日曜劇場【 おやじの背中 】第4話 『母の秘密』 感想 鎌田敏夫×渡瀬恒彦×中村勘九郎 の回

お前がプールで拳を突き上げた時に素直に喜べなかったのは「子どもに負けた
あなたの寂しさが解ったからだ」って。

あいつはいつもオレのことを考えてくれてた。
オレはそれに気づこうともしなかった。

最後の最後まで気付いてやれなかったよ。



おやじの背中 第4話 『母の秘密』

     おやじの背中4


キャスト的には、ものすっっっごく待ち遠しかった。

中村勘九郎は、私にとってはいつもいつまでも『新選組!』のヘースケである。
当時は勘太郎だったよね

油小路の変では泣いたよ……まぁ『組!』にはトラウマエピソードは山のように
転がっているわけだが、本当に衝撃だったよ。

なんだよ…『組!』の話が止まらないぞ。

総司とヘースケのコンビが大好きでさぁ……。

   おやじの背中4-1


…止まらないぞ…。


渡瀬恒彦さんの方も、止まらないよね…
つい何ヶ月か前まで『ちりとてちん』再放送を見ていた身にとっては、止まらないよね…。

もう、草若師匠が出るってだけであの優しい甘い声の『愛宕山』が流れてくるようだよ…。

野辺へ出てまいりますと春先の事 空にはひばりがピーチクパーチクピーチクパーチク 
  さえずっていようか 下にはれんげ たんぽぽの花盛り…


だから、違うって……。



脚本・鎌田敏夫さんと言えば…ものすごい大御所である。
1967年からドラマの脚本やっている方が今の時代も描けるってところがスゴイなぁ…。

代表作は『俺たちの旅』シリーズや『あさひが丘の大統領』『金曜日の妻たちへ』
『男女7人夏物語』『ニューヨーク恋物語』…と、挙げだしたらキリがない。

個人的には『29歳のクリスマス』が大好きである。
ああ、本当に、どの時代にもその時代に合ったものを書かれている方だね。


さて、1話から3話まで父と娘が(3話は孫だけど)描かれてきたこのシリーズ。
今回は父と息子が描かれるわけです。

しかも、ヘースケと師匠が親子なんだよ。もう嬉し過ぎ……。
だから違う………。


我が家には男子が2人おりまして。
そのせいか、父と息子の話にとても弱い。

娘よりも息子の話の方がグッと来るのである。
だから、かなり楽しみにしていた。

けれども、ちょっと思っていたのと違った。

結果的には、おやじと息子の話と言うよりも「息子と母」「夫と妻」の話だった…。
しかも…個人的に苦手系な良く出来た妻の話だった。


全共闘世代の親父と、今の時代を生きる息子。
母は鬼籍に入っている。

自分の出版社が潰れて借金が膨らんでいたのもあり、母の死後、父は家族が暮らしていた
家を処分して四国へ行ってしまった。

以来、全く会っていなかった父から秩父札所参りに誘われる息子。


父は、昔の話を懐かしそうにする。
母の料理が目当てで家に客が集まっていたと楽しそうに話す。

けれども、息子の頭の中の同じシーンの記憶は父とは全く違うのである。


熱く学生運動や仕事について熱く語る父。
ただ黙々と料理を作る母。

テレビの音量が大きくてうるさいと、まだ幼かった息子は頭を叩かれた。

悲しかったし、父が憎らしかった。
母も悲しそうだった。

自分と母の間には父に対する秘密の共感がある。

息子はずっとそう思って育った。


母は亡くなる前に妻に話したそうだ。

お父さんは私の事をどう思っていたんだろう。家族をどう思っていたんだろう。


と…。

台所でただ料理をしている女…ではなくて、共感したり一緒に闘ったり、母も
そういう風に生きていきたかったのだろう…という結末だった。

妻とは、そういう風に夫の苦しさや悲しさや苦労を分かち合いたいと思っているもの
なのだという…そういう感じ。

うん…個人的にはそれが自分と違うから共感に当たらないの…。


今日のドラマに共感できなかった人は「団塊世代が嫌い」とか「世代が違う」とか、
「暴力や圧力で統制しようとする親と和解する内容」とか…

そういう点で共感できないという方が多そうだ。


ウチの場合はそれとはかなり違うかな。

ウチの父はまさにこんなんだわ。
大声で怒鳴り、手も出されたし、お客はよく来たよ…母はああやってずっと料理して
運んでたわ。

けれども、母は「料理を誉められる主婦」である自分に誇りを持っていたし、
自分の立場を特に嘆いたりしている様子はなかった。
だから、私たち子どもも母とはそういう人なのだと思っていた。

よって、父への不満や恐怖心を母と共有する事はなかった。

いい大人になった今でも父と母の関係はよく解らない。

子どもの目から見ると母は父によって苦労させられているように見えるが、母が
望んでそうしているようにも見える。

夫婦の事は複雑だ。
よく解らなくてついて行けないので…申し訳ないけれどもあまり関わりたくない。


だから、息子が

母さんの事をどう思ってたんだよーーー!


