【花燃ゆ】第17回 「松陰、最期の言葉」感想


江戸に送られた松陰(伊勢谷友介)の詮議がついに始まった。
幕府側は罪の証拠をつかんではいなかったが、松陰は自ら罪をほのめかす供述を
始める。萩でそれを知った小田村伊之助(大沢たかお)は松陰の真意を確かめ死罪を
免れるために諭そうと、江戸での対面を果たす。
松陰は井伊直弼との対決を望んでいた。
文(井上真央)は夫・久坂玄瑞(東出昌大)と兄の帰りを待ち、松下村塾を守っていたが、
そこにもたらされた知らせは…。
(あらすじ「Yahoo!TV」より引用)

    花燃ゆ大

 

花燃ゆ 第十七話「松陰、最期の言葉」

 

簡単感想で。

 

いよいよ寅兄の最後である。

……って、先週書いちゃったけど、実は今日が最期である。←ぃゃ、今度こそ…。

わが家のダンナさんは「松陰が死んだら何やるんだ」と言うが、主人公は一応…
松陰せんせーじゃないんだからたぶん、たぶん…。
今日なんかもう松陰せんせーと伊之助さま無双である。(そして桃太郎侍無双…)

それでも一応主人公は主人公の主張のために入江九一兄弟の面会に岩倉獄へ行ったり
しているが、当然、すみさんから「もう来ないで」と言われるのだった。

無理やり登場させた上に何となく反感買うようなKYなキャラに設定しちゃうのは
何なんだろう~~。 いいのか、これで……。

久坂との仲のイイ夫婦っぷりを描くのもいいけどさ…。

お前は笑うた顔がええ。
どねな道に迷うても、それを思い出して戻ってくる者がおるかもしれん。
俺はどこにも行かん。
この身はどこにあっても気持ちはいっつも傍におる。

これは、ちょっと言わせすぎじゃね…。
一体、どの口がそんな事を言うのかと百万回問い詰m………。

 

さて、江戸へ送られた松陰は詮議の場で間部詮勝待ち伏せ計画を自ら暴露するとか
危ない発言を繰り返す。

伊之助さまは松陰を諌めるべく、ついに江戸へと旅立つのだった。

この時、サッサと江戸行きの支度をしてくれた寿さんがいいよね。
何だかんだ言っても、この人は正直だし、杉家の中では一番人間的で好きかも。

まぁ、草鞋はボロボロだが大河ドラマはどこでもd…を所有しているのですぐに
江戸に到着する伊之助さまである。

 

高杉からの手紙で、お前が自分から間部老中の件など持ち出したと聞いて…。

久々に会う友はボロボロになっても身を案じてここまで来てくれた。

言動の真意を語る松陰。

井伊に会いたかった。
今、日本国の政は全て井伊大老の思うままとなっておる。
井伊をおびき寄せ、その前で思い切り語りたかったんじゃ。

しかし、井伊が下級武士の詮議の場に姿を現すなどありえない。
自分の言葉の無力さを嘆く松陰。

 

寅次郎。
お前の志とはたかだかそれしきのもんか?
何のために俺たちは出会うた?
萩の町で、ただ2人…。

心屈したまま命のやり場を迷うなどお前らしゅうもない。
尽くし、動かざればなお尽くす!
それこそがお前の至誠ではないんか!

諦めるな。
お前の魂が不朽となる望みはまだある。

 

命を捨てるような行動を諌めに来たはずなのに、伊之助の心はやはり松陰と
共にあった。

一番その心を理解している友の言葉は伝わるよね…

と、思いつつも、あんた何しに来たんだ、伊之助さまーーーー!!

とも思うし…

志は理解すると言いつつ、獄の外にいる人は気楽でいいよね…

とも、つい思ってしまう。

でも、このシーンは見入ったよ。
大沢さんと伊勢谷さんの素晴らしい演技に2人の熱い思いを見た。

 

生きてほしゅうてな。
生きろ!お前らしく。

獄の外に居ても身は生き延びても、志が無ければ死んだも同じ。

 

かくして、次の詮議の場に姿が見えぬように井伊直弼は現れた。
その気配に震える松陰。

 

天子様のお許しも得ず、メリケンとの条約を結んだ井伊様こそ不敬の至りでござる!

 

井伊に向かうように言葉を発する松陰。

 

徳川家が200年以上の長きにわたりこの日本国を太平に保たれてきたは公方様が
徳をもって治められてきたからに相違なく。

しかし、今、幕府はこの国の未来を憂えて立ち上がった者たちを次々に捕らえ、拷問し、
処刑している。
徳ではなく力で政を押しつけんとする井伊大老にこの国の未来を託す事ができましょうや!

 

己の命などどうでもいい。それを失っても自分は国のために訴える。
奥から姿を現した井伊はそう言う松陰を嘲笑った。

 

吉田寅次郎。
ならば言おう。
国を混乱に陥れているのはお前たちの方ではないか?

 

我らは、ただ我らの思う一歩を踏み出し国を救いたいと思うておるのみ。
その一歩とは攘夷か?
異国の大筒に脅され国を開いては、いずれ日本国は異国の思うがままに
されてしまいます。

なればこそ国は強くならねばならん。
異国に国を開き、異国の手を借りてでも。

 

草莽の声に耳をお傾け下され!

