NHK朝ドラ【あまちゃん】第121回 感想

映画のヒロインオーディションの当日、アキ（能年玲奈）と春子（小泉今日子）の
もとに「夏（宮本信子）が倒れた」という連絡が入る。
春子は、すぐにも駆けつけようとするアキを制止し、ひとりで北三陸に旅立つ。
アキが運命をかけてオーディションに臨んでいるころ、春子は北三陸に駆けつけ、
大吉（杉本哲太）らから事情を聞いていた。
心臓の大手術を受けることになった夏。
命の危機の中、春子が抱いた母への思いとは…。

(上記あらすじは「Yahoo！TV」より引用)

連続テレビ小説「あまちゃん」第121話「おらたちの大逆転」

　　　　　

 

出勤してきた水口にアキを託してキャリーバックを引きずり出ていこうとする春子に
何とかついて行こうとするアキ。

 

おらも行ぐ！
夏ばっぱのそばにいでえ。おらも帰る！

アキの目を見据えて言い聞かせる母。

おばあちゃんにはママがついてるから大丈夫。
アキはアキの今やるべき事頑張んなさい！

 

不安そうなアキの顔 ……。
ああ、ホントに大丈夫だべか。

土曜も書いたけれども…こんなに集中力のない子が直前でまたこんな事に。

 

春子は北三陸にすっ飛んだ。

「リアス」のドアの前に立つ。
大きな貼り紙。

「店主急病のため休業します」

真剣な顔でそれを見る春子。

 

駅で待ち受けていた大吉っつぁんに開口一番、

夏さんは？

まあ落ち着け。大筋は電話でしゃべったとおりだ。

どうせ嘘なんでしょ？！

 

このドラマの初回…大吉っつぁんにこうやって呼び出されて北三陸に戻ってきた春子。

あの時も、それなりに半分信じていたらしい。

しかし、家の中は鍋が火にかけっぱなしで、夏さんの服は脱ぎ散らかされており、

お昼御飯の支度しようと思ってて鍋でお湯沸かしてみそ汁作ろうと思ったけど
ちょうどワカメ切らしてて…。

海へ行ったのは一目瞭然だった。

 

しかし、慌ただしく踏み込んで見ると、今日の天野家はガランとしている。
人が居る気配のない家。

「大吉の嘘てあるという希望」を1/10くらいは持って帰ってきた春子は初めて
ここで本格的に絶望するのだった。

 

しばらくは元気だったんだよ。
今年は水温も冷てえし、年も年だし無理すんなって言うのに週に4日も潜ってさ。

早く病院連れてってよ。

 

駅からそのまま病院に行った方が早かったんじゃないの？

…と、思いつつ…まぁ…ここは登場人物のやりたいようにやって～……。

 

今行っても会えねえ。手術中だ。
バイパス手術っつうのか？
それ自体難しいもんじゃねえって医者は言うが、時間もかかるし体力がもつかどうか…。
何しろ心臓だからな。

 

心臓…っていう事は、倒れる前に苦しんだんだろうな…。
誰も周りに居なくて不安だっただろう。

 

さて。

アキの方は、オーディション会場へ。

「東京EDOシアター」の前のモニターには、相変わらず太巻の茶番が大映しされている。

 

「太巻、映画撮ります」

 

荒巻太一　初監督作品

潮騒のメモリー　～ 母娘の島 ～

2011年春　公開

は、完全なリメイク…というわけでは無いらしい。

内容は前作から15年後の主人公の人生を描く…だから、リメークっていうよりも続編だよね？

母親役の鈴鹿ひろ美と娘役のダブル主演。
ダブル主演ときたら、こりゃもう…「Ｗの悲劇」だぁ…。
　　

 

オーディション会場はこちらになります。
オーディション会場はこちらになります。そのまままっすぐお進み下さい。

の、アナウンスに乗ってＥＤＯシアターの階段を上りかけ、止まる。

 

どうした？

やっぱ怖えな。

俺もクビになって以来だよ。ここ来るの。

と、水口。

ここでの正宗さんの一言が良かった。

 

やめるか？

 

ちょっと険しい顔。
これは、甘やかせではなくて、覚悟と自覚を促す言葉だと思った。

アキは決心する。

今更ビビっててもしかたねえ。
おらには夏ばっぱがついてる。

 

