【花燃ゆ】第43回 「萩の乱に誓う」感想


美和(井上真央)は阿久沢せい(三田佳子)から、養蚕の仕事場を案内され、女たちが幼い頃から働いている現状を知る。楫取(大沢たかお)も学校を視察し、子どもたちの就学状況を危惧しており、二人は教育を振興させるための策を熱心に考え始める。そんな折、萩で前原一誠(佐藤隆太)が新政府に不平を持つ士族を集め、反乱を起したことが知らされる。家族、友人が渦中にある中、美和は楫取に代わって、萩に戻ることを決める…!
(あらすじ「Yahoo!TV」より引用)

    花燃ゆ大

 

花燃ゆ 四十三話「萩の乱に誓う」

 

アバンの生糸作りシーンはなかなか興味深かった。
ものつくりの現場をちゃんと映し出して下さるのは当時の産業が偲ばれてとてもいい。

 

糸挽きっつって繭から細~い糸を挽いて一本の生糸に仕上げる。
これが、その繭を作る「お蚕様」だ。
お蚕様がこの桑の葉を食べて糸を吐く。

お…お蚕様ですか…。

ほら、どうです? ほれほれ。
かわいいでしょう?ほれほれ。

ハハハハハ! 
どうやら、お手伝いさんはお蚕様が苦手みたいだがね。

 

まぁ…お蚕さまがカワイイかどうかは別としてだな…。

糸作りに携わる少女を発見するミワー。

 

おせいさん。

ん?

あの子は…。

ああ。母親のトメと一緒にここで働いているおキク。
なかなか筋がよく、いい女工さんになりますよ。

 

ですが、まだ子どもでは…。

 

何をおっしゃるやら。
女は十になると、はあ、もう立派な働き手だ。

 

いや…ホントに…
何をおっしゃっているのか、もうビックリだよ。

農家だろうが商家だろうが貧しい家の子供は寺子屋だって学校だって行っていないし、女子ともなればますますそう。(というか、国民の大半以上は「貧しい家の子供」である)子どもは家の立派な働き手の1人であり、忙しくて勉強なんてやってる時間はないんだよ。

確かに長州は学問好きな人間がいっぱいいて、だからこそ「今の政治はおかしい」と考える人間が出てくることになった。自らの頭で考えて行動し、結果的にはテロris……いぇ…何でもありません。

けれども長州だって下から上までみんな学問していたワケではない。
大抵の人間は学問じゃ食っていけないからな。

「まだ子どもでは…。」なんてセリフ、この時代の人ならば出てこないと思うけど~
なんだろう…私の周りはみんなお勉強してたわよぉぉぉみたいな上から目線。

 

工場にまたステレオタイプな借金取りが乗り込んで来て字が読めないトメが騙され、悪沢…じゃなかった阿久沢さまの奥様が助けるというステレオタイプな悪者退治。

 

トメさんが文章が分かれば起こらんかったという事です。
トメさんの十になる娘さんも一人前に糸挽きをしとって…。

と、グンマーの現状をカトリーに報告する美和さんである。

 

まずは小学校で学ばせねばならんな。

ですが、大人たちが子どもを働き手と思うておっては…。

母親たちにもっと読み書きを覚えてもらうというのはどうでしょう?

母親に?

ええ。そうすれば毎日の暮らしの中で自分の世界が広がるんが分かってもらえます。
子どもたちにも勉強させたいと思うはずです。

 

母親たちは家事も仕事も子育ても抱えて勉強なんてしてる場合じゃないと思うんだけど~。
今みたいに電化製品がない時代、どれだけ家事に時間がかかったか…

なんか、も~…他人の家の事情なんてどうでもいい女である。

当然、

勉強する暇があるなら少~しでも稼いでもらった方がいいってもんだ。
みんな楽な暮らしをしている訳じゃないんだ。
お手伝いさんみたいに。

 

と、せいさんに言われる。当然だ。

……でも、最終的には…たぶん、トメさん辺りから学問やってみてぇだ~みたいな話になるのも、この大河だから当然だ。何しろミワーさまのお手柄作らないとならないからな…。

