【Q10(キュート)】第7話

もし、Q10がいなくなってしまったら、
それでも腹が減ったりするんだろうか。

 

富士野月子は普通に登校して来るようになった。

もっと取り乱した深井くんが好き。

 

挑発して来る月子に平太は何も手段を持てず、Q10を奪われる危機感を持つ。

伯父さんに貰った絵本をQ10と読む平太。

 

歯を押すとオルガンみたいに音がでるカバがいました。

カバは人気者になり、カバを巡って戦争が起こる。
主人公は音が出るカバを抱いて誰もいない国に逃げるのだった。

 

これじゃ何の解決にもならないじゃんか。

でも にげました。

絶対捕まるに決まってるじゃん。

 

そしたら またにげます。

 

つまり根性がある方が勝ちってことか。

 

この見慣れた道を行けば、全然知らない場所にたどり着く。
オレに根性があれば、きっとたどり着く。

逃げよう。
どっか遠いとこ。

できるならば、不安のかけらもない所へ。

平太はQ10を連れて、月子の手の届かない所に逃げようと決心する。

 

にげたら めでたしめでたし ですか?

ごめん。それは無理。

今の自分にはQ10を遠くへ連れて行っても一緒にずっと暮らすことはできない。

 

ごめん。今のオレには無理なんだ。
誰にも見つからないところにQ10を隠す。

でも、いつか必ず迎えに行く。約束するよ。

 

やくそくはしません。

Q10は言う。

いついかなるときも Q10はへいたをしんじます。

 

平太はQ10を連れて海辺の町に着いた。

一番大切な物を持ってくるように。

そう平太に言われたQ10は、大事な充電器を持って来ず、
小川先生のお母さんが一番大事だと言っていた
「家族の思い出」アルバムを持ってきていた。

これの何処が大事なものなのか平太には分からない。

この人からこの人が生まれて、この人のお兄さんがこの人で・・・

とQ10は、おばさんから聞いた事を平太に説明する。

 

ひとはしぬけれど つづいていく。
へいたはしぬけれども こどもはのこる。

 

しばらくすると、Q10は充電が切れて眠ってしまう。

平太は古い船の中にQ10を隠していく事に決める。

 

不思議だよな。
まだ一日しか経ってないのに、家の事とか学校の事とか
すっげえ昔の事みたいに感じる。

オレ、戻れんのかな。
戻ってもQ10いないし。

携帯の中にQ10の画像を収めていた平太は、それを止める。

 

また会おう。約束な。

Q10の小指を取って、ふと思い出す。

そうだ。Q10は約束はしないと言っていた。
ただ信じると。

 

富士野月子は、平太の行き先を掴んでいて、追ってきた。

船の中に隠されたQ10を見つけ、充電する。

誰かの電話を取り話す。

 

そうですか。じゃあQイチゼロは撤収と言う事で。

 

空を仰いでつぶやく月子。

さようなら。2010年。

 

真っ暗な海辺の町で、平太は携帯をQ10の側に忘れてきた事を思い出す。
薬を飲もうにも水はなく、行き先も分からなかった。

その場にうずくまった時、遠くから光が自分の方に近づいて来るのを見た。

 

懐かしい光。
それは生まれるときに見たような優しい光だった。

あそこに自分が生まれるのを待ってくれている人がいる。

人は死ぬけれども続いていく。
次に生まれて来る人に、ようこそと言うために。

それから、ただいまと言い、いってらっしゃいと送り出し
お帰りと迎えるために。

どこに行きたいのか。今、分かった。

オレは帰りたいんだ。
懐かしいQ10へ帰っていきたいんだ。

 

Q10、おかえり。

そして、ただいま。

 

q10.jpg
 

影山は河合の面影を残したくて、初めての映画を撮る。

藤丘の職場では、辞める人がいる代わりに藤丘が残る。

小川先生のお母さんが大切にしている家族の記録。

校長先生の亡くなった奥さんは娘の子供となって生まれ変わって来る。

武彦は病院で知り合った亡くなった人の最期の言葉を聞いた。

 

ありがとう。こんにちは。ようこそ。ただいま。

おかえり。

 

大切な物を残して、人は続いていく。

 

平太はQ10の側が一番大切な物だと気づく。

携帯よりも思い出よりも。

 

平太は、何を残すのか。

たぶん、Q10を。

未来の平太が、Q10に「お帰り」を言うために。

 

