【 流星ワゴン 】第1話 感想

ひょっとしたら、まだお前の知らんことがあるんじゃないかのう?
わし気付いたんじゃがのう、広樹の奴 こっそりナイフを隠して持ち歩いとるど。
あんな物騒なもん、どうしてじゃ。
それに、お前の嫁さんにしても付き合っとる男が普通じゃなかったじゃろ。

お前、本当は家族のことな~んも分かっとらんのじゃないんか?
その根っこを分かっとらんから、何をしても変わらんのと違うか?

 

流星ワゴン 第1話

    流星ワゴン

 

原作未読、事前情報ゼロの状態で見た。

あ、香川さんがニシジの父親だということだけは耳に入っていたので……

大杉、倉木が好き過ぎてついに倉木の母親と再婚して籍入れてしまったのか…

とか、思っていたのだが、それは全然違った。

でも、倉木と再会できて、ちょー嬉しそうな大杉(違)
 流星ワゴン3

 

SFファンタジーだったのだね。

2015年。
永田一雄は、末期がんに侵された父親・忠雄の見舞いのために故郷へ帰っていた。

忠雄の病魔は脳に達しており、可愛がっていた娘婿まで会社をクビにすると
怒鳴り出す始末。

一雄は父親と語り合うこともなく病院を後にし家へ戻る。

家の中は中学受験に失敗して以来引き籠っている息子の広樹によって
送って差し上げるシロアリ業者がやって来そうなほど荒れ果てている。

妻は不倫中で離婚届けを置いて出て行った。

一雄は街中に座り込み、茫然と空を見上げる。

 

人生は分かれ道の連続だ。
でも、その時には何も気づかない。
気づかないまま、ある時ふいに結果だけが突きつけられる。
あの時、別の道を行っていれば……。

 

「もし、そんな人生の分岐点に戻ることができるとしたら、あなたなら
どこに戻りますか?」

気づいたら一雄の元に選TAXIが……。
   taxi.png

 

……じゃなくて、ワゴン車がやって来るのだった。

その運転席の男と助手席に乗っている子どもが実は、5年前の交通事故で
死んじゃっている人たちだと知らされて驚く一雄。

頭が割れて目玉が飛び出して顔面蒼白なゾンビたち……
が、乗っているとホラーになるので、ここでは生前の美しい姿のままです。
  流星ワゴン4

このワゴンに「人生の分岐点」に勝手に連れて行かれる一雄であった。
一体いくらかかるんだーーー←無料です。

選TAXIよりもタイムスリップ感のある選択ワゴン……。
      流星ワゴン5

 

選択肢A.1年前の11月5日。

ここで一雄は大杉…じゃなくて、若き日の父親と出会う。42歳らしい~。

 

何でそんな若いんだよ!?
何で美代子のこと知ってるんだ!?

 

何で何でってそんなもん、わしにも分からんわ!
何でか知らんけどここにおって、お前のことも嫁さんのことも分かるんじゃ。

 

とても都合のいい設定だ。

2人で酒を飲む父と息子。

 

もういいって…父さん!

「忠さん」と呼べ!
同じ年の男に「父さん」って呼ばれるのはどうも色悪いわ。
わしとお前は「朋輩」じゃ!

 

一雄が子どもの頃、父は会社を興し、社員たちを「朋輩」と呼んでいた。
この言葉にあまり良い思い出のない一雄。

 

父親はこの年から先の記憶がないらしく、一雄が実家から逃げて親の会社を
継がなかった事もここで初めて知るのだった。

2人は折り合いが悪かったらしい。

逃げたんだよ。
最初から…僕は父さんの跡を継ぐ気なんてありませんでした。

…なしてや?

父さんの会社も、それから父さんのことも、大っ嫌いだったから。

 

ショックを受けつつも、何かと一雄に絡む忠さんは、ぶっきら棒な喋り方、
乱暴な仕草、でも人懐こいと……。

このスタッフと原作者の「とんび」のヤスを思い起こすキャラ。

…で、もって、顔は大杉。もう混乱~~。

 

実は一雄はリストラ寸前だった。

僕はこれから何が起こるか全部知ってる。
タカラベ電機との取引は直前で他社に乗り換えられる。
部下の千賀は、その責任を取らされて飛ばされ、僕もリストラだ。

 

忠さんが、馬をやっていてレースの結果を覚えていれば馬券当てられたのに、
と言った事から、一雄は採用された他者の企画を思い出して、それを会社に提出。

リストラを逃れる手を打ったのだった。

 

もしかしたら、これを変えるためにわしらはここに来たんじゃなかろうか。

この日は妻の美代子が同窓会に行く日でもあった。
もちろん、浮気である。

それも阻止しようと電話を掛ける一雄。

今夜は家族3人で飯食わないか?

