

わ~い

と言う気持ちと同時に

え~~っっっ。。。

も、ちょっとあります。。。

だってさ~。。。大河の主役って、ドラマの出来によっては凄く叩かれるじゃん~。
好きな役者さんが主役やるなら、良いドラマにしてほしいよね。。。

私ゃ上野樹里ちゃん好きですが、来年早くも不安だしね~。

 

あの人の脚本じゃ、今度は戦国時代がホームドラマになるんじゃないかと

 

まぁ。。。

 

先の事を言えば鬼が笑うといいますし。。。

とりあえずは、今年の大河を最後まで見守れって話ですかね。

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キャスト

 

坂本龍馬:福山雅治(少年時代:濱田龍臣)

 

岩崎弥太郎:香川照之(少年時代:渡邉甚平)

武市半平太:大森南朋(少年時代:桑代貴明)

 

坂本乙女:寺島しのぶ(少女時代:土屋太鳳)

坂本八平:児玉清

坂本権平:杉本哲太

坂本伊與:松原智恵子

坂本千野:島崎和歌子

坂本幸:草刈民代(登勢・二役)

坂本千鶴:大鳥れい

坂本春猪:前田敦子(少女時代:松元環季)

 

平井収二郎:宮迫博之(少年時代:ささの貴斗)

平井加尾:広末涼子(少女時代:八木優希)

岡田以蔵:佐藤健(少年時代:黒羽洸成)

望月亀弥太:音尾琢真(少年時代:谷山毅)

望月清平:本田大輔(少年時代:松田佳祐)

溝渕広之丞:ピエール瀧

 

岩崎弥次郎:蟹江敬三/岩崎美和:倍賞美津子

 

岩崎喜勢:マイコ/岩崎さき:野口真緒

岩崎弥之助:須田直樹/武市冨:奥貫薫

 

千葉佐那:貫地谷しほり/千葉重太郎:渡辺いっけい

千葉定吉:里見浩太朗

 

沢村惣之丞:要潤/近藤長次郎:大泉洋

陸奥陽之助:平岡祐太/池内蔵太:桐谷健太

 

高松太郎:川岡大次郎

 

中岡慎太郎:上川隆也

高杉晋作:伊勢谷友介

 

吉田松陰:生瀬勝久

桂小五郎:谷原章介

 

三吉慎蔵:筧利夫/久坂玄瑞:やべきょうすけ

伊藤俊輔:尾上寛之/井上聞多:加藤虎ノ介

大久保利通:及川光博

 

三条実美:池内万作

 

楢崎龍:真木よう子

 

後藤象二郎:青木崇高

山内豊範:染井将太

 

柴田備後:北見敏之/河田小龍:リリー・フランキー

三条実美:池内万作/坂崎紫瀾:浜田学

島村衛吉:山雄介/河原塚茂太郎:原田裕章

井伊直弼:松井範雄/金子重之輔:尾関伸嗣

那須信吾:天野義久/岡本寧浦:ベンガル

 

智:菅井きん

お元:蒼井優

ぎん:林侑香/さと:三宅ひとみ

志乃:及川奈央/なつ:臼田あさ美

 

徳川慶喜:田中哲司

朝比奈昌広:石橋凌

ジョン万次郎:トータス松本

永井玄蕃頭:石橋蓮司

小栗忠順:斎藤洋介

岩堀文治郎:松尾貴史

上野彦馬:テリー伊藤

トーマス・ブレーク・グラバー:ティム・ウェラード

 

今井信郎:市川亀治郎

近藤勇:原田泰造/土方歳三:松田悟志

沖田総司:栩原楽人/松平容保:長谷川朝晴

 

松平春嶽:夏八木勲

勝海舟:武田鉄矢

阿部正弘:升毅

西郷隆盛:高橋克実

 

小曽根乾堂:本田博太郎

大浦慶:余貴美子

 

吉田東洋:田中泯

 

山内容堂:近藤正臣

 

 

 

 

 

 

 

  龍馬伝(1)

  龍馬伝

  NHK大河 龍馬伝 前編

  坂本龍馬その偽りと真実

 

