【息もできない夏】第6話

君たちが本当の家族であるということは、君とお母さんが一番よく知ってるはずだ。
それを誰かに認めてもらう必要なんてあるのかな。

君がお母さんを思っていること、お母さんが君を思っていること、
お互いが分かってればそれで十分なんじゃないかな。

紙切れ1枚が認める家族より、君とお母さんの方が
ずっと深い絆で つながってると思うよ。

 

「息もできない夏」第6話

    「息もできない夏」感想

鮎川の存在を知った時から、玲は、この男の戸籍には一時でも入りたくないと
思うようになった。

裁判をすると言う玲を樹山は止めたが、玲の決心は固かった。

 

私、決めたんです。
お母さんのために…お母さんを守るために私ができることは何でもするって。
だから裁判をするんです。

 

役所から全ての書類を返してもらって、裁判する決心を母に話す玲。
母はなぜか心配そうな様子だった。

 

玲は、樹山が紹介してくれた弁護士の元を訪ねる。
話は思っていたよりも簡単そうだった。

 

あの、調停のとき、母の前の結婚相手の人と顔を合わせなきゃいけないですか?

裁判所の配慮により顔を合わせずにすることも可能です。

あっ。よかった。

それと念のための確認なんですが、「親子関係不存在」について、そういった事実は
ないということでよろしいですよね?

えっ?

玲さんが、前の配偶者との間にできた子供であるという可能性は?

それは絶対ありません。

 

問題は経済的なところにあった。
裁判の費用は50万ほどかかるという。

あとは、職場の問題…。

戸籍取得が長引くことを報告した時、店長は快く協力してくれた。
しかし、他の従業員はあまり快く思ってくれてはいないようだった。

店長は玲の事で本社に呼び出されたようだし、さつきには、はっきりと言われた。

社会人として言ってることがころころ変わるのってどうかと思う。
あなたの置かれてる状況分からなくはないけど、少しはみんなのことも考えてね。

純は父が倒れたのに見舞いにも行けていないようだ。
みんなが、玲の問題が長引くのを迷惑に感じるのは仕方ない事だった。

 

そして、何よりも、母・葉子がまるっきり乗り気ではない。

 

お母さん、今日、法律事務所に行ってきたよ。
裁判のこと聞いてきたの。
でね、弁護士さんに、私があの人の子じゃないっていう証明が必要って
言われたんだけど用意してくれるよね?

葉子はそれに対して「裁判を止めよう」と言うのだった。

裁判なんてしたらまた鮎川と会わなきゃいけないでしょ?
玲にはもう二度と関わってほしくない。
それに、裁判って、ほら時間もかかるんでしょ?
それにお金どうするの?
弁護士さんの費用ってとても高いんでしょ?
悪いけど、お母さん、とても用意できない。

母は玲の戸籍に「鮎川」の名が残る事なんて気にしない、と言っている。

玲は、それでも裁判にこだわった。

 

草野にも言われた。

ごめん。
僕には理解できないや。

僕たちは被害者なんだよ。
出生届を出さないで困らせてるのは他でもない君のお母さんなんだよ。
どうして「親のため」とか言えんの?

あの時、集会で会った「いずみさん」は裁判に負けたのだと言う。

いずみさんの父親は母親の前夫だった事が解ったのだと。

 

玲は複雑な気持だった。
裁判費用さえ手に入れば、全て解決するような気がしていた。

 

すると、いつもアップルパイを買いに来てくれる初老の男性が、
玲に札束が入った封筒を渡してきた。

突然の事に驚く玲。

 

見ず知らずの人からこんな大金受け取れません。

見ず知らずではない。

えっ?

君のお母さんを…葉子をよく知っている。

夏目と言えば分かるだろうか?

