NHK朝ドラ【ひよっこ】第72回(第12週土曜日) 感想

みね子(有村架純)は省吾(佐々木蔵之介)に連れられて、邦子(白石美帆)が切り盛りするバー「月時計」を訪れていた。
省吾は娘・由香(島崎遥香)がなぜわがまま放題になってしまったのか、ゆっくりとこれまでのいきさつを語る。
一方、鈴子(宮本信子)も由香やその母親のことを思い出していた。
すずふり亭の裏にやってきた柏木(三宅裕司)に、普段は口にしない心の内を語り始める。

(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)

連続テレビ小説「ひよっこ」第12週「内緒話と、春の風」 第72話

   hiyokko-op

※朝ドラレビューは基本的に簡単感想で。
※朝ドラは半年間の長丁場なので、良い感想を書いてある時も悪いことが書いてある時もあります。レビューはその日その日の感想なので、その点ご了承くださいませ。

…テンプレだす…。


みね子のモノローグがほぼほぼ入らない…つまりボケつっこみのない回。

個人的にはアプレ娘の反抗動機にそれほど関心はないのだが、蔵さまが、

 

くうに聞いてほしいんだ…。
(※セリフは若干違います)
 hiyokko70-省吾

と言うので聞くことにする。

 

鈴子さんが語るに、

町も立派になったよねえ。
でもね、私は思うの…。
戦争でたくさんのもの失くした。みんな。

で、そこから頑張ってみんながむしゃらに失くしたもの取り返すために頑張って頑張って無理して…。

で、そこで、またいろんなもの失くした。

 

戦後、日本人は頑張ってたくさん働いた。
日本経済はあっという間に成長し、豊かになった。

 

戦争終わって戻ってきたら、店や家は燃えてなくなって、親父もその火事で死んでて…。

残ったのは鈴子さんとドビソースだけだった。
で、そこからは2人で働いてお金貯めて。
やっとあの店が出来た。

あのころは従業員雇う余裕なんかなくてなぁ。
最初は2人だった。

そのうち俺が結婚。
人の紹介でな。
おとなしくて口数が少なくて…。
でも、とにかくよく働く人だった。

節子っていうんだ。
…で、由香が生まれた。

ただでさえ忙しいのにしっちゃかめっちゃかでさぁ。
無理すんなって言ったんだけど、節子、産むギリギリまで働いて産んでもまたすぐ働いて。

今にして思えば、そういう無理がたまったんだろうな。

由香が10歳になる時突然節子が倒れて…。
あっという間に死んでしまった。

 

無理して働かせすぎた。

と、省吾さんは悔いているらしい。

由香はそこから店が嫌いになり、反抗し始めたという。

 

見せてやりたいなぁ、この町。
うちのやつにも節子さんにも。

と言う柏木の店主。

和菓子屋の女将さんも同じように無理がたたって亡くなったという事なのかしら。

 

そうだねえ。
見せたいねえ。
節子と一緒に喜びたかった…。
ありがとうって言いたかった…。
私が殺したようなもんだ…。

 

と嘆く鈴子さんである。
 hiyokko72-鈴子

 

でもね…

戦後、一生懸命働いて復興しなければ今の日本は無かった。
この時代の人たちには感謝しかない。

爆弾や銃弾で頭上から撃たれてワケも解らず死んでいくのと自分の生活のために働いて死んでいくのでは「生」の意味が違う。

あの時代、過労で亡くなった方は確かに多かっただろう。
(栄養事情が悪い時代も通っているわけなのだから)

その人たちの死を「働き過ぎは良くない」とか、そんな風にして復興した国に意味はないとか、そういう風にばかり考えるのはあまり良くない…と個人的には思うのです。

 

活気ある店が大好きだった10歳の子供が、お祖母ちゃんとお父さんが働かせすぎたからお母さんが死んだのだと自分の頭で考えるとはあまり思えず。

省吾さんと鈴子さんは、ものすごくそういう空気を出し続けたんじゃないのかな。

由香の前で、私たちが殺したくらいの事を言ってしまったかも知れない。
すずふり亭の成長に嫉妬した誰かが、2人が奥さんを働かせすぎたとか子供の前で口を滑らせたかも知れない。

由香の気持ちを考えると、みね子に言っていた「あんな良い人たち」という評価が恐くなってくる。

「働き者って感じだねぇ」と言うのも、そういう事だったのか。
 hiyokko72由香

 

由香ちゃんな。
きっと金にそんなに困ってるわけじゃないって。
ヤスハルが言ってたよ。

 

どういうこと?

