【まほろ駅前番外地】 第7話 感想

もしさ、船が戻ってこなかったらどうなるんだろうね?

来るだろ。

まあ、変わんないけどな。

うん?

事務所でお前といるのも、ここにお前といるのも。

 

まほろ駅前番外地 第7話「廃棄拳銃、引き取ります・・・」

   まほろop
 

行天。

うん?

おもしろいか?

何が?

「ゴルゴ」。

おもしろいも何もないよ。
「ゴルゴ」は 「ゴルゴ」じゃない。それがいいんだよ。

もう少し説明してくれ。

う~ん…ある意味、俺たちと同じ便利屋なんだよね。ゴルゴは。

依頼は極力引き受ける。
速やかにクールに任務を遂行する。
家族も友達も彼女もいない。
過去は語らない。未来の展望も将来の夢もない。

…それは便利屋とは関係ないだろ。

 

夢中で「ゴルゴ」を読んでいる行天に、多田は、今借りている事務所は
期限付きの物件だから、いつか立ち退くことになる。
金がないから、次の事務所を借りられるかどうか解らない。
便利屋も続けられるかどうか解らないと説明。

だから、その…。考えといてくれないか?

うん?

そうなったらどうするかを。

うん。じゃあゴルゴになるよ。

何言ってんだ。お前は。

 

そこへ、弁当屋の山田が、弁当を持って愛想良くやって来る。
渋川という友達を連れて…。

この渋川という男、山田の幼馴染みらしい。
中学の時に北海道へ転校し、まほろに戻ってきてヤクザの組に入った。
そして、今、足を洗って彼女とまほろを出て行こうとしているのだという。

 

でだ……これを処分してほしいんだって。

紙に包まれた焼き芋のような「く」の字型のもの……。

処分って…だって、これどう見ても…。
いやいや…だって、これ…でしょ?
無理無理無理。勘弁してくれよ!
いや、まぁ、たしかにうちは不用品処理とかやるけどさ…。
ごめんなさい!無理。無理です!

じゃあ、どうすんだよ!

どうするって…。
そのへんに勝手に捨ててくれよ。知らないよ。勘弁してくれよ。

誰かが拾って事件になったらどうすんだよ!

 

子供が拾ったりホームレスが拾って撃ったりするかも知れない。
警察には拾ったって言っても信用してもらえない。
と、山田は言うのだった。

 

だからさ、コイツとしてはさ、ちゃんと信用できるヤツに処分してほしいんだよ。
そんで安心してまほろを出ていきたいんだよ。

こういう仕事してるんだからさあるでしょ? いろいろ…。
鉄でもなんでも溶かしちゃうようなさ…ほら『ターミネーター2』の最後みたいな。
うわ~!ドロドローッみたいなさ。ああいうところでさ、処理してきてよ。

どこだ、そこ。 
激しく便利屋を誤解してるっぽい山田…。

弁当1ヶ月タダ。味噌汁もつける。という約束で、結局押し付けられちゃった。

しかし、当然、どうすればいいのか解らないのだった。

行天には絶対に触らせないようにしようと思ったのに、トイレに行っている
間にサッサと包みを開けて遊んでいる。

M36のミリポリだね。
ゴルゴが22巻の「黒い肌の狙撃者」で使ってたやつだ。
そのときの決めゼリフがかっこいいんだよね。

「ムダだと思うから命乞いしないのか?それとも恐ろしいのか?」

バーン!

行天は、持ってみろと言うがキッパリ断る多田。

もし合法的に銃を持っていい世の中になったとしても、俺は持ちたくない。
人を殺す目的のためだけに生まれてきた道具なんて触れたくもない。

 

そこへ、なぜかシンちゃんがやって来る。

渋川、来たんだろ?とぼけんなって。
知ってんだから。弁当屋に連れられて来ただろ。

あ~来たかな。

で 置いてっただろ。

あぁ何を?

面倒くさい話は抜きでいこうや。
売ってくれ。

だから何を?