言ったでしょう?
今日は同窓会があるって…。

分かってる。
でも一緒に飯食いたいんだ。
お前の特製ヘルシー鍋、あれいいな。広樹も喜ぶんじゃないか?

 

一緒に飯食おう…からの「お前が作れ」発言がもう残念な夫。

この提案はもちろん成立しなかった。
ガックリする一雄。

しかし、忠さんは嫁を探し出して連れ戻そうと提案。

で、浮気相手を見つけ出して捕まえたところ、男たちに囲まれてボコボコに…。
弱すぎる…倉木と大杉なのに…MOZUなのに…。ちがう…。

 

気づくとまたワゴンに乗っている2人だった。

 

夜が明けるまでに次の場所へ向かわなければなりませんから。

次…まだあるんですか?

はい。
あなたにとって大切などこかです。

 

なあ、カズ。
さっきふと気になったんじゃが…もしかしたらお前の嫁さん、ヤバイ奴に
引っかかっとったんじゃないか?

 

で、選択肢B.

デパートの屋上。

確かここでテスト帰りの広樹と待ち合わせを…。

広樹? わしの孫か。

ああ。
テストの出来がいまいちだと落ち込んでた広樹を励まして二人で飯食って帰ったんだ。

 

この日、一雄はテストの調子が悪かったと言う広樹に

そうか。まあ調子が悪い時もあるさ。
次、頑張れよ。

あともう少しなんだから悩んでる暇なんてないぞ。
野球もサッカーも不安を打ち消すには練習しかない。
結果を気にする前にガーンと行け。

と言ったらしい。

で、受験に失敗し、家庭内暴力の末、引きこもりへの道を…。

励ましとしては悪くないと思うんだけど。
もしも受験しなければしないで後悔して引き籠ったかも知れないし、それは結果論よね。

 

何で中学受験なんかさせたんじゃ。

違う。
俺も美代子も広樹に無理強いなんてしなかった。
広樹が自分からやりたいって…。

そんでも いつの間にか期待して、後戻りできんようにしたんと違うんか?

中学受験を辞めさせると言う忠さん。

 

どう答えたら広樹を救えるんだ。
未来を変えられるんだ?

考えあぐねている内に、どんどん孫との触れ合いを楽しむ忠さんである。
もちろん、祖父としてではなくて、朋輩の忠さんとしてね。

ここで、昔父親が一緒に観覧車に乗ってくれなかったのは観覧車が恐かったから。
「黒ひげ危機一髪」を買ってもらえなかったのはオモチャ屋に品切れで手に
入らなかったから…と、昔の真実を色々と知る一雄である。

黒ひげ危機一髪を買ってもらえず家出した一雄をだれよりも探し回り、見つけて警察に
連絡したのも忠さんだったらしい。

 

崩れ始めた広樹を慰めることもでき、同窓会に行くと言っていた美代子もなぜか
帰って来てくれて、3人でご飯を食べる一雄…。

 

忠さんの言ったとおり、 このままいけばきっと未来をやり直せる。

ほうか…ほいだら、わしもお役目を果たせたっちゅうことかのう。
これで元の時代に戻れるっちゅうことか。

 

ありがとう。捜してくれて。

別にお前のためじゃない。広樹の…

 

そうじゃなくて。本当は捜してくれたんだろ?
あの時も僕のこと。

何で父さんが声かけてくれなかったんだよ。
そしたら、もしかしたら今頃…。

 

何て言ってええか分からんかったんじゃ。
何を言ってええか…。

 

自分も息子に何と言っていいのか解らなかった一雄は父親の不器用さを知るのだった。

 

過去を修正しつつ、自分の父親との関係も修復していく物語。

これで妻の浮気もなくなりそうだし、息子も引き籠らなくなりそうだし、
リストラもされなくて済みそうだし…イイお話だったね…。

あれ、解決しちゃったけど最終回??