夏目?
…もしかしてお母さんのお父さんですか?
お母さんからは亡くなったって聞いてます。

そうか。

夏目は、妻が亡くなるまで孫がいる事も、玲たちの父・谷崎が亡くなった事も
何も知らなかったのだと言う。

しかし、ずっと葉子に罪滅ぼしをしたいと思っていたんだ。

だったら母に会ってください。
母に会って直接 伝えてください。

葉子は私を憎んでいる。
私は葉子にとって決していい父親ではなかった。
だから葉子はウチを飛び出してあの男…鮎川と結婚したんだ。

 

今さらだけど、何か力になりたい。幸せを願っているという言葉を聞き、
玲は家に帰ってから葉子にその話をした。

葉子の反応は怒りに満ちていた。

 

一番苦しいときに何もしてくれなかったのに、今さら出てくるなんて!

でも夏目さんが助けてくれるなら裁判が…。

どうしてそこまでして裁判がしたいの?

だってあの人の戸籍に入るのが…。

だから、そんなの気にしないって言ってるでしょ!
もう そんなこといいからやめましょう。

玲は、どうしても裁判したい気持ちを訴えた。

 

違うの。そうじゃないの。
戸籍は私がホントに欲しいものなの。

だって、初めての私が私であるって証しなんだよ。
大切なものなんだよ。
だからどうしてもお父さんとお母さんの名前で取りたいの。
谷崎の名前で取りたいの!

お母さんのためでもあるけど、同時に私のためにでもあるの。

 

しかし、母の答えは、二度と夏目に会うな、と。それだけだった。

 

玲は樹山にこれまでの話をした。

私が裁判するって言ってから、色んなこと狂っちゃって。
職場の人には迷惑掛けちゃうし、お母さんとはケンカしちゃって。

最初はお母さんのために裁判しようと思ってたんです。
でも次第に谷崎の姓で戸籍を取ることは、自分のためだと思うようになってきて。

私が「谷崎 玲」であるということ、私が谷崎家の一員であるということ、
それを裁判で証明したいんです。

裁判で証明できるの?

えっ?

君たちが本当の家族であるということは、君とお母さんが一番よく知ってるはずだ。
それを誰かに認めてもらう必要なんてあんのかな。

君がお母さんを思っていること、お母さんが君を思っていること、
お互いが分かってればそれで十分なんじゃないかな。

紙切れ1枚が認める家族より、君とお母さんの方がずっと深い絆で繋がってると思うよ。

 

玲は目が覚めた気がした。

絆は紙切れじゃない、という樹山の話は玲の心にストンと落ちた。

 

裁判はしない。
戸籍を取得する手続きをする。

それでも、母と自分の関係は崩れることはないし、自分は谷崎家の一員に違いない。

母も言ってくれた。

親っていうのはね、どんなことがあっても自分の子供のこと愛してるの。

 

鮎川は、あの日以来、すっかり葉子をあきらめていた。

玲にも北海道に帰ると宣言した。
葉子が振り向いてくれず、謝罪も受け入れてくれない今、鮎川には
東京にいる意味はもう無かった。

 

玲の店で玲のティラミスを1つ買って北海道に帰る日…。

鮎川は店の外で従業員の話を偶然聞いた。

 

あの年で裁判するなんてな。

玲ちゃんは玲ちゃんなりに考えたんですよ。

根が深いんだな。無戸籍って。

 

無戸籍?

それは一体どういう事なんだろうか…。

鮎川はネットで調べ、「離婚後300日問題」に突き当たった。

「1993年9月」
それが、玲の生まれた月。

鮎川は1つの結論に辿り着いたのだった。

 

  。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

このドラマを見始めた1話目や2話目辺りは…

結構、葉子に対してイライラしながら見ていたんですよ。

恐いのは理解できるけれども、問題を放置して…娘の将来を放置して、
どこかに行ってしまう母親。

ここまで「戸籍」という、日本に住んでいたら「存在」に等しい物を
子どもに与えず、ここに来てもまだ逃げている。

なんつー母親だ…と思って見ていました。

 

でもね…今回は玲にかなりイラっときた。

もうねーー、いいって言ってるんだから、いいじゃん。

葉子がいいって言ってるんだから、鮎川の戸籍だっていいじゃんーー

もう、掘り起こすなよ、騒ぐなよ。

どうしてそんなに裁判がしたいの!?