拳銃だよ。
渋川がヒットマンから足洗いたいっつって置いてっただろ。
それを売ってくれって言ってんだよ。

金なら出すと言って出したのは…何かぐしゃぐしゃな紙幣…。
シンちゃんはハクをつけたいから拳銃を持ちたいと言って引かないのだった。

そして、あくまでも出さないなら警察に知らせると騒ぎ出す…。

あまりにもうるさいので、触るだけだよ。と持ってきてしまう行天。

そこから始まるロシアンルーレットごっこ…。

クリストファー・ウォーケンだよ。
『ディア・ハンター』の。 見てねえのかよ。

あぁロシアンルーレット?

そうだよ。次ねデ・ニーロな。デ・ニーロはこうなんだよ。
アイ ドゥ スリー ハン?ワン トゥー スリー!

もういいでしょ。

待て待て待て。
せっかくだからさちょっとやろうぜ。

何を?

決まってんだろ。ロシアンルーレットだよ。

 

調子に乗って弾まで入れちゃったシンちゃん…。
恐いなら床に向けて撃てばいい。自分は太ももにむけて撃つと言う。

そして、一番に引き金を引くことになったシンちゃんは…

 

お~たまらんな、おい!
デ・ニーロもよ、ウォーケンもしょせん芝居だろ。
本物のこの緊張感っていうのは最高だな、おい。

いいから早くしなよ。無理しなくていいよ怖いんでしょ。

怖さを味わうためにやってんだろうが。
その怖さに打ち勝って男になるんだろうが!

おい、いくぞ!見てろ。
これが男のロシアンルーレットだ!

 

見事に太ももを撃ちぬいた……。

ちょっと笑いながら去っていくシンちゃん…平気かよ…。

 

銃声もさせちゃったことだし…
ますます、早く処分しなければと思った多田は吉村刑事を思いだすが、
そう話していた所に何故かちょうど吉村が…

おっ! ヨッシー。
今ちょうどヨッシーの話…。

 

しかし、おまけが一緒にいたのだった。
吉村の上司の早坂刑事。

早坂は癖のある感じ。
渋川の写真を出して、この男を知らないかと多田に聞く。
岡山組に雇われているヒットマンなのだそうで…。

2~3日前からこの渋川の動きがおかしいんじゃけどな。
今朝、この便利軒に入っていくのを見たいう情報が入っとるんよ。

上司にせっつかれて広島弁で話す吉村。

 

いや、誰も来てませんよ。
ご覧のとおり暇でしようがなくて。

暇ならやめちゃえばいいのにね。

はい?

便利屋なんて必要ですかね?

どうでしょうね?

自分でやれば済むようなことをわざわざ便利屋に頼む…。
つまらん仕事でしょう?

まぁ…おっしゃるとおりで…。

刑事もつまらん仕事ですけどね。フフフ…。

嫌味だか本心だか解らない調子で早坂は言うのだった。

しかし、その時多田は、早坂の話などどうでもいいほど衝撃的な物を見つけてしまった。

 

シンちゃんが撃った弾がテーブルの下に落ちてる!!

 

行天! お茶、入れ替えて。

面倒くさがる行天に目配せして早坂の足元の弾を教える…。

 

早坂がかかってきた電話に出ている内に…と思ったが、弾は上手く動かない。

弾が落ちている辺りに、金色のフィンガーチョコをわざとらしくこぼして
バラまく行天……。

弾は、一応フィンガーチョコに紛れて…ちょっと分からなくなった。 

 

いいんですか? 拾わなくて。

…あぁ、あとで一緒に拾います。

一緒に?

あぁ、いえ…。

 

早坂は行天が入れてきたお茶を飲んで言う。

 

ぬるいですね。

あぁ、すみません。

お茶は熱いか冷たいかはっきりしてるほうがいいですね。
人間も同じですよ。
白か黒かはっきりしてるほうがいい。
犯罪者かそうでないか。
グレーゾーンなんてのはいらんのですよ。

はあ…。

刑事はね。2種類にはっきり分かれてます。
いい刑事と悪い刑事です。
いい刑事はね、グレーゾーンにいるようなヤツをまともなほうへ導いてやるんです。

悪い刑事は?