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キャスト

深井平太 - 佐藤健
久戸花恋(Q10) – 前田敦子

富士野月子 – 福田麻由子
山本民子 – 蓮佛美沙子
影山聡 – 賀来賢人
藤丘誠 – 柄本時生
河合恵美子 – 高畑充希
中尾順 – 細田よしひこ
久保武彦 – 池松壮亮

深井武広 – 光石研
深井ほなみ – 西田尚美
深井千秋 – 松岡璃奈子
小川訪 – 田中裕二
小川しげ – 白石加代子

岸本路郎 – 小野武彦
柳栗子 – 薬師丸ひろ子

 

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※この記事は2010年に楽天からFC2にお引越ししてきた記事です。
コメントは引っ越せましたがトラバの引っ越しはできませんでした。
ご了承ください。再トラバはいつでもお受けいたします。


コメント

  1. ikasama4 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    遅ればせながら; ̄▽ ̄

    人は生きて死ぬけれど

    人は子を残し、そして続いてく

    どうして続けられるのか

    ってとこを突き詰めると

    「おかえり」と「ただいま」

    これにつきるんだってのが

    実に木皿ワールドの真骨頂ですね

    正直、結婚する気もない私ですが

    生涯独身で通してもいいよねぇ

    こんな生き方でも; ̄▽ ̄ゞ

  2. ミンミン より:

    SECRET: 0
    PASS:
    両親がいて、祖父母がいて、さらにその上の先祖をたどるとはてしない、そうして自分の命が生まれた。

    ただ、一応結婚はしたけど今は一人で、結局子供もいない自分には・・・と、思ってたら。久保君と同じ病院に入院している人の話で、橋をつくってきた、こういう人生も良いかなって、そのエピになぜか、ぐっときました。

    行き当たりばったりの逃避行、上手く行くはずもなく、暗くなった道で迷子になる平太は心情そのままで

    無駄、無茶に思えた行動に、何かを見出して

    木皿さんの、作品に共通する展開ですよね

  3. きこり より:

    SECRET: 0
    PASS:
    今回も切なかったね。

    いままでずっと死の影を感じて不安になっってきたけど、今回はっきりと死と生が描かれたことによって、ちょっとほっとしたかも。

    受け継がれていく命がきれいに繋がってたよね。

    それにしても、なんで平太が選ばれてんだろうね?

    平太とQ10の関係は来週わかるんだよね?わくわく・・・

    わたしゃ、栗子が将来Q10を作るのかな~とか思ったよ。

  4. まこ より:

    SECRET: 0
    PASS:
    >未来の平太が、Q10に「お帰り」を言うために。

    月子に指令を出してるのは、未来の平太?

    月子こそ、人間ではなくロボットなの?

    人は死ぬけど続いていく。当たり前の事だけど、改めて

    スゴイ事だよな~と実感。遠い昔のご先祖さまも、はるか先の

    未来の子孫も、顔も名前もよくわかんないけど、

    それぞれ繋がってるんですよねぇ。

  5. なぎさ美緒 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    今回は若干引き伸ばし的な感じはしましたが、相変わらずテーマを作ってしっかり見せてくれてますよね。

    人は続く。

    思い出も続く。

    何年たっても、きっと。

    だからたまに写真撮っとかなきゃなって思うときがあります。

    こんなときがあったなぁって思い出すのも大切なんじゃないかって思わされました。

    それにしても、月子の背後に何があるのか、そろそろ見せて行ってほしいですね。

  6. BROOK より:

    SECRET: 0
    PASS:
    ついに月子がQ10を撤収開始・・・

    だけど、充電はさせたもののそのまま回収するワケではなかったんですね。

    月子はQ10に何をさせたかったのか、

    その辺りが今後のキーポイントになるのかもしれません。

  7. 紫花浜匙 より:

    SECRET: 0
    PASS:
    昔子供達と観た映画、『ジュブナイル』敵な結末を、

    見始めた時から感じてたんだけど、

    どうかロボットものにつきものの結末とは違うものにして~。と願いながら観ています。

    先週のまだ観てなくて、くうふうさんのレヴューを読んだんだけど、

    胸にぽっかり空いた穴・・・・・って、哀しい表現の代名詞なのに、

    Q10では、そんな風に描かれたんだね。木皿さんの感性には感服しますワ~。

    どのドラマも、佳境に入って来て、

    面白く楽しみでもあり、寂しさも倍増な今日この頃です。

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