【八重の桜】第44回 「襄の遺言」感想


襄(オダギリジョー)は、同志社英学校を大学にする資金繰りのため、八重(綾瀬はるか)
が心配するなか、欧米に旅立った。
留守を任された八重だが、女学校の運営方針をめぐって米国人宣教師たちと口論となり、
険悪な状態に。
すると、そこへスイスの襄から遺書が届く。

一方、覚馬(西島秀俊)のもとでは、斗南から青木栄二郎(永瀬匡)という書生が訪ねてきて
住み込み始めた。
栄二郎は、次第に時栄(谷村美月)と親密になり…。

(「Yahoo!TV」より引用)

    

 

八重の桜 第四十四回「襄の遺言」

 

1883年明治16年12月。
明治政府は山県有朋の主導で徴兵制度を改革。
私立学校は徴兵免除の特典から除外される事となった。

 

私学の学生たちから学問の機会を奪わないで下さい。

襄は同志社の学生を免除の対象にしてもらうべく伊藤博文に掛け合うが、伊藤は取りあわない。

 

国を背負う人物は国が造ります。
そのために東京大学があるんです。
徴兵ぐらいで恐慌を来すんは、その学校に魅力がないっちゅう事でしょう。
現に早稲田の東京専門学校じゃ騒ぎは起きておらん。

のう、新島さん。
自主独立をうたい文句にしながら、こねえな時だけ官学と同列を願うんは、
ちいと虫がええんじゃありゃせんかね。

 

同志社の学生を徴兵制度から守る事が出来ず、官立学校に転校したいと
退学を申し出る学生も出てきた。

何とか同志社を大学にする事で学生たちを守ろうと資金集めに奔走する襄は、
徐々に体調を崩していく。

疲れ果て、顔色の優れない襄を心配する八重。

 

心配いりませんよ。
イタリア、スイスと回ってもう一つの故郷アメリカに行くんです。

日本でくよくよしているよりよほど健康にもいい。

八重さん、留守を預けられるのはあなたしかいません。

 

明治17年4月。
襄はそう言い残して欧米に旅立って行った。

 

襄の留守にも退学者は続出し、女学校の方では米国人宣教師たちに対する学生の
不満が絶えず、八重はスタークウェザーと険悪な状態になる。

そんな中、襄から妙なハガキが届いた。

 

「先に届いた手紙は早合点した者が誤って送った。
 さぞ驚いたろうが心配はいらない。当方無事。」

これ、何の事だべ?

先の手紙…。
悪い知らせでも届いてたのか?

と、覚馬も外務省に問い合わせる事を考えた。

 

その時、義父の民治が続けて届いたという英文の封書を持ってくる。

それを読んだ八重は、ただ驚いた。

 

これ…遺書だ。

 

葉書を出すに先立ち、襄はスイスで倒れていた。

息が出来ない苦しい状態の中、死を覚悟した襄は最後の言葉のつもりで手紙を
したためたのだった。

「これを読む人は、我が愛する祖国のためにどうか祈って下さい。」
 主の大いなる愛が日本を包み、我が同志社にも救いの手を差し伸べて下さるように。
 私の髪を一房切り取り、日本で待つ妻に届けてほしい。

 神の名の下に結ばれた私の愛する妻に。
 2人の絆の証しとして。」

この遺書は本物だ。
命を削って、襄は戦ってる。

 

一体、襄に何が起きたのか、八重には知る由もなかった。

けれども、同志社を学生たちを日本の教育を思う襄の気持ちは八重には痛いほど伝わる。

 

難しい戦いだ。
政府も世間も時には身内の宣教師も敵に回る。

 

覚馬の言葉を聞きながら、八重は襄の手紙を愛おしそうに指先で撫でた。

 

世界中が敵でも構わねえ。
私は一緒に戦う。

襄のライフは、私のライフだ。

 

  ※※※

 

筋からバッサリ削りましたが…。

襄が倒れるだけではなく、

学生は同志社から去るし、女学生は泣きわめくし、山本家に間男やって来るし、
八重さんと宣教師たちは険悪になって佐久さんが舎監を辞めるし…。

とにかく、大変な回なのだった。

 

まぁ…若すぎるころから覚馬と娘の世話をし、ドラマでは良い感じに描かれているけれども
会津から出てきた気の強い義妹に監視され、継子にもたぶん憎まれ、まだ若い盛りで
目の前にイケメンが現れればクラっとなる気持ちは…解らなくもありません。

青木栄二郎は、ついこの前まで仮面ライダー・ウィザードでビーストをやっていた
永瀬匡くん~。

髪型と色が違うからピンと来なかった。
黒髪の方がイケメン度が増すよね…

とか、言っている場合じゃなく。 

来週は、山本家に修羅場が訪れます。

 