犯罪を犯すのを待って捕まえるんです。

フッ…ハハッ。ハハハ…。

 

立ち上がりながら睨む早坂。

いい気になるなよ。
勘違いして分不相応なことをやってると引き返せなくなるぞ。
便利屋はおとなしくそこいらのゴミクズでも拾ってればいいんだ。

わかりました。
俺たちはゴミの処分に専念します。

 

結局。

海に釣り船を出してもらって、多田と行天は「ゴミ処理」に行く。

 

船のおじさんが5時に迎えに来ると言って去って行ってしまってから、
行天は拳銃に弾を込めた。

 

まぁ、せっかくだから撃ってみたいわけじゃん。

海のかなたに向かって撃ち放つ。

慣れるとなんかクセになるかも。

そうかもな。

しかし、多田は受け取らない。

 

なんで?

俺には無理だ。

じゃあ捨てちゃうよ?

 

遠くへ放り投げる。

銃はどこかへ沈んでいった。
ゴミ処理は終了。

 

2人はする事もなく、釣糸を垂れる。

 

もしさ、船が戻ってこなかったらどうなるんだろうね?

来るだろ。

でもさ、さっきのおじさんが心筋梗塞とかでいきなり死んじゃったら、俺たち
永遠にここに取り残されるのかな。

ケータイがあるだろ……圏外。

ははは・・・。

 

まあ…変わんないけどな。

うん?

事務所でお前といるのも、ここにお前といるのも。

 

ラストの2人の清々しい雰囲気が、すごく良かった。

まほろにいても、孤島にいても…
たぶん、2人は変わらない。

声をかけてもらわなければ離れ小島と同じだ。
誰にも気づかれず、いつかポッコリ居なくなるかも知れない。

 

それでも、2人は2人でいれば、それでいいんだよね。

 

銃をオモチャのように撃てる行天の方が、頑なに拒む多田よりも
精神的には安定しているのかも知れない。

多田は、持ったらどうなるか分からない自分が恐いんだよね。

 

行天がいる事が、多田の中の何かを抑制している…のかも知れない。

2人は、ずっと2人でいればいい。

そんなラスト。

 

来週は、ついに星@高良くん来る~~

 

【関連記事】
まほろ駅前多田便利軒 感想 「映画@見取り八段」

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。


多田便利軒の片隅で行天(松田龍平)がゴルゴ13を読んでいる。
そこへ、弁当屋の山田(大森南朋)が弁当を片手に相談があるとやって来た。
友達の渋川(渋川清彦)が組を抜けて彼女とやり直すために“あるモノ”を処分して
ほしいというのだ。
紙に包まれてテーブルの上に置かれた“あるモノ”を見て、最初は依頼を断った
多田だが、山田の「1ヶ月、弁当タダでいいから」という言葉にしぶしぶ“あるモノ”の
処分を引き受けたのだが…

(あらすじは「Yahoo!TV」より引用)

よろしければ→【2013年1月期・冬クールドラマ何見ます?】ラインナップ一覧とキャスト表と展望

PVアクセスランキング にほんブログ村  にほんブログ村 テレビブログへ
にほんブログ村

   
  

 

【キャスト】

多田啓介…瑛太
行天春彦…松田龍平
 
来夢来人のママ…渡辺真起子

山田…大森南朋
シンちゃん…松尾スズキ

 

・第1話ゲスト

スタンガン西村…永澤俊矢
瀧…宇梶剛士
西村悦子…坂井真紀
実況アナウンサー…矢野武

・第2話ゲスト

滑川…夏目慎也
上田…野間口徹
土井…大河内浩
玉さん…小林健一
女…風祭ゆき
女(娘)…篠原友希子

・第3話ゲスト

吉村刑事…三浦誠己
看板持ち・ビラ配りの男…三島ゆたか
佐藤春美…川村ゆきえ

・第4話ゲスト

逸見亀十郎…正名僕蔵
和楠蠢道…麿赤兒
麻生久代…大方斐紗子

・第5話ゲスト

北村周一…新井浩文
木村大輔…野中隆光
木村妙子…宮下順子
女優…安藤サクラ

・第6話ゲスト

美咲…臼田あさ美
ヒロくん…加藤賢崇

・第7話ゲスト

渋川…渋川清彦
早坂…岸部一徳

【スタッフ】

監督 … 大根仁
脚本 … 大根仁、黒住光

 