 

んなワケはなく…。

 

飛ばされる予定の部下・千賀から、

課長、大変です!
先ほどタカラベ電機から急に呼び出しを受け、これまで進めてきた例の
企画を白紙に戻したいと…。

 

と、連絡を受ける一雄であった。

先方に提出したのは一雄が書きなおした企画書ではなく、部長の企画書らしい。

あれ
じゃあ初めから部長の責任を押し付けられてのリストラってこと
木曜に引き続きブラック会社……

 

気づくと、破り捨てたはずの離婚届がポケットに~~…。
  流星ワゴン2

写真の中の未来さんがどんどん薄くなっていくのを見る仁せんせーくらい
愕然とする一雄であった……。

 

ってことで……

イイ話ではあったけれども、ウルウルするってところまでは到らず。
という感じの初回だった。

とにかく…キャストもストーリーも色々と被り過ぎてツッコんでる内に2時間過ぎた。

え~…でも、つい1クール前のキャストを同じ局で被せているんだから、そっちが
悪いだろうって話……。

初めは親子が顔突き合わせるたびに脳内で倉木と大杉の会話が蘇って
混乱したけど、それでも香川さんの演技のおかげでだんだんと引きこまれたよ。

すごいね、香川力。

MOZUでは、ずっと仏頂面でほとんど表情が変わらなかったニシジの色々な
顔が見られたのも良かったわ。

とりあえずは…次週の選択肢Cを楽しみに待つか。

真実を知りたいんだ←まだ言うか。

 


リストラを宣告された永田一雄(西島秀俊)は、家を出て離婚届けを送りつけてきた
妻・美代子(井川遥)、家庭内暴力をふるう息子に耐え切れず、末期がんで死の床に
伏した父・忠雄(香川照之)とも向き合えないまま、駅前のベンチで思い悩んでいた。
するとそこに、1台のワゴンカーが現れる。
車には5年前に死んだはずの橋本義明(吉岡秀隆)とその息子・健太(高木星来)が
乗っており、2人と共に、一雄が妻や息子とうまくいかなくなった“人生の分岐点”を巡る
ことになる。
過去では、なぜか父・忠雄が自身と同じ年齢の姿で現れ、あれこれと口をはさんでくる。
そんな忠雄に振り回されながらも、一雄にはこれまで気付かなかったことが見えてくる。

(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)

 

よろしければ→【2015年1月期・冬クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表

 

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※キャスト

永田一雄 … 西島秀俊(子役時代 : 佐藤詩音)
永田忠雄 … 香川照之

永田美代子 … 井川 遥
永田智子 … 市川実和子(子役時代 : 梅垣日向子)
永田伸之 … 高橋 洋
千賀和哉 … 入江甚儀
古閑 … 町田啓太
橋本健太 … 高木星来
永田広樹 … 横山幸汰
若き澄江 … 渡辺真起子

橋本義明…吉岡秀隆

永田澄江 … 倍賞美津子

※スタッフ

脚本 … 八津弘幸
演出 … 福澤克雄、棚澤孝義、田中健太
プロデュース … 伊與田英徳、川嶋龍太郎
音楽 … 千住明

原作 … 重松清「流星ワゴン」

主題歌 … サザンオールスターズ「イヤな事だらけの世の中で」
  
公式サイト http://www.tbs.co.jp/ryusei_wagon/

 

 

 

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【流星ワゴン】 第1話

コメント

  1. 三年契約夫(東山紀之)リアル子育て充実妻(倉科カナ)VS流星ワゴンの男(西島秀俊)

    おい・・・なにやってんだ。 ・・・おびにみじかしたすきにながし。 そういう問題じゃないだろう。 一応・・・時間旅行ものなので・・・。 捨てきれないのか・・・。 「半沢直樹」関係に少し冷淡過ぎたかな・・・と思いまして・・・。 この脚本家・・・アレンジ上手だよな。 コミック原作者だからかな・・・。 で・

  2. 昼寝の時間 より:

