NHK朝ドラ【ちりとてちん】(2013年・再放送) 第30回 感想

正太郎(米倉斉加年)の命日。はし工房で草々(青木崇高)が披露した落語は、
とげとげしかった家族の雰囲気を久しぶりに和らげ、正典(松重豊)と小次郎(京本政樹)も
和解することができた。
あらためて草々への思いを感じる喜代美(貫地谷しほり)。
折りしも正平(橋本淳)が、喜代美が聞き続けていた正太郎の落語テープの修理に成功。
ところが、10年の時を経て再生されたテープの声に、草々が激しく動揺する。


(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)

連続テレビ小説「ちりとてちん」第30話「兄弟もと暗し」
     

      ちりとてちんop


※「ちりとてちん」は、2007年10月期のNHK連続テレビ小説です。
当方は当時の放送をオンタイムで見ているので感想は恐らく回顧目線になりがちです。
ご了承のうえ、ご覧くださいませ。

※レビューでは先のネタバレは控えるよう努力します。
※レビューの更新はイレギュラーで…。週まとめは必ず書くようにいたします。

※再放送時間は月~土・午前7時15分からNHKBSプレミアムにて。



喜代美の失恋から和田家への里帰り。
そして、ガタガタになっていた家族の再生を描いた週。


草々さんの落語のおかげで和田家の雰囲気は格段に良くなりました。

普通~に居間で家族と会話を交わす草々さん。
まるで婿を連れ帰ってきたような状態やね。


小草若ちゃんとは兄弟弟子いう事になるんやね?

はい。


小草若とは1日違いの入門。
1日でも先なら兄弟子は兄弟子。

あのボケ、弟弟子のくせに偉そうな口ききやがって。

と、毒づく草々さんにお父ちゃんが言います。


たわいないのう。兄弟仲ようしたらええのに。

仲がええさかいに、しょうもない事で張り合いますのや。ねや?



おばあちゃんに言われて、顔見合わせるお父ちゃんと小次郎おじさんなのでした。


突然、円周率を諳んじはじめる小次郎。

3.1415926535897932…。
あかん!やっぱりここまでや

わしも一生懸命覚えよう思たんやけどな15桁でしまいやった。
兄ちゃんが100桁まで言うてんの見て、格好ええ思とったんや。


弟の口から出てきた思わぬ兄貴称賛に照れるお父ちゃん。


草々さんは兄弟おってんですか?

いや…。

一人っ子なんや。

…前はおったんやけどな。

え?

兄貴が1人、弟が2人。
みんないてへんようになってしもうた。



寂しそうな草々さんの横顔を見て、聞いてはならんことを聞いた気がした喜代美。


正平が、切れてしまったおじいちゃんのテープを繋いでくれました。

そう。昔はね~…今みたいに音楽はデータで保存とか出来なかったからさ…。
「あまちゃん」の時も懐かしいと思っていたけれども、聞きすぎると伸びて心霊現象
みたいな音になって…挙句の果てには切れてしまって機械に巻きついて取れなくて…
という二重の悲劇を味合わなくてはならなかったんですよね。

しかし、切れたもんを繋げるって発想は無かったわ~。

恐竜の工作を草々さんから絶賛されてめっさやる気の正平。


繋いでもらったテープを再びカセットにセットする喜代美。


この時の嬉しそうな喜代美をチラッと見て~ちょっと微笑む草々さんの表情が
すっごい好きや~…。


「え~…太鼓持ち男芸者と呼ばれる商売がありますが これは難しい商売でして…」

ああ~これや。懐かしい。


「ものすごいええ男が座敷にす~っと入ってきただけでもお客の機嫌が悪い。」
「そこそこの男がにこっとした。これも具合が悪い。」



カセットを聞く草々さんの顔付きが変わって行きます。

「ほんに難しい商売です。太鼓持ち。」

カセットをじぃぃぃぃっと見つめてかじりつく草々さんでした。

いや…テレビやないし、そんな穴が開くように見ても何も見えんで。


師匠や!

え?

これは…草若師匠の声や!



子供のころからずっと聞いていたこのテープの声が。
自分とおじいちゃんを繋いでいたこのテープの声が。

高座に上がれなくなって高座を捨て、飲んだくれて昼間から寝転がり…
借金をいっぱいこさえて、それでも動かず…

優しい口調で、自分の事はあきらめたように笑い、草々さんの行く先を
さり気なく心配し続けている…

あの初老の男。


これが師匠なんや!

俺の会いたい…。
もういっぺん会いたい師匠なんや!