と言うのは葉子のセリフだけど、

ごめん。理解できないや。

って言うのは草野のセリフだけど…、

うんうんうんうんうん( ゚ー゚)(。_。)(゚-゚)(。_。)!

と、思いながら聞いてた。

 

「紙切れで出来た家族なんかに意味はあるのか」
とか、樹山は良いこと言ってくれた。樹山、GJ

 

だって、もう見てる方にはアリアリと解るんだもの。
葉子が一体何を恐れているのか。

「鮎川」の戸籍に玲が入る事も、書類を揃えたくないわけも、

そして、裁判なんかしたくないわけも。

 

玲ちゃん、君には知る権利がある。
 
 君は俺の子だ!

 

玲が騒ぐから、こういう結論になっちゃったじゃないか……。

 

もっとも、私はその通りには受け取っていないけどね。

たぶん、葉子も玲が鮎川の子供なのか谷崎の子供なのか、
解らずに産んだのだと思う。

その事実を谷崎が知っていたかどうかは解らないけれども…

だって、あんな目に遭って出来た子どもなんだもの。
確実に鮎川の子供だと解っていれば、産まないだろう。

 

谷崎の子供かも知れないという迷いがあったからこそ産んだ子供。

そして、その事実は確認しないままここまで来た。
戸籍を作る手続きから逃げてきたのも、その真実から逃げたかったから。

…どっちにしろ…やっぱり葉子は逃げている。

 

でも、知らなくてもいい真実も世の中にはあると思うんだ。

たぶん、こんな騒ぎにならなければ、鮎川はいつの間にか自分の戸籍に玲が
入った事なんて解らず…こんな真実は知りもしないで時は流れて行ったんだろう。

 

谷崎の「絆」だけを信じて、鮎川の戸籍に入ろう、と決心した玲。

でも、きっと、こうなったからには自分がどっちの子供なのかハッキリさせたいよね。

この子の事だから…とことん追求して、そして悩むんでしょ。

 

その過程で、頼りにしている樹山との間に恋愛感情が生まれるって事なのかな。

 

…で……

結局、葉子が夏目をあんなにも嫌悪している原因は何だったの

 

普通、子供があそこまで親を「許さない」とか「憎んでる」って言ったら…

夏目もDV親だったとか…

これが、すっごくくだらない原因だったりしたら、ちょっと引く…。

 

 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

玲(武井咲)は、鮎川(要潤)と出会い、激しく動揺する葉子(木村佳乃)を目の当たりにする。
これまでの行いを謝罪する鮎川を前にしても、震えながら拒絶する葉子に同調する玲。
鮎川が家から去って行った後、玲は一時的にせよ鮎川の戸籍には入らないと葉子に謝る。

鮎川が家に現れたと連絡を受けた香緒里(浅田美代子)は、その旨を夏目周作(北大路欣也)に
伝える。
玲の家へと急ぐ周作は、家から出てきた鮎川と遭遇する。鮎川につかみかかり、詰問する
周作だが、鮎川は「ただ謝りに行っただけ」と答え、さみしそうに去って行った。

急いで、区役所の夜間受付に向かった玲。樹山(江口洋介)に、やっとの思いで提出したばかりの
書類の返却を求める。
玲は、鮎川におびえる葉子を見て、葉子を守るためにも鮎川の戸籍には入らずに戸籍を作る
裁判を行うという決意を樹山に伝える。

玲は、樹山の助けもあって、法律事務所を訪れ、弁護士に裁判のことを相談する。
弁護士は、玲が望む谷崎姓での戸籍取得には、まず玲が鮎川の子供ではないという「親子関係
不存在」が認められる必要があり、その上で発行される「裁判所の謄本」と「確定証明書」を
出生届と共に、区役所に提出することで谷崎姓の戸籍を作ることが可能だと話す。

