【鈴木先生】第7話 感想

さっき貴方が訴えた苦しみは自分のエゴのせいです。

自分の包容力のなさを恥じもせず、過去を持つ女性をまるで汚いもののように軽蔑する。
あなたのような男が、どれほど女性たちを深く傷つけているか。少しは自覚なさい。

突然入り込んできた足子先生の説教によって、生徒たちと山際は
ただ責められる形に。。。。。

 

「鈴木先生」第7話、簡単感想で。

 

もっと内面を見ろと指導しろ、という足子先生に鈴木先生は言います。

思春期を迎えた男子が好きな女性の処女性を気にするという心理は、
ごく自然なものです。

ただ、男のそういった思いが女性を苦しませ、悩ませる場合が
あるということも事実です。

 

もう、その場は解散して個別に指導する、という足子先生に生徒たちは、
もっと鈴木先生の話を聞きたいと反発します。

 

なるほど。私は邪魔ってことね。
よくわかりました。

鈴木先生、どうぞ続けてください。
邪魔者は消えますので存分に、ご自身の教育手腕を発揮なさってください。

怒りをこらえたようなミョウ~な表情で去って行く足子先生。。。
あとあと、職員室で変な騒動にならないといいけどねぇ。。。

 

鈴木先生は話を続けます。

今、山際が感じたエゴは、あらゆる価値観にまつわるエゴであって、
必ずしも処女性だけに言えることではないんだ。

 

例えば、外見で女性を選ぶよりも内面で選ぶ者の方が立派に思える。
しかし、内面で選ぶ者も相手に優しくされたいという保身やエゴが隠されている。

どんなパートナーを選ぼうと、そこには必ずエゴがある。

ひとつの価値観が何者かによって有無を言わせぬ方法で潰されること。
また、ひとつの価値観が世の中の全てを支配してしまうこと。

俺は、これらを何よりも恐れているんだ。

 

そんなの悲しすぎるよ。
それじゃ、みんな結局自分の幸せしか考えてないってことになっちまう。

という本木に鈴木先生は言います。

どんな入り口から人のことを好きになろうと構わないんだ。
問題なのは入り口ではなく、そこから先なんだ。

パートナーとの関わりの中で、いつしか本能的なエゴから解き放たれ
自分自身よりも相手を尊重する人間になる。

それが、真の意味で人を愛するということではないだろうか。

 

男子生徒たちに、今のまま女の過去を気にする男で居てもいい。
その価値観は許されている。と、鈴木先生は言います。

 

だが、忘れるな。その価値観が正しいんじゃない。
ただ許されてるだけだ。
他のあらゆる価値観、あらゆるエゴと同様その存在を許されてるだけだ。
そのエゴに伴う痛みをどうか忘れないでほしいんだ。

 

そして、河辺には、

「学び÷体験=学習率」という公式を見せて言います。

さまざまな事情から多くを体験してしまった者はな、そのぶん頑張って
学習率を上げ、立派で素敵な大人になればいいんだ。

河辺。
お前は、たくさんの教材を手に入れた。
それを放りっぱなしにして生きていく上での邪魔な重荷と考えるか、
あるいはそこから多くを学び、人間性を磨く上での糧にするか。

すべてはお前次第なんだ。

 

「学び÷体験=学習率」
多くを学んだ者はそれを糧として立派な大人になればいい。

しかし、多くの女性は、河辺のように多くの男性体験を重ねたことを
自分の人間性を磨くことに役立てていないように思えます。

こういう先生に人生の早い段階で巡りあえた河辺は、本当に幸せだと思います。

 

これで、今回の事件は幕を閉じたわけですが。。。

今回の鈴木先生は、ここから先がまた深かった

 

今の鈴木先生を作ったものは何なのか、と言う麻美さんの問いに対し、
鈴木先生は過去に自分と関わった「ある生徒」について語ります。

 

昔、鈴木先生が担任になったクラスの生徒・丸山康子は、成績もまずまず、
目だったことのない普通の生徒だった。

鈴木先生が彼女の苦悩を知ったのは、それから2年後。
丸山が急死して、彼女の日記を見た時だった、と言います。

その時、受け持っていたクラスでも問題はしょっ中起き、鈴木先生はその対応に追われていた。

ある日、クラスの掃除で1班が当番に当たった時、5人の内2人はサボって帰り、
残った3人の内、真面目に掃除をしていたのは丸山だけだった。

鈴木先生は、まあ残っていたんだから、という事で、不真面目な2人「偉いぞ」と声をかけ、
その後、丸山にも「遅れているから頑張ってやってしまおう」と声を掛けた。

丸山は微笑んで「はい」と答えた。

その時、鈴木先生は丸山の気持ちに気づいていなかったのです。

丸山は、本当は他の子と同じようにサボってみたりもしてみたかった。
けれども、自分にはサボる理由がない。
先生の手を煩わせなければならないほどの問題が何もない。

 