「野辺へ出てまいりますと 春先の事で 空にはひばりがピーチクパーチクピーチクパーチク
 さえずって 下には れんげ たんぽぽの花盛り 陽炎が こう燃えたちまして 遠山には 
 す~っと霞の帯を引いたよう 麦が青々と伸びて 菜種の花が彩っていようかという本陽気。
 
 やかましゅう言うてやって参ります。その道中の陽気な事……」



落語をBGMのようにして浮かぶ映像。

草々さんの心がちぎれるような叫びと、知らず知らずの出会いに驚く喜代美の表情…

まこと本暢気な草若師匠の昼寝…そして若狭の空と海。


縁って不思議なもんです。
どこで繋がっているか解らない。

子どもの頃から喜代美は草若師匠と出会っていた。
いや、草若師匠の落語と出会っていた。

おじいちゃんと自分を繋いできた大事な物。

それはもう今は失われてしまっていて…草々さんは取り戻したいのだった。

ただの落語ですよ。
私は、落語の事なんか何も詳しくありません。

でも、このドラマの落語のなんて心に響く事。

昨日もそうでしたが、この先もずっとこの落語に笑わさせられたり微笑ましくなったり、
泣かされたり…するのですから…本当に不思議ですわ。

音楽でもないのにね。
この抑揚。このテンポ。気持ちのいい音楽を聞いているのと同じ。

暢気な調子の「愛宕山」
これが師匠を取り戻したい草々さんの切ない気持ちと相まって、今日も泣く…。


草々さんは大阪に帰って行き、見送って家へ入った喜代美は、お母ちゃんから帰れと
言われます。

草々さんに失恋した事を家族みんなが解っていた事に驚き、そしていじける喜代美。


お母ちゃんは意地悪や。

はあ?

「変わりたい」言うて出てって何も変わっとらんと帰ってきたからって、そんな意地悪
言う事ないやん!

あんた何を言うとるんや?
あんたは変わったやないの。

いつでも自分の事で精いっぱいやったあんたが、お母ちゃんらの事元気づけよう思て
一生懸命やってくれたやないの。


ほやけどぉ…結局、何もできんかったもん。
みんなちょっとは元気になってくれたけど…。
それは、私やなくて草々さんの落語のおかげやし。


ちゃう。
小浜に帰ってきて初めてあんたの笑う顔が見られて嬉しかったんや。

お父ちゃんも、お母ちゃんも、正平も、おばあちゃんも、小次郎さんも。

大阪で色んな人と出会て色んなもん見て、聞いて、あんたちょっとずつ
変わっていっとるんやで。

喜代美。



喜代美が元気になった事が、みんなの笑顔を生んだのだと。

最高の優しさと最高の思いやり。


喜代美だけじゃなくてな。家族1人1人の喜びがみんなの喜びであるわけで。

家族の存在はありがたいもんです。

そして、張りあい刺激し合い、思い合う兄弟がいるから、また頑張れる。
口には出さなくても思いは優しさで支えられている…。


喧嘩しても「兄弟もと暗し」。

円周率100桁言える正典さんが羨ましくて尊敬していた小次郎さん。
そして、正典さんもまた、小次郎さんに凄いと思われたくて頑張っていた。

これからも「凄い」と言われる箸を作る。

そして、箸作りの弟分である秀臣は…。
実は箸乾燥機の無料貸し出し話の主だった。

今は口を利く事もままならぬ仲やけど…。
影から兄を支えてる。


草々さんの兄弟は

来週、いよいよ勢揃いするわけで。

それどころか、


お前…。

はい?

俺の妹になってくれへんか?



なのでした。



よろしければ→【2013年10月期・秋クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表

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※キャスト

和田喜代美/徒然亭若狭 … 貫地谷しほり(少女時代:桑島真里乃)

徒然亭草若(三代目) … 渡瀬恒彦
徒然亭草々 … 青木崇高(少年時代:森田直幸)
徒然亭草原 … 桂吉弥
徒然亭小草若→徒然亭草若(四代目) … 茂山宗彦(少年時代:榎田貴斗・森川翔太)
徒然亭四草 … 加藤虎ノ介
木曽山勇助/徒然亭小草々 … 辻本祐樹
吉田志保 … 藤吉久美子

和田糸子 … 和久井映見
和田正典 … 松重豊
和田小梅 … 江波杏子
和田小次郎 … 京本政樹
和田正平 … 橋本淳(少年時代:星野亜門)

和田正太郎 … 米倉斉加年

和田清海 … 佐藤めぐみ(少女時代:佐藤初)
和田友春→野口友春 … 友井雄亮(少年時代:小阪風真)
和田秀臣 … 川平慈英
和田静 … 生稲晃子
野口順子 … 宮嶋麻衣(少女時代:伊藤千由李)
野口幸助 … 久ヶ沢徹
野口松江 … 松永玲子
野口春平 … 斉藤勇人/新岡澪
野口順平 … 斉藤隼人/新岡塁

熊五郎 … 木村祐一
咲 … 田実陽子
磯七 … 松尾貴史
菊江 … キムラ緑子
徳さん … 鍋島浩
お花 … 新海なつ
緒方奈津子→和田奈津子 … 原沙知絵
原田緑 … 押元奈緒子