玲は裁判をするために法律事務所に行ったことを葉子に話す。
葉子に悲しい思いをさせたくない一心で考えたことであったが、葉子の反応は意外なものだった。

(上記あらすじはYahoo!TVより引用)

 

よろしければ→【2012年7月期・夏クールドラマ何見ます?】ラインナップ一覧とキャスト表と展望

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【キャスト】

谷崎玲 – 武井咲
樹山龍一郎 – 江口洋介
谷崎葉子 – 木村佳乃
草野広太 – 中村蒼

井川さつき – 原幹恵
亜沙美 – 霧島れいか
谷崎麻央 – 小芝風花
田所光子 – 濱田マリ

鮎川宏基 – 要潤
中津大輔 – RIKIYA
安倍川衣里 – 橋本麗香
西川純 – 清水一希
筒井宗太郎 – 勝 信

(谷崎啓介 – 神尾佑)

谷崎香緒里 – 浅田美代子

夏目周作 – 北大路欣也

 

  

 
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【息もできない夏】第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話


コメント

  1. 息もできない夏 第6話:19年の秘密…すべてを切り裂く訪問者

    玲は鮎川の子?(¬з¬)ほんとに?
    だから葉子は頑なに裁判になる事を拒んでたのかなぁ。

    手紙の内容からすると、啓介の生前にも玲の戸籍を取ろうとしたみたいだけど
    断念したという事

  2. くう より:

    SECRET: 0
    PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
    >やっぱりどっちの子か分からないから戸籍に入れられなかったってのが正なんでしょうね。
    今後はそっちに時間を取るんでしょうか?
    私は誰の子?とか言って。

    うん。そんな気がします。
    胎児でもDNA鑑定できそうな気がするけどね…できなかったのかなぁ。
    亡くなった夫はその事を知ってたんでしょうかね。
    これで血が繋がってない孫だと知ったら、浅田おばあちゃんが怒りだしそう~^^;

    >でも、戸籍なんていちいち調べないですよね。
    鮎川も気づかずにいただろうに・・・。

    だと思いますよー。
    たぶん、もし自分の戸籍にいつの間にか誰か入っていても気づかない気がする…。
    玲が騒がなければ、鮎川も気づかず、そのままだったんじゃないかなぁ。
    自分で自分の首を絞めたって感じ。

    そんなこんなでツッコみつつ、私も楽しく見ています。
    こんな見方でいいんだよね…( ̄∇ ̄;)

  3. 息もできない夏 第6話

    06「19年の秘密…すべてを切り裂く訪問者」8月14日火曜夜10時  谷崎玲(武井咲)は、鮎川宏基(要潤)が葉子(木村佳乃)の前夫だと知らずに家にあげてしまう。鮎川と対面した葉

  4. ドラマ「息もできない夏」 第6話 あらす…

    母の悲しむ顔は見たくない。だから、谷崎の姓で戸籍を取るために、裁判をする----------!!いやぁ。今回は流石に突っ込んだわ(^^;)って、今までも突っ込み所だらけだったけどさ…

  5. なぎさ美緒 より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    結局葉子のその行動のせいで、玲は無戸籍になってしまったんだろうってのがイラっとして、今回は身勝手な玲にイラっとして・・・。
    やっぱりどっちの子か分からないから戸籍に入れられなかったってのが正なんでしょうね。
    今後はそっちに時間を取るんでしょうか?
    私は誰の子?とか言って。

    でも、戸籍なんていちいち調べないですよね。
    鮎川も気づかずにいただろうに・・・。

    お騒がせ親子には私も全く共感できませんが、それでも何故か楽しい今作。

    突っ込み作品っていうのがいいんでしょうか?
    本当不思議ですね(^^)

  6. 息もできない夏 #06

    『19年の秘密…すべてを切り裂く訪問者』

  7. 息もできない夏 第6話

    『19年の秘密…すべてを切り裂く訪問者』

    内容
    接近してきた鮎川(要潤)の存在に、玲(武井咲)は覚悟を決める。
    鮎川姓を名乗りたくないと。
    そこで樹山(江口洋介)から弁護士

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