待合室に入ると小野寺ちゃんが声をかけてくる。

小野寺ちゃんだけではなくて、しおりんと真奈ちゃんもオーディションを受けに
来ているのだった。

ＧＭＴも一般も一緒か。
お互い頑張っぺ！

と、笑顔を見せるアキ。

ハートフル的には出来レースなんだけどね…。
鈴鹿ひろ美がいるから、ここはどうなるか分からないね。

 

オーディションのセリフは

「母ちゃん　親孝行できなくてごめんなさい」

そこに何気なく書かれた1行のセリフのせいで、おら、また夏ばっぱの事思い出してしまいました。

 

北三陸では病院に到着しても当然手術中で顔を見ることもできず。

待合室で待機するいつもの北三陸メンバー。

 

夏ばっぱ、ホントはとっくに引退する年だもんな。

んだ。なんぼ元気だって６６だもの。
急に東京さ行ぎだいって言ったのも、今思えば虫の知らせだったかもしれねえな。

やめろ。縁起でもねえ！

もう、やり残した事ねえって言ってたもんな。

やめろって！この眼鏡会計ネガティブばばあ！

だから橋幸夫に会いに行ったのかな。

ユイちゃんまで…。
最後まで希望を捨てるな！
…最後まで？
いやいや最後でねえど！途中だ！

 

みんなの会話をぼんやり聞きながら、「橋幸夫」に引っかかる春子。

 

橋幸夫って？え？
何？橋幸夫って。

えっ？春子さん知らないの？

え？

会ったんだと。東京で。橋幸夫に。

知らないよ。何それ。えっ、知ってた？

大吉を見る春子。

 

ごめん！
春ちゃんには死んでも言うなって口止めされてたもんで…。

何よ…何それ～。

 

この時、春子は初めて、夏さんが20歳の頃に橋幸夫に会って以来ずっとファンだった事。
ここ北三陸で夏さんが吉永小百合のパートを橋幸夫とデュエットした事を聞かされる。

勉さんが持っていたという写真を見せてもらい、微笑む春子。

かわいいね、夏さん。
ちょっとアキに似てる。

 

ああ…そう言えば、丸くて大きい目が似ているかも知れない。

 

私…何にも知らないよ。夏さんの事。
娘なのに何にも知らないわ。
笑っちゃうぐらい知らないわ。

１８で家出るまでの夏さんの事しか知らないもんね。
…いや、それも怪しいな。
何が好きかとか何が嫌いかとか全然知らないんだわ。
だって橋幸夫とデュエットとかさ、何これ。

自嘲するように、独り言のように喋り出す春子。

 

しゃあねえべ。口数の少ねえ人だから。

違うね。私が知ろうとしなかったんだね。
自分の事ばっかでさ、夏さんの事口やかましい母親としてしか見てなかったんだわ。
夏さんの母親じゃない部分、見ないで来ちゃったんだね。

 

この間にも『潮騒のメモリー』のオーディションが進んでいく。

「母ちゃん　親孝行できなくてごめんなさい」
「母ちゃん　親孝行できなくてごめんなさい」

まるで春子の心の叫びみたい。

大っ嫌いだったのよ、私。
あの歌「いつでも夢を」。
毎年さ、海開きの朝には、ほら、漁協の音の割れたスピーカーから聞こえてくるでしょう。

 

そして、みんなで海女絣来て浜へ出ていく海女さんたち。

「いつでも夢を」の大合唱。

 

うんざりすんのよね、あれ聞こえると！
いい年したおばちゃんたちがさ、何、朝からはしゃいじゃってんのって。

アハハッ…ごめんね。ごめんね…。

でも、今、聴いたら多分違うんだろうな。
夏さんがさ、橋幸夫のファンだって知ってたらさ、ちょっとニヤニヤしながら
聴けたような気がするの。
何かそういうのいっぱいあるんだろうなと思ったら、何か悔しくなってきちゃった。

どうしよう…。
もしこのまま目覚めなかったら、私、夏さんの事知らな過ぎて泣けないわ。
情報量少なすぎて涙も出ないわ。

 

弥生さんが口ずさみ始める。

～♪星よりひそかに　♪雨よりやさしく♪～

海女さん達は声を合わせて歌い始めるのだった。

夏ばっぱに届くように。

 