 

 
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
※FC2にトラックバックが飛ばないブログ&サイトさま記事リンク(お申し出下さい)

まほろ駅前番外地第1話 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話


コメント

  1. こみち より:

    まほろ駅前番外地 第7話 「廃棄拳銃、引き取ります」

    JUGEMテーマ:日本のTVドラマ 

     

    弁当屋経由で拳銃の処分を依頼された多田便利軒。

     

    それを嗅ぎ付けたシンちゃんは、処分を依頼された

     

    拳銃で…

  2. まほろ駅前番外地&ジャンプ13号

    2月27日 まほろ駅前番外地&ジャンプ13号

    アメブロが5月15日よりTB廃止する事が発表されましたので
    5月15日以降に更新した記事では当ブログでTBを受付ます

  3. まほろ駅前番外地 各話あらすじ

    第1話「プロレスラー代行、請け負います」2013年1月11日 24:12~24:52 ラテ欄「瑛太&松田龍平!三浦しをん人気原作で奇跡のバディ物語誕生超脱力便利屋コンビがプロレスラーを代行!?」

  4. トリ猫家族 より:

    「まほろ駅前番外地」 第7話 廃棄拳銃、引き取ります

     さて、多田便利軒は相変わらず閑古鳥が鳴いているようです。

    「行天、おもしろいか?」啓介(瑛太)
    「なにが」行天(松田龍平)
    「ゴルゴ」
    「おもしろいも何もないよ。ゴル …

  5. きこり より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    今回はほとんどが事務所の中で展開したんだけど、
    いつも以上におもしろかったね。
    このドラマは夫も珍しくみているんだけど、夫はシンちゃん大好きさ(笑
    私も大好き(笑
    いや~あのロシアンルーレットに至るまでのテンションの高さと、撃っちゃったあとのあのどよ~んとして去っていく姿。
    楽しいったらありゃしない。ちゃんと闇医者のとこに行ったかしら・・?
    そして、一徳だよ。いや~さすがに締まるよね。
    フィンガーチョコのくだりもヒヤヒヤしながら見てたよ。
    ラストの二人にはほっとするよね。
    ホント、多田の方が危ういものを抱えているって自覚があるんだろうね。
    この二人は二人でいることによって安定していられるのかも。

  6. よしぼう より:

    SECRET: 0
    PASS: f48f0bc14be20a480a061d1ada7fcfd4
    こんにちは。
    拳銃だから「ゴルゴ」に「ディアハンター」ですか。
    結局、シンちゃんと早坂が全部持っていったような・・・
    私的には代金が足りないと勘違いしたシンちゃんが、白い粉を出すところがツボでした。
    ウォーケンとデ・ニーロの似てないモノマネは面白いけれど、イマイチでした。
    無人島へ行っても変わらない二人は、
    「ゴミ処理」を受けて当然の帰結なんでしょうが、
    せっかく拳銃をめぐるドラマなのに、
    オチとしては少し物足りないのような・・・
    でも、それが「まほろ」なんですよね・・・

    ところで、去年話題になった映画で、「ミチル」の佐藤正午の原作で、「まほろ」の吉村刑事役の三浦誠已さん主演の映画、「彼女について知ることのすべて」を見ました。関西ではレイトで短期間のみだったので、やっと見れました。
    ある女性を愛したために、殺人を犯さなければならなくなった男を描く映画で、悪女ものの映画にひとひねりツイストがかかっています。日常にエアポケットが空いていて、主人公がそこに落ちていくという展開は「ミチル」の原作者ならではの気がします。面白し、いい映画なんですが、派手な濡れ場が4回もある映画なので、くうさんにはちょっと刺激が強すぎる気がするので、あえてお勧めはしないでおきます。

  7. shaberiba より:

    まほろ駅前番外地 第7話「廃棄拳銃、引き取ります」

    依頼は極力ひきうける。
    速やかにクールに任務を遂行する
    家族も友達も彼女もいない。過去は語らない。
    未来の展望も将来の夢もない—-。 
    ソレが行天と多田とゴルゴ13—?

タイトルとURLをコピーしました