【花燃ゆ】第33回 「花となるために」感想


美和(井上真央)の働きもあり、高杉晋作(高良健吾)が起こした内乱は終息する。保守派の椋梨藤太(内藤剛志)は政権から追放されることになったが、藩主・毛利敬親(北大路欣也)との面会を求め、憤然と奥御殿に入ってくる。そこで最後のたてとなった美和と最後の対決が…!そして、銀姫(田中麗奈)は元気な男の子を出産。皆が喜びに沸き立つ中、銀姫は美和を世継ぎの守り役に指名。異例の大抜てきの発表で奥御殿は大騒ぎに…!
(あらすじ「Yahoo!TV」より引用)

    花燃ゆ大

 

花燃ゆ 第三十三話「花となるために」

前回に引き続き簡単感想で。

 

歴史の流れとしては、

・1865年1月の功山寺挙兵終結。→
・長州に椋梨藤太らの保守派から倒幕派への政変が起きる。→
・2月、毛利元徳室・銀姫の第一子・興丸(後の毛利元昭)誕生。

こんな所である。

幕末の全体的な流れとしては、1867年の大政奉還2年前。
その翌年があの鳥羽・伏見の戦い。

 

この大河では主人公が奥にいるために何でもかんでも奥を通す習わしである。
ともあれ、美和さんのお陰さまで殿の考えは倒幕に傾き、長州の藩意は倒幕ということになったのだった。

 

椋梨さまは幕府への恭順を我らに強い従わぬ者をことごとく投獄し、処刑しあまつさえ民を困窮と不安に陥れております。どうか長州が中から崩れ落ちる前に何とぞ!

という梅兄ぃの訴えを「そうせい」で聞き入れた殿。ご自分の考えはないのでせうか…。
そして、最後まで椋梨さまは悪の権化のように描かれたのだった。

倒幕派だって長州を不安と危機に陥れたのは同じであり、これは椋梨さまが我欲のために権力を駆使してうんたらかんたらという話ではないのですが、どうもツイッターを見ている限りではそんな風に受け取ってしまう方もおられるようで残念です。

ようするに、戦も政治も勝てば官軍なのである。そしていつの時代でも政治が安定しない世界では民は誰が上だって不安なのだ。

 

椋梨様は長く長州の政に携わってこられました。
そして私の兄を貶め夫を追い詰め、多くの方のお命を奪った。
それほどまでして椋梨様が守らねばならんものとは何だったんでございますか?

と、ヒロインは悪の権化・椋梨に問うが、椋梨さまが守りたいものだって同じなんだよね。そしてあんたの兄だって多くの弟子に特攻のような真似をさせたじゃん。夫だって多くの仲間を犠牲にさせたじゃん。

 

政とは変わらぬ営みを守る事じゃ。
それだけにすぎぬ。
その道をひたすら生きた。

 

久坂も同じでございました。
椋梨様からどれほど幼くおぼつかない姿に見えようと、同じように政に志を抱きその道を生きたのでございます。

 

また志だよ…至誠だよ……。
その至誠がムックの方には無かったかのような描き方が誤解を呼ぶんだよ。
どっちも義はあった。

そもそも、このドラマにおいて松陰の弟子たちはどこからどう見てもテロリストのように描かれてきたのだから(ぇ、違う )藩のためにそれを排除しようとしたムックはとても解りやすく「善」だとおいらは思うわけだが……なぜこんなラスボスのような扱いになってしまったのか。謎だわーー。

 

何でそうなるのかよく解らんが美鶴さまの元へ寿姉がムックが捕えられたお知らせを持ってきて、ムックの出番はこれで終了ーーーー……なのかぃゃ、来週も3分くらいは出るよね……。

 

そんな長州の政変については置いといてぇぇ~~~……なのがこの大河。
今回は興丸さま誕生でヒロインがお守り役に大抜擢だの何だのが話の90%を占めるのだった。

そもそも史実では美和さんはこの興丸さまの守役および教育係としてこの1865年に毛利家奥勤めを始めたということしか解っておらず、これ以前にも奥にいたかどうかは解らないのである。

個人的には、「藩を危機に陥れた久坂」扱いにするのならば、ここで長州藩が倒幕派に傾いたから久坂の立場が回復し、妻であった文が罪滅ぼしに雇われたと……そう見るのが自然な気がするんだな。

