【ど根性ガエル】第7話 感想

あの…京子ちゃんのおばあちゃんはどう思います?
あれ。

あれ?
あ~あの、「ピョン吉くんも応援しています」?

ええ。

あのね、ゴリライモ君。

はい。

大人になるっていうことは、きれい事だけじゃやって行けないってことだっていうでしょ?
大事なのは今のその気持ちを忘れないこと。
「ずるいな」っていう気持ちを忘れないこと。
そしてずるいことした分頑張るの。
必ず取り返す!

それが大人。

 

ど根性ガエル  第7話

    ど根性ガエル

 

簡単感想で。

 

おいら、もうすぐみんなと お別れみたいなんだ。
寿命が来ちまったみたいだ。

というピョン吉のお別れ宣言を受けて。

ショックな顔は見せたものの、相変わらず悲壮感からはほど遠いひろしである。
町のみんなも同様。

ショックではあるが騒ぎはしない。
剥がれそうなピョン吉をくっつけるために針とか~~…。
発想、そっちなんだ。強力接着剤ではないんだ。 
(そしてその縫い方じゃ表と背中がくっついて着れなくなるでやんす)

ひろしがいつもどおりピョン吉を叩いたり引っ張ったりする度に
剥がれるからやめてぇぇぇ……と叫んでしまうんですけど~~。

そんな調子でヘラヘラしているひろしだが、実は五郎の所には毎日弱音を吐きに来ている。

 

はぁ~…どうしたらいいんだよ、俺はよ。

いや、あの、先輩。気持ちは分かるんでやんすが、一応 ここは交番なんで
毎日そうやって…。

 

何でだよ!
ここは市民が相談しに来る場所だろうが!

…俺はどうしたらいいんだよ。
あいつに何もしてやれねえんだよ、俺はよ。

そんなひろしが
「ピョン吉のためにしてやれること」
を見つけ、ひろしなりに頑張るのが今回の話。

 

これだよ、五郎!

えっ?
「富士山の麓に建てられたこの神社はカエルを不老長寿の神様として祭ってあり昔から お参りすると 寿命が延びたりするといわれている」。

どうだよ、これ、ピョン吉にぴったりだろ?
行くしかねえな、こりゃ。

でやんすね!

 

その神社はカエルを祀って不老長寿を祈願する神社であって、カエルの不老長寿を祈願する神社じゃないんだけどね…。 でもまぁ、カエルの神様には違ぇねえ。何か御利益があるかもよ

と、思わずちょっと考えた。

モデルになった神社は山梨県の富士急行線「下吉田駅」から行くことができる「三国第一山富士浅間神社」。ちなみに、別に蛙神社ってわけではないらしい。 

 

金がないので町内の福引きを当てての旅行に行こうと計画するひろし。
3万も出した五郎すら当たらないのを1回でシラっと引き当てる京子ちゃん。

こうしてひろし、母ちゃん、ピョン吉、五郎、京子ちゃんというメンバーで旅行。

蛙神社には本当に蛙の王様がいて、池の底にあるという竜宮城ならぬカエルの王国に誘われるピョン吉。

ここで、ひろしは考える。
ピョン吉は元々カエルだ。
カエルと一緒に最期の時間を過ごした方が幸せかもしれない、と。

そうだよな。お前も元々カエルなんだよな。
俺のせいでど根性ばっかり出して、俺ら人間といたから疲れちまったんだよな、きっと。
そこでならもう ど根性なんて出さなくていいんじゃねえのか?
ピョン吉…そうだろ?

幸せに暮らせよ、ピョン吉。

 

こうして富士の麓に置いてきたピョン吉が、駅伝ランナーから自転車競技の団体からトラックから最後にはヘリコプターまで、というスーパーヒッチハイクリレーで葛飾まで帰ってくるという……

それだけの話なんだけどね。

子どもにも解りやすい単純さの中に思いやりが溢れてる。
本当に昔の人情コメディ漫画みたいなんだよね。

散々ケンカした後で、ひろしはピョン吉に言うのだった。

 

お前、死ぬなよ。
お前がいるからおもしれぇんじゃねえかよ、この町はよ。
そうだろ?
平面ガエルなんてあり得ねえヤツが生きてるから面白いんじゃねえか。
この世界も悪くねえなって、だから思えるんじゃねえかよ。
つまんねぇだろ、お前がいなくなっちまったら。
だからよ、お前…死ぬな。

もしかして、あれか?
俺が大人になったからお前が消えるとかそういうやつか?
やめろよ、お前。だったら大人になんかなんねえぞ、俺は。
ジジイになるまでこのまんまでいてやるぜ!