だって、寿さんは中風でだいぶ体調が悪いらしい。
ミワーだけがカトリーのパートナーとして大活躍する場は整っているのだもの~~

 

そんなミワーに今週も大活躍の機会がやってくる。

前原がついに萩の乱を起こすのです。
そのお知らせをわざわざミワーに出してくる前原であった。はぁ…なんで

 

萩では東京で学問をしたいという願いを叔父の文之進によって妨げられた小太郎がヤケクソになって乱に参加。(←妄想補正入ってます)

ちなみに、この大河をご覧の方は、この吉田小太郎という青年が梅兄の長男だということは理解しておられるでしょうか

「時々、杉家にチラチラと居たり居なかったりする不思議な少年」だと思っておられる視聴者もいるのでは…と心配してます。ご存知だったらいいんです…それで……ぃゃ…。
   花燃ゆ43

 

端折っちゃいますが、この居たり居なかったりした小太郎くんの出番が萩の乱によって今日終了ーーーしたのだった。

可哀想……

ぃゃ…たった19歳ほどで死んでしまって可哀想…という追悼の気持ちよりも…

意志を持って乱に参加したのに、まるで叔父上にゴリゴリ推されて参加したみたいに描かれちゃってこれじゃ犬死にで可哀想!

出番が曖昧すぎて(たぶん)多くの視聴者に顔も覚えてもらえず「この子、誰だ」くらいの認識で終了しちゃって可哀想!

これぞドラマに殺された悲劇の青年………。・泣

 

その頃、美和さんはグンマーを旅立ち東京へ向かっていた。
何しに行ったのかというと、萩の乱に参戦しそうな粂次郎を止めるためだよ。
捨てた養子に母親面するためのお江戸行きなのだった。

案の定、久米次郎は止めるミワーの言う事など聞かず、2人は共に萩へ。

着いた時には数日で鎮圧されちゃった乱は終了。

小太郎の戦死に静まり返る杉家…みたいな状態に……。

ちなみに、この乱では梅兄たちの長女の婿も戦死しているんだけど、このドラマにはそういう人はいないのでそこはスルーです。

 

お恨みします…。
叔父上さえ小太郎の東京行きをお許し下さっとったら…。

小太郎は巻き込まれず死なずに済みました。

 

と、嘆く亀義姉。

 

叔父上も分かっておられた。じゃから…。

叔父上が…どうかされたんですか?

文之進様は…。
お腹を召されました。

 

そーです。叔父上は塾生からいっぱい反乱軍の人間が出てしまった責任を取って切腹したのでした。

この時、杉家の長姉…つまり寿姉とミワーの姉が介錯したと言われていますが、このドラマにはそういう人はいないのでそこもスルーで。

「わしは武士としてどう生きるべきかをいつも考えていた。武士とは生まれるものではない。作られるものである。武士とは信念を貫く者の事。前原殿は誠の武士であった」

うん…それはよく解らないね。
だってドラマ自体にそういう必死な思いがないもの。

甥も叔父も死んじゃって、元養子には冷たく反抗され、自分も泣きたいらしいが泣けなかった美和。

 

とうとう最後まであの子に泣き言の一つも言わせんで送り出してしもうた…。

はい…。
美和さんのおかげで私は涙に明け暮れる事ができました。
やからもう、流す涙ものうなりました。

私もです。
美和がそばにおってくれたおかげで…。

 

という、もの凄いミワー上げが萩の実家で義姉と母によって行われている中、

 

やけど…
誰があの子の悲しみを受け止めてくれるんやろう…。

 

大丈夫ですよ、お母さん。
貴女の娘は路上で義兄上に抱き留めてもらってるんで~~…。

 

ああ…
ほんと、気持ち悪い。

寿さんこそが可哀想だわ。まだ生きてるんですけど~~

 

結局、ミワーが母と義姉を泣かせてあげて、自分はグンマーで義兄とラブラブ…
するための萩の乱だった。

 

前原とか誰!?