…とりあえず…
杉百合之助がこの年に亡くなったのは史実である。

で、花びらの下で語り合う父と娘の図は良かったが、父がめっさブルブルガクガクして倒れそうなんだから手くらい添えてやれよと思ったのは私だけでしょうか……。

 

お宿下がりから戻った美和さんがお廊下の立ち話で正式に守役に任命されて本日は終了。色々と……ありえないっつーの!!!(←by 牧野つくし)

 

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※キャスト

杉文 … 井上真央(子役期:山田萌々香)
吉田松陰 … 伊勢谷友介(子役期:板垣李光人)
小田村伊之助 … 大沢たかお
久坂玄瑞 … 東出昌大

杉百合之助 … 長塚京三
杉滝 … 檀ふみ
玉木文之進 … 奥田瑛二
杉梅太郎 … 原田泰造(子役期:石津侑輝)
杉寿 … 優香(子役期:香音)
杉敏三郎 … 森永悠希(子役期:山田瑛瑠→大橋律)
杉亀 … 久保田磨希
玉木彦助 … 冨田佳輔
杉豊 … 信太真妃(子役期:梅崎音羽)
吉田小太郎 … 中野遥斗
久坂久米次郎 … 大西統眞(幼少:太田琉星)

毛利敬親 … 北大路欣也
毛利都美子 … 松坂慶子

銀姫 … 田中麗奈
園山 … 銀粉蝶
潮 … 鷲尾真知子
鞠 … 石橋杏奈
日出 … 江口のりこ
志乃 … 高橋由美子
国島 … 白石加代子

桂小五郎 … 東山紀之
周布政之助 … 石丸幹二
椋梨藤太 … 内藤剛志
椋梨美鶴 … 若村麻由美
松島剛蔵 … 津田寛治
宮部鼎蔵 … ビビる大木
長井雅楽 … 羽場裕一
山県太華 … 藤田宗久
来島又兵衛 … 山下真司
内藤一馬 … 田中仁
来原良蔵 … 松本実
福原越後 … 西岡秀記
井上聞多 … 石井正則
白石正一郎 … 山本譲二
中原復亮 … 堀井新太

毛利元徳 … 三浦貴大

高杉晋作 … 高良健吾(子役期:山崎竜太郎)
吉田稔麿 … 瀬戸康史
伊藤博文 … 劇団ひとり
入江九一 … 要潤
野村靖 … 大野拓朗
前原一誠 … 佐藤隆太
寺島忠三郎 … 鈴木伸之
品川弥二郎 … 音尾琢真
赤禰武人 … 阿部亮平
山縣有朋 … 永岡佑
松浦松洞 … 内野謙太
入江すみ … 宮崎香蓮
吉田ふさ … 小島藤子
吉田イク … 芳本美代子

梅田雲浜 … きたろう
小野為八 … 星田英利
山根文季 … 平田満
内藤一馬 … 田中仁
井上雅 … 黒島結菜
小田村志乃 … かたせ梨乃
金子ツル … 麻生祐未
高須久子 … 井川遥
福川犀之助 … 田中要次
富永有隣 … 本田博太郎
大深虎之丞 … 品川徹
吉村善作 … 日野陽仁
高須 糸 … 川島海荷
辰路 … 鈴木杏
金子重輔 … 泉澤祐希

 

間部詮勝 … 堀部圭亮
石谷穆清 … 橋本じゅん
沖田総司 … 賀来賢人
近藤勇 … 中村昌也

金太郎 … 大河内浩
黒川嘉兵衛 … おかやまはじめ
長野主膳 … 祖父江進
山田浅右衛門 … 松本真司
井伊昌子 … 吉沢梨絵
徳川慶喜 … 森慎太郎
徳川家茂 …

井伊直弼 … 高橋英樹

西郷吉之助 … 宅間孝行
阿久根 … 山崎潤
島津久光 … 江口直人

三条実美 … 上杉祥三
尾崎三良 … 緋田康人
鷹司輔熙 … 小須田康人
三条西季知 … 大槻修治
近衛忠熙 … 瀬川菊之丞

坂本龍馬 … 伊原剛志
梅田雲浜 … きたろう
沼崎吉五郎 … 佐藤二朗
幾松 … 雛形あきこ
宮部鼎蔵 … ビビる大木
平六 … 春風亭昇太
吉川経幹 … 寺十吾
古高俊太郎 … 小久保寿人