え…私はさ~…なんかあまりにも八重と時栄さんの関係がキレイに描かれてきたから、
この大河ではこれやらないのかな、と心配していたのに…やるんだ。

 

とにかく……。

襄の容体が持ち直して良かった。
タイトルからいって、今週で終わりなのかと思っていた。

 

大殿・容保さまも久々の登場。
輝姫さまがお亡くなりになって、会津の歴史がまた一つ静かに幕を閉じる。

会津が平和だった頃のお城のセレブな映像…大好きだった。
あそこだけ別の時が流れているようで。

孝明天皇から頂いた「御宸翰」。
あの頃…容保さまは心を砕いて会津のために戦った。

時代は、人が居なくなる事で、流れ交替していきます。

 

私たちも、随分遠くまで来てしまったような気がする。

 

【関連記事】
・番外記事 「鳥羽・伏見の戦い」なぜ徳川慶喜と松平容保は江戸へ帰ってしまったのか

 

よろしければ→【2013年10月期・秋クールドラマ】ラインナップ一覧とキャスト表

にほんブログ村 テレビブログ 大河ドラマ・時代劇へ
↑他のブロガーさんの大河感想はこちらから・にほんブログ村

PVアクセスランキング にほんブログ村  にほんブログ村 テレビブログへ
にほんブログ村

   
 

 

※キャスト

山本八重(新島八重)… 綾瀬はるか(少女期:鈴木梨央)

新島襄(七五三太→襄)… オダギリジョー
山本覚馬… 西島秀俊
山本佐久… 風吹ジュン
山本みね… 三根梓(少女期:千葉理紗子→豊嶋花→池田沙弥花)

徳富猪一郎(徳富蘇峰)… 中村蒼
伊勢時雄(横井時雄)… 黄川田将也
金森通倫… 柄本時生
市原盛宏… 永岡佑
小崎弘道… 古川雄輝
海老名喜三郎… 阿部亮平
徳富初子… 荒井萌
伊勢みや子… 坂田梨香子

山川大蔵(与七郎)… 玉山鉄二
山川二葉… 市川実日子
山川艶… 秋吉久美子
山川健次郎… 勝地涼(少年期:小山颯)
山川捨松(咲→捨松→大山捨松)… 水原希子
山川常盤… 佐藤みゆき(幼少時:信太真妃)

佐川官兵衛… 中村獅童
梶原平馬… 池内博之
秋月悌次郎… 北村有起哉
広沢富次郎… 岡田義徳
西郷頼母… 西田敏行

日向ユキ… 剛力彩芽
高木時尾… 貫地谷しほり
大垣屋清八… 松方弘樹
小田時栄… 谷村美月

槇村正直… 高嶋政宏
藤田五郎(斎藤一)… 降谷建志

徳川慶喜(一橋慶喜)… 小泉孝太郎
徳川慶恕(徳川慶勝… 金子賢
徳川斉昭… 伊吹吾郎
徳川慶篤… 杉浦太陽

松平春嶽… 村上弘明
井伊直弼… 榎木孝明
松平定敬… 中村隼人
久世大和守… 津村和幸
勝麟太郎(勝海舟)… 生瀬勝久
榎本釜次郎(榎本武揚)… 山口馬木也

岩倉具視… 小堺一機
三条実美… 篠井英介
近衛忠煕… 若松武史
中川宮… 小須田康人

西郷吉之助(西郷隆盛)… 吉川晃司
大山弥助(大山厳)… 反町隆史
島津斉彬… 林与一
大久保一蔵… 徳重聡
桂小五郎(木戸孝允)… 及川光博
板垣退助… 加藤雅也
山県有朋… 猪野学
伊藤博文… 加藤虎ノ介
江藤新平… 山崎銀之丞

山本権八… 松重豊
山本うら… 長谷川京子
山本三郎… 工藤阿須加
川崎尚之助… 長谷川博己
お吉… 山野海
徳造… 戸田昌宏
青木栄二郎… 永瀬匡

松平容保… 綾野剛(幼少時:山下哲平)
照姫… 稲森いずみ
松平容敬… 中村梅之助
敏姫… 中西美帆

西郷千恵… 宮崎美子
山川兵衛… 山本圭
山川登勢… 白羽ゆり
山川美和… 澤田汐音
神保修理… 斎藤工
神保雪子… 芦名星
神保内蔵助… 津嘉山正種
萱野権兵衛… 柳沢慎吾
田中土佐… 佐藤B作
林権助… 風間杜夫
横山主税… 国広富之
梁瀬三左衛門… 山野史人
黒河内伝五郎… 六平直政
古川春英… 小市慢太郎
竹村幸之進… 東武志
小出鉄之助… 白石朋也
内藤新一郎 … 陣内孝則

