【走馬灯株式会社】第4話「Disc4 妹尾舞 20歳」岡本玲ゲスト回

ロクさん。
私、ずっとここで待ってるから…。

 

「走馬灯株式会社」第4話:Disc4 妹尾舞 20歳

 

        走馬灯株式会社

 

※以下の感想はネタバレしています。ネタバレはしないで見た方が面白い内容なので、
知りたくない方は視聴後の閲覧をお薦めいたします。

  。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

舞は、ある日道で男とぶつかり、男が持っている高額のワインを割ってしまった。
30万請求してきた男に対し、金のない舞は謝る事しかできない。

それを救ってくれたのが、浮浪者のロクさんだった。

お兄さんさあ、もういい加減にしときなよ。
俺さ、いつもそこにいてさ、見て知ってんだよ。
お兄さん、こないだも同じことしてたじゃない。詐欺なんじゃないの?

お嬢ちゃんさ、警察行こう。
おじちゃん一緒に行くから。

男は逃げて行った。

舞は公園でロクさんにカップ酒を奢った。

おじさんのおかげで助かったよ。ありがとう。
あ、私、妹尾舞っていうの。

ああ…。

おじさんは?

…ロクさんなんて呼ばれてるかな…。

 

ロクさんの酒に缶のお茶で付き合いながら、舞は身の上話をした。

デザイナーになりたくて半年前に東京に出てきた事。
専門学校に行くためのお金をアルバイトで貯めている事。
デザインを持込みしているけれども、全く認めてもらえない事。

母親は亡くなり、父親は失踪して施設で育ったこと…。

 

何でデザイナーになろうと思ったの?

ふふふ…。おかしいと思われるかもだけど、小っちゃいときに夢見たの。
私がファッションデザイナーになる夢。

だから、私はデザイナーになるんだ、そういうもんなんだって、自然とそう思ってた。

舞の話を聞くうちに、ロクさんの態度はだんだんオドオドしてきた。

お父さんのこと覚えてる?

ううん。
私、まだ赤ちゃんだったし。

お父さんに会いたい?

何でそんなに聞くの?

何でだろうね…。

 

舞はバイトがあるからと言ってロクさんと別れた。
良い出会いをしたと思った。いい気分だった。

 

歩いている内に、舞はふと見慣れぬドアの前で足を止めた。

「走馬灯株式会社」

ここにこんな物、あっただろうか…。

 

舞は吸いこまれるようにドアの中に入っていき…

気が付くとホテルの一室のようなドアの前に立っていた。

ドアの前には人形のような女が立っている。

 

ようこそお越しくださいました。
私、走馬灯株式会社の神沼と申します。

促されてドアの中に入ると、大きなテレビとホームシアターのようなビデオのセット。

 

これに私の人生が?

はい。
早送りやチャプター再生も可能ですし、興味が湧かなければ最後まで見ていただく
必要はございません。

それでは妹尾舞様。
あなたの20年の人生を心ゆくまでかえりみてください。

神沼はDisc1をセットして部屋から出て行った。

 

画面から赤ん坊の声がする。
ベッドに寝ているのは、たぶん、自分。

若い男性が画面にアップになった。
自分を覗きこんでいるらしい。

 

よしよし。お菓子な。
はい。父さんな、まだ仕事中なんだ。
これ食べておとなしくしといてくれよ。

あれが私のお父さん?

間もなく、その部屋の中にもう1人男が入ってきた。
父は、その男と仕事をしているらしい。

このサンプル上がってるか?

おう、上がってるぞ。

マネキンを立たせて2人で服を着せている。

父はデザイナーだったのか!
しかも…一緒に仕事をしている男は、あのロクさんだった!

ロクさん?

しばらくすると、画面は真っ暗になった。
どうやら「私」は寝てしまったらしい。

舞はディスクを早送りした。

 

すると、床の上に倒れている父が現れた。

頭から血が流れているように見える。
そして、ロクさんが父の身体を抱えて…首を絞めているようだった。

父は…動いていない。

画面に響き渡る赤ちゃんの泣き声……。

 

ロクさんが私のお父さんを殺した?!

舞が父の事を覚えているかどうか、ロクさんがしきりと気にしていた事を思い出した。

私のことも…。

 

舞は慌てて走馬灯株式会社を出た。

 

翌日、公園でロクさんが人相の悪い男と話しているのを発見する。

そういう組織ならウチで紹介できるけど…。
ホントにいいの?
やっちまうのは簡単だけど、心痛むな~。

人相の悪い男はそんな事を言い、ロクさんは頷いていた。

舞は逃げた。

 

それからは、どこにいてもロクさんが自分を追い、自分を見ている気がした。
きっと、ロクさんは父を殺したことを知っている私を殺しに来る…。

舞はそう思った。

 

バイトの帰り道、ロクさんが引いていたカートの音がガラガラガラガラ自分に近づいてきた。

来ないで!
イヤ!私、知ってるんだから。あなたがお父さんを殺したって…
私のことも殺そうと思ってつきまとってるんでしょ?

