【花燃ゆ】第44回 「運命の糸つなげて」感想


萩から前橋に戻った美和(井上真央)は、養蚕業に従事する女たちが学問に触れる機会を作りたいと考えるが、阿久沢せい(三田佳子)の反対もあり、うまくいかない。その頃、亡き兄・吉田松陰が最期に記した『留魂録』がう余曲折を経て美和たちの元に戻る。美和は気持ちも新たに志を貫くことを決意するが、姉の寿(優香)が病気療養のため上京することに。そして自分の代わりに義兄の楫取(大沢たかお)を支えてほしいと頼まれ…。
(あらすじ「Yahoo!TV」より引用)

    花燃ゆ大

 

花燃ゆ 四十四話「運命の糸つなげて」

 

※あ、もうご存知だと思いますが…
好意を持ってこのドラマをご覧の方はこの記事をスルーする事を推奨いたします。(今さらかよ
 

 

今週のサブタイ『運命の糸つなげて』………

繋がったよ…つまり…

 

アバンのまるで初○翌朝のような照れた「行ってらっしゃい」でカトリーを見送るミワー。
(先週のあのハグの後で何かあったらしい……) 

寿姉の手で萩の母に「私の代わりに美和を…」とさり気なく匂わせる推薦文を送らせる。

寿、東京へ追い出し作戦の成功。

そして、次週サブタイ『二人の夜』 うわ~~もうコワイコワイコワイ……

 

今日もグンマー県民は悪沢さん…じゃなかった阿久沢さんにペコペコ。

 

侍の世は昔話。これからは商人の世。

姿形んなって現れなくちゃあ県民は信じない。
目先です。目先の事を考えねば。

 

と、解りやすい地域興しを目指す悪沢さん。

目に見えて地元が復興したように感じたり、自分の得になることをやってくれる政治家を応援しちゃう人間の心はいつの世も変わらない。

建前や外見ばかりでも良くなれば、良くなったように感じちゃうのである。
早く、安く、民間の利になる事を実行してくれる政治家は人気が高い。
飾り立てて豪華になったように見えても内容が変わらなければ未来へ繋がらないんだけどね。

ほら……
この大河ドラマの企画にOK出した所々もそれでしょ…

会津だけじゃなくてどっかの日本の偉い人の地元も盛り立てとこうぜ、とか、世界遺産に登録されたばかりの富岡製糸場も上げとこうぜ、とか、女主人公大河作っておけば輝く女性上げになるからイイんじゃね、とか……

そんな外見のことだけ考えて作った結果がこれでしょ。そーですよね。

 

だからこそ教育にも力を入れねばならん。
将来を担うんは子どもたちです。

 

カトリーは一生懸命、外見だけじゃなくて中身を造らなきゃイイ国にならないよと訴えるわけだが、そんなの通じないのである。

男衆の方はそうやってカトリーが働きかけ、女衆はミワーが働きかける…分担制度。

つまり、グンマーは沢夫妻を攻略すればゲームクリアなのだった。

しかし、ボスキャラの方はグンマー王国の王様に自分が収まっていられればそれでOK。
姐ボスキャラは自分が女たちの暮らしを守っているという正義感に凝り固まって動きません。

寺子屋の手本を持っていくミワーに、ビシッと攻撃するおせい。

 

そんな暇があったら少しでも糸を作って稼ぎをあげた方がどんだけ助かるか。
ここに来ている女たちはね、ろくに働きもしねえ亭主抱えてまあ寝る間も惜しんで一家を支えてるんですよ。
お手伝いさんには分かんないでしょうけどね。
そんな女の暮らしは。

 

そう確かにね。
この人は他人の暮らしがよく見えてない人なんで。

 

私らは子どもの頃から糸さえ挽けりゃあなんとかやってこれたんだ。
学問は偉え人らがやりゃいんだ。
さあ帰っとくれ。仕事の邪魔だよ。

 

おせいや女工にやられた事を寿姉に愚痴ると、

そねな、上から物を言うような事を言うてはいけんよ。
子の将来を考えん親がどこにおる?
思うようにできん事もあるけど、みんなそれぞれの暮らしの中で精いっぱいやっとるんです。

あんたは頑張り過ぎると時々周りが見えんようになるところがあるんやから。

 

と厳しく、しかし優しく叱られるミワー。

この大河の寿さんは全く布教活動もさせてもらえないけれども、どんどん仏さまのようになっているよねぇ…。

 

やがて、東京で名医が見つかったとかで久米次郎と共に暮らすことになった寿姉。

寿姉の看病のためにグンマーに来たはずだったミワーは、

 

私の代わりに旦那様をお願いします。
傍で支えてさしあげて。

という正妻公認妾の地位を得たのだった。
(史実の美和さんは同居していないし、東京へも度々看病に行っています)

 

あねぇにやつれて…!