中野竹子… 黒木メイサ
高木澄江 … 宮下順子
中野こう子 … 中村久美
中野優子 … 竹富聖花
世良修蔵… 小沢仁志
吉田寅次郎(吉田松陰)… 小栗旬
久坂玄瑞… 須賀貴匡
近藤勇… 神尾佑
土方歳三… 村上淳
沖田総司… 鈴木信二
永倉新八… 水野直
藤堂平助… 住吉晃典
佐久間象山… 奥田瑛二
宮部鼎蔵… 宮内敦士
真木和泉 … 嶋田久作
孝明天皇… 市川染五郎

ナレーション… 草笛光子

※スタッフ

制作統括… 内藤愼介
脚本… 山本むつみ
演出… 加藤拓
音楽… 中島ノブユキ
テーマ… 坂本龍一
題字… 赤松陽構造

 

【送料無料】八重の桜(前編) [ 山本むつみ ]

【送料無料】八重の桜(前編) [ 山本むつみ ]
価格:1,100円(税込、送料別)

【送料無料】八重の桜 [ 山村竜也 ]

【送料無料】八重の桜 [ 山村竜也 ]
価格:1,000円(税込、送料別)

【送料無料】八重の桜(1) [ 山本むつみ ]

【送料無料】八重の桜(1) [ 山本むつみ ]
価格:1,470円(税込、送料別)

【送料無料】幕末銃姫伝 [ 藤本ひとみ ]

【送料無料】幕末銃姫伝 [ 藤本ひとみ ]
価格:720円(税込、送料別)

 

 

コメント

  1. 武装蜂起につぐ武装蜂起でごぜえやす(綾瀬はるか)

    明治17年(1884年)は大日本帝国にとって困難な時代だった。 明治15年(1882年)に日本銀行条例が公布され、日本銀行が設立される。 大隈重信が追放された後で大蔵卿となった松方正義は徹底したデフレーション誘導政策を行う。 このために物価は下がり続け・・・特に農産物価格は下落した。 農村は窮乏し・

  2. くう より:

    SECRET: 0
    PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
    >今年の大河は流れが速いので、ほんとうに遠くまで来たような気がしますね。

    環境も状況も住むところも変わりすぎてますものね~。
    穏やかな子役時代から動乱の時代へ…そこが長かったので、今やっている所は
    もう別人のように見えるくらいです。

    >容保と照姫の別れのシーンが美しかったです。

    まだ会津が平和だった頃のご姉弟の様子が、回想シーンがなくても頭に浮かんできます。
    大好きでした。
    懐かしいですねぇ。

  3. くう より:

    SECRET: 0
    PASS: d0970f9a670a457ba04fd47a84598fe5
    >怒涛の展開といった感じでしょうか(苦笑)
    とりあえず、青木の根性を叩き直したい。

    青木くんの方は、どうだったんでしょうね^^;
    イケメンだった事が罪なのか…人妻くらりみたいな展開になってましたね^^;

    >私もやらないとばかり思っていました。
    時栄が自ら身を引くわけではなく、
    やはり八重が追い出すみたいですね。

    この大河ってあまり八重さん悪者にしなそうですもんね。
    悪者にならないように兄嫁を追い出す…どうなるのか興味あります~。

  4. 悠雅的生活 より:

    『八重の桜』第44回

    襄の遺言

  5. 高木一優 より:

    SECRET: 0
    PASS: ce8468247d4f116309c9e9033d8e1305
    >私たちも、随分遠くまで来てしまったような気がする。

    今年の大河は流れが速いので、ほんとうに遠くまで来たような気がしますね。
    会津の牧歌的な風景に始まって、幕末の動乱、戦争、維新、八重たちは京都に移って文明開化とキリスト教。
    こんな風に時代が行き過ぎていくと第一回の風景がほんとに遠くに感じられます。
    容保と照姫の別れのシーンが美しかったです。

  6. 八重の桜 第44回「襄の遺言」〜襄のライフは私のライフだ!

     面白いシーンがあった。
     話をしている覚馬(西島秀俊)と青木栄次郎(永瀬匡)。
     そのふたりの話を縁側に座り、背を向けて聞いている時栄(谷村美月)。
     すると覚馬が咳き込む。
    「水を持って来ましょう」と言って立ち上がるのは時栄ではなく、栄次郎。

     このシ…

  7. 八重の桜~第四十四話「襄の遺言」

    第四十三話「鹿鳴館の華」はこちら。 前回の視聴率は14%維持どころか11.5%と

  8. 大河ドラマ「八重の桜」 第44話 あらすじ感想「襄の遺言」

    襄の病----------–。

    まさか襄まで!?