とか言って突っかかっていくシーンも

何だか熱いな息子よ…

としか思えなかったのだった。

ウチの息子らだったら、両親がお互いをどう思っていようが丸っきり無関心だよな…

とか思いながら見てた。


父親の方は、老い先短いからと息子との溝を埋めようとする。
けれども、長年積もったわだかまりはなかなか溶けるもんじゃない。

ま、ウチの父の場合は丸くならず天邪鬼が酷くなっていくので歩み寄りもなく、
ますますこじれていっているのが現状で……。

そんな風に「昔の親父の姿」は充分にウチの父親と共通しているのに、今の姿が
丸っきり被る所がないのであまり共感も出来ないのだった。



弱みを見せるのも親の役割りなのかも知れないな。


にも、自分の身と引き換えると共感できる部分が無くて。

そういう親もいるかも知れないけどね、弱みを「これでもかこれでもか」と見せてくる
カマッテちゃんもいるわけで……。

世の中には色んな親がいる。


ダメなように描かれているけれども、この両親は立派だったんだと思うよ。

父親は弱みを見せずに家族の生活を守ったんでしょ。
母親も不満を隠して夫を見守り生活を守ったんでょ。


主人公はラスト泣いていたけれども、お父さん、まだ亡くなっていないんだから、
残りの日々で埋めればいいじゃないかと思った。

お母さんはもう帰ってこないけれどもね、亡くなる前に自分の非に気づいた
このお父さんは素晴らしい人だよ。うらやましいよ。

たぶん…死ぬまで自分が一番正しいと思っている人もいるからね……うん…。



「四国お遍路」だと思っていたら、秩父札所参り。
「秩父三十四観音霊場」を巡るものらしい…初めて知った。
スイマセン…ぇ…県内……。

「秩父三十四観音霊場」公式サイト(終了)

なるほど上手いなぁ…四国よりもこの方が1時間ドラマ向け。
それでも、旅ドラマとしてのロケーションは充分楽しめる。
夏休みに行ってみたいな、と思ってしまった。


ロケーションの楽しさと、主演お二人の演技と、別れの時の父の挨拶と……。

そこはさすがに胸にぐっと来た。


※来週は木皿泉さん脚本の回で楽しみすぎる……。



慎介 (中村勘九郎) は父・賢三 (渡瀬恒彦)を心から認める事が出来なかった 。
母・幸恵(神野三鈴)が亡くなってからは一度も会ってなかったが、ある日賢三は
慎介を秩父札所参りに誘う。
妻・加奈子 (ともさかりえ) の勧めもあって出かける慎介だったが、父の思惑が
分からないまま山道を歩いていく…。
今さら思い出話ばかりする賢三に慎介は憤りを感じるが、やがて幸恵の
「あの日のこと」に話が及んで…。

(上記あらすじは「Yahoo!TV」より引用)



よろしければ→【2014年7月期・夏クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表

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※キャスト

麻倉賢三…渡瀬恒彦
麻倉慎介…中村勘九郎

麻倉加奈子…ともさかりえ
麻倉幸恵…神野三鈴

熟年女性1…山口みよ子
熟年女性2…酒井麻吏
男1…伊住聰志
男2…日下部千太郎
男3…師岡広明
仲居…島邑みか
慎介の息子…岩田遥

幼稚園児の慎介…杉園啓仁
小学生の慎介…三谷翔太
中学生の慎介…黒濱優至


※スタッフ

脚本 … 鎌田敏夫
演出 … 山室大輔
プロデューサー … 八木康夫
  
公式サイト(終了) http://www.tbs.co.jp/












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コメント

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11件のコメント

  • くう
    2014年8月17日 2:50 AM

    SECRET: 0
    PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
    >県民ですら知らなかったんだから当然かぁ~(笑)。

    いやいや、おらここの生まれじゃねーし、県内の事に無知だからw
    ウチからだとものすごく遠いしね、同じ県とは思えないくらい遠いのよ^^;
    でも行きたいな!

    >今回の話はあたしも共感する部分は少なかったけど、
    のんきにリュック姿で歩く渡瀬さん見てたら、自然に愛宕山の
    野辺に出て参りますと~の言葉が浮かんだョ!

    そうか~そうか!
    そういう風に見れば良かったね。
    キャラと息子との確執って点では師匠だもんね。
    どうせなら野辺歩きのシーンで「愛宕山」流してほしかった……(;_:)

  • 昼寝の時間@R
    2014年8月6日 3:24 PM

    おやじの背中(メモ感想) 第四話「母の秘…

    麻倉賢三(渡瀬恒彦)と慎介(中村勘九郎)は長い間わだかまりを抱えて生きてきた父子。その賢三が突然、秩父札所参りに行こうと慎介を誘ってきた。それまで疎遠だった父が何故そんなこ…

  • まこ
    2014年8月5日 1:38 PM

    SECRET: 0
    PASS: 07af5b8e07a195e1e93130d7617e5041
    そんなんあるとは知らんかったけど、
    県民ですら知らなかったんだから当然かぁ~(笑)。
    もしも行く機会があったら、目を皿にしてキョロキョロすべし!
    師匠とヘースケのサインや写真があるかも~♪

    今回の話はあたしも共感する部分は少なかったけど、
    のんきにリュック姿で歩く渡瀬さん見てたら、自然に愛宕山の
    野辺に出て参りますと~の言葉が浮かんだョ!