 

そう…ひろしが大人になるのを見届けたらピョン吉が消えてしまうなら、ずっとこのままでいい。

そうすれば、ピョン吉も死んでる場合じゃなくなるはずだ。

いつまでど根性出してなきゃならないんだ。楽にさせてやれ…
とは、思えないのよ。
だって、ピョン吉、元気だもん。

誰も大人になんかなりたくないし。変わりたくなんてないし。

人が死ぬ…(ぃゃ、カエルか)

それは一つの時代に幕を引く事だ。
それはとても怖い。
人の死に直面したら、生き残る方にも覚悟が要る。

今回、ひろしはちょっと大人に見えた。
今までのひろしの中で一番大人に見えた。

 

選挙応援にピョン吉を担ぎ出したゴリライモは自分の卑怯さに少し引け目を感じる。
でも、京子ちゃんのお祖母ちゃんは言ってくれた。

 

大人になるっていうことは、きれい事だけじゃやって行けないってことだっていうでしょ?
大事なのは今のその気持ちを忘れないこと。
「ずるいな」っていう気持ちを忘れないこと。
そしてずるいことした分頑張るの。
必ず取り返す!

それが大人。

 

「大人の事情」を責めないその優しさに救われた。

人は何歳からでも大人になれるのだと思った。

 

だから、今はまだこのままでいたい。
ピョン吉のいる世界がひろしもゴリライモも梅さんも救っているんだ。

そこには甘やかな子どもの世界があるんだね。守られて包まれる世界。

ピョン吉がいなくならなければ、そこから抜け出すことは出来ないのかもね…。

 

【おまけ】
リアル・ドラマ版ど根性ガエルその後……第4話。
「漫画家がマンガを描けなくなる理由 なぜ父は『ど根性ガエル』を描けなくなった?:『ど根性ガエルの娘』第4話」


ピョン吉がシャツから剥げかけ、寿命が近づいていることを知ったひろし(松山ケンイチ)。
ひろしはピョン吉を病院に連れて行くものの、平面ガエルでは医者も治療法も分からない。
体に良いと言われるお香を焚いたり、はがれかけた部分を無理やり縫いつけようとしたり、
ピョン吉を元気にするためにはどうしたらいいかと町の仲間たちもあれこれ協力するが、
うまくいかない。

ひろしは、カエルを不老長寿の神として祀る神社が富士山のふもとにあると知り、そこに
ピョン吉を連れて行けば元気になるのではないかと考える。
しかし、ひろしには、ピョン吉を富士山に連れて行くお金がなかった。
そんな中、商店街の福引が行われ、一等の商品は富士山近くの温泉旅行だった。
ピョン吉を富士山に連れて行くため、一等を狙うひろし。
とはいえ、そう簡単に一等が当たるわけもない。
ピョン吉を思って必死になるひろしに、町の人々も胸を打たれる。
ひろしは、みんなの力を借りて、温泉旅行を見事獲得する。

ひろし、ピョン吉、京子(前田敦子)、五郎(勝地涼)、母ちゃん(薬師丸ひろ子)は、富士山の
ふもとの温泉に行くことに。
念願のカエル神社にたどり着いた一同は、ピョン吉の寿命が延びるようにとお参りするのだった。
ひろしとピョン吉は、いつも一緒にいた子供の頃を思い出し、みんなと旅行を楽しむ。
そんなひろしたちを見つめる何者かの視線が。それは、たくさんのカエルたちだった…。
楽しいはずの旅行に、不穏な空気が立ち込めてくる…。

(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)

 

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よろしければ→【2015年7月期・夏クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表

 


※キャスト

ひろし … 松山ケンイチ
ピョン吉 (声)… 満島ひかり
京子ちゃん … 前田敦子
五郎 … 勝地涼
梅さん … 光石研
町田校長 … でんでん
よし子先生 … 白羽ゆり
ゴリライモ … 新井浩文

京子ちゃんのおばあちゃん … 白石加代子
ひろしの母ちゃん … 薬師丸ひろ子

(子役)
ひろし … 髙澤父母道
京子ちゃん … 松本来夢
五郎 … 山﨑光
ゴリライモ … 菊池宇晃

※スタッフ

脚本 … 岡田惠和
演出 … 菅原伸太郎、狩山俊輔
プロデュース … 伊藤響(チーフ)、河野英裕、大倉寛子
音楽 … サキタハヂメ

原作 … 吉沢やすみ「ど根性ガエル」
オープニングテーマ … 「ど根性ガエルのテーマ」
エンディングテーマ … ザ・クロマニヨンズ「エルビス(仮)」

公式サイト http://www.ntv.co.jp/dokonjyo/

 