    と思ってしまったアバンでの演出。

    政府は徴兵制度を確立。

    だが、私立の学校はそれが免除されなかったのだ!!

    官立学校には許された徴兵制度。

    そこで官立学校への転校を申し出て、退学者が出たのだ。

    一刻も早く…

  9. 大河ドラマ「八重の桜」 第44話 あらす…

    襄の病----------–。まさか襄まで!?と思ってしまったアバンでの演出。政府は徴兵制度を確立。だが、私立の学校はそれが免除されなかったのだ!!官立学校には許された徴兵制度。そこ…

  10. 八重の桜 第44回「襄の遺言」

    八重(綾瀬はるか)が心配するなか、襄(オダギリジョー)は同志社英学校を大学にする資金集めのため、欧米に旅立った。留守を任された八重だったが、女学校の運営方針をめぐって米国人…

  11. NHK大河ドラマ「八重の桜」第44回「襄の遺言」

    ピンチピンチ大ピンチ!ピンチでパンチのハッスルパンチですよ奥様!こないだから急に体調が悪くなった襄様がご遺言って!とうとうくるものが来ましたか!まさに終盤ですものねええ・・。おまけにほら!どうして負けましたか、マー君田中選手様!おかげで日本シリーズ最終大決戦が本日開催生中継!!これをピンチと言わずしてなんとしましょう?おまけに今日はお酉さま!・・ってのはあんまり関係なかったですか?こりゃまた失敬。

  12. 「八重の桜」 第44回、襄の遺言

    大河ドラマ「八重の桜」。第44回、襄の遺言。
    新島襄が死に・・・ません。
    しかし、体調は相当悪いです。
    精神的にも追い込まれています。

  13. 〔NHK大河ドラマ〕八重の桜 第44回「襄の遺言」 山本時栄の不祥事相手が登場!「女今川」とは?

    「女今川」とはデジタル大辞泉によると

    『江戸前期の往来物。1巻。沢田きち著。貞享4年(1687)刊。絵入り・仮名書きで、今川貞世(了俊(りょうしゅん))の「今川状」をまねたもの。教訓書としてだけでなく、女性の習字手本としても使用された。今川。』

    江戸時代の女性…

  14. 八重の桜 第44回 襄の遺言

    『襄の遺言』

    内容
    1884年明治17年。
    襄(オダギリジョー)は、伊藤博文(加藤虎ノ介)に時間談判していた。
    私立学校への徴兵制猶予特典が失われることについて。
    だが、伊藤は、官立学校を例に挙げて、襄の訴えを退ける。
    英学校では、そのこともあって退学者が…

  15. 大河ドラマ「八重の桜」 #44 襄の遺言

    新島襄倒れる!
    そして、山本家に波乱のタネが。

  16. 青いblog より:

    八重の桜 第44回 「襄の遺言」

    ジョー先生…!!! 笑 時系列入り乱れて大仕掛けして やっぱり治ったって! 官立学校を優遇した徴兵制度で私学は苦難。 精神的にも肉体的にも追い詰められるが、 神の力で助けられる。 無事で良かったですが、 遺言てあなた…タイトル詐欺だわ(^_^;) で、今日はこれと、会津の人々だけでいいのになー。 女生徒達がどうも苦手。 フェミっぽいシーンばかり入れて…

  17. 大河ドラマ「八重の桜」信念の人44襄が渡航先で倒れるも一命を取りとめ八重は襄の留守中に教師らと口論になるが佐久が辞任してその場を収めた

    大河ドラマ「八重の桜」第44話は八重は襄が体調不良で気が気でなく、襄も同志社大学設立へ向けて渡航して欧州、アメリカで資金集めに奔走する。そんな中襄がスイスで倒れ、遺書 …

  18. BROOK より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    >とにかく、大変な回なのだった。

    たしかにいろいろなエピソードを放り込んできましたね。
    怒涛の展開といった感じでしょうか(苦笑)
    とりあえず、青木の根性を叩き直したい。

    >…やるんだ。

    私もやらないとばかり思っていました。
    時栄が自ら身を引くわけではなく、
    やはり八重が追い出すみたいですね。

  19. 大河ドラマ「八重の桜」第44回

    ライフ…

    詳細レビューはφ(.. )
    http://plaza.rakuten.co.jp/brook0316/diary/201311030003/

    【10%OFF】新品未開封【DVD】鶴ヶ城 プロジェクションマッピング はるか [NSDS-18993]価格:1,418円(税込、送料別)

タイトルとURLをコピーしました