    流星ワゴン #01

    公式サイト 原作:重松清「流星ワゴン」(講談社文庫)脚本:八津弘幸/脚本協力:松

  3. NelsonTouchBlog より:

    流星ワゴン一話&デート一話感想

    ■流星ワゴン一話
    よく考えるとMOZUでのコンビだった西島秀俊と香川照之。今回破天荒なのは香川照之のほうだけど。。冒頭のほうの喧嘩シーンはやたら強くて笑った(笑)
    自分と同い年の父親と会って、過去にタイムスリップしていく物語だから、思い切りファンタジーなんだけど、画面からはそういう気配はあまりしない。ワゴンに乗ってタイムスリップしている時くらい。

  4. 流星ワゴン第1話(1.18)

    重松清原作だそうですが、原作未読
    仕事に家庭、人生が上手くいっていない中年男永田一雄@西島秀俊が
    なぜか若返った父親忠雄@香川照之と共に
    タイムスリップ(?)しながら、人生を見つめ直す話
    山下智久主演『プロポーズ大作戦』のおっさん版といったところでしょうか。
    不遇な人生を送ってきた主人公が人生を変えようとするのは
    『プロポーズ大作戦』と同じなんだけど、
    主人公の年齢が年齢なだけに、中年男の未…

  5. 流星ワゴン 第1話

    #1「110万部のベストセラー小説初の映像化親と子の感動サクセスストーリー誕生!!父が自分の年齢の時この苦境をどう乗り越えただろうか!?涙のドタバタ展開!!」2015.1.18 onair 「人生は分かれ道の連続だ…でも、そのときには何も気づかない。気づかないまま、あるとき不意…

  6. 流星ワゴン 第1話

    永田一雄(西島秀俊)は、会社をリストラされ、妻・美代子(井川遥)からは離婚を切り出され、中学受験に失敗した息子・広樹(横山幸汰)の家庭内暴力にも悩む日々を送っていました。

    末期がんの父・忠雄(香川照之)のお見舞いに行って、母・澄江(倍賞美津子)から多額の車代をもらって、安く高速バスで東京に帰っていました。

    一雄と父・忠雄の間にはかなりの確執がありますが、お父さんとしては息子が気が…

  7. 流星ワゴン #01

    『110万部のベストセラー小説初の映像化 親と子の感動サクセスストーリー誕生!!
      父が自分の年齢の時この苦境をどう乗り越えただろうか!?涙のドタバタ展開!!』

  8. 流星ワゴン (第1話・/1/18) 感想

    TBS系『流星ワゴン』(公式)
    第1話(初回2時間スペシャル)『110万部のベストセラー小説初の映像化親と子の感動サクセスストーリー誕生!!父が自分の年齢の時この苦境をどう乗り越えただろうか!?涙のドタバタ展開!!』の感想。
    なお、原作小説:重松清『流星ワゴン』は未読。

    会社をリストラされた一雄(西島秀俊)は、中学受験に失敗した息子・広樹(横山幸汰)の家庭内暴力に悩み、…

  9. 流星ワゴン 第1話★壮大な『素敵な選TAXI』

    流星ワゴン 第1話

    1月期ドラマの初回を追いかけて「ドラマ疲れ」してきちゃったうえに、直前の『花燃ゆ』がつまらなくて疲労感が増したところに、また2時間拡大版かぁ・・・・。

    集中力を維持するのが難しいわぁ。
    −◆−
    家を出て離婚届けを送りつけてきた妻・美代子(井川遥)、家庭内暴力をふるう息子・広樹(横山幸汰)・・・。

    一雄(西島秀俊)は会社をリストラされてしまった・・・。…

  10. Happy☆Lucky より:

    流星ワゴン 第1話

    第1話

    JUGEMテーマ:エンターテイメント

  11. 流星ワゴン「110万部のベストセラー小説初の映像化親と子の感動サクセスストーリー誕生!!父が自分の…

    人情SFファンタジーともいえるのかな? 原作は、「とんび」と同じ、重松清作品。2002年度の本の雑誌年間ベスト1に輝いた佳作なのだそう。香川照之が演じた、直情型で破天荒な父親が「とんび」で内野聖陽が演じた、父親を彷彿させ、ワゴンカーでタイムスリップってあたり、前クールの「素敵な選TAXI」を連想。主人公・永田一雄(西島秀俊)の置かれた境遇が、会社はリストラされ失業中。息子は中学受験の失敗以来…

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