 

時々迷惑かけたくなるんだろうってさ。
自分を忘れるなって言いたいだけだって。
そう言ってたよ。

その「自分を忘れるな」は、子供らしい寂しさと愛情を訴える気持ちなのか。
お母さんを殺したことを忘れるなという呪いの気持ちなのか。

そこは、このドラマならではの温かい空気で締めたけれども。

 

こんな温かい すずふり亭にも闇はあったというお話でした。

 

これも、由香にお金を渡しているのと同じように、公認の内緒話。

柏木さんの歌を笑って聞いている島谷さん。
「うるさいっっ!!」と、怒鳴らない早苗さん。

絶妙なタイミングで店に入ってくる元治さんとヒデくん。
 hiyokko72-『月時計』

 

すずふり亭では、休みはキチッと休む。
無理はしない。

ホワイト企業は鈴子さんの祈りなのでした。

 

お父さん。
みんないろんなことがあっけど、それでも笑って生きています。

みね子もこの町で生きていきます。

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※キャスト

谷田部 みね子 – 有村架純

谷田部 実 – 沢村一樹
谷田部 美代子 – 木村佳乃
谷田部 ちよ子 – 宮原和
谷田部 進 – 高橋來
小祝宗男 – 峯田和伸
小祝滋子 – 山崎静代

谷田部 茂 – 古谷一行

助川時子 – 佐久間由衣
角谷三男 – 泉澤祐希
助川君子 – 羽田美智子
助川正二 – 遠山俊也
助川豊作 – 渋谷謙人
角谷きよ – 柴田理恵
角谷征雄 – 朝倉伸二
角谷太郎 – 尾上寛之
益子次郎 – 松尾諭

田神 学 – 津田寛治

牧野鈴子 – 宮本信子
牧野省吾 – 佐々木蔵之介

井川元治 – やついいちろう
朝倉高子 – 佐藤仁美
前田秀俊 – 磯村勇斗

綿引正義 – 竜星涼
永井愛子 – 和久井映見
青天目 澄子 – 松本穂香
兼平豊子 – 藤野涼子
秋葉幸子 – 小島藤子
夏井優子 – 八木優希
松下 明 – 奥田洋平
森 和夫 – 陰山泰
高島雄大 – 井之脇 海
安部善三 – 斉藤暁
安部さおり – 伊藤沙莉

立花 富 – 白石加代子
島谷純一郎 – 竹内涼真
竹内邦子 – 白石美帆
久坂早苗 – シシド・カフカ
坪内祐二 – 浅香航大
新田啓輔 – 岡山天音
柏木一郎 – 三宅裕司
柏木ヤスハル – 古舘佑太郎
福田五郎 – 光石研
福田安江 – 生田智子
牧野由香 – 島崎遥香

語り – 増田明美

※スタッフ

脚本 – 岡田惠和
演出 – 黒崎博、田中正、福岡利武、渡辺哲也
プロデューサー – 山本晃久
制作統括 – 菓子浩
音楽 – 宮川彬良

主題歌 – 桑田佳祐「若い広場」

公式サイト http://www.nhk.or.jp/hiyokko/index.html

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コメント

  1. くう より:

    紫花浜匙 さん

    >小さいけど立派なお店を持って、人助けまでして、ただ良く出来た人だと思ったすず振り亭の親子にも、そんな下敷きがあったのか。

    私もーー。
    なんて凄い人たちなんだとずっと思っていたけれども、傷跡があるから生まれた優しさだったのね。

    ぱるるは、金曜から始まったニシジと猫たちのドラマが可愛いね。
    メイクと髪型で顔変わりますな(笑)