ってほどの薄い扱い……隆太君、お疲れ様でした。・泣

 

「前原一誠は政府の要職を歴任したあと萩に戻りました。

前原は政府の近代化政策に不満を抱く士族たちの中心的な存在になっていきます。
明治9年10月、旧藩校・明倫館に士族が集結。
前原は政府の政策をただすため挙兵に踏み切ります。

杉民治の長男・吉田小太郎は真っ先に駆けつけた一人でした。
しかし僅か10日ほどで政府軍に敗れます。

前原に賛同した玉木文之進は責任を取り切腹。
前原は捕らえられ処刑されました。

吉田松陰から誠実な人柄を高く評価された前原一誠。
困窮する人々のため前原はその身を捧げたのです。」

 

…つーことで……
今週もありがとう。紀行。

 

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※キャスト

杉文(美和) … 井上真央(子役期:山田萌々香)
吉田松陰 … 伊勢谷友介(子役期:板垣李光人)
楫取素彦(小田村伊之助) … 大沢たかお
久坂玄瑞 … 東出昌大

杉百合之助 … 長塚京三
杉滝 … 檀ふみ
玉木文之進 … 奥田瑛二
杉民治(梅太郎) … 原田泰造(子役期:石津侑輝)
杉寿 … 優香(子役期:香音)
杉敏三郎 … 森永悠希(子役期:山田瑛瑠→大橋律)
杉亀 … 久保田磨希
玉木彦助 … 冨田佳輔
杉豊 … 信太真妃(子役期:梅崎音羽)
吉田小太郎 … 中野遥斗
久坂久米次郎 … 大西統眞(幼少:太田琉星)
秀次郎 … 五十嵐陽向

毛利敬親 … 北大路欣也
毛利都美子 … 松坂慶子

銀姫 … 田中麗奈
園山 … 銀粉蝶
潮 … 鷲尾真知子
鞠 … 石橋杏奈
日出 … 江口のりこ
志乃 … 高橋由美子
国島 … 白石加代子

桂小五郎 … 東山紀之
周布政之助 … 石丸幹二
椋梨藤太 … 内藤剛志
椋梨美鶴 … 若村麻由美
松島剛蔵 … 津田寛治
宮部鼎蔵 … ビビる大木
長井雅楽 … 羽場裕一
山県太華 … 藤田宗久
来島又兵衛 … 山下真司
内藤一馬 … 田中仁
来原良蔵 … 松本実
福原越後 … 西岡秀記
井上聞多 … 石井正則
白石正一郎 … 山本譲二
中原復亮 … 堀井新太

毛利元徳 … 三浦貴大

高杉晋作 … 高良健吾(子役期:山崎竜太郎)
吉田稔麿 … 瀬戸康史
伊藤博文 … 劇団ひとり
入江九一 … 要潤
野村靖 … 大野拓朗
前原一誠 … 佐藤隆太
寺島忠三郎 … 鈴木伸之
品川弥二郎 … 音尾琢真
赤禰武人 … 阿部亮平
山縣有朋 … 永岡佑
松浦松洞 … 内野謙太
雲仙 … 浜田学
村上恒久 … 須賀貴匡
松原誠一 … 川岡大次郎

入江すみ … 宮崎香蓮
吉田ふさ … 小島藤子
吉田イク … 芳本美代子

梅田雲浜 … きたろう
小野為八 … 星田英利
山根文季 … 平田満
内藤一馬 … 田中仁
井上雅 … 黒島結菜
小田村志乃 … かたせ梨乃
金子ツル … 麻生祐未
高須久子 … 井川遥
福川犀之助 … 田中要次
富永有隣 … 本田博太郎
大深虎之丞 … 品川徹
吉村善作 … 日野陽仁
高須 糸 … 川島海荷
辰路 … 鈴木杏
金子重輔 … 泉澤祐希
野村望東尼 … 真行寺君枝

間部詮勝 … 堀部圭亮
石谷穆清 … 橋本じゅん
沖田総司 … 賀来賢人
近藤勇 … 中村昌也

金太郎 … 大河内浩
黒川嘉兵衛 … おかやまはじめ
長野主膳 … 祖父江進
山田浅右衛門 … 松本真司
井伊昌子 … 吉沢梨絵
徳川慶喜 … 森慎太郎
徳川家茂 …