秩序を欠いては国は国でなくなる。

 

もはやこの国はただ一握りの者たちでは持ちこたえられませぬ!
万人が力を尽くし守らねば。
徳をなくした政の果ては亡国にございます。

 

安政6年10月27日。
このお調のおよそひと月後、吉田松陰は斬首刑に処された。
享年30歳。

 

伊之助は形見を持って杉家を訪れる。

黒船に乗り込んだ時に船員から取った金ボタヲ。
身の周りの少ない品々と遺髪。

松陰から託された「留魂録」と文。

 

「今、私は死を前にして心安らかです」
「今更誰を恨もうという気もありません」
「それは命についてこう悟ったからです」

「春に種をまき、夏に苗を植え、秋に実り、冬には蓄える」
「人にも同じように四季があります」

「人の命とは歳月の長さではない」
「10歳で死んでいく者は10歳の中に」
「20歳で死ぬ者は20歳の中に」

「それぞれ春夏秋冬があり実を結んでいる」

「私は30歳ですが、収穫の時を迎えたと思っております」
「もし同志の中で私の心を継いでくれる人がいたら、私の実は空ではない」

「どうか一粒の籾として次の春の種となれますよう」

 

特攻的な話はあまり好きではないよ。
けれども、命をかけてでも国のために叫び続けたいという熱さは今の時代には
絶対にないもので…

間違っていようが正しかろうが、何かを守るために命を懸けるまでの真剣さは
人を動かしただろうし同志も呼んだだろう。

多くの者が吉田松陰の叫びに呼応し、そして歴史の中に命を奪われて逝った。

この人がいなければ権力・体制というものへ意見をするという思想は長州に生まれなかった。
考え、そして実行する人材を育てた。

結果オーライの歴史の中で、テロリストとして処刑された人。

家族にとっては、どんなに迷惑だったろう…と思うわけだが…。
杉家は彼を支え彼を信じ続けた。

「親思ふ こころにまさる親ごころ
  けふの音づれ 何ときくらん」

 

あんたに家族を思う心があるっていうのが何か矛盾している気がするよ…
…と、ちょっと思いつつ……。

伊勢谷さんの熱い演技に惹かれて、伊之助さまとの熱い愛jy……いゃ、友情に惹かれて
真剣に魅入るシーンが多い最終回だった…ぇ、違う。

良いセリフも多かったよね。

松陰せんせーが高杉さんに語るシーンではちょっと混同したよ…

「それは生きよという事です」
「君はまだ生きて何かを為さねばならん」

キミはまだ生きるんだよ。いつか病に倒れて死ぬからね、かつての僕のようにな~
  花燃ゆ17

高杉to高杉だろ、これじゃ…。

萩へ帰りなさい。
愚直に己を貫く時、君は君と笑い、君と泣き、君を慕い、そうした者たちの中で
必ず輝く。

萩には君の友がいます。

 

幽霊帰るのシーンはちょっとね。
あまり深みはなかったな。

ブラックアウトの処刑シーンは個人的には好き。
…でも、その後の引きが長い。

 

「井伊直弼による安政の大獄は吉田寅次郎の処刑をもって幕が引かれる事となった」

ぃゃぃゃぃゃ……
安政の大獄自体は井伊直弼が桜田門外で暗殺されるまで続くから~。

なんだか、井伊が松陰の言葉に感銘を受けて安政の大獄を終わらせたみたいに
聞こえちゃうから、それはどうかと思う。

しかし、処刑されたのは松陰が最後。これは本当。

 

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※キャスト

杉文 … 井上真央(子役期:山田萌々香)
吉田松陰 … 伊勢谷友介(子役期:板垣李光人)
小田村伊之助 … 大沢たかお
久坂玄瑞 … 東出昌大

杉百合之助 … 長塚京三
杉滝 … 檀ふみ
玉木文之進 … 奥田瑛二
杉梅太郎 … 原田泰造
杉寿 … 優香(子役期:香音)
杉敏三郎 … 森永悠希(子役期:山田瑛瑠→大橋律)
杉亀 … 久保田磨希
玉木彦助 … 冨田佳輔

毛利敬親 … 北大路欣也
毛利都美子 … 松坂慶子
桂小五郎 … 東山紀之
周布政之助 … 石丸幹二
椋梨藤太 … 内藤剛志
椋梨美鶴 … 若村麻由美
松島剛蔵 … 津田寛治
宮部鼎蔵 … ビビる大木
長井雅楽 … 羽場裕一

高杉晋作 … 高良健吾(子役期:山崎竜太郎)
吉田稔麿 … 瀬戸康史
伊藤博文 … 劇団ひとり
入江九一 … 要潤
野村靖 … 大野拓朗
前原一誠 … 佐藤隆太
寺島忠三郎 … 鈴木伸之
品川弥二郎 … 音尾琢真
赤禰武人 … 阿部亮平
松浦松洞 … 内野謙太
梅田雲浜 … きたろう
小野為八 … 星田英利
山根文季 … 平田満
内藤一馬 … 田中仁
井上雅 … 黒島結菜