 

 
【ど根性ガエル】第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話


コメント

  1. くう より:

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    PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
    >回を重ねるごとに好きになる、そんな感じです。
    やっぱり優しさがあふれているからかしら。
    でも最後が・・・
    やっぱり悲しい最後になるのかしら。

    回を重ねるごとに楽しいけれども終わりの時を感じるので切なさが増すんですよね~。
    けれども、以前の記事にリンクした河野Pインタビューではシリーズ化したいとおっしゃっていたので…
    もしかしたらシレッと生き延びるのでは~と期待してもいるんですよ~。
    どんなラストだろうときっと幸せを貰えると信じて見守ります^^

  2. ど根性ガエル (第7話・8/29) 感想

    日テレ系『ど根性ガエル』(公式)
    第7話『ピョン吉別れ旅!カエルに戻る日』の感想。
    なお、原作漫画:吉沢やすみ氏の『ど根性ガエル』は数巻は既読、過去のアニメ版も見た記憶あり。

    ピョン吉(声=満島ひかり)の異変に気付いたひろし(松山ケンイチ)はうろたえる。町中の人がピョン吉の回復を願い、応援してくれる。選挙中のゴリライモ(新井浩文)は、そんなピョン吉の人気…

  3. ど根性ガエル 第7話

    第7話「ピョン吉別れ旅!カエルに戻る日」2015/8/29 放送 ピョン吉がシャツから剥げかけ、寿命が近づいていることを知ったひろし(松山ケンイチ)。ひろしは、カエルを不老長寿の神として祀る神社にピョン吉を連れて行けば元気になるのではないかと考える。  ひろし、…

  4. トリ猫家族 より:

    「ど根性ガエル」 第7話 ピョン吉別れ旅!カエルに戻る日

     さて、前回は・・・・
    ゴリライモ(新井浩文)の応援演説の時にピョン吉からまさかの余命カミングアウトがあったんだったわね。

     それを受けてひろし(松山ケンイチ)はでき …

  5. kyom より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    なんでしょうね~。
    まさか「ど根性ガエル」を見てウルウルするとは思ってもみなかったです。
    でもウルウルきちゃうんです。
    回を重ねるごとに好きになる、そんな感じです。
    やっぱり優しさがあふれているからかしら。
    でも最後が・・・
    やっぱり悲しい最後になるのかしら。

  6. ど根性ガエル「ピョン吉別れ旅!カエルに戻る日」

    いよいよ、ひろし(松山ケンイチ)は、ピョン吉(声:満島ひかり)がシャツから剥がれ寿命が尽きかけていると知り、あの手のこ手病院へ連れて行ってもダメ。いろいろと体に良いコトをしてもダメで、ついには、よし子先生(白羽ゆり)に縫ってもらおうとするがダメで、ついに、富士山のふもとにあるカエルを不老長寿の神としてまつる神社があると知り、そこに連れて行こうとします。偶然にも、折しも、商店街の福引きの1等が…

  7. ど根性ガエル 第7話

    ピョン吉(CV:満島ひかり)がシャツから剥がれかけ、寿命が近づいていることを知ったひろし(松山ケンイチ)は、カエルを不老長寿の神として祭る神社が富士山の麓にあると知り、そこへピョン吉を連れて行けば何とかなるのではないかと考えます。

    そんな中、商店街の福引の1等賞品が富士山近くの温泉旅行だと知ったひろしは、ピョン吉のために1等を狙います。

    五郎(勝地涼)のお金を期待したひろしで…

  8. 一番星になりやがれ(松山ケンイチ)死んでも生きる交差点(満島ひかり)温泉入浴はありません(前田敦子)

    戦争と平和の交差点。 奇跡の時代・・・奇跡の国。 紛れ込んだゴキブリに大騒ぎする日常。 海の外では子供たちが奴隷になり、殺戮されて、アグネスの心を痛ませる。 奪いつくした果てに荒廃と飢餓が待っていることを知らぬ愚か者が王者となる。 彼らは思う。 世界は奪っても奪っても尽きぬほど広く果てしないと・・・

  9. ど根性ガエル 第7話

    「ピョン吉別れ旅!カエルに戻る日」

    内容
    ついに、ひろし(松山ケンイチ)は、
    ピョン吉(声:満島ひかり)がシャツから剥がれ寿命が尽きかけていると知る。
    病院へ連れて行ってもダメ。いろいろと体に良いコトを挑戦してもダメ。
    思い切って、よし子先生(白羽ゆり)に…

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