井伊直弼 … 高橋英樹

西郷吉之助 … 宅間孝行
阿久根 … 山崎潤
島津久光 … 江口直人

三条実美 … 上杉祥三
尾崎三良 … 緋田康人
鷹司輔熙 … 小須田康人
三条西季知 … 大槻修治
近衛忠熙 … 瀬川菊之丞

坂本龍馬 … 伊原剛志
梅田雲浜 … きたろう
沼崎吉五郎 … 佐藤二朗
幾松 … 雛形あきこ
宮部鼎蔵 … ビビる大木
平六 … 春風亭昇太
吉川経幹 … 寺十吾
古高俊太郎 … 小久保寿人

阿久沢せい … 三田佳子
阿久沢権蔵 … 江守徹
星野長太郎 … 大東駿介
新井領一郎 … 細田善彦
鈴木栄太郎 … 相島一之
工藤長次郎 … 尾上寛之
トメ … 宮地雅子
船津伝次平 … 石原良純
津田梅子 … 知花くらら

スポールディング … クリス・ダーバル
ウィリアムズ … マーク・チネリー
タウンゼント・ハリス … リー・ロングショー
ヒュースケン … ヨヒアム・ヨンケーレ
トーマス・グラバー … ジョン・オオクマ

 

語り … 池田秀一

※スタッフ

脚本 … 大島里美、宮村優子、金子ありさ、小松江里子
音楽 … 川井憲次
題字 … 國重友美
制作統括 … 土屋勝裕
プロデューサー … 堀之内礼二郎
演出 … 渡邊良雄 、末永創

公式サイト http://www.nhk.or.jp/hanamoyu/

 

 

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コメント

  1. 大河ドラマ「花燃ゆ」吉田松陰の妹43前原らの反乱を素彦と美和は止める事ができず悲しみの中再び群馬の動乱と向き合うのだった

    大河ドラマ「花燃ゆ」第43話は前原が萩で反乱を起こして美和は萩へ戻るが素彦は寿の具合が悪く東京へ向かった。しかし萩の乱はわずか10日で鎮圧され、前原は処刑され、叔父の …

  2. 昼寝の時間 より:

    花燃ゆ #43「萩の乱に誓う」

    公式サイト 美和(井上真央)は阿久沢せい(三田佳子)から、養蚕の仕事場を案内され

  3. 花燃ゆ 第四十三回

    『萩の乱に誓う』
    「萩の乱に誓う〜再びの悲痛な叫びが二人を近づける」

    内容
    明治9年。美和(井上真央)は、せい(三田佳子)から
    養蚕の仕事についての説明を受けていた。
    多くの女工に交じり、10歳にも満たない少女が働いていると知る。
    そして読み書きが出来な…

  4. 吾今国の為に死す、死すとも君恩に背かず・・・明治九年萩の乱(佐藤隆太)

    武士をどうするか・・・明治維新の立役者たちはそれぞれに頭を悩ませる。 明治天皇はもちろん、武士ではない。 政府の要職を占める二人の公家、三条実美と岩倉具視も武士ではない。 しかし、実際に新政府を動かす、木戸、大久保、西郷は武士だった。 長州と薩摩ということでは・・・木戸と大久保、西郷は対立する。 し

  5. 大河ドラマ「花燃ゆ」 #43 萩の乱に誓う

    萩の乱。
    松陰のおひざ元で、松陰を思う前原一誠の反乱。

  6. 花燃ゆ 第43回「萩の乱に誓う」〜死んでいく前原のせりふがないのは脚本家の怠慢だ!

     この作品、明るさや躍動感がないんですよね。
     涙、涙、涙……、出て来るのは不幸な人ばかり。
     日曜日の夜にこれを見せられるのは、きついわ……。

     たとえば、朝ドラの『あさが来た』。
     同じ幕末を描いていても、明るい。
     視聴者は波乱の時代をたくましく生きてい…

  7. NHK大河ドラマ「花燃ゆ」第43回「萩の乱に誓う」

    いよいよ来ました萩の乱。萩の乱の以前にすでに、そうなるだけの伏線があったと想うんですけど、そこら辺をスルーしがちで・・視聴者の皆様が付いて来てくださるものかどうか。私みたいのなのはもう、必死に自助努力で勉強して補っておりますけど、果たして一般受けのほどは・・(汗)

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