    >此処に出てくるカフカは、いつもと同じ様な感じだけど好きだし、
    最近妙ちくりんな役が板について来た浅香航大の登場も嬉しい。

    おでこを出すとまた違った趣の美人になるんだなと再発見…。
    漫画家コンビは売れっ子になれるのかも注目(笑)

    今週はお父ちゃんの蒸発理由も語られて、もっと話が広がっていくのかな…。

  2. 紫花浜匙 より:

    小さいけど立派なお店を持って、人助けまでして、ただ良く出来た人だと思ったすず振り亭の親子にも、そんな下敷きがあったのか。
    「可愛かっただろう。由香。」の蔵之介さんのセリフに、
    「いや、このぱるるはお世辞にも(顔が)可愛くありません。」と思う私でした。

    今週の話は、箸休めの様で好きでした。
    此処に出てくるカフカは、いつもと同じ様な感じだけど好きだし、
    最近妙ちくりんな役が板について来た浅香航大の登場も嬉しい。

    そして本当に小さい存在の人たちの人生を捨て置かないこの脚本に毎週関心しています。

  3. くう より:

    -d-さん
    >今週はちょっと‥漫画家とアプレ娘だけのネタで引き延ばした感あり。

    楽しかったですが、よくいう「話が進まない」ってヤツではあるかも。
    ま、史実ベースではないのでマッタリと見ています^^

    >こ難しい常連客に始めは嫌味を言われてへこむけど
    後にニッコリ笑ってチップを置いて満足そうに店を出ていくようなw

    そういう方向のストーリーはない予感。
    よくよく考えるとこのドラマは、そういう外との繋がりが薄いかも知れませんね。
    仲間内でストーリーが進んでいく感覚です。

    来週の予告はちょっとカオスでしたね(笑)
    お父ちゃんの話もちょっとだけ進みそう!!

  4. ひよっこ (第72回・6/24) 感想

    NHK総合・連続テレビ小説『ひよっこ』(公式) 第12週『内緒話と、春の風』『第72回』の感想。 ※ 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。 ※ また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まない方が良いです。 みね子(有村架純)は省吾(佐々木蔵之介)に連れられて、邦子(白石美帆)が切り盛りするバー「月時計」…

  5. ひよっこ 第72回

    内容省吾(佐々木蔵之介)鈴子(宮本信子)からそれぞれ頼み事をされた日の夜。みね子(有村架純)は、省吾にバー“月時計”へ誘われ、娘・由香(島崎遥香)のことを聞くことに。 一方、店の裏にいた鈴子のもとに柏木(三宅裕司)がやってきて。。。 敬称略 いやまぁ。。。状況説明。。。ちょっとした回りくどい人物紹介 ってのも分かるんだけど。 う~~~ん。。。。冷静に見ると。 昭和41年だよね…

  6. 親バカと中二病と戦後>『ひよっこ』第72話

    今日は省吾さんというより佐々木蔵之介鈴子さんというよる宮本信子そして、一郎さんというより三宅裕司の大芝居!を、堪能する回だったね…ひじゅにですが何か?「みね子もこの街で…

  7. -d- より:

    ひよっことブログ楽しく見てます。
    今週はちょっと‥漫画家とアプレ娘だけのネタで引き延ばした感あり。
    由香は、小学生でもする挨拶やありがとうも出来ないので
    負い目を持った家族に甘やかされ過ぎたんだと思う。
    忙しいのでお金を与えるって前からじゃないんかい?

    2週間を新キャラ紹介で使った訳ですが
    合間に新しい仕事に頑張るみね子が見たかったな~
    (例えば、こ難しい常連客に始めは嫌味を言われてへこむけど
    後にニッコリ笑ってチップを置いて満足そうに店を出ていくようなw)
    みね子やったねーっていう達成感 それとお給料日の仕送りの場面ね

    来週は綿引さんやお父さんや宗男ネタありで期待してまーす!

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