スポールディング … クリス・ダーバル
ウィリアムズ … マーク・チネリー
タウンゼント・ハリス … リー・ロングショー
ヒュースケン … ヨヒアム・ヨンケーレ
トーマス・グラバー … ジョン・オオクマ

 

語り … 池田秀一

※スタッフ

脚本 … 大島里美、宮村優子、金子ありさ
音楽 … 川井憲次
題字 … 國重友美
制作統括 … 土屋勝裕
プロデューサー … 堀之内礼二郎
演出 … 渡邊良雄 、末永創

公式サイト http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/

 

 

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コメント

  1. 「花燃ゆ」感想 第三十三回「花となるために」

    「美和が奥に入った当初の目的が果たされる大事な回(棒)」

    気付けば放送日翌週の日曜日…。
    もう次の放送時間までに感想間に合えばいいんじゃない?というようなモチベーションにまで低下している花燃ゆ。
    時間はあるにはあったのですが、どうしてもドラマを再視聴してセリフを書き起こす作業が苦行過ぎました。
    そろそろ、感想の書き方ももっと簡略化することを考えるべきときが来たのかもしれません。

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    花燃ゆ メインテーマクリエーター情報なしVAP

     なんだか、文句を叫ぶのにもあきてまいりました昨今ですが、一つだけ、叫びます。
     傅役(守り役)って、主には女じゃないから!!! まずは藩士。興丸の…

  3. 昼寝の時間 より:

    花燃ゆ #33「花となるために」

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    第33回「花となるために」 あらすじ・・・・・・

  5. 花燃ゆ 第33回「花となるために」〜花は散るのではない。解き放たれるのじゃ

    「花は散るのではない。解き放たれるのじゃ。
     人も花と同じじゃ。解き放たれて旅立つ。お前を惜しみなく降り注ぐ場所に」

     こうして文(井上真央)は、家と松下村塾から解き放たれて、ひとり歩んでいくことになった。
     彼女は新たに自分の居場所を探さなくてはなら…

  6. 世のよし悪しはともかくも誠の道を踏むがよい~戦う回天の詩を戦わない輩が嗤うだろう(井上真央)

    良くも悪くも幕末の長州を描くことは好戦的である。 十九世紀の中盤、西欧列強の植民地主義は旺盛だった。 暗黒大陸、インド亜大陸、新大陸は続々と彼らに征服されていった。 東アジアでも、清帝国がすでに半ば侵されている。 日本では攘夷が提唱され・・・とにかく戦いを始めることになった。 長州や薩摩はその先達だ

  7. 大河ドラマ「花燃ゆ」吉田松陰の妹33美和は銀姫から守役を仰せつかり銀姫の覚悟に美和も自らの覚悟を決めた

    大河ドラマ「花燃ゆ」第33話は美和の兄梅太郎の直訴で敬親は椋梨の役職の解任を決める。これにより再び晋作ら攘夷派が実権を握る事になった。椋梨は敬親に直轄しようとしたが既 …

  8. 大河ドラマ「花燃ゆ」 #33 花となるために

    なんか最終回みたいなタイトルですねぇ。
    まだ8月ですが。

  9. 花燃ゆ 第三十三回

    『花となるために
    「花となるために〜宿敵との対決別れの果てに女咲く」

    内容
    椋梨(内藤剛志)らを討たんと挙兵した高杉(高良健吾)
    何とかしたいと考えた美和(井上真央)が都美姫(松坂慶子)に訴えたことで。
    双方の和解を訴えていた兄・梅太郎(原田泰造)は、
    藩…

  10. NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第33回「花となるために」

    いよいよ藩政の大転換が来そうな気配でございます。幕府への恭順と抵抗との間を行ったり来たりの揺り返しでまた何人もの方が失脚落命されるのでしょう。こういう成り行きでは優秀な人材を失うばかりかと思いきや、ちゃんとその後を引き受けて舵取りをする方がいらっしゃるんですから、層が厚いですよねえ、長州藩。

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