事情もないのに気遣ってほしいなんて言えない。
だって、事情のある子は他にたくさんいる。
先生は、そういう子たちに時間を割かなきゃいけないから。

その後、ついに丸山を1人残して全ての子が掃除をサボって帰ってしまったのです。

丸山は、自分も抜けようかと考えた。

バケツの水に映る自分も「帰っていいよ」と言ってくれている。
そうだ、帰ろう。

 

その時、鈴木先生が教室にやってきたのです。

 

丸山、すまなかったな。
だけどな、こういうときは職員室に言いつけに来ていいんだからな。
よし、やっちゃおうか。

黙々と机を運び始めた鈴木先生。

この優しさが私の事情を無効にしてしまう。
いつもずっとそばに居てくれるわけでもないのに。
逃げようとするときには決まって現れて優しくしてくれる。

私は…自分が逃げるのを許せなくなる。

 

日記はこの日で終わっていました。

 

今の学校教育は、我々が普段思ってる以上に手のかからない生徒の
心の摩耗の上に支えられているんだ。

どんな生徒に対しても手が足りない中、教師たちは結局
目立った問題を起こす生徒に多くの力を割かざるを得ない。

問題のない生徒は、おそらく潜在的に問題児への嫉妬心を
抱いてるに違いないんだ。
問題児の心の中に優等生への妬みが存在しているのと同じようにね。

 

誰ひとり摩耗しない教室。
それが鈴木先生の理想の教室。

丸山は、鈴木先生にそのことを気づかせてくれた教師なのだと言うのでした。

 

その日は、麻美さんと初めての夜。。。
(先週のナマ派の話があるだけに、何か生々しいですが)

翌朝は竹地も学校に出て来て、何となく良い感じにまとまったのでした。

 

丸山の話は考えさせられます。

どんな社会でも、必ず存在する「目立たない生徒」。
生真面目だからこそ損する社会。

会社の中にも必ず存在します。
彼らが「やって当たり前」になっているからこそ、サボれる人がいるのにね。

そして、適当にやっている人ほど上手くチャッカリと出世したりしている事実。

そんな人たちの心の摩耗がなくなる日が。。。来ることはない気がするけど。
その事に疑問を持つ教師や上司が少しでも増えてくれないだろうか、と
願って止みません。

みんな。。鈴木先生、見ようよ

 

ところで。。。

鈴木先生のメガネを生徒が順番にかけていくオープニング。

私、今期はこれにOP賞を捧げたいと思ってますが

メガネをかけている時、無表情の生徒が、その回のキーパーソン達なのだそうです。
ここまで考えて作られているとは凄い

 

。。。ああ。。。今週も結局、長々と書いてしまった

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※キャスト

鈴木章 – 長谷川博己

秦麻美 – 臼田あさ美
山崎潔史 – 山口智充
桃井里香 – 田畑智子
足子瞳 – 富田靖子
川野達郎 – でんでん
江本源三 – 赤堀雅秋

山際大成 – 千葉一磨
遠野涼介 – 広田亮平
神田マリ – 工藤綾乃
平良美祝 – 刈谷友衣子

 

※2-Aの生徒

東 潤也 – 影山樹生弥
阿部悠貴 – 内田純
出水正 – 北村匠海
入江沙季 – 松本花奈
太田ルミ – 鈴木米香
小川蘇美 – 土屋太鳳
桂 チカ – 中西夢乃
樺山あきら – 三浦透子
河辺彩香 – 小野花梨
岸 茜 – 澤田優花
小菅小夜子 – 森野あすか
駒井駿司 – 三宅史
紺野徹平 – 齋藤隆成
竹地公彦 – 藤原薫
丹沢 栞 – 馬渕有咲
土田理沙 – 山口愛
椿 美久 – 安田彩奈
藤山高志 – 桑代貴明
徳永 雫 – 吉永アユリ
戸塚尚之 – 伊藤凌
中村加奈 – 未来穂香
梨本くるみ – 久本愛実
新見 葵 – 福地亜紗美
野呂光輝 – 小山耀
長谷部哲 – 中島和也
浜口航太 – 西本銀二郎
福田千夏 – 鈴木梨花
堀の内七海 – 松岡茉優
松野ユキ – 田中明
岬 勇気 – 西井幸人
本木聡馬 – 中澤耀介
森 大雅 – 米本来輝
山口克己 – 清水尚弥
横関康輔 – 岡駿斗
吉井丈志 – 下山葵

 