と、ちっっっ!!って感じでカトリーを睨む粂次郎が印象的だわ。
ミワーと父がイチャイチャしている事を知っているのですね、そうですね。

こうして寿姉はグンマーから退場してしまわれたのだった。

いやぁ…前も書いたからしつこくて申し訳ないけどさぁ…

寿さんは浄土真宗の信者であったので人々の心を救うためにグンマーで布教活動を行い信頼も得て、夫が円滑に政治活動できるようにサポートしたんだよ…何もしないで寝てばかりいたわけじゃないんだ。・泣

ひどくないひどいわーーこの扱い。

政府描写は、毎度ナレですっ飛ばされた西南戦争(このドラマの西郷って誰だったっけ…とか思い出すのにも時間がかかるレベル)よりも木戸の病気の方がメインだし。

楫取さん。
もし万が一私に何かあれば…あとはお願いします。

とか政府を託されちゃうカトリー
伊藤博文や大久保利通の立場は一体……。

 

託され夫婦(未)のグンマー攻略は続く。

このゲームは沢夫妻というラスボスを倒す結構簡単なRPGです。

トメの旦那が博打でまた大負けして借金の形に娘が売られそうになり、それをおせいさんが支払ってやる…という時代劇でよく見るような事件が勃発し、それに物言いをつけるミワー。

 

同じ事の繰り返しで慣れっこになってしもうて…。
このままで本当にええんですか?

 

何が言いたいんだい?

 

おせいさんがいっつも皆さんを守ってくれとります。
でも、やから解決せんのじゃないでしょうか。

 

はっ…。おぼっこいお手伝いさんが私に意見しようっつんですか?

はい!言わせて頂きます!

自分から何かを変えようとせん限りダメなんです!
皆さんが大変なんは分かります。
でも、やからって自分には無理やって勝手に決めつけんでつかぁさい。

できん事なんかありません。
その気になれば何だってできます!
難しい字だって、文章だって覚える事ができるんです!
これからは誰でも自分で人生を好きに生きていけるんです!
そねな時代になったんです!

誰でも…誰でも夢みてええんです。
でも、そのためには学ばんと。
学んで考える事が大事です。
それが生きる力になります。

 

この長いセリフ攻撃が、なぜかおせいさんの

気に入った!

になり、ミッションコンプリート…。

よかったよね……ボーーーー

 

いや、自分自身の足で立たないで誰かに甘えている限り何も変わらない…という理屈はわかる。

でもね、なぜかこの人が言うと綺麗ごとに聞こえるのね。
この人自身が何かしてあげているわけじゃないから…。

結局、これ切っ掛けでドラマの世界では学問所が出来たらしいが、その時間分の生産はどうなるのだろうか。
貧乏な女工たちの給金が減ったりしないだろうか。
そういう問題には着手してる

この人の周りだけがいつもどこでもトントン拍子に事が運んでいいよね…。

 

女は学問もしてシッカリ働き、その分で男は博打をうつという男にとって天国な国、グンマー。
素晴らしいところですね…という話でした。

 

実際の楫取の活躍は、今日も紀行がプレゼンツ。

 

「楫取素彦は教育政策に情熱を注ぎました。
県内各地の教育現場を積極的に視察し、学校名を記した額を寄贈するなど学校の設立を奨励します。」

「群馬県の就学率は飛躍的に上がり、全国でもトップレベルになりました。」
「楫取は道徳の教科書「修身説約」を編さんさせ、子どもたちの心の教育にも力を入れます。
親しみやすい説話を用いたこの教科書は全国各地で採用されました。」

「明治11年。
衛生所を兼ねた医学校を新設。
後に当時まだ少なかった女学校の校舎としても使用されました。」

「楫取は先進的な教育環境を整え人材の育成に努めたのです。」

この話の何処にもミワーは出てこないけどね……。

 

ああ、来週が怖い。
史実の美和さんは久坂以外の人の妻になるつもりはないと母の薦めを断った人なのに…。

切なすぎる悪改変。

 

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※キャスト

杉文(美和) … 井上真央(子役期:山田萌々香)
吉田松陰 … 伊勢谷友介(子役期:板垣李光人)
楫取素彦(小田村伊之助) … 大沢たかお
久坂玄瑞 … 東出昌大

杉百合之助 … 長塚京三
杉滝 … 檀ふみ
玉木文之進 … 奥田瑛二
杉民治(梅太郎) … 原田泰造(子役期:石津侑輝)
杉寿 … 優香(子役期:香音)
杉敏三郎 … 森永悠希(子役期:山田瑛瑠→大橋律)
杉亀 … 久保田磨希
玉木彦助 … 冨田佳輔
杉豊 … 信太真妃(子役期:梅崎音羽)
吉田小太郎 … 中野遥斗
久坂久米次郎 … 大西統眞(幼少:太田琉星)
秀次郎 … 五十嵐陽向