    ヘースケの方は、実のおやじを亡くしてるだけに
    父と息子の物語は辛いだろうな~とストーリーとは
    関係無い部分で感慨深かった[絵文字:i-241]

    てか、回によっては内容に好き嫌いあるけど
    上手い役者さん出てるから、概ね満足しちゃう(笑)

    さぁ~て、次回はお待ちかねの木皿さん!
    笑って泣ける胸キュンを期待♪

  • NelsonTouchBlog
    2014年8月5日 11:43 AM

    おやじの背中四話&HERO 2014四話感想

    ■おやじの背中四話
    まさに、題名に沿った内容でしたね。。息子が、父親としかたなく札所参りに行き、そこで今までの鬱憤を父親にぶつけるという。幼い頃から父親のことが気に食わなかった息子。理由は、母親の気持ちをないがしろにしてきたから。で、父親の口から語られる真実と旅の目的。
    時間内にうまく収めて、最後のまとめ方も良かったです。ほんと、超スタンダードな作りだったけどね。礼所参りでの景色の映しも…

  • ドラマハンティングP2G
    2014年8月4日 9:11 PM

    おやじの背中 第4話

    第四話 母の秘密  2014年8月3日(日)よる9時放送 麻倉賢三 (渡瀬恒彦) と 慎介 (中村勘九郎) は長い間わだかまりを抱えて生きてきた父子。その賢三が突然、秩父札所参りに行こうと慎介を誘ってきた。それまで疎遠だった父が何故そんなことを言い出したのか、慎介には見…

  • レベル999のgoo部屋
    2014年8月4日 6:17 PM

    おやじの背中 第四話

    「母の秘密」

    内容
    父・賢三(渡瀬恒彦)の背中を見て歩く、麻倉慎介(中村勘九郎)

    父へのわだかまりを抱え生きて来た慎介。
    突如、妻・加奈子(ともさかりえ)に連絡が入ったのだ。
    一緒に、札所参りに行こうと。
    サッパリ理由が分からない慎介。
    妙な疑問を抱えつ…

  • ぷち丸くんの日常日記
    2014年8月4日 2:02 PM

    おやじの背中 第4話

    麻倉賢三(渡瀬恒彦)が突然、埼玉・秩父札所参りに行こうと息子の慎介(中村勘九郎)を誘います。

    慎介は疎遠だった父が何故こんなことを言い出したのか見当が付きませんでした。

    賢三はかつて学生運動に参加して、その後も家庭を顧みずに社会の変革に情熱を注いでいました。

    賢三と妻・幸恵(神野三鈴)の間には溝が生まれて、それは幸恵が亡くなるまでその溝が埋まることはなかったようです。

  • あるがまま・・・
    2014年8月4日 9:43 AM

    おやじの背中 第4話:母の秘密/鎌田敏夫

    三年たって父は死んだ…( ノД`)シクシク…

    その情報いる?

    家族に対して不器用な父と、父に対して素直になれない息子がようやく気持ちが
    通じました、めでたしめでたしで良かったのに・・・

    てか、このお遍路の時点で父の健康状態は特に悪いとこがあったわけでは無いんですよ…

  • ディレクターの目線blog@FC2
    2014年8月4日 7:29 AM

    おやじの背中 (第4話・8/3) 感想

    TBSテレビ系『おやじの背中』(公式)
    第4話『母の秘密』(脚本:鎌田敏夫氏 / 演出:山室大輔氏)の感想。

    慎介(中村勘九郎)は、母親の死後、音信不通だった父親の賢三(渡瀬恒彦)から、埼玉・秩父札所巡りの旅に誘われ、戸惑う。反体制運動の活動家だった賢三は、若い時から家庭を顧みず、慎介は幼いころからそんな父親に反抗してきた。妻の加奈子(ともさかりえ)に背中を押された慎介は…

  • のほほん便り
    2014年8月4日 6:57 AM

    おやじの背中「母の秘密」

    脚本・鎌田敏夫。お遍路さんする父子…麻倉賢三 (渡瀬恒彦) と 慎介 (中村勘九郎)で、ロードムービー的味わいで、思い出したり、ぶつかり合ったり、葛藤したり…やがて、衝突から知らなかった部分を知り、理解し合う過程が、感動的でした。「四国お遍路」ならぬ、「秩父三十四観音霊場」、だけど、(御大師さんとの)同行二人の心意気は同じ、なのですね。父親が全共闘世代ってところも新鮮だったかな。ある時期から…

  • ぐ~たらにっき
    2014年8月4日 2:45 AM

    おやじの背中 #04

    『母の秘密』