オーディションはアキの番。

「いつでも夢を」はアキにも届いている。
渾身の叫びに、いつもと違うアキを見る審査員席の鈴鹿ひろ美であった。

「母ちゃん、親孝行できなくてごめんなさい！」

 

セリフは拾ったけれども、特にウルウルしたとかそういう事は無くて…ごめんなさい…。

まぁ…親孝行したい時には親は無し…ってやつですよね。
親の事、私もあまりよく解っていないです。

で、よくウチの父親は
「親の事分かっていない、知ろうとしない」
と、ブツブツ言うのでした。
それ、自分の口から言っちゃあね……。

 

まぁ…いつの時代にも子供は親のことなんか知ろうとしないです。
親の方は子どもの事を知ろうと必死なのにね。

親子の間にはいつもそういう川が流れている。

親孝行できなくてごめんなさい！

も、最期の時の子供の共通の叫びなのかもしれない。

 

でも…

1話まるまるここに浸かったからには、ずぶん的には、夏さん平気だろう。
…と、思ってる。

 

ってか、手術が終わってマスクを外した医者が田中要次だった時点で何か
ムショウーーーに安心した。

田中要次が出て来たからには、明日の最初のセリフは「あるよ」だろう…。

(命)あるよ。

ドラマが違うだろ…。

 

ずぶん的には、ユイちゃんがオーディションに来ていなくて病院の待合室にいた時点で

ああ…ユイちゃん、やっぱりオーディションに誰も出さなかったのかよ…

というガッカリ感でいっぱいになったわ。

 

そして、集中力のないアキは、初めて集中力のない所とたまたま用意されたセリフが
上手く一致して最強の演技を見せてしまったのだった。

 

しかし…出来レースがどう動くか。

…つづく。

 

※ウッチャンとクドカンの共演楽しみ～。
「ウッチャン×宮藤官九郎、10年ぶりコント共演　『あまちゃん』をパロディ化」

 

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※キャスト

天野アキ … 能年玲奈

水口琢磨 … 松田龍平
荒巻太一 … 古田新太
河島耕作 … マギー

【GМT47】
入間しおり … 松岡茉優(GMT埼玉)
遠藤真奈 … 大野いと(GMT福岡→佐賀)
宮下アユミ … 山下リオ(GMT徳島)
喜屋武エレン … 蔵下穂波(GMT沖縄)
小野寺薫子 … 優希美青(GMT宮城)
ベロニカ … 斎藤アリーナ(ブラジル)

【アメ横女学園芸能コース】
有馬めぐ … 足立梨花
高幡アリサ … 吉田里琴
成田りな … 水瀬いのり

鈴鹿ひろ美 … 薬師丸ひろ子

甲斐さん(純喫茶アイドル店長) … 松尾スズキ
梅頭(無頼鮨大将) … ピエール瀧
伊東(無頼鮨店員) … 日向丈
小野寺さとみ … 石田ひかり

 

天野春子 … 小泉今日子（若き日:有村架純）
天野夏 （語り）… 宮本信子（若き日:徳永えり）
天野忠兵衛 … 蟹江敬三
黒川正宗 … 尾美としのり（若き日：森岡龍）

足立ユイ … 橋本愛
足立功 … 平泉成
足立洋 … 小池徹平
足立よしえ … 八木亜希子
種市浩一 … 福士蒼汰

今野弥生 … 渡辺えり
今野あつし … 菅原大吉
長内かつ枝 … 木野花
長内六郎 … でんでん
熊谷美寿々 … 美保純
安部小百合 … 片桐はいり
大向大吉 … 杉本哲太（若き日：東出昌大）
吉田正義 … 荒川良々
菅原 保 … 吹越満（若き日：落合モトキ）
栗原しおり … 安藤玉恵
小田 勉 … 塩見三省
磯野心平 … 皆川猿時
花巻珠子 … 伊勢志摩
カマール … アベディン

ヒビ木一郎 … 村杉蝉之介
岩手こっちゃこいテレビD・池田 … 野間口徹

 

※スタッフ

脚本 … 宮藤官九郎
演出 … 井上 剛、吉田照幸、梶原登城、他
制作統括 … 訓覇 圭、菓子 浩
音楽 … 大友良英
アニメーション … 鉄拳

 

 

 

 

 

 

 

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