毛利敬親 … 北大路欣也
毛利都美子 … 松坂慶子

銀姫 … 田中麗奈
園山 … 銀粉蝶
潮 … 鷲尾真知子
鞠 … 石橋杏奈
日出 … 江口のりこ
志乃 … 高橋由美子
国島 … 白石加代子

桂小五郎 … 東山紀之
周布政之助 … 石丸幹二
椋梨藤太 … 内藤剛志
椋梨美鶴 … 若村麻由美
松島剛蔵 … 津田寛治
宮部鼎蔵 … ビビる大木
長井雅楽 … 羽場裕一
山県太華 … 藤田宗久
来島又兵衛 … 山下真司
内藤一馬 … 田中仁
来原良蔵 … 松本実
福原越後 … 西岡秀記
井上聞多 … 石井正則
白石正一郎 … 山本譲二
中原復亮 … 堀井新太

毛利元徳 … 三浦貴大

高杉晋作 … 高良健吾(子役期:山崎竜太郎)
吉田稔麿 … 瀬戸康史
伊藤博文 … 劇団ひとり
入江九一 … 要潤
野村靖 … 大野拓朗
前原一誠 … 佐藤隆太
寺島忠三郎 … 鈴木伸之
品川弥二郎 … 音尾琢真
赤禰武人 … 阿部亮平
山縣有朋 … 永岡佑
松浦松洞 … 内野謙太
雲仙 … 浜田学
村上恒久 … 須賀貴匡
松原誠一 … 川岡大次郎

入江すみ … 宮崎香蓮
吉田ふさ … 小島藤子
吉田イク … 芳本美代子

梅田雲浜 … きたろう
小野為八 … 星田英利
山根文季 … 平田満
内藤一馬 … 田中仁
井上雅 … 黒島結菜
小田村志乃 … かたせ梨乃
金子ツル … 麻生祐未
高須久子 … 井川遥
福川犀之助 … 田中要次
富永有隣 … 本田博太郎
大深虎之丞 … 品川徹
吉村善作 … 日野陽仁
高須 糸 … 川島海荷
辰路 … 鈴木杏
金子重輔 … 泉澤祐希
野村望東尼 … 真行寺君枝

間部詮勝 … 堀部圭亮
石谷穆清 … 橋本じゅん
沖田総司 … 賀来賢人
近藤勇 … 中村昌也

金太郎 … 大河内浩
黒川嘉兵衛 … おかやまはじめ
長野主膳 … 祖父江進
山田浅右衛門 … 松本真司
井伊昌子 … 吉沢梨絵
徳川慶喜 … 森慎太郎
徳川家茂 …

井伊直弼 … 高橋英樹

西郷吉之助 … 宅間孝行
阿久根 … 山崎潤
島津久光 … 江口直人

三条実美 … 上杉祥三
尾崎三良 … 緋田康人
鷹司輔熙 … 小須田康人
三条西季知 … 大槻修治
近衛忠熙 … 瀬川菊之丞

坂本龍馬 … 伊原剛志
梅田雲浜 … きたろう
沼崎吉五郎 … 佐藤二朗
幾松 … 雛形あきこ
宮部鼎蔵 … ビビる大木
平六 … 春風亭昇太
吉川経幹 … 寺十吾
古高俊太郎 … 小久保寿人

阿久沢せい … 三田佳子
阿久沢権蔵 … 江守徹
星野長太郎 … 大東駿介
新井領一郎 … 細田善彦
鈴木栄太郎 … 相島一之
工藤長次郎 … 尾上寛之
トメ … 宮地雅子
船津伝次平 … 石原良純
津田梅子 … 知花くらら

スポールディング … クリス・ダーバル
ウィリアムズ … マーク・チネリー
タウンゼント・ハリス … リー・ロングショー
ヒュースケン … ヨヒアム・ヨンケーレ
トーマス・グラバー … ジョン・オオクマ

 

語り … 池田秀一

※スタッフ

脚本 … 大島里美、宮村優子、金子ありさ、小松江里子
音楽 … 川井憲次
題字 … 國重友美
制作統括 … 土屋勝裕
プロデューサー … 堀之内礼二郎
演出 … 渡邊良雄 、末永創

公式サイト http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/

 

 

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コメント

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    『運命の糸つなげて』
    「運命の糸つなげて〜誰もが未来を夢見るために義兄と妹の約束」

    内容
    群馬へと戻ってきた美和(井上真央)だったが、
    萩の乱で家族を失った悲しみに暮れていた。
    それでも美和は、病の姉・寿(優香)の看病をしながら、
    素彦(大沢たかお)を寿…

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     そんなふたりにさまざまな言葉が投げかけられる。

     まずは寿(優香)。
    「そげな上からものを言うようなことはいけんよ」
    「思うようにできるんことがあるけど、みんな、それぞれの…

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    長州の動乱、萩の乱を経て、
    明治の世の中がどんどん変わっていきます。

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    先週萩の乱に誓うってタイトルでしたけど、何か誓ってましたかねええ。この悲しみを乗り越えてとか、もう金輪際戦は回避するとか、そういうのはいっこう印象に残ってなくて、いっそタイトルは、萩の乱の悲劇とか、前原死すとかそんな風にしてもらった方がしっくりきたかなあって。その点今回はもう丸わかりですよ、運命の赤い糸が繋がるんでしょ?主人公様と義理の兄の禁断のアレで!ううう~~む。あ、それかもしかして阿久…

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