小田村志乃 … かたせ梨乃
金子ツル … 麻生祐未
高須久子 … 井川遥
福川犀之助 … 田中要次
富永有隣 … 本田博太郎
大深虎之丞 … 品川徹
吉村善作 … 日野陽仁
高須 糸 … 川島海荷
入江すみ … 宮崎香蓮
吉田ふさ … 小島藤子
金子重輔 … 泉澤祐希

井伊直弼 … 高橋英樹

語り … 池田秀一

※スタッフ

脚本 … 大島里美、宮村優子
音楽 … 川井憲次
題字 … 國重友美
制作統括 … 土屋勝裕
プロデューサー … 堀之内礼二郎
演出 … 渡邊良雄 、末永創

公式サイト http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/

 

 

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コメント

  1. 大河ドラマ「花燃ゆ」 #17 松陰、最期の言葉

    ついに松陰の処刑?

  2. 「花燃ゆ」感想 第十七回「松陰、最期の言葉」

    今週の戦犯:伊之助

    松陰先生最期の回くらいアホなつっこみを控えたかった…。
    でも無理でした。
    なんと今週も、無常にもテキストエディターが12,000字超えたからそろそろいい加減にしろよと告げています。

    何はともあれ、伊勢谷さんお疲れ様でした。

  3. かい より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    しばらくでございます。毎回毎回、くうさま綴りから元気をもらってきました。2人のやりとり。最後の言葉。ありがとうございました。
    自分をつないできてくれたすべての祖先に心を馳せました。その命の頂きにいる者として、自分にできることで、志命を受け継がせて〝頂きます〟という気持ちにさせてくださって、有難うございました。感謝しています。今のこの、ひとつぶの涙をわすれないように、この回にはときどき戻ってこようと思います。これからも、どうぞよろしくお願いいます。楽しみにしております。

  4. 【花燃ゆ】第17回感想と視聴率「松陰、最期の言葉」

    「松陰、最期の言葉」 第17回の視聴率は、前回の10.7%より上がって、12.6

  5. 花燃ゆ 第17回「松陰、最期の言葉」

    大河ドラマ『花燃ゆ』のお時間です。
    第17回「松陰、最期の言葉」 あらすじ・・・・・

  6. 花燃ゆ 第十七回

    『松陰、最期の言葉』
    「松陰、最期の言葉〜苦しみから生まれる事」

    内容
    萩から移送され、江戸伝馬町の牢へと入れられた松陰(伊勢谷友介)
    伊之助(大沢たかお)らは、江戸の状況を知るため、
    高杉晋作(高良健吾)に依頼しようとするのだが。
    父・小忠太(北見敏之)…

  7. 花燃ゆ 第17回「松陰、最期の言葉」感想で…

    まずは ブログでもプロフでも感想を下さった方々、ありがとうございますm(__)m今日はちょっとお返事を書く余裕がないため、そのままにしてしまうのをお許し下さいませm(__)mで、もうホ…

  8. 昼寝の時間 より:

    花燃ゆ #16「最後の食卓」、#17「松陰、最期の言葉」

    公式サイト 久坂玄瑞(東出昌大)が京都より無事に戻り、安どする文(井上真央)。し

  9. 花燃ゆ 第17回「松陰、最期の言葉」〜どうか一粒の籾として次の春の種となれますよう

    「草莽の声に耳をお傾け下され!」
    「徳をなくした政事の果ては亡国にございます」

     井伊直弼(高橋英樹)と対峙して、思いを語る松陰(伊勢谷友介)。
     そうですね、もし、井伊が松陰の言葉に耳を傾けて対話していれば、松陰は過激行動に走らなかったかもしれませんね…

  10. NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第17回「松陰、最期の言葉」

    最後の食卓の次は最期の言葉ですか~。伸ばしますねえ、ここら辺が山場であることは間違いないんですけど、伸ばしますねええ~~~。にしてもしかし伊勢谷さまの腕の見せ所でもございます。今作ではいまいちその偉さが伝わってこない感が無きにしもアラポテト、こうなったら魂の演技で!人間の魅力で!視聴者の胸をどんどこどんと打って下さいませ、伊勢谷様~。

  11. 大河ドラマ「花燃ゆ」吉田松陰の妹17松陰は直弼と直接意見をぶつけて対峙するも直弼は松陰を生かす事は良くないと判断し死罪に至った

    大河ドラマ「花燃ゆ」第17話は松陰が江戸に送られその動向を晋作に探らしていた。松陰は最初の取り調べで老中真部に直訴しようとしていた事を話すと状況が一変し、大老井伊直弼 …

  12. 身はたとひ武蔵の野辺朽ちぬとも留め置かまし大和魂(黒島結菜)

    高杉晋作の美少女妻・雅キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! そこかよっ。 「留魂録/吉田松陰」に触れて「大和魂」に触れないのがコンテンポラリーなんだな。 まあ・・・「あえて死罪になるために未遂の犯行を自白」というのが・・・現世の人々の眉を顰めさせるからな。 「杉さんとこのご子息、とんでもないことをなさ

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