 

 

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ご了承ください。再トラバはいつでもお受けいたします。

 


コメント

  1. ikasama4 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    たしかに容堂も後藤さんも

    キレイに描きすぎてますね。

    個人的には身分を超えてどうかとかよりも

    土佐藩が薩長よりも凄い事を成し遂げたって事を

    見せたいがために龍馬の意見を聞き入れたって

    感じがしてならないんですよね。

    特に後藤とかは ̄▽ ̄

    でも、後藤と岩崎は縁戚にあるから

    その辺の配慮がこういう演出になったのかなと

    思ったりもするんですよね。

    ま、その点は総評で

    まとめればいっかなぁ ̄▽ ̄ゞ

    あ、そういえば平清盛、決まりましたね。

    どうも、平家の繁栄したところで

    終わるみたいな感じらしいので

    個人的にはちょっとどうかなと思ったりするんですが

    ま、それは再来年になった時に考えましょう。

    鬼に笑われたくないので ̄▽ ̄;

  2. SECRET: 0
    PASS:
    >後藤も建白書を容堂に書かせる際、「船中八策」を自分が作った物として

    >容堂に見せたらしいし。。。

    そうですよね。

    容堂も地べたに座るような人じゃないし、後藤も容堂もいい人過ぎましたね(笑)

    でも、なんとなく、雰囲気は良かったです(^^)

    あと2回ですね。

    次回、クライマックス、楽しみです♪(^^)

  3. ふるゆき より:

    SECRET: 0
    PASS:
    おっしゃるとおり、キャストより脚本や演出で不安が先に立つ大河が多いかも。

    でも、これも書かれたとおり、今年の大河を最後までみとどけますか(笑)。

    今日の容堂と後藤は、武士の世を終わらせるかもしれない武士の覚悟を見せて、よかったですね。

  4. sannkeneko より:

    SECRET: 0
    PASS:
    脚本が脚本ですから来年はホームドラマでしょうけれど、

    でも浅井三姉妹。

    個人的には期待しています。

    松山ケンイチはドラマにせよ映画にせよほとんど観ていないので・・・。

    でとりあえず史実はともかく胸の内をさらけ出した後藤と

    苦悩に満ちた容堂の姿が良かったです。

    武市の牢内での様子をお前が何故知っている!と

    一喝して欲しかった気もしますが(苦笑)。

  5. なぎさ美緒 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    再来年は大河松山くんなんですね。

    楽しみな半面、不安も一杯な気持ち、よくわかります。

    今回も分かりやすい大河でしたね。

    私もあまりに後藤のいい人っぷりや容堂の素直さ(?)にちょっと突っ込んでしまいました(わはは)

    仕事でもPC使われて、こうして更新もされてて・・・。

    私も今更新が手一杯状態なので、先日のくうさんの「お互い様」という言葉に支えられました。

    突っ込み所も文章も面白いくうさんの記事、楽しみにしてます!!出来る範囲で絶対続けてくださいね~♪

  6. BROOK より:

    SECRET: 0
    PASS:
    >武市の思い、容堂の思い。

    ここの来て、武市の“思い”が上手く繋がってきましたね♪

    回想シーン・・・良かったです。

    大河ドラマではお馴染になりましたが(苦笑)

    >あの人の脚本じゃ、今度は戦国時代がホームドラマになるんじゃないかと

    おそらくそうなるかと思います。

    個人的には再来年の方に期待しています♪

  7. 悠雅 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    上野樹里ちゃんをどうこう言えるくらい作品を観てないんですが、

    やはりあの脚本家ならホームドラマになるだろうなぁ…

    そんな中で、市村正親さんだけが観たい、市村さんの舞台ファンであるわたしはどうしたらいいだろうなぁ…と

    来年の大河をどうしようか、かなり真面目に考えてます。

    再来年は松山クンなんですってね。

    ここでも脇役に誰が来るだろうと、それが楽しみなんですが、

    いずれにせよ、脚本や演出次第ですもんね。

    ・・・と、龍馬伝はまだ2回あるのでありました。。。

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