怯える舞にロクさんは分厚い封筒のような物を渡してきた。

これ…。

逃げようとする舞に無理やり渡す。

黙って受け取ってくれればいいよ。

 

舞は走って逃げ、また走馬灯株式会社に駆け込んでいた。
ロクさんのディスクを確認したかったのである。

自分の人生に関わった人のディスクならば見る事が出来る、と神沼は言った。

 

最近のディスクを見てみると、例のカートをガラガラ引きながら、
ロクさんは何処かに入っていき、パンフレットを見ていた。

入学金授業料…初年度で150万。2年で300万。
ええっ?そんなすんの?

1人ぶつぶつ言うロクさん。
どうやら、それはデザイナー専門学校のパンフレットのようだった。

 

それから、あの日に見た、人相の悪い男に会うロクさん。

お金がいるんです。

分かった。腎臓なら1つ100ってとこだ。

もう少し何とかならないですかね。

腎臓じゃなくて他のなら300出せるけどどう?命の保証はねえ。

お願いします。

 

舞は封筒の中身を恐る恐る確認した。

300枚くらいの札束…。

どういうこと?私を殺そうと思って監視してたんじゃなかったの?
わけ分かんない…。

どうして私のためにそこまでするの?
お父さんとロクさんに何があったの?

 

舞は20年前の「あの日」のディスクを入れた。

 

画面の中のロクさんは慌てた様子で父に話しかけていた。

 

「ああ それか」じゃないよ。ウチのデザインがパクられて…

これ、俺だから。

どういうことだ?

あのバブハウスから誘いがあったんだ。俺をデザイナーとして誘いたいって。
このデザインは、何て言うか…手土産っていうかさ。

手土産って何だよ!これは俺のデザインだろ?

 

父は、余所の会社からの引き抜きにあい、ロクさんのデザインを手土産に
そっちに入ろうとしているらしかった。

怒るロクさんに詫びもせず、金で片を付けようとした。

そして、少し揉みあう内に、自分から足を滑らせて家具に頭をぶつけ…
血をいっぱい流して床に倒れた。

 

雅彦! おいっ!おい、しっかりしろよ!
おい! 起きろ!
雅彦!おい!

父を揺り動かすロクさん…。

ロクさんは全く悪くなかった。
これは事故だった。

激しく泣きわめくベビーベッドの舞を抱き上げようと手を伸ばして…
何度もためらった後、ロクさんは出て行った。

 

どうしよう…。
私、ロクさんにひどいこと言っちゃった…。

舞は封筒を握り締めて夜道を走った。

しかし、ロクさんの姿は公園のどこにも見つからず…。

 

いつしか、舞は、封筒の中のその大事なお金を机の引き出しの奥にしまい、
自力で父とロクさんと同じ道を歩み始めたのだった。

 

 。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

舞ちゃんもねぇ大きくなったらね、デザイナーさんになるんだよ。

おじちゃんとさ、大きくなったらさ、一緒に仕事しようね。
ねっ。約束だよ。

ベビーベッドの舞を覗き込みながら優しく語るロクさんの映像……。

これが、舞の頭の中に暗示としてずっと残っていて、
だから自分はデザイナーになるといつの間にか決めていた。

そう繋がる……。

 

舞の父を放置して逃げてしまった贖罪の気持ちだけではなく、父のような
深い愛情があった事が窺えるシーン。

 

ロクさんを演じる佐戸井さんが、本当に優しくて不器用で…
だから、思わず泣けてしまった。

あの時、すぐに救急車を呼んでいれば、もしかしたら助かったのかな。
舞の父は…。

しかし、たぶん、ロクさんは臆病で、ただ逃げ出す事しか出来なくて、
20年もずっと逃げ続けてきたんだよね。

舞に会って、たぶん、デザイナーを目指している事も嬉しくて、
自分の何を失くしても舞のために役立とうとしてくれた。

ロクさんを裏切ろうとしていた父が生きていても、こんなに深い愛情は
与えてくれなかったかも。

 

しんみりした…
良い話だったね。

 

「走馬灯株式会社」は、放送地域によって放映日時が違うのでチェックを。

TBSテレビ(TBS)・静岡放送(SBS)…月曜 24:20 – 24:59
中部日本放送(CBC)…(7日遅れ)月曜 24:50 – 25:30
毎日放送(MBS)…(8日遅れ)火曜 26:40 – 27:20
山陽放送(RSK)…(14日遅れ)月曜 23:50 – 24:30
南日本放送(MBC)…(14日遅れ)月曜 24:10 – 24:50
北陸放送(MRO)…(14日遅れ)月曜 24:25 – 25:10

 

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デザイナー志望の妹尾舞(岡本玲)は、夢を叶える為に東京でバイト生活を送っている。
ある日、舞はホームレスのロクさん(佐戸井けん太)に危ないところ助けてもらう。
その帰り道、「走馬灯株式会社」に迷い込んだ舞は、神沼に促されDVDを見る。
父親の顔を知らない舞だったが、そこには父らしき人の姿が。
そして、もう1人…。
ロクさんが父と一緒にいたのだった。

(上記あらすじはYahoo!TVより引用)

 

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【キャスト】

神沼…香椎由宇

・Disc4ゲスト

妹尾舞…岡本玲
影山六郎…佐戸井けん太

里美…岸明日香
妹尾正彦…辻本一樹

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コメント

  1. 走馬灯株式会社 (第4話・8/6) 感想

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