鞍馬太郎 … 竜雷太
万葉亭柳眉 … 桂よね吉
土佐屋尊建 … 波岡一喜
万葉亭柳宝 … 林家染丸
土佐屋尊徳 … 芝本正
柳宝の弟子 … 林家染左、林家染吉
烏山 … チョップリン西野
原田颯太 … 中村大輝(少年時代:河合紫雲)

音大の教授 … キダ・タロー
あわれの田中 … 徳井優
横山たかし・ひろし … 本人
五木ひろし … 本人
ニュースキャスター … 浅越ゴエ

竹谷修 … 渡辺正行
堀田由美子 … 和田はるか
高島恵 … 中井飛香
北川沙織 … 村上佳子


語り – 上沼恵美子


※スタッフ

脚本 … 藤本有紀
演出 … 伊勢田雅也、勝田夏子、井上剛、菓子浩、三鬼一希、吉田努、櫻井壮一
制作統括 … 遠藤理史
音楽 … 佐橋俊彦

テーマ曲・ピアノ演奏 … 松下奈緒

















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コメント

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6件のコメント

  • くう
    2016年6月20日 9:25 PM

    SECRET: 0
    PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
    >金字塔なんですね!!

    この前にもドラマはやっているのですが、キャストも含めて話題になりヒットしたのはたぶん「レストラン」が初だと思います^^

    >ただ、ラジオの時間始め、三谷幸喜さんの映画は全く楽しめず…っていう私の感性。

    そうなんですね。
    私は映画も大好き。
    とくに「THE有頂天ホテル」が大好きです^^

  • 南高卒
    2016年6月19日 10:11 AM

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    こんなに速攻で御回答頂き…恐縮の極み……ありがとうございました。金字塔なんですね!!三谷幸喜さんの初期の、古畑シリーズをこよなく愛し、刑事コロンボを三谷幸喜さんが大好きだったって知って、私と同じって、更に三谷幸喜さんに興味を持ち……ただ、ラジオの時間始め、三谷幸喜さんの映画は全く楽しめず…っていう私の感性。王様のレストラン、どっちになるかな〜?!

  • くう
    2016年6月19日 12:29 AM

    SECRET: 0
    PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
    『王様のレストラン』は1995年のドラマ、ウチのブログが始まったのは2005年からなのでその辺の記事はありません(笑)
    2004年の「新選組!」すらないのです。

    その後、三谷さんは連ドラの脚本はやっていないので、記事はほとんどないわけです^^;

    もちろん大好きですし、三谷さんの名を高める切っ掛けになった作品だと思っています。
    ワンシチュエーション・ドラマの金字塔ですね^^

    このブログの三谷さん記事
    http://dramablog.cinemarev.net/?tag=%e4%b8%89%e8%b0%b7%e5%b9%b8%e5%96%9c

    映画の方
    http://www.cinemarev.net/archive/category/%e4%b8%89%e8%b0%b7%e5%b9%b8%e5%96%9c

  • 南高卒
    2016年6月18日 12:52 PM

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    ちりとてちんの話をされていたので、私も過去の作品について、くうさんに訊きたい事が…。王様のレストランって、三谷幸喜さんのドラマ、見られました?我が地区で、再放送が始まり、第一回がとっても興味深いストーリーで…。我が夫が、大絶賛していたドラマで、私は見たことなかったので、今回の再放送を続けて見ようと思ってはいるんですが、くうさんの、王様のレストランの感想を発見出来ぬ……三谷幸喜さんファンのくうさんなのに、見ておられないのかな〜って、残念に思ったのでした。私の捜し方が足りないのかもしれませんが……。くうさんは御多忙でしょうから、お返事は期待せず、お待ちします。

  • くう
    2016年6月18日 1:02 AM

    SECRET: 0
    PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
    >くうさんもほれ込んでる作品なんだなと記事をみてわかります。

    ありがとうございます!
    そうです。そういうドラマでした^^
    「伏線」というものが、初めからあちこちに散りばめられ、しっかり回収された名作でしたね。

    毎日15分を6ヶ月、きちんと配分して計算して作られる職人芸。
    藤本有紀先生はやはり素晴らしいです^^
    こういう朝ドラがまた見たいですね~。

  • ドラマ大すきおやじ50才
    2016年6月17日 9:56 PM

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    ずっと読みたかった記事、夢中になって読みました。
    この話かなり忘れてましたがおかげで思い出しました。
    じんわり心にしみてきて安堵し、驚き、ホロリとさせる。
    その場面をくうさんも同じ目線で見てるのがうれしい。
    ワタクシも若いころ自分に自信がなく
    自分の殻に閉じこもっていたのがビーコと重なって
    気持ちが分かり、わがことのように・・・。

    本当に好きなドラマのブログは楽しい。
    くうさんもほれ込んでる作品なんだなと記事をみてわかります。
    またよらせてもらいます。