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コメント

  1. 〔ドラマ〕 鈴木先生 LESSON7 「届かない心の叫び!僕が犯した指導ミス」 滝澤史の切なさを

    今回の話、心が痛かった。

    鈴木先生が鈴木先生になるきっかけとなった
    これといった問題のない女子生徒
    丸山康子

    まるで昔の自分をみているようだった。

    中学・高校時代のきっどさんは
    何の問題も起こさない
    先生からみると多分、手のかからない
    おとなしい「

  2. 〔ドラマ〕 鈴木先生 第7話 「届かない心の叫び!僕が犯した指導ミス」 滝澤史の切なさを

    今回の話、心が痛かった。

    鈴木先生が鈴木先生になるきっかけとなった
    これといった問題のない女子生徒
    丸山康子

    まるで昔の自分をみているようだった。

    中学・高校時代のきっどさんは
    何の問題も起こさない
    先生からみると多分、手のかからない
    おとなしい「いい子」…

  3. エリ より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    先週の衝撃からどんな解決と思ったらさすが見事でしたね~。
    >こういう先生に人生の早い段階で巡りあえた河辺は、本当に幸せだと思います
    本当に、河辺は救われたでしょうね~。
    ある意味、手に汗握ってみてる人だって大勢いそうな気がしますわ。
    いろんな子供たちに鈴木先生のエールが届いて欲しいです。

    そしてお掃除エピから「心の磨耗」とつながりましたが、
    >適当にやっている人ほど上手くチャッカリと出世したりしている事実。
    ですよね~。
    世の中、そういうシーンはいくらでもありますよね。
    そういった小さなひっかかりを見逃さない鈴木先生にとって
    教師は天職だったようですね。
    さらに麻美さんの能力が凄いので二人がカップルでちょうどいいような^^;

    オープニングのメガネってそういうことだったの?
    その日のエピが多少挿入されてるとは思ったけれど
    凝ってますね~。
    次はもっとしつこく見てみますわ。

  4. 鈴木先生 LESSON.7 届かない心の叫び!僕が犯した指導ミス

    『届かない心の叫び!僕が犯した指導ミス

    内容
    河辺(小野花梨)山際(千葉一磨)竹地(藤原薫)の騒動に終止符を打つべく、
    それぞれに、言いたいことを言わせた鈴木先生(長谷川博己)
    全てが出尽くしたというタイミングを見計らい、決着をつけようとした鈴木。
    が。…

  5. 鈴木先生 第7話

    手のかからない生徒の心の磨耗によって支えられる学校生活。・・うなずく人は多いでしょうね。

  6. 鈴木先生 第7話

    「届かない心の叫び!僕が犯した指導ミス」 河辺(小野花梨)の過去に嫉妬し苦しむ山際(千葉一磨)の言葉を聞いていた足子先生(富田靖子)は、山際を一方的に断罪し、話し合いをそのまま打ち切ろうとする。 ところが、その場に居た中村(未来穂香)や紺野(齋藤隆成)、…

  7. トリ猫家族 より:

    「鈴木先生」 第7回 届かない心の叫び!僕が犯した指導ミス

     さて、先週は山際先輩(千葉一磨)が怒りの原因はカーベェ(小野花梨)の初めての相手である岬 勇気(西井幸人)への嫉妬だとカミングアウト、それを受けて鈴木先生(長谷川博己 …

  8. きこり より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    いや~私もなんとか短くしようと、努力はしたんだけど長くなってしまったよう・・・
    だっていいセリフいっぱいあるんだも~
    このドラマは書いてても燃えるよね~(笑
    >メガネをかけている時、無表情の生徒が、その回のキーパーソン達なのだそうです
    ええ~?!全然気づかんかった!見直してみよ~
    今回も深い話だったよね。
    真面目で普通の生徒の心の摩耗・・・
    確かにそうなんだよね・・・でも、それを訴えることってなんかできない感じだし・・・・
    すごいドラマだなぁ・・・ホント、みんなもっと鈴木先生見てよ~!って私も言いたい。
    てか、DVD買って、生徒たちの座談会聞きたい~

  9. 鈴木先生 第8話~丸山康子に麻美(臼田あさ美)が「帰っていいよ」と菩薩のよう・・・

    「鈴木先生」第8話

    『鈴木先生』の面白さにはまっているのですが、河辺彩香問題と丸山康子エピソードがつづられた今回は、これまでの中でも内容の濃さはダントツです。
    -◆-
    前回の続き・・・。

    岬→山際→竹地と次々交際相手を変えてただならぬ仲になっていっ…

  10. まゅげ より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    いろいろとツィッターでも語りましたが、、一番よかった話だなって。

    イロイロ共感してしまいました(;・∀・)

    OP、気づきませんでしたよ!よく見